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[63] sweet cafe
日時: 2011/02/19 17:10
名前: 十崎あおま◆KTwpHB311E ID:hmgKL5hk

 ――お菓子、好き?
 そう聞いた彼はとても綺麗に笑っていて

 彼女はその笑みに歪に笑う事しか出来ませんでした

*****
童話板では初めまして、十崎あおまと申します。
他板ではyuki等と名乗っております。知っていらっしゃる方はこんにちはですね。

お菓子と童話が好きな私なので、急に「お菓子の話を書こう」と考え付きまして←
書き溜めているだけでは勿体無いので、upしようかなーなんて事になりまして。

注意事項を良くご覧になってから、お話をお読み下さい。

・人への迷惑行為は無し。
・ギャグとシリアスと恋愛が大体を占めています。
歪童話かもしれません
・アドバイス、受け付けますが辛口は出来ればお控え下さい。
・荒らしには絶対に反応しないで下さい。


目次 sweet cafe

炭酸ソーダ空>>1
じゃんけんチョコレート>>2
ビスケットのマイナス思考>>3
マシュマロ日和>>4
すいーとな嘘吐きはだあれ?>>5

2011.2.19 ロック
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Re: sweet cafe ( No.2 )
日時: 2011/02/02 14:44
名前: 十崎あおま◆KTwpHB311E ID:RoGLwWsY

     [ じゃんけんチョコレート ]

「さーいしょはぐー、じゃーんけーんぽいっ」
 ある所にそれはそれは可愛らしい、一人の女の子が居ました。女の子はジャンケンが大好きで、ジャンケンに勝つといつも大喜びして嬉しそうな表情を見せました。
 そんな女の子の両親は、彼女のあまりのジャンケンの強さ……運の強さを生かして、お金を儲ける方法を考え始めました。そして、お父さんがある日こんな提案を出しました。
「この子をジャンケンの賭博に出して、勝ったらチョコレートをあげるというのはどうだろうか」
 その言葉にお母さんは「良いわね」と満足げに微笑みます。
 こうして、女の子は今日から楽しい楽しい賭博に大人の事情で協力して貰う事になったのです。
*
「おとーさん、かったよ!」
 今日も女の子は賭博に勝ちました。
 決め手はグーでした。賭けたのは五千円、四倍。かなり大きな賭けでしたが女の子は見事勝ち、二万円に増やしたのです。
 そんな女の子は勝つと、目の前に居る父親に手を差し出します。
「チョコレート、ちょーだい?」
 父親は笑ってミルクチョコレートを差し出します。
 そんな父親に「わーい!」と無邪気な笑顔で跳ねあがる女の子は――
 裏で働く陰謀など知りもしませんでした。


 ある日、今日も女の子は賭博に勝ちました。
 決め手はチョキでした。賭けたのは二万円、二倍。女の子は持ち前の運の強さで四万円に増やしていったのです。
 そしていつも通り、父親にチョコレートをねだろうとするとその手をナイフで切り落とされました。
「! ひ、ひあああああっ!」
 じんじんと走る痛みとぽたぽたと地面に落ち、垂れる血液。
 それを楽しそうに見守る、彼女の両親。
「どうして、おかーさん、おとーさん!」
 叫び、叫び、叫び、叫んで。
 女の子は、己の右手首の痛さを両親へと出張します。
 すると、両親は「あのね」と声を揃って言いました。
「貴方はとても運の強い子だって噂はもう“賭博”中に出回っているわ。そんな貴方を手に入れたいっていう人が続出してね」
「それで、お父さん達は可愛い可愛い娘を売って、お金儲けをしようとしているんだ」
 そんな言葉は聞かずに、――いや聞けず、女の子は激痛と恐怖にのた打ち回ります。
 そして、ようやく両親の意図が理解出来たのです。

 今まで自分は、利用されているだけ。
 今から自分は、他の人に奴隷として扱われるだけ。

 動きを止めようと、両親は自分の右手首を切り落としたんだ――

 もう、涙は止まりませんでした。涙と血液が混じりあい、薄く紅い液体へと変わって行きます。
 必死で女の子は両親に請います。
「いや! おとーさんとおかーさんのもとにいたい! チョコレートなんてもういらないから! いたいの、やめてよお!」
「ごめんね。お父さんとお母さんには、君が必要なんだよ」
「あああああいやだ! いやだあああああ!」
 髪を振り乱して叫ぶ女の子。
 そして気付けば自分は醜い醜い怪物になっていました。――人殺し。

 目の前には血にまみれた自分の両親。
 目の前には絶望と見えない光の道。
 後ろには後悔と狂気。
「あああああ、あああああ、あああああっ!」
 ナイフをカランと転がした家のテーブルの上に頭を乗せて、ぐりぐりぐりぐりと女の子は喚きます。
 もう、何も見えませんでした。

 そして暫くして。
 少女は立派な大人になりました。
 過去を振り切り、しっかりと孤独に育って行きました。

 そんな強い彼女でも、今だチョコレートを見ると涙が零れるのは。
 まだ、人間だという証でした。

<Fin.>
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Re: sweet cafe ( No.3 )
日時: 2011/02/19 17:03
名前: あおま◆KTwpHB311E ID:hmgKL5hk

[ビスケットのマイナス思考]

 早く僕を食べて欲しい。
 そうすればみんな幸せになれるでしょ? 早く食べて!
 ねえ王様、僕を食べて。おいしいおいしい、僕を。
 ずっとずっと王様の胃に居させて!

 そして、死んで。
 毒である僕を飲み込んで、
 王女達の悲願を受け入れて、

 死んで!
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Re: sweet cafe ( No.4 )
日時: 2011/02/19 17:06
名前: あおま◆KTwpHB311E ID:hmgKL5hk

[マシュマロ日和]

 温かい。
 暖かい。
 あたたかい。
 アタタカイ。

 ふわふわにぎにぎしていて、
 この日常は何も変えられなくて。

 そして僕は、消え行く。
(泡の様にふわふわほわほわ。あれ、マシュマロと似ているね)
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Re: sweet cafe ( No.5 )
日時: 2011/02/19 17:09
名前: あおま◆KTwpHB311E ID:hmgKL5hk

[すいーとな嘘吐きはだあれ]

「ねえ、その泉の奥には夢が詰まっているんだって」
「ねえ、その泉の奥には希望が詰まっているんだって」
「ねえ、その泉の奥には絶望が詰まっているんだって」
「ねえ、その泉の奥には悲哀が詰まっているんだって」
「ねえ、その泉の奥には悲しみが詰まっているんだって」
「ねえ、その泉の奥には音楽が詰まっているんだって」
「ねえ、その泉の奥には色が詰まっているんだって」
「ねえ、その泉の奥には物語が詰まっているんだって」
「ねえ、その泉の奥には狂気が詰まっているんだって」
「ねえ、その泉の奥には時間が詰まっているんだって」
「ねえ、――」

 本当の嘘吐きはだあれ?

*****
これにてあおまのsweet cafeを終了します。
ありがとうございました。
メンテ

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