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[12] 第一回イベント板一時間小説祭【終了】
日時: 2011/10/11 06:14
名前: If ID:YFqAH/c6

【読書の秋執筆の秋! 第一回イベント板一時間小説祭】

企画説明:一時間でお題に沿った小説を執筆し合い、みんなで感想の書きあいをします!
参加資格:誰でも参加できます! どんどん参加してください!
日時:9月23日(金)、23:00〜24:00その後チャット会・感想提出、遅れて提出されても全然大丈夫です!
場所:このスレッドです!

お題:今回は書き出し指定です。

その夜はなかなか眠れなかった。(森絵都さん『カラフル』より)

上記の文章から書き始める小説を執筆してください!

感想:このスレッドにご自由にご投稿ください。


提出作品目次:
>>1 匿名さん
>>2 緋彗さん
>>3 全てを統べる花さん
>>4 絵空事さん
>>5 カボチャさん
>>6 If
メンテ

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馬鹿な天才 ( No.6 )
日時: 2011/09/24 00:22
名前: If ID:K22/pObo

<遅くなりました! しかも最後駆け足! ごめんなさい!>

 その夜はなかなか眠れなかった。瞼をきゅっと閉じて、何度も寝返りを打って、あげく羊を数えることだって試してみたが、一向に効果はない。仕方がないので諦めることにする。ばいばい二千百五十六匹の羊たち。
 枕もとの携帯を手に取った。午前三時三十三分。扉の向こうも窓の向こうも静まり返っている。当然だ。窓を開けてみた。冷たくなってきた夜風が吹き込んでくる。夜特有の湿ったにおいが鼻腔をくすぐってきて、何か無性にワクワクしてきた。外に出たい。夜の世界がオレを呼んでいるんだ。だから眠れなかったんだなと勝手な理由をつけて、オレは上着を引っつかんだ。携帯をつっこむ。それからちょっとだけ扉を開いて、誰も起きていないことを十二分に確認した。よし、大丈夫だ。行くぜ。靴を履いて、音を立てないようそっと家を出る。
 見慣れた町も真夜中だと全然違って見える。誰もいないし。ああ、なんという解放感! 癖になりそうだなこれはと思うが、さて、どうしようか。家を出てみたはいいが、何もすることがない。適当に散歩でもするか。眠くなってきたら戻ればいいんだ。考えながらとぼとぼ歩き出す。やっぱり妙に浮ついていて、無駄にテンションが上がっている。走り出したい気分になって、そうした。奇声を発したい気分にもなるが、それはやめておくことにする。さすがに近所迷惑だ。
「ん?」
 ふと、過ぎ去っていった景色の中に人影が見た気がして、オレは数歩戻った。見間違いではなかったようだ。左手の公園のベンチに誰か腰かけているのが、植え込みの向こうに見える。こんな時間にたった一人で一体何を? 好奇心がくすぐられる。物陰に隠れながら、こっそりそいつに近づいてみた。しかし、なんか見たことあるような? 目を凝らしてみて、はっとした。
「柏木?」
 見たことあるも何も、そいつはクラスメートだった。しかも、今ちょうど前の席だ。授業中にはいっつも寝てるくせにやたらと成績がいい、嫌なやつだ。いや、性格自体は悪くはなくて嫌いじゃないが、天才って本当にいるんだなあと思うとちょっと妬けてくる。こんな時間に何やってるんだ。聞くと、柏木は無理に作ったような出来損ないの笑い顔をして答えた。手に持ってたものを背中に隠して、だ。
「なんでもねーよ」
「なんでもねーわけねーだろ。今何時だと思ってんだよ」
「今何時?」
「知らねえのかよ!」
 思わずつっこんでしまったが、しょうがなくポケットの携帯を取り出す。三時四十一分。見せてやると、柏木はまた笑った。
「なんだ、まだそんな時間か」
「まだ……って、おいおい。で、何持ってんだ?」
 ベンチの後ろへ回ると、柏木は持っていた物をまたもや隠しやがった。何なんだよこいつ。
「見せろよ」
「やだね」
「じゃあ、力ずくだな」
 サシでやったら負ける気しかしないのだが、大丈夫、やつは今座っている。取っ組み合いになってる間に、何かがぱさりと落ちた。間一髪、奪い取る。本のようだ。
「待て待て待て!」
 変な声には構わず、表紙を電灯の明かりに照らしてみた。『必勝! 受験数学完全征服』とかなんとかいう参考書だ。
「勉強かよ?」
「いや、その……はは」
 弱々しく笑って、柏木はオレの腕から参考書を奪い返した。ばつが悪そうに頭を掻く。
「おまえでも勉強するんだな。でも、なんでこんなとこでやってんだ?」
「うち、家狭くてさ。部屋弟二人と一緒なんだよ」
「ちょっとくらい電気つけてたっていいだろ」
「弟にバレるのが嫌なんだよ」
「なんで?」
「弟はオレのこと天才だと思ってんだ。お袋も親父も」
「うん」
「なんかやじゃん。実はがり勉でした、なんてさ。格好悪ぃ」
「それだけのためにこんなとこでこんな時間に勉強してんのか? いつから?」
「高校入ってからずっと」
「馬鹿じゃねえの。そんで授業中寝てんのか。世話ねえな」
「まあな」
「まあなじゃねえよ! おまえが寝てるせいでオレが一人分早く当たんだ」
「あー。すまん」
「あのなあ……」
 よく見れば、参考書はボロボロだった。それだけでこいつがどれだけ勉強してるのかは知れた。馬鹿な奴だぜ、本当。
「あのさ、他のやつには黙っといてくれよ」
「どうしよっかなー」
「頼むって早瀬。本当頼む。つーかおまえもなんでこんな時間にいるんだよ」
「なんか眠れなくてさ」
「眠れなくてなんで外走るんだ」
「いやその……はは」
 妙に気分が高ぶって走ってました、なんて答えられるわけがない。まるで子供じゃねえか。仕方がない。ここは大人しく折れておこう。
「しょーがねえ。黙っといてやるよ」
「恩に着る」
「毎日やってんのか?」
「雨の日以外は」
「ふうん」
 やっぱり馬鹿だなと思うが、同時にやつに妙な親近感が湧いてきた。ひとつ、すばらしい案を思いつく。
「オレさ、なかなか家じゃ勉強できねえんだよな。馬鹿だからさ、分かんなくなって進まねえの」
「あー、あるある」
「それでさ、ものは相談なんだけど」
 柏木は何とも言えない変な顔をして、オレはへへっと笑った。

 以来、妙な深夜の勉強会が始まりましたとさ。後ろの篠崎には悪いことをした。柏木とオレが両方寝てるせいで、二人分も早く当てられることになったんだから。
 しかし、馬鹿な天才もいたもんだ。
メンテ
Re: 第一回一時間小説祭【感想、チャット会】 ( No.7 )
日時: 2011/09/24 00:49
名前: 匿名 ID:q9eSwe06

 どうも。感想をいれたいと思います。読解力の低さに加え、とんでもなく眠いため、トンチンカンなレビューをするかもしれませんが、そこはどうかお目こぼしを。

>緋彗さん
 親友の死を悼む主人公の心情を考えると、心が痛みます。
>俺の手はいよいよ大きく震え、体の中から熱いものがこみあげてくる。
 ここ、凄く心情が伝わってきました。たぶん、悲しみだけでは無いんでしょう。
 怒りや憎しみも、あったかもしれませんねー
 暗めのお話でしたが、暗いのが大好きな任田ふぁなおで、面白く読め増した。

>全てを滑る花さん
 ごめんなさい。私が馬鹿なのかもしれませんが、よくわかりませんでした。ホラー……なんですか? 弟はおかあさんだったんですかね?
 文体が整ってるなーと思いました。
 本当にごめんなさい。迷惑でなければ解説してくださると幸いです。

>絵空事さん
 うん、わかりやすかったです。
 はい。普通のお話……ですよね?
 主人公が眠れないから羊を数えるお話ですよね。違ったらごめんなさい。
 そうですねー、羊加須えうと、ようくねむれますよね!

 申し訳ないのですが、残りのお二方は後で感想をここに修正しておきますので、申し訳ない。


 参加してみての感想。

 疲れました。
 そして眠いです。
 おそれくもう小説を書く事はないでしょう。
メンテ
Re: 第一回イベント板一時間小説祭【感想、チャット会】 ( No.8 )
日時: 2011/09/24 01:37
名前: If ID:K22/pObo

感想投下しまーす。

>>1 匿名さん
こんなに短いのに、どんでん返しがあるなんて。驚きでした。すごいなあ。ずっと騙されてました。やられた。
ドアをすり抜けるところは本当にびっくりしました。遺体とご対面のときも。上手く展開を使われていると思います。
最後の二行、怖かったです。背筋がひんやりしました。ホラー書けないので羨ましいです。

>>2 緋彗さん
まず、時間内に投稿されてるのにこの分量というのがすばらしい。すごく筆が速いんですね。すごい。
分量だけじゃなくて、中身も練られていて面白かったです。気弱な王や戦争の理由など、背景も緻密で。
主人公の心情がひしひしと伝わってきました。戦争への自分への身内への苛立ち。移入できました。
細かいところですが、泥のついた扉の描写の部分がすごく印象的でした。クライマックスもよかったです。
切なかったですけど、それがまたよかった。余韻がすごかったです。

>>3 全てを統べる花さん
不思議な世界が、なんだかちょっと怖かったです。ひとり取り残されていくようで。
ちょっと難しくてたぶん全部は理解しきれていないと思います。ごめんなさい。でも、最後が温かく終わったのはよかった。
自分は変わらないのに、周りが変わっていくような不安な感覚、分かる気がします。だからこそ怖いと思ったのかな。
主人公の女の子が可愛かったです。ちょっと斜に構えてるようなところがよかった。

>>4 絵空事さん
面白かったです。とにかく『さぁ、その白き柔らかな綿毛を揺らし、自らの足で大地を蹴って、跳ぶが良い! 迷える子羊たちよっ!』がいい!
それまで、こう、静かで堅実な語りが続いていただけにここにはやられました。吹くしかない。すごい笑わせていただきました。
文章のあちこちに工夫が光っていてよかったです。上手かった。
最後の最後で敬体になっているのも、上手く表現できないですがよかったです。眠れないときの描写にはすごい共感しちゃいました。「分かるー!」ってなります。

>>5 カボチャさん
心温まるお話でした。シチュエーションもすごくいい。綺麗な星空が目の前に広がるようでした。
二人のキャラもすごくよかったです。好感が持てました。ちっちゃいのにしっかりしてるなあ二人とも。
事故のところ衝撃的だったんですが、りっちゃん、いい人たちに囲まれててよかった。本当に温かい。すごく幸せになれる物語でした。

>>6 If
いやその……はは。って感じです^q^
とりあえず書きながら考えてて、家出た瞬間で筆が止まってしまった感じです。
なんとかならないけどなんとかしてああなった感じです。ま、提出できたからいっか!
天才だと思ってた人が実はすごい努力してたってのはありがちですけど、友達がそうだったのが発覚して、驚いたときの体験をもとに。
書いてて楽しかったので満足です。読んでくださった皆さん、 ありがとうございました。
メンテ
Re: 第一回イベント板一時間小説祭【感想、チャット会】 ( No.9 )
日時: 2011/09/24 03:40
名前: カボチャ ID:DA593lZU

 カボチャです。皆さん、イベントお疲れ様でした(笑)
 あまり批評は得意ではないので、もしかしたら頓珍漢な批評をしているかもしれません。そのときは笑ってスルーでお願いします!

◆提出作品目次:
>>1 匿名さん
 一番、おめでとうございます(笑)これは、ホラーですよね。こ、こわっ!(゜゜||| 全体的に話にまとまりがあってよかったな……。落ちも意外でした。この字数でこれほどまとまりのある話を書けるのは正直なところうらやましいです。
 欲を言えば、もう少し物語に起伏があって欲しいと思うのは私のわがままでしょうか。裏を返せばそのくらいしか言うことがありません。流石です。

>>2 緋彗さん
 虫の知らせという奴でしょうか。私にも経験が有ります。よく設定が練りこまれていますね! あと、全体的に言葉が少なかったせいでしょうか、ホラーぽい雰囲気がありますね。誰か幽霊なのでは? とついつい疑いながら読んでしまったカボチャです^ω^
 本当に重箱をつつくような話なのですが、登場人物が多いのに「あいつ」とか「こいつ」とか代名詞が多いのですこし物語を把握するのに時間がかかりました。
 落ちも凄くよかったです。最後まで暗いお話でしたが、こういうのは結構好きです。


>>3 全てを統べる花さん
 読んでいて、あ、面白いなって思いました。雰囲気のある綺麗な文章に魅了されました。序盤が詩的な文章だったので、想像欲を掻きたてられました。脱帽です。
 これは……認知症か、記憶障害を持ったお祖母さんのお話でしょうか。誰かのお母さんとその娘は、きっとお祖母さん(主人公)の娘と孫で。弟と気色の悪いおっさんは、忘れているだけで主人公の弟さんじゃないかなあ。「眼を閉じて、明けて」のくだりは、記憶の喪失があったとか。
 この解釈をしたのは私だけでしょうか? これ、外したら恥ずかしいですね(苦笑)引力の強い作品ですよね。やろうと思っても雰囲気のある文章は書けないので、正直なところ羨ましいです! ご馳走様です!

>>4 絵空事さん
 うっかり昼寝しちゃって、夜に眠れなくなるってことありますよね! それで学校を遅刻とかありますよね!(私だけでしょうか”笑
 おかしい話でした。Ifさんと同じですが「さぁ、その白き柔らかな綿毛を揺らし、自らの足で大地を蹴って、跳ぶが良い! 迷える子羊たちよっ!」のくだりがすごく好きです^^ なんだろう、不意打ちをされた感が有ります。きっとこれまでのイメージを覆すような文章だったからでしょうか。
 全体的に読みやすかったですし、雰囲気も私好みですごく好きでした。ご馳走様です。

>>5 カボチャ
 最初は「バッドエンドにするぜ☆」とか「1500文字に収めてみせるぜ☆」とか色々と考えてたんですが、自分で立てたフラグを全て自分でへし折るのがカボチャクオリティーです^ω^
 文章とか本当にごめんなさいorz 駆け足とはいえ、文章意味不明&ナレーター口調が酷い。あと手を加えるほど書きすぎるきらいがあるのも本当に反省……。
 ちなみにこの後、泣き疲れて腕のなかで寝ちゃったりっちゃんに、ひかるは自転車のこともあって家に帰れず困れば良いと思います! 山奥で圏外だから携帯使えなくて、二人で怒られようとか諦めて一晩中抱き締めていればいいと思います!←

>>6 Ifさん
 企画、お疲れ様でした。楽しかったです(笑)
 Ifさんの暖かな性格がよく表現されていて、好感が持てました。「ばいばい二千百五十六匹の羊たち。」「夜の世界がオレを呼んでいるんだ。」には、ちょっと吹いたwww 主人公の個性がしっかりと表現されていて好きです。私はついついナレーター口調になってしまうので、羨ましいです。
 欲を言えば、Ifさんが女性だからでしょうか。男性ならしないような口調がちらほら見受けられて、少しだけ胸に引っかかりました。でも、本当にそのくらいで、すごく読みやすくて楽しい作品でした。落ちも大好きです^^ ご馳走様でした!


 ……今夜は羊を数えて寝ようと思います。
 皆さん、お休みなさいませ☆ ^ω^
メンテ
Re: 第一回イベント板一時間小説祭【感想書きましょう!】 ( No.10 )
日時: 2011/09/24 04:01
名前: 絵空事 ID:6DS2AMe2

短いですがー

>匿名さま

 しっかりしたホラーな話でした。
 零時までの投稿という事を上手く利用できているなと感心しました。
 ミスリードも上手く展開も面白かったので一気に読むことが出来ました。
 オチも素晴らしいです。ありがとうございました。


>緋彗さま

 現状から逃げ出したい金持ちの息子のやるせない思いがたっぷりと詰まった話でした。
 抜け出したいと思いながらもそのぬるま湯は心地よく、あと一歩が踏み出せない。そして友人がくれたそのきっかけは、彼に絶望と道を照らす光を同時に与える。
 映画のワンシーンを見せられたような気分になりました。
 最後のくだりは、彼の友人は生きていて変わりに……って事でしょうか。
 もう少しわかりやすくても良かったかもしれないですね。


>全てを統べる花さま

 他人が見る夢をそのまま見せられたらこんな感じなんだろうなという感じです。
 混沌そのものですね。
 繰り返されるフレーズに導かれ、彼女がどこかへ向かおうとしている。きっとそこには光があって、もっと先には希望がある。彼女が過去の風景に戻る事はもうないのだ。
 そんな風に読み取れました。


>絵空事

 眠れない時は何をやっても眠れないという事です。早めにあきらめましょう。


>カボチャさま

 小さな二人の小さな恋の、小さな冒険の。だけど二人にとっては大きな思い出。
 可愛らしく、そして切なく描かれたストーリーがとても良かったです。
 こういう関係は大事にしていきたいですよね。
 流れ星は本来大気の摩擦で燃え尽きちゃうんですけどね。そんな野暮な事は言いっこ無しですよね。
 流れる星も、二人の想いも、とても綺麗でした。
 最後のしめの言葉も美しかったと思います。


>Ifさま

 授業中は寝てはいけませんよっていうお話。ん? 違うな。
 台詞の多い文体なのにキャラクターがしっかりと描けていたのが印象的でした。
 キラキラ光る青春。すがすがしい友情。とてもさわやかな気分にさせられました。
 この後、意見の食い違いでぶつかる事もあるでしょう、共に挫折を味わう事もあるでしょう。そんな中できっと、二人はとても良い関係を築いていく。そんな事が想像できてとても楽しかったです。その後二人は……なるほどBLですね。あれ? なんか違うな。
 夜寝ないで勉強して授業中に寝るよりも、授業をしっかりと聞いて頭に入れて、図書室とかで放課後勉強したら良いのにって思いました。んー、やっぱり何か違いますね。すいません。
メンテ

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