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[3] 法悦の詩
   
日時: 2009/12/26 23:28
名前: 文純 学 ID:nKXJg6as

はじめまして。 文純 学(あやすみ がく)と申します。
ストーリーテラーで執筆をするのは初めてですが、お手柔らかにお願いします。
メンテ

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Re: 法悦の詩 ( No.1 )
   
日時: 2009/12/27 00:31
名前: 文純 学 ID:U4OvMoM2

 


            ◆


 もう読むことは無いだろうと思っていた雑誌を手に取り、私は音楽プレーヤーの電源を入れる。青白い光の中に、何度も何度も繰り返し聞いたミュージシャンのヒット曲が映されていたが、イヤホンを挿していなかったので音楽は流れてこなかった。かといって、イヤホンを探すのも面倒なので、私はその歌を口ずさみながら、ソファに腰掛けて雑誌の表紙をめくった。

 そこにいたのは幼い頃の私だった。
 何かを比喩しているわけでなくて、ただ単に幼い頃の私がいるのだ。覚えてもいない記憶の中の出来事なのに、媒体でしか見たことの無いはずの父と、まぎれもなく私である存在が自然な笑顔を浮かべて同じ衣装を着ていた。
 背景には、小奇麗でオレンジ色の電球が灯されたログハウス調のレイアウトが施された部屋に、大きく黒光りしたグランドピアノと赤く大きなボディで表面がつやつやとしたギターが異色を放っていて、それは何度も何度も写真で確認した我が家の風景とまったく同じだった。
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