最初の幕その一 ( No.1 )
日時: 2013/06/24 11:24
名前: すらむ〈SRM〉 ID:049eQt4.

――――終焉遊戯って知ってるかい?
誰が言った?この言葉。誰だっけ、言い出したのは。
終焉遊戯なんて言わなければ皆、こんな目には合わなかっただろう。
普通の日常を送れていただろう。
普通の未来を築けていたのに、それなのに。
どうしてこうなったんだ。何が間違いだったんだ。
皆、ただ『ありきたり』なことをしてきたはずなのに。
どうして?だれが言い出した?
嗚呼、思い出した…言い出したのは…。

「俺のせいだ…。」



最初の噂『初夏の噂、彼らは終焉遊戯を始めたんだって。』



20XX年、六月上旬の○○学園。
真夏日の今日はおそらくあちこちで熱中症という憎らしい症状で体調不良の人が続出しているだろう。
各言う俺もその熱中症の被害者なのだが。
まさか、ボールが顔面に当たったと同時に症状が一気に悪化して倒れるという我ながら情けないことになるとは思わなんだが。
元々俺は体が弱い方ではあった。だがしかし、なんという失態だろう。
今更だが俺の名前はA夜。…え?どっか聞いたことあるって?偶然か気のせいだろ。
今の俺の状態は日陰で見学している状態だ。
俺が倒れてもなお授業のドッチボールは続いている。見てるだけ暑そうだ。
そんな中、俺の横で俺と同じように見学をしている奴がいた。

「凄いよね、B十。こんな暑い中でもがんばってるよ〜。」

こいつは同じクラスのE太。
成績優秀で運動神経もいい、アニメとかで言えばクラスの中心的なやつ。でもこいつは性格がとても残念。
嫌味なやつで、表の性格と裏の性格がある。昔なんかあってこうなったらしいけど別に興味はない。
B十というのは俺の幼馴染で同じクラスのいいとこの坊ちゃん。でもこいつの場合はE太と違って素直。
B十とE太は親同士が友人のために俺より小さい時から仲がいいらしい。
んで、この俺の横でへらへら笑ってるE太ははっきり言うと依存体質。B十に依存してるんだよな…。
本当わけわかんないし、気持ち悪い。

「A夜、もう終わったから更衣室行くよ?」
「あ、悪い。今行く。」

E太に言われて気づくと授業はいつの間にか終わっていた。
更衣室に行くとそこもまた蒸していて、体操着を脱ぐのも容易ではない。プール授業じゃあるまいのにものすごく暑い。
次の授業はちょうど自習だからあまり急がなくてもいい。
なんて考えていると3組と6組が更衣室に入ってきて狭い上にもっと暑苦しくなってきた。…うわ、頭いてぇ。
すると3組の『活動』メンバーが俺らに気づいてやってきた。
と同時に俺の体を包むように抱きしめてきたのはK李。こいつは背が高い上に無愛想なやつ。目が合うとこういう状態になる…なんでだろうな。

「A夜ちゃん、B十ちゃん、E太ちゃんお疲れ様〜。」
「僕とA夜は休んでたよ。頑張ってたのはB十だけ。」
「…正確にはお前はズル休みだろうが。」

俺らを『ちゃん』付で話してきたのがG真。
K李にべったりくっついてるこのチビ…小さいのははっきり言ってウザい。
正直苦手なタイプの人間その1だ。
すると6組の『活動』面子も集まりだした。
B十とE太の周りにいるのがN代。N代はM吾の双子の弟で、人をからかうのが趣味という何とも悪趣味な趣味を持つ奴。
んで俺の周りにいるのが左からM吾、I良。
M吾はN代の双子の兄でマイペースでボーっとしてるやつ。何考えてるか全然分からない。
I良は俺と瓜二つのもう、こいつ俺のコピーだろという感じの奴。でもI良の方が俺より問題児だ。うん。

「あー…A夜取られちゃったぁ…。」
「にしても蒸し暑いな…、外はもっと熱かったか?A夜。」

何故俺に聞く。
I良はこれから授業なんだから自分で確かめて来いよ。M吾はM吾で何言ってんだ。と、突っ込みを済ましたところでチャイムが鳴リ響いた。


.

最初の幕その二 ( No.2 )
日時: 2013/06/24 11:25
名前: すらむ〈SRM〉 ID:049eQt4.

次の授業を行うため俺たちは教室に、忙しなく戻ると案の定教師に叱られた。
俺のクラスはたまたま自習なんで、教室には教師はいない。つまり、この時間、何をしてもいい。ホントは自習だけどな。
するとタイミングを見計らい、皆それぞれ立ち上がって話したり笑ったり。なんて周りを見ていると俺の机の周りにも集まりだした。
まず右側にB十とE太。左側には女子たち、C美、D保、F子。
C美は美人て言えばまあ美人の類に入るだろうが、ナルシストでわがまま娘。
どうすればこうなるんだろうか。お前、ホントD保とF子見習えよ。
D保はおひとやかで物静かな子。この子も美人の類だ。
んで、彼女はB十が好き、B十も彼女が好きだから両思いなんだが、両方気づいていないのがアウトだな。
F子は勉強も完璧、運動もそれなりに完璧の女子たちのリーダーみたいな子。
髪ゴムが何でリボンなのかはさておき、彼女も美人だ。…ここだけの話、俺の彼女だったりする…なんでだろうな。うん。
今ここにいはいないが、L乃という男子も含めてこのクラスでは『活動』メンバーは7人いるわけだ。

「L乃はまた保健室?あの子、体育の時も保健室じゃなかった?」
「A夜より病弱だから、しょうがないよ。」

そう、L乃は俺より病弱。
小さい時から病院に入院してた。俺もそうだったから、病院の中では同い年の友達、と認識してた。
あと、パソコンオタク。パソコンに異様に詳しんだよな…俺、電気機器はホント使えないからすごい。
昼休みに一度様子を見に行こうということでL乃の話題は終わった。
次の話題は、F子が切り出す。

「今日の『活動』は具体的にどんなこと?」
「確か…もうすぐ始まる『終焉神楽』に合わせての行為について。」
「あー…確かそんな時期だったわね…。」

終焉神楽、っていうのはこの地域にしか伝わってない伝統演舞。
ソレの前に行われるのが神楽祭り。祭りの締めが終焉神楽って言った方が早いな。
ちなみに俺らの住んでる地域は人里から少し離れていて、集落みたいな場所。
だから人口も少なければ電車などの交通機関は一切通っていない田舎。街まで行くとなると約1時間半はかかるだろう。
俺らが通うこの学園は中等部、高等部がある。
詳しく言うと、中学生、高校生がそれぞれ通えるようになってる学園。んで、俺らこのクラスで言う7人は中等部から上がってきた生徒。だからこの学園についてはそれなりに詳しい。
するとブーッ、と携帯のマナーモードが発動。音的にはメールだろう、俺は制服のポケットに入れておいた携帯を取り出し、受信を確認する。
送信してきたのは1組のH谷という『活動』メンバーの一人からだった。
内容は『今日の昼休みは旧校舎じゃ!遅れるでないぞ!』というはたから見ればお誘いメール。
俺は短く『了解』と打つと送信する。

「今の誰?」
「H谷。今日は旧校舎で昼休みだって。」
「旧校舎か〜…1か月ぶりだね、あそこで昼休みなんて。」
「そ、そうだね…。」

おいE太、D保怯えてるからやめろ。
注意した後、チャイムが鳴って昼休みになった。あれ、こんな時間流れんの早かったっけ…?
俺はいったんみんなと離れて保健室に向かうことにした。



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最初の幕その三 ( No.3 )
日時: 2013/06/24 11:27
名前: すらむ〈SRM〉 ID:049eQt4.

保健室にたどり着き、保健室のドアをノックするが返答はない。
先生はいないのかと思いつつドアを開けるとベットのカーテンが2つかかっていて、奥のベットからL乃が出てきた。

「大丈夫か?」
「…うん、だいぶ落ち着いた…。」

…のようには見えないが。
だいぶ顔色悪いけど、これがいつものL乃。
すると手前のベットから出てきたのは7組の『活動』メンバーのX理だった。
X理は根暗、陰湿な男子。いかにも文化系という感じの奴。眼鏡に度が入っていないのか、いつも睨みつけるように見ている。
…眼鏡買え変えろよな…ったく。

「X理も居たのか。昼休み、旧校舎だから一緒に行くか?」
「……行く。」

初夏なのに上着を羽織っているX理に俺は暑くないのかと思いつつも旧校舎の体育館へと向かう。
先生に見つからないように旧校舎へと向かうとすでにほぼ全員が体育館にそろっていた。
二人いないがその二人は今日午後登校と言っていたから問題はないのだが。
辺りをきょろきょろしていると腹部に衝撃。何となく誰かは予測ついたために、目線を下におろすのに戸惑う。

「A夜遅かったね!待ってたんだよっ。」
「…P奈…。」
「P奈!アンタ、いい加減にしなさいよ。人の恋人にくっつかないで!」

始まった…毎度毎度やめてほしい。
そしてL乃、イヤミったらしく笑うなむかつく。X理もそんな目で見るな。
俺は避難するようにH谷たちの所に行くとH谷も「お主も悪よのぅ」とか言ってきやがった。お前は一昔の殿様か。
そんなH谷を膝に乗せてビクビクしながら俺にH谷は悪気はないよと謝ってくるのがJ葉。
J葉は臆病で…よくいるだろ?アニメとかでいじめの標的にされそうな男子。そんなタイプだ。おまけに優しくて天然、お人よし、と来たもんだ。
こいつの隣にいるのがO歌。彼女はいいとこのお嬢様でJ葉の許嫁。というか、J葉が一目ぼれしたんじゃなくてO歌が一目ぼれしたんだと。
どこの恋愛アニメだ。少女マンガじゃあるまいし。
ちなみに、H谷、J葉、O歌、Y兎は2組。言い忘れていたが俺たちは5組だ。
未だに言い合いを続けてるF子とP奈を制裁したのがQ子。
Q子は4組の女子のリーダー格。男勝りで可愛げのない奴。彼女の姉貴、行方不明なんだよな…。
その後ろにいるくすくすと笑っている女の子はR音。
R音は…博愛主義の女の子。俺らが皆、男女構わず好きという変わった奴。
…話しかけるには勇気がいる。特にS茂に興味があるようで執拗にくっついている。憐れなり。

「え、A夜!た、助けてくれっ。」
「S茂さん逃げないで下さいよー。」

ほら、この通り。
S茂はまあ、この通り不憫なやつ。かわいそ過ぎて俺が優しくしていたらこんな感じで何かあれば俺にすがるようになった。
俺はめんどくさいんでR音にS茂を差し出してB十たちの所に座る。
いつもはこうして昼休みを皆で過ごした後は、午後の授業をさぼる。それが俺たち『活動』メンバーの日程。
そのたびに先生に叱られるが、『活動』を行うためだ。
刹那、いきなり体育館の扉が開いて、8組のU絵、V雫、W斗と中等部1年のT崎が入ってきた。
U絵は近くにある寺の子で、T崎とよく一緒にいるからみんなにロリコンと言われてる。というか絶対ロリコンだろ。
V雫はヤンキーみたいなやつ。口も悪いし態度も悪い。W斗とよく一緒にいて悪いことをすればW斗の鉄拳で制裁されてるざまあ。
W斗は無口、無表情のマフラー野郎。人に声をかける時もその人の服を引っ張って話すという子供っぽいところもある。
T崎は俺ら『活動』メンバーの中での最年少の女の子。
コミュ障…コミュニティー障害で俺らと彼女の数少ない友達以外にはコミュ障が炸裂する。

「ごめんね、遅くなった。コレお詫びね。」
「ん、態々お詫びなんていらねーよ?」
「いえいえ。待たせてしまったんだからお詫びぐらい…ね?」
「ねー。」
「あ、俺からも!ほい、土産!」
「……オレからも……うちのばあちゃんの、おはぎ…。」
「お、サンキュ。」

パーティーみたいだがこれが普通。
W斗の持ってくるおはぎ、すごくうまいんだよな。V雫の家の果物も。
ざっと家柄を説明すると…まず、俺は一般家庭のごく普通の家庭。
B十は金持ち家庭で主に農業、漁業に力を入れてる家柄。
C美は少し裕福な家庭、本家分家があって彼女は分家。
D保は一般家庭で漁業専門の家柄。
E太は少し貧乏な家庭、アルバイトをかなりやってる。
F子は一般家庭のマンション住。
G真は一般家庭でごく普通の家庭。
H谷はものすごい金持ち家庭。王子様気分のウザさ。
I良は一般家庭で本家分家があって彼は本家。
J葉は少々裕福な家庭、彼の父は運搬業の社長とか。
K李は一般家庭でごく普通の家庭。
L乃は一般家庭で少々裕福。
N代は少し貧乏な家庭。
M吾は少し貧乏な家庭、N代とは双子なんで同じ。
O歌は金持ち家庭。色々な事業を成功してるとか。
P奈は貧乏な家庭。生活をやりくりするのだけでもやっととか。
Q子はかなり貧乏な家庭。
R音は一般家庭で父親と暮らしてる。
S茂は親に捨てられて孤児院暮らし。家族、というのが分からない。
T崎は一般家庭でごく普通の家庭。
U絵は一般家庭でお寺の子。
V雫は実家が農園の一般家庭。
W斗は一般家庭で、本家分家があって彼は本家の長男。
X理は一般家庭で電気工業専門の家柄。
Y兎は裕福な家庭で、酪農専門の家柄。
こうして考えるとやっぱりすごいよな…うん。
…え?アルファベットの『Z』がないって?…嗚呼、これにはわけがあってな……。

「……もう、すぐ……Z水、の…一周忌、だよね…。」

…そうだな、と俺はW斗のささやきに相槌する。
Z水は1年前の終焉神楽に、投身自殺をした。しかも、俺たちの目の前で。
アイツの家は普通の家庭だったし、虐めとかもなかったのに自殺したから俺たちは大変だった。
特にW斗は彼女とは幼馴染だったし、俺も病院で知り合ったから二人で事細かく調べた。
そして、原因と思えるものを見つけて二人で始めたのが『活動』だった。
元々『活動』の内容も原因と酷似しているし、俺らも興味があったから前々から『活動』はしていた。それに原因と思えるモノを追加した。

「な、どうせだし…今から『活動』始めようぜ。」
「何言ってんだ、今始めて先生が来たら大変だろ。」
「大丈夫だよ、ここは先生でも近寄らないあの旧校舎だぜ?心配ねえよ!」

な、A夜!…と俺に振ってくるV雫。
俺にふるな、と言いつつも確かにこいつの言い分も一理ある。
少し考えてから俺は「今日だけだぞ。」と許可をする。その許可と同時に皆は食事を片づけ始める。
片付けが終了と同時に『活動』が始まった。

「今日はもうすぐある『終焉神楽』の打ち合わせについて。それともう一つ、これは俺が考えてたことだ。」

俺の話を聞いてくれるこいつらは、いい奴らだ。
全く、いい仲間に巡り合えたもんだ。
ざっと終焉神楽の打ち合わせを済まし終え、当日の活動内容が決まった。
最後、俺が考えていたことを切り出す。
実はこの田舎にだけ伝わる、ある言い伝えという都市伝説がある。
それが『終焉遊戯』と『26』。
『Z水』の自殺の原因と思われるのが『26』という都市伝説。
俺とW斗が昔から調べていたのが『終焉遊戯』という都市伝説。
この2つを同時に行うと『陰影八卦』という都市伝説へとつながる。
今日はこれをもう一度やってみようということだ。
この話をして反応したのが俺のクラスの連中。

「本気…?」
「でもアレ、失敗したらみんな死んじゃうんじゃ…?」
「…僕は賛成だな。興味もあるし。」
「私も。前のが失敗だったから成功させてみたいわ。」
「わ、私はどちらでも…。」

多数派で賛成が多かったな。
他の面子も行うということになって、日が暮れるのを待つ。
その間、『陰影八卦』を行う方法を説明する。
まず、こっくりさんを行う。
こっくりさんは普通は3〜4人で行うのが妥当だが、この地域のこっくりさんは違う。
俺らは25人いるため、十円玉に指は乗せない。
つまり、『こっくりさん』が居たら十円玉が自然に動くのだ。
順番に質問をしていく、勿論失礼のないように。
そして最後の人はこっくりさんに、『陰影八卦、終焉遊戯、26、集結』と言う。
すると『陰影八卦』がスタートする。『陰影八卦』は次の日に誰かに電話、または手紙が届くことによって始まる。
手紙は各自それぞれ順番に届き、そこにはある『内容』が記されている。
その内容を5日以内にクリアしないと、その人は死ぬ。
全員が死んだらゲームはおしまい、俺たちの負けになる。
ただし、このゲームにはその場にいなくてももう一人の参加者が居る。その参加者は何があろうとも生き残る。
つまり『裏切り者』になる。
その裏切り者を、手紙を受け取った人が殺さなければゲームは終わらない…というものだ。
漸く日が暮れて、体育館のカーテンを閉める。
中央に50音と鳥居、鳥居の左右に『はい』、『いいえ』と書かれた紙の上に十円玉を置いて準備は完了。
蝋燭に火をつけたら『こっくりさん』をはじめる。

「こっくりさん、こっくりさん。いらっしゃいましたら、合図お願いします。」

B十がそういうと十円玉が鳥居の周りをぐるぐると動き出す。
それだけでこの場の空気が重くなる。
順番に質問をしていく。一番手は俺だ。
最後以外は何でも好きな質問をしていくのが『終焉遊戯』へのステップ。

「…終焉神楽の日は晴れますか?」

特に質問したいことがなかったから、1か月先の日の天気を聞いてみた。
…何人か笑ってるなむかつく。
すると十円玉は『はい』、で止まった。流石に俺も冷や汗が出てくる。
これが本当だったら恐ろしいな…ホント。
次はB十の番だ。するとこいつはオドオドしながらこういった。

「えっと…A夜の昨日の夕食は和食である?」
「なんでだよ。」

すると十円玉は再び『はい』へと移動した。
……確かに和風だったけどさ、なんか見られてるみたいで家にいたくなくなるんだが…。
B十とF子に何食べたの、と聞かれたから俺は昨日食べたものを正確に伝えるとやっぱり驚いてた。
どういうものなのか知っててもやっぱり怖いよな。
次はC美。でもどうせ、私は美人ですかとか聞くんだろうな…。

「じゃあ…B十くんとD保ちゃんはくっつきますか!?」
「「え!?」」

B十とD保が顔を真っ赤にして驚いてる。
C美にしてはいいこと聞いたな。十円玉は『はい』に動いた。
皆で二人を祝福する。二人にとってはこれが告白と言うものなのだからリンゴのように真っ赤だ。面白いな。
次はD保なのだが真っ赤にしてめちゃめちゃ噛みながら「し、私事ですみませんっ、お母さんの病気は治りますか…?」と言った。
…めちゃめちゃいい子じゃねえか。
十円玉は残念ながら『いいえ』に移動した。あ、D保悲しそう。
次はE太。何を聞くのかと思えば、「都市伝説は本当にありますか?」と聞いていた。
おい、活動内容。
すると十円玉は『はい』を何週もして止まった。
それに俺も含めた全員が、顔色が悪くなった。
次はF子。すると彼女は少し悩んでこう言った。

「…双子たちの仲は良くなりますか。」

彼女の弟と妹は双子と聞いたことがある。しかも仲がかなり悪い、と。
すると十円玉は『はい』、と動いた。
F子は少し嬉しそうにホッとした様子で十円玉の返事を見ていた。
こんな感じでG真、H谷、と質問をしていく。
皆やはり、質問は私事だったり、どうでもいいことだったりと様々で面白い。
I良が質問する番になって俺は自分でもわかるほどに興味津々だった。だって、あの問題児がどんな質問するんだろう。な、興味あるだろ?
すると彼は予想の斜め上の質問をした。

「…俺の、双子の弟は…元気にしてますか。」

そこにいた全員が驚いた。
I良に双子の弟がいたなんて初めて聞いたし、こいつは元気にしてますかと尋ねたってことは一緒に暮らしてないのだろう。
十円玉は一瞬止まりかけたが『はい』に向かった。
それを見て彼の表情が一瞬優しそうな顔になったのを俺は見ていた。
その表情が初めて見る表情のはずなのに、頭の中でフラッシュバックが起こり、昔の映像が俺の脳内で再生されてる。
『見たことある。』と直感で分かった。しかもものすごく幼いころ。
「A夜。」記憶と共に写っている大きな家。まるで屋敷のようで「A夜ったら。」その家の中を俺と俺にそっくりな同い年の男の子が走り回っていて…俺が転ぶとその子が困ったように手を差し伸べてくれて…それで…。

「A夜ってば!」
「…!え、あ…ごめん、何?」
「「何?」じゃないよ!どうしたの、I良の方見て吃驚したような顔で。」

嗚呼、あのまま固まってたのか。I良も少し驚いてる…じゃあこう返した方がいいな。
「I良らしくないこと聞いてたからビビった。」「うるせ。」これでまあその場は収まるだろう。
…E太がにやにやしてるから多分後で聞かれるだろう、しつこく。
そんなこんなでとうとうW斗だけになった。
俺も含め、皆顔をこわばらせてW斗の質問を待つ。彼は深呼吸をした後、ルール通り、こう言い放った。

「陰影八卦、終焉遊戯、26、集結。」

シーン…と静まり返る。
何もないのか、と安心した直後だった。十円玉が動き出した。
まず一文字目が『い』、次が『ん』、そのまた次が『え』、と文字を示していく。最後が『と』で、十円玉は鳥居の前に戻り止まった。
全部を合わせると…『いんえいはっけ げーむすたーと』…『陰影八卦 ゲームスタート』…?
驚いて何人かはつないでいた手を離してしまった。
刹那、体育館の真ん中に置いてあった古いブラウン管のテレビにノイズが走りだし、音声が入った。
ここにあのテレビのリモコンなんてないし、あれは廃棄になって使えないテレビなのだ。だから点くことなんてありえない。
ザザザ、と酷いノイズの後に言葉が入った。


――――終焉遊戯ノ開幕デス。


テレビはそういうとプツンと切れた。デス、ゲーム…。
始まった…終焉遊戯が始まったんだ…!俺はこの上ない優越感に浸っていた。
他のみんなは怖がってたり、青ざめてたりしてる。それもそうだろう、コレはゲームオーバーになると待ち受けているのは『死』なのだから。
実際、俺だって『死』は嫌だ。死にたくないさ、まだ若いのに。
ゾクゾク、と凄い感情が湧き出てくる俺にW斗が近づいてきた。

「…A夜…。」
「大丈夫、心配ない。…これで真相も掴めるだろうさ…。」

その時の俺の顔はどこぞの映画の悪人にも負けないゲス顔だったと思う。



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最初の幕その四 ( No.4 )
日時: 2013/06/24 11:27
名前: すらむ〈SRM〉 ID:049eQt4.

帰り道、俺と同じ家の方向は数えるぐらいでW斗とE太、そして同じクラスの今迄部活をしていた俺んちの近所の男子四人で帰る、これがいつも。
まあ、その近所の男子も地味にオカルトに興味があって俺らの話に乗っかってくる。社交性のオカルト好きのタイプだ、結構珍しい。
だが、今日はオカルトや都市伝説を離すほど俺らも図太いわけじゃない、あの出来事でどんよりとした空気が俺らの周りを漂ってる。
ソレに耐え切れなくなったのか、その男子がため息をついて話し出す。

「どうしたんだよ、三人とも。いつもより暗いぞ、なんかあったのか?」
「いや、ちょっとね…。あ、そうだ。A夜、さっきのアレ、なんだったの?」
「え?」

さっきのアレ…嗚呼、あれか。
男子も何々っと興味津々ですと言わんばかりの目で俺とE太を見てる。めんどくさいなぁ。
E太がさっきのこと…あ、『こっくりさん』をしてたとは言わないけど…俺がI良を驚いたまま見ていたことを話すと男子がくすっと笑った。
「お前、コレ…?」笑いながら携帯画面を見せる。その携帯画面には男同士が抱き合って…オイ、何見せんだよ。
つまりこいつは俺がゲイだって言いたいようだ。
…切れていいよな?俺は悪くないよな。うん、悪くない。

「んなわけないだろ!そんなんじゃないよ…アイツの質問した後の顔見てどっかで見たことあるなぁって思っただけだ!」
「え、どっかって…I良の安心したように微笑んだ顔?」
「…ああ、なんか…結構昔に見たような…。」
「でも、I良とA夜って双子じゃないんだろ?赤の他人なんだし…気のせいじゃね。」

そう、俺とあいつは双子じゃない。…はず。
なぜ『はず』かというとアイツは否定をしたことがない。この噂のことについて。
だからといって肯定したわけでもない。俺がただ一方的に違うと言っているだけが真実。
…でも深く思うと、俺の小さい時の記憶がなぜかないのかも引っかかっている。
あのフラッシュバックに写った幼い俺と俺にそっくりな『兄』と言われていた男の子。幼い俺がを兄と言っていた男の子は結局誰だったのか。
あの大きな屋敷みたいな家は確かI良の家。でも俺の家は普通の一軒家で父さん母さんは共働きで家にはほぼ俺一人状態。
…ますますわからん。もう考えるのはやめよう。
そして少し歩いていくと街灯もともりだし、十字路で俺らは俺と男子、W斗とE太で別れた。
あとはまっすぐ家に向かうだけ。すると男子が何かを聞きたいように俺に話しかけてきた。

「な、なあ。お前、噂話に詳しかったよな?」
「あ?…まあ、それなりには…。どうした、知りたい噂でもあるのか?」
「じ、実はさ、C美ちゃんに彼氏なんているのかな!?」

…あいかわらずのC美だなあ。
アイツの性格知らないのがなお哀れで仕方ない。アイツの性格知ってて好きなら別にとめやしないけど。
美人のアイツのことだ、居たらなお噂になってるだろ、と言うと彼は安心したかのように「俺にもチャンスが」とガッツポーズしていた。
駄目だこれ、重症すぎる。
俺んちが見えてきてそこで男子とは別れる。
カバンから鍵を取り出してガチャリ、とドアを開けてただいまと返事が返ってこないあいさつを済ませて二階へと上がり自分の部屋に入る。
カーテンをしめて、電気をつけると俺は倒れこむようにベットに寝転がる。
疲れた、いつもより。『あんなこと』が合ったから。
ご飯も喉に通る気がしなくて着替えないまま、俺は眠りに落ちて行った。
ふと目を覚ますとテレビがつけっぱだった。
時間を見ると夜中の2時。俺寝る前にテレビつけてたっけと思いつつテレビを消そうとした時だった。
急に臨時放送が入った。悲しげな音楽が流れ今日の犠牲者というタイトルが流れ、下からテロップが上に流れて行った。

『本日の犠牲者をお伝えします。踏切を渡った人、新しい携帯を買った人、授業をさぼった人、学校で居残りをしていた人。』

何処かで聞いたことがある。
都市伝説だが、夜、こういう風に今日死んだ人と明日死ぬ人を予告する臨時放送がある、と。
次に明日の犠牲者と言うタイトルが流れ、先ほどと同様、下からテロップが上へと流れていく。

『明日の犠牲者をお伝えします。学校に遅刻してしまった人、自転車で買い物に行った人、勉強を熱心にしている人、人の手紙、またはメールを覗いてしまった人。以上です、お休みなさい。』

そういい終わると、テレビは元の砂嵐に戻った。
だが俺はすぐにテレビを消すことができなかった。最後に行った人の手紙、またはメールを覗いてしまった人が頭の中で響いていた。
まさかな、そう思いながらも俺は着替えて再び眠りにつく。
漸く朝になり、朝ごはんのにおいが漂ってきたと同時にドアの閉まる音。両親が仕事に言った音だ。
ソレに目を覚まして俺は一回に下りると朝ごはんが準備されていた。あと弁当も。
俺はさっさと朝ごはんを平らげると身支度を済まして玄関へと急ぐ。
ドアを開けるとすでに男子が居た。

「おはよ。」
「…おはよ。」
「はは、今日も絶好調な不機嫌だな。W斗たちもう待ってるんじゃね?」

んなバカな。まだ6時半だぞおまえ。
今日は生憎の雨、ビニール傘を差しながら歩く。
水たまりに写る自分の姿が、なんともだらしなく見えた。
目の下にはいかにも『俺、夜更かししました。』と主張しているような隈に、ぼさぼさの髪。
俺はコレでも朝がくそ弱い。
よく寝てたとしても薄く眼の下に隈が残ってる。
いつもの十字路に行くと確かにW斗とE太が待ってた。お前ら早すぎるだろ。
「宿題で来た?」「もちろん。」「え、見せてくれ!」「500円で見せてあげる。」男子とE太の変わらない会話にW斗は声を出さずに笑い、俺は呆れながら笑った。



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最初の幕その五 ( No.5 )
日時: 2013/06/24 11:30
名前: すらむ〈SRM〉 ID:049eQt4.

今日の授業の話をしていたらあっという間に校門前についた。
玄関に向かって傘を払うと下駄箱の前で立ち尽くしたB十が居た。どうやら少し青ざめてるようだ。
B十の目線の先には彼の下駄箱に入った一枚の手紙。
それを見て俺らはすぐにピンときた。『終焉遊戯』の内容だ。
何も知らない男子は彼の手紙を見て興奮していた。

「おっ!?何だ何だ、ラブレター!?な、見せてくれよ。」
「え、あ…。」
「いいだろ?減るもんじゃないしさ!」

B十は俺たちを横目で見た後に、「誰にも内緒だよ?」と言って彼に見せる。
彼は嬉しそうにその手紙の中を見る。
『手紙』の内容はいたって普通のはず、ただ最初か最後に届いた人の『やるべきこと』が書かれている程度。だから反応は「なんだこれ?」と苦笑する程度のはず。
だが、その手紙を全くの赤の他人が覗いてしまったらその人はルールに従い今日中に殺されてしまう。
すると男子の顔がどんどんと不自然な顔になって行った。

「…………なんだ、コレ…。」

彼は確かにそういった。
そして彼は顔色が悪いまま玄関から外へと出て行ってしまった。
俺たちは顔を見合わせ、大丈夫かなと彼の心配をしていた。
クラスに入り、HRになっても彼は戻ってこなかった。そして昼休み、事件が起こった。
あの男子の切断された遺体が発見された。
『手紙』は本物だ、本物だったんだ。昨日のアレはもう始まっていたんだ…!
俺たちは旧校舎に集まって昨日のこととあの男子のことを話していた。

「っ…誰なのよ…あの子に手紙を見せたの。誰よ、裏切り者って!」
「C美、落ち着け。」
「これが落ち着いてられるの!?もしかしたら次に死ぬのは私たちなのよ!?」
「落ち着けって言ってんだ!!」

I良の一喝でC美は黙り込んだ。
だが、俺もそうだし皆やっぱり『死ぬ』と言うのは怖い。
皆、何も言えずただ黙っているだけ。
しかも手紙を受け取ったと思われるB十は他のみんなよりも青ざめていた。
裏切り者、ここに参加していないキツネともいえる者。
一体どこの誰なのか、もうわけがわからなくなる。『裏切り者』は本当は俺らの中にいるんじゃないかとも思えてくる。
でも仲間を疑うのも嫌だ。
黙っているとH谷が口を開いた。

「…とにかく、終焉遊戯は始まってしまったんじゃ。今、手紙を受け取った者…名前は言わんでいい。ワシらには何もできん、手助けすることも叶わぬ。…辛いとは思うが頑張ってくれ。」

その言葉がやけに頭の中で響いていた。
この後、俺らは解散して警察からクラスメイト、そしていつも一緒に登校してる俺とE太は事情聴取をされたが。
でも事情と言われても『手紙』のこと以外は話した。警察も、それで俺らが何も知らないということが分かって釈放してくれた。
全く、それどころじゃないのに。
家にたどり着いても不安は増すばかり。それどころか、家に帰ると誰もいないのに視線を感じ始めていた。
きょろきょろと辺りを見渡しても人のいる気配なんてどこにもない。
でも視線を感じる。俺を見ている、ずっと、ずっとずっとずっとずっと…!
気が狂いそうになり、一階に降りる。案の定両親はいないが夕飯が準備されていた。然し喉を通る気がしない。
仕方ないから、風呂に入って頭を冷やすことにした。
ピチョン、と雫がしたたり落ちる音が浴室に響く。湯船に写る自分の顔を見て俺は水面を揺らす。すると俺の顔はその揺れで崩れていく。
みったくない俺の顔、元々そこまでいい顔でもないのだがここ最近寝れないのもあるから隈がものすごく濃いなぁ。
なんか…朝よりひどくなってるような…。気のせいか。
のぼせて倒れるのもあれだし、俺はさっさと上がることにした。

「…誰か、いるのかよ…っ。」

視線はいまだに感じる。
特に俺の部屋になるとなおのこと。誰かに監視されてる感じ。何処かに監視カメラでもあるのか…?とか思いつつ調べてみても何もない。
本当に一体何なんだよ。ピロリン、と携帯の着信音が聞こえた。
電話…I良から?またどうしたんだ、珍しい着信相手だ。
「もしもし?」と俺が電話に出ると慌てた声でI良の声が聞こえた。

「A夜、A夜っ。今どこにいる?」
「今?家にいるけど…何かあったか?」

事情を聴いてもI良は口を開かない。
俺がテレビをつけるとテレビはまたあの臨時放送をやっていた。
『本日の犠牲者をお伝えします。学校に遅刻してしまった人、自転車で買い物に行った人、勉強を熱心にしている人。』と昨日の臨時放送の通り流れていく。

『――…人の手紙を覗いてしまった人。』

その言葉に俺は驚く。
そしてあの男子を思い出す。人の手紙を覗いてしまった人、まさか。まさかまさか。
俺が唖然としてテレビを見ているとI良が俺の名前を呼んでいた。
慌てて携帯を持ち直し会話の続きをする。
どうやら明日から一週間学校が休校になったらしい。そういえば家の電話使えなかったなぁと思いつつテレビに目を向ける。
テレビは明日の犠牲者を流していた。

『明日の犠牲者は、お願いを無視した人、具合が悪くて早退してしまった人、友達を見捨てた人、ゲームをリセットした人――…一人で遊んでしまった人。』
「……っ……!?」
『おい、A夜?A夜!?』

思わず携帯を落としてしまった。
とっさに俺の頭にはB十の顔が浮かぶ。ないよな、B十が死ぬなんて。
まだ手紙の期限は六日あるんだから、B十はせっかちじゃないし、ましてや…死ぬなんて…うん。
『A夜!?どうした、大丈夫か!?』I良の声で現実に戻ってくる。
再び携帯を拾ってごめん、と会話の続きをする。

「ごめん、何でもない。…な、B十に連絡したか?」
『いや、したんだが出なくてな。留守電に入れといたから多分大丈夫だろ。…あと、明日、旧校舎も使えないだろうから俺ん家で『活動』しないか?』
「いいの?いいならそうしてくれるか。」
『了解、じゃ他メンバーにも言っとくな。じゃ、おやすみ。』
「おやすみ。」

俺はそのまま眠りについた。






『速報をお伝えします。先ほど、○○財閥の一人息子さん17歳が、自宅で殺害されているのが発見されました。』
『全身に刃物で刺された跡があり、例の○○学園での男子生徒殺害事件の男子ともクラスメイトであったことから警察は同じ容疑者の仕業だと判断し、調査を――…。』




最初の噂 end

第一の噂 その一 ( No.6 )
日時: 2013/06/24 11:34
名前: すらむ〈SRM〉 ID:049eQt4.

今日は真夏日なのに、授業は僕の苦手な体育。
熱中症になってしまいそうな炎天下にドッチボールとは先生もとんだ鬼畜になってしまったと思う。
現に熱中症で日陰に避難した僕の幼馴染のA夜は顔色が悪そう。大丈夫かな。
一方で同じく僕の幼馴染のE太は…ズル休みだから何とも言えない。と言うか、ホントずるい。
E太は僕と違って運動もできる天才型なんだからこういうのまじめにやったって罰当たんないのに。

「B十、がんばれ〜。」

呑気だなあ、E太は…。
あ、ようやく終わったみたいだ。もうすぐで僕も熱中症になりそうだった。
僕は終わったと知らせるためにE太とA夜を呼びに行く。
なんか、A夜がボーっとしてたけど、大丈夫かな。
更衣室に向かうとそこも蒸してた。…ま、案だけ扱ったら蒸してるよね。
次の授業…なんだっけ。E太にそう聞いたら「自習だよ。」と嬉しそうに話してた。
自習か…多分その時間、僕らは『活動』の話をしてるんだと思う。
すると更衣室に3組と6組の男子たちが入ってきた。
と同時にA夜にK李くんが抱き着いた。コレは日常茶飯事だから誰も突っ込まない。

「A夜ちゃん、B十ちゃん、E太ちゃんお疲れ様〜。」
「僕とA夜は休んでたよ。頑張ってたのはB十だけ。」
「…正確にはお前はズル休みだろうが。」

僕たちに『ちゃん』をつけて話しかけてきたのはG真くん。
K李くんと一緒にいるところをよく見かける子。A夜も小さいけどこの子も小さい。
この二人が3組の『活動』のメンバー。
6組の『活動』メンバーは…あ、今こっちに向かっていた。
「B十久しぶり!」僕に話しかけてきてくれた子はN代くん。N代くんはM吾くんの双子の弟くん。
N代くんは悪戯好きの子。M吾くんはマイペースでボーっとしてる子。
同じ容姿なのに、性格は全然違う。個性だからかもしれないけど、とても面白い人たち。
A夜の隣にいるA夜にそっくりな子がI良くん。
…コレは僕の予想と言うか、なんていうか…僕が思うに、A夜とI良くんは双子じゃないかな。
だって…二人、双子みたいなんだ。言ってることが大体かぶるし、容姿だって瞳の色以外同じなんだ。
それに前、I良くんが家族と話してるの聞いてて、それにA夜の名前があったのを聞いてたんだよね。

「おい、B十?」
「へ?な、なにI良くん。」
「…もうチャイムなるけど、行かなくていいのかよ。」
「へ、あ!ご、ごめん、教えてくれてありがとう!」

僕は慌てて更衣室を出る、と同時に僕は何もないところですっ転んだ。
更衣室の外で待っていてくれたA夜まで巻き込んで。
起き上がると僕は下敷きになっているA夜に謝って、彼を起こす。
「相変わらずだな」とA夜は苦笑してたけど、E太はケラケラと笑ってた。
そんな彼に僕とA夜の鉄拳が降り注ぐまであと5秒。



.

第一の噂 その二 ( No.7 )
日時: 2013/06/24 11:35
名前: すらむ〈SRM〉 ID:049eQt4.

E太を制裁してたせいで次の修行に遅れてしまって先生に怒られてしまった。
さっきいった通りこの時間は自習のため、先生があらかた自習の過ごし方を黒板に書いてそのまま教室を出ていく。
それを見計らってクラスのみんなは動く。僕もA夜の机に集まる。

「自習ってなんか暇よね。自習にするくらいなら休み時間にしてほしいわ。」
「し、C美ちゃん、それはダメだよ…。」

一番最初に口を開いたのはC美ちゃんと言う女の子。
なんていうのかな…自分が大好きなんだ。えっと…そう、ナルシスト?
綺麗な人なんだけど、うん…そのナルシストがなければすごくいい人なんだよね、本当に。
次に喋ったのはD保ちゃんっていう物静かな女の子。
…実は僕、彼女が好きなんだよね…秘密だよ!?絶対秘密だからね!
D保ちゃんの隣で腕組みをしながら会話を聞いているのがF子さん。
F子さんは…お姉さんみたいな人。勇敢で、頼りになる…あ、男の僕が頼りになるっていうのはおかしいかな。
そして彼女はA夜の彼女さんでもある。
E太も…椅子に座ったまま寄ってきてこのクラスの『活動』メンバーはそろった。
…あ、一人いないや。L乃くん。
彼はA夜よりも病弱でよく保健室行になる子。

「L乃はまた保健室?あの子、体育の時も保健室じゃなかった?」
「A夜より病弱だから、しょうがないよ。」

この言われ様。L乃くん、可哀想に。
でも彼、パソコンにすごく詳しい。パソコンだけじゃなく、電気機器は特に。
彼、将来は工業科に進みそう…。
何はともあれ『活動』メンバーで今日の『活動』の内容の話をする。
僕らの活動は、他の人たちに絶対に知られちゃダメなんだ。
例えそれが親でも、先生でもね。これは僕らだけの秘密。
ピロリン、とA夜の携帯が鳴った。A夜は携帯画面を見た後にカチカチと何かを打って携帯を閉じる。
「今の誰?」と僕が訪ねるとA夜は少し困ったように「H谷。」と答えてくれた。
どうやら今日の昼休みの場所についての知らせでもあったようで。
するとちょうどいいタイミングでチャイムが鳴った。と同時に先生が戻ってきたもんだからみんな慌てて席に戻る。
授業の終わりを日直が告げると、クラスメイト達は一斉に昼休みの準備を始める。
僕らも、昼休みの場所である旧校舎へと行く。A夜はL乃くんの迎えで別れた。
旧校舎に行くともうみんな集まってた。
1組や、2組、4組の『活動』メンバーが勢ぞろいだ。あれ、7組、8組のみんなと中等部の女の子がいないな。
多分後々来るかな。待ってよう。

「あ、あの…B十さん…!」
「ん?どうしたの、D保ちゃん。」
「お隣、いいですか…?」
「…!…うん、いいよ。」

僕がおkするとD保ちゃんは隣に座ってくれた。
自然と顔が赤くなる。するとC美が冷かしてきてなお顔が赤くなった。
その時に、A夜達が来て、そのあとに8組と中等部の子たちがやってきた。
漸く全員がそろうとA夜が切り出した。

「今日はもうすぐある『終焉神楽』の打ち合わせについて。それともう一つ、これは俺が考えてたことだ。」

終焉神楽はこの地域に伝わる舞踊。
たまにこの学園から舞子が出て、演舞を行うのが仕来り。
舞妓たちはみんなきれいに踊るんだよね、僕はあのお祭りが大好きだな。
すると彼は簡単に終焉神楽の説明をし終わると、A夜は目色を変えた。ここからが本題なんだなあとなんとなくわかった。
何を言うのかと思えば、『終焉遊戯』をしようと言い出した。
僕を含め皆が驚いて咽たりしている子もいた。それはそうだろう、『終焉遊戯』とはこの地域にだけに伝わる都市伝説。
通称は『死の遊戯(デスゲーム)』、これを50年前に行った30人のこの学園の生徒が残した日記がこの旧校舎から僕たちが見つけた。
30人のうち、26人は僕らと偶然にも同じ名前だったのだ。そして30人は結局死んでしまって当時は変な騒ぎになったという。
最後まで生き残っていた当時のA夜さんは最後の行に、こう残していた。
『ごめんなさい、僕が悪いんだ。もしやり直せるなら直したい、これを見てくださっている方々どうかあの恐ろしい遊戯をなさらないでください。僕らの死を探らないで。ユルシテクダサイ。』
一番最後の文字はもう読むのも難しかったのを覚えてる。
でもまさか、A夜がやろうと言い出すなんて…なに企んでるんだろうか。

「本気…?」
「でもアレ、失敗したらみんな死んじゃうんじゃ…?」
「…僕は賛成だな。興味もあるし。」
「私も。前のが失敗だったから成功させてみたいわ。」
「わ、私はどちらでも…。」

E太とF子…。
多数決ですることになった。嫌だな、怖い。
詳しくは知らないけど、終焉遊戯をやるには陰影八卦と26という都市伝説をやらなければいけないらしい。
陰影八卦て言うのは…こっくりさんに似てるのかな。
『26』は名前だけ有名な都市伝説。具体的にどういう都市伝説かは分からない。
だから多分、この地域に伝わる陰影八卦をするつもりなんだと思う。
日が暮れてきてから、50音と鳥居とはい、いいえ、と書かれた紙を広げてその上に十円玉を置いて仮準備は終わった。
普通のこっくりさんは十円玉に指を置いて3〜4人で行う降霊術だけど、ここのは大勢でやるこっくりさんがある。
その時はさすがに指は置けないから、その紙を囲むように全員で円になって手をつなぎ、蝋燭をともしてこれで準備は完了。

「こっくりさん、こっくりさん。いらっしゃいましたら、合図お願いします。」

僕がとういうと十円玉がかすかに動き回った。
それを合図にA夜、僕と質問をしていき次はC美ちゃんの番になった。
何を質問するのかと思ったら「じゃあ…B十くんとD保ちゃんはくっつきますか!?」とか質問してきた。
当然僕とD保ちゃんはすごく驚いた。だってだってっ…!
すると十円玉は『はい』に向か…え!?
C美ちゃんはそれを見て「二人ともおめでとう!」なんてこれまた恥ずかしいことを言う。
顔に熱が上るのを感じながらD保ちゃん、E太、F子さんとどんどん質問をしていく。
そして最後のW斗くんが質問をした刹那、十円玉が動き出して、テレビが勝手についた。
ここから僕はあまり覚えてない、驚きすぎて忘れてしまった。
ただいつの間にか家にいて布団で掛け布団をかぶって震えてた。


.

最初に読んどくと得するキャラ設定? ( No.8 )
日時: 2013/06/25 09:25
名前: すらむ〈SRM〉 ID:KNe9Hzzw

登場人物

・とりあえずの設定ですので、後々変更するかもしれません。



A夜
何もかもが平凡な高等部二年生。病弱で倒れることもしばしば。
両親とは似ていないためもしかしたら実の両親ではないのかと思われる。
I良と顔がそっくりなため双子ではないかと学園内の噂になっているがA夜は否定している。
『活動』を最初に始めた一人。F子と付き合っている。
自殺したZ水とは病院での入院仲間だった。
終焉遊戯を始めようと言い出した張本人で、50年前の『終焉日記』を見つけた子。
口は悪いが根はいい子。成績等は平凡の17歳。
誕生日は7月19日、A型。黒髪に緑瞳で168センチ。
一人称は『俺』、希に『僕』。

B十
成績優秀だけど運動が苦手ないいとこのお坊ちゃん。
A夜とは中等部からの友達、E太とは小さい時からの幼馴染。
心優しく、嘘があまり好かない青少年のため女子からすごく人気。
D保が好きな一途な子。こんな性格なのに、オカルト好き。
しかし地域に伝わる『終焉遊戯』や『26』を詳しく知らないオカルトにはまったばかりの子。
A夜とI良が双子だと疑ってやまない。
誕生日は2月5日、O型。少し薄めの黒髪に黄瞳で175センチ。
一人称は『僕』。

C美
ナルシスト系女子。
帰国子女で得意教科は英語、苦手教科は国語。
学校内で美人コンテストの1位だが性格が残念な子その1。
しかし同じ学園の女子たちとは仲がいい。恋愛面にはかなり鋭い。
F子曰く、兄弟が多いらしく、最近はそれで愚痴っていることが多いらしい。
オカルトにハマったのはF子が原因。
ファッションに興味がある今時の女の子で、どっちかと言うとチャラ娘っぽい。
誕生日は6月20日、B型。茶髪に紫瞳で165センチ。
一人称は『私』か『あたし』。

D保
気弱で物静かな女の子。
引っ込み思案で、いつもC美かF子の後ろに隠れているが、慣れると笑顔を見せるかわいい子。
B十に優しくしてもらったことで彼に恋をした乙女。
オカルトはもともと趣味程度でサイト等を覗いていた。
趣味が合わず中等部はA夜達以外友達が居なかった。彼女も美人なのでモテる。
T崎と並ぶと姉妹にしか見えない。
誕生日は4月4日、B型。紫っぽい黒髪で160センチ。
一人称は『私』。

E太
成績優秀、運動神経抜群の完璧人間っぽい子。
B十とは幼馴染で彼に依存して、彼の家に盗聴器やら隠しカメラやら仕込んじゃってる危ない子。
A夜は彼の裏を知ってるため、彼には素直で元の性格を出してる猫かぶりその1。
決してホモではない。けど依存体質。
見た目、頭脳、体力等はばっちりなのに性格が残念な子その2。
誕生日9月15日、AB型。黒っぽい茶髪に蒼瞳で174センチ。
一人称は『僕』、『俺』

F子
女子の中でのリーダー格っぽいクール系女子。
A夜に一目惚れして、玉砕覚悟で告白したらあっさりおkだったため自分でも驚いてる。
C美に負けないくらい美人で、姉御っぽい。
オカルトはA夜の趣味に合わせるために調べていたらA夜よりもハマってた。
誕生日は11月25日、O型。黒髪に茶瞳で170センチ。
一人称は『私』。

G真
男の子にも「ちゃん」付けする変わった男の子。
ふざけているように見せかけて根は真面目。霊媒体質なので心霊スポットに行けない。
パソコンなどでオカルトサイトをよく覗いているとか。
成績はダメだが技術系はL乃の次にすごい。
誕生日は1月1日、A型。茶髪に黒瞳に眼鏡で160センチ。
一人称「おれ」

H谷
爺口調のチビ…身長の低い男子。
物知りで特に心霊やら妖怪やらに詳しい、そして話せはしないが見えるらしい。
背が小さいのを地味に気にしているらしく、J葉と自分の背を比べてたり。
J葉とO歌に幸せになってもらいたい。
少々傲慢で、E太が気に食わないらしい。
誕生日は1月17日、O型。金っぽい茶髪に青瞳で150センチ。
一人称は『わし』、または『我』。

I良
A夜に瓜二つ(身長以外)の問題児。
これでも彼の家の次期当主で、やる時はやり、しっかりしてる。
根は優しくて不器用。昔養子に出された双子の弟がA夜だと両親に聞かされて内心荒れてる。
今は投手の叔母と二人暮らし。
家事などもできる主夫的な子。得意なのは家庭科、苦手なのは技術。
誕生日は7月19日、A型。黒髪に緑瞳で173センチ。
一人称は『俺』、次期当主の時は『私』。

J葉
臆病で怖がりなのにオカルト好きな子。
O歌とは結婚前提でお付き合いをしている。彼女のことは好き。
H谷は昔から世話になっているため、大事な親友。
意外と理数系ができるためクラスの子たちから頼りにされてるが彼にとってプレッシャーでしかない。
本人曰く「プレッシャーが強すぎる」とのこと。
誕生日は10月31日、B型。黒髪に群青瞳で177センチ。
一人称は『僕』。

K李
背が『活動』メンバーの中で一番大きく無愛想なデカぶt…。
可愛いものが好きなためにA夜を気に入ってる。他の子はなんか相性が合わないらしい。
背が高いせいでよく高いところの頼まれごとをされることが多い。
よく図書室にいるのを目撃されてる。
大きいのに体育は結構苦手のご様子。
誕生日は8月15日、AB型。黒髪に水瞳で195センチ。
一人称は『オレ』又は『自分』。

L乃
PCオタクのメガネ系文化男子。
A夜よりも病弱でいまだに病院通いを繰り返してる。
激しい運動はNGのため、体育の日はもっぱら保健室組。
小さい時ある運転手から「近い将来迎えに行く」と言われていたため最近死ぬんじゃないかと言ってる。
都市伝説に興味があり、降霊術にも詳しい。
『活動』のサイトを作ったのも彼。
誕生日は2月11日、O型。黒髪に黒瞳で157センチ。
一人称は『オレ』。

M吾
マイペースな双子の兄。
ボーっとしていることが多く、可愛い物好きの青少年。
そのため、A夜やH谷を気に入っている。
昔ひとりかくれんぼを好奇心で行ったことがあり、それ以来オカルト好きに。
双子の弟とは性格も身長も全然違う。
誕生日は12月5日、O型。焦げ茶髪に翡翠色のたる眼で180センチ。
一人称は『俺』。

N代
イタズラ好きな双子の弟。
人をからかっては陰でくすくす笑っているある意味嫌味な奴。
K李と一緒にいることがあるおチビちゃん。
都市伝説は面白そうだなとは思うけど信じてない。
誕生日は12月5日、B型。黒髪に薄い翡翠瞳で155センチ。
一人称は『俺』、『自分』。

O歌
お上品ないいとこのお嬢様。
J葉に猛アタックして結婚前提のお付き合いまでこぎつけた。
元々は臆病なJ葉には興味すらなかったが、気の弱いのにからまれた自分を助けてくれて一目ぼれした。
都市伝説は両親には内緒で趣味程度で調べていた。
2つ年上の姉とは仲がいい。
誕生日は3月10日、AB型。黒髪に薄い紫瞳で166センチ。
一人称『わたくし』、『私』。

P奈
A夜が大好きなヤンデレ系女子。
大好きな子を奪ったF子が大嫌い。いつか殺してやる。
母親と生活しているからか、少しほど大人っぽい。
都市伝説やオカルトマニア。なので科学とか理科が大嫌い。もう、なんかいろいろ嫌い。
誕生日は5月14日、A型。茶髪に紅瞳で159センチ。
一人称『アタシ』。

Q子
男勝りなF子と同じリーダーっぽい女の子。
行方不明の姉を探しているとか。
色々と手助けしてくれるY兎が最近気になってしょうがない、なんでだろうか。
恋愛とかには疎い方。口は悪く、怒るとすぐに手が出る。
誕生日は3月28日、O型。黒っぽい茶髪に紺碧瞳で169センチ。
一人称は『オレ』。

R音
博愛主義の女の子。
男の子も、女の子も、みんな私のものよ思考。
よく同じ学園の子たちから「R音ちゃんマジR音ちゃんだね」と言われてる。
最近はS茂に興味があって執拗に迫ってる。
よく理科室にいるのを目撃されている。
誕生日は5月5日、AB型。青っぽい黒髪に赤っぽい紫瞳で167センチ。
一人称は『私』。

S茂
R音に目をつけられた不憫男子。
眼鏡の文化系男子のため体育が苦手でおいかけっこで先に脱落するタイプ。
皆のオカンで世話好き。
綺麗好きで、制服などがだらしない人を見つけると直しに行くぐらい。
元は人とかかわるのが苦手で、挙動不審になっていた。
誕生日は11月4日、B型。黒髪に糸目で176センチ。
一人称は『自分』、『僕』

T崎
コミュニティ障害の中等部の女の子。
唯一U絵にだけ懐いており、とてもおっちょこちょい。
将来はU絵と結婚したいとか考えてるお茶目。
5つ下の弟がいるらしいが、仲はあまりよろしくないらしい。
誕生日は1月16日、O型。黒髪に桃瞳で146センチ。
一人称『私』。

U絵
お寺の跡取り息子。
都市伝説とかを払う役目を忘れてるどじっ子。
T崎とは親が顔見知りなのでお兄ちゃんとして見守ってあげてる。
実はガラが悪く、中学の時は不良だった。
誕生日は6月8日、A型。茶髪に漆黒瞳で184センチ。
一人称『私』、『俺』

V雫
不良っぽい悪がき。
良く悪いことをしてはW斗に制裁される。
実家が農業のためそういう授業はダントツに得意。
根はいい奴だがやはり不良のため、人が寄ってこない(笑)
誕生日は7月29日、O型。黒髪に赤瞳で176センチ。
一人称『俺』。

W斗
よくわからない謎めいた人。
無口で無表情のマフラー君。A夜とZ水とは特に仲が良かった。
優しいが優柔不断。
昔はよく一人で砂遊びをしていたぐらい人付き合いが苦手。
誕生日は12月25日、A型。白っぽい銀髪(今は染めて黒髪)に赤瞳で186センチ。
一人称『オレ』。

X理
根暗でジメジメしてる男子。
漫画によくいそうないじめの対象になりそうな陰湿な子。
よく保健室で見かける。
人とかかわるのをなるべく避けていたのか表情が幽霊のように暗い。
誕生日は5月23日、O型。漆黒髪に青紫瞳で160センチ。
一人称『自分』。

Y兎
いつもニコニコしていて優しい子。
でも裏は腹黒で最低な子。中指立てたりもする。
Q子の前では表の姿しか出してないが他面子には凸をよくやる。
特にA夜が気に食わない。
誕生日は11月13日、B型。黒髪に蒼瞳で176センチ。
一人称『俺』。

Z水
1年前に自殺した女の子。
自殺した理由は不明、A夜達の目の前で飛び降り自殺。
享年16歳。
いつも笑顔を絶やさないA夜達のムードメーカー的存在。
誕生日は12月1日、A型。黒髪に黒瞳に赤いマフラーで163センチ。
一人称『私』。



のちにいろいろここに更新していきます。

第一の噂 その三 ( No.9 )
日時: 2013/06/26 08:34
名前: すらむ〈SRM〉 ID:VDsQt8NE

次の日、案の定寝れずに僕は登校した。
下駄箱について自分の上靴を取り出そうとした時、僕はすごく驚いた。
そこにあったのは『手紙』。昨日アレがあったから尚のことこれが普通の女の子がくれたラブレターじゃないのは明らか。
これはきっと…きっと終焉遊戯の手紙だ。
手紙に書かれている内容を約一週間以内に行わないと手紙が届いた人が『死ぬ』。
どうしよう、本当だったんだ、昨日のアレは…。
僕が下駄箱で青ざめているとA夜達がやってきた。すると同じクラスの男の子が僕が持ってる手紙を見せてくれと言ってきた。
当然僕はためらった。だって、終焉遊戯のルールだと、部外者が手紙を見ると殺されるというのがある。
男子がどうしても、と言うから僕はそれが本物か確かめるために「誰にも内緒だよ?」と言って見せた。
どんな反応になるのか、と言うのも見たかったっていうのもある。
その男子はだんだん顔色を変えていき、そして…。

「………………何だ、コレ…。」

…え?今、なんて。
男子は手紙を僕に渡すとそのまま玄関から外にふらふらと歩き去ってしまった。
そのあと、事件が起きた。
彼が上半身と下半身に引き裂かれ、死んだ。ソレで僕は確信できた。
――――あの手紙は『本物』だ。
間もなく、学校は一瞬間の臨時休校になった。でも僕は外に出れるような精神状態ではなかった。
ずっと部屋にこもったままでお父様とお母様も心配していたけど、怖くて、苦しくて。
カサッ、と僕の手に何かが当たった。
それは今朝、下駄箱に入っていたあの『手紙』。手紙は、僕にまるで読めと言ってるように封を開いていた。
実行すればとりあえずは生きられる、頭のどこかで悪魔のささやきのごとく聞こえる。
死にたくない、死ニナクナイヨ…!

「…一人、かくれんぼ…。」

手紙には赤い文字で『ひとりかくれんぼ』と、黒い文字で『作:B十』と書かれていた。
作ってどういう意味だろ…、まるで本を作るみたいに…。
この時点でもうすごく嫌な感じがした。
ひとりかくれんぼのルールは前に聞いたことがある。
僕は時間をちらっと見ると針は夜中の2時を指していた。時間帯はアレだけど、この時間は両親はいないから都合がいい。
まず、人形を用意しないと。
人形…人形…あ、そういえば、昔E太から貰ったぬいぐるみがあったな、クマの。
もう十何年も昔のだから耳やら腕らやがもげてるけど…大丈夫だよね。
…なんで眼帯かかってるんだろうか。まあいいや。
次。人形の中身を取り出す…まあ綿を取るんだよね。
鋏でクマの腸を引き裂く。
ジョキ、ジョキ、と簡単に布は千切れていく。

「…なんか、映画に出てくる狂った人みたいだ…。」

我ながらいい比喩をしたと思う。
一分もたたないうちに中身の綿をすべて抜き終えた。
…コレ、お母様に見つかったら大変だなあ。
今の時間ならメイドさんたちも交代で起きてるんだよな…こっそり調理場に行かないと。
調理場についたところで次。お米と爪を綿を抜いたところに入れる。
ついでに塩水も作っておこう。あと刃物…果物包丁でいいか。
部屋に戻って次。自分の血をぬいぐるみの中に入れて赤い糸で縫う。
…裁縫苦手なんだよな、しょうがないか。
何とか縫い終えて風呂場に向かう途中、あることを思い出した。ぬいぐるみに名前を付けないと。

「……名前…名前…。」

僕は『アイツ』の名前を付けることにした。
風呂場について深呼吸する。
今から『ひとりかくれんぼ』を始めるから、心臓の鼓動が早まるのを感じる。

「――…最初の鬼はB十だから、最初の鬼はB十だから、最初の鬼はB十だから。」

言い終わると即座にぬいぐるみを湯船に沈めて自分の部屋に戻る。
そして10秒数える。
1…2…3…4…5…。
チクタクと時計の針が刻む音もかすかに耳に入ってくる。
果物包丁を握りしめて、僕は閉じていた目を開いてこういった。

「もういいかい?」

僕は走って風呂場に向かう。
湯船に入れていたぬいぐるみをつかんで取出し、「みーつけた」と果物ナイフを突き刺す。
ドスッと言う音に僕は若干強張りながら、息切れした呼吸を整える。
なんか、ぬいぐるみから微かに血が流れてるように見える。
僕は急いで言葉を紡ぐ。

「次は×××が鬼の番、次は×××が鬼の番、次は×××が鬼の番…――」

言い終わると僕は慌てて部屋に戻ってテレビやパソコンをつけっぱにして部屋にある押入れのような扉に身を隠す。
漫画でよくあるガタガタと震える、と言う感じの表現が僕の体にも表れてる。
寒いわけじゃない、怖い。怖くて仕方ない。
もし、もしも僕が死んじゃったら次は誰がこうなるんだろう。
そもそも、終焉遊戯ってなんなんだよ…なんでこんな目に合わなくちゃいけないの…。
嫌だ嫌だ、死にたくない…!
あと25分…少し待ってれば終わる。
ひとりかくれんぼなんて、ほとんど何も起こらないことが多いし。
大丈夫、大丈夫、と僕は心を落ち着かせていた。



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第一の噂 その四 ( No.10 )
日時: 2013/06/26 08:36
名前: すらむ〈SRM〉 ID:VDsQt8NE

どれくらいたっただろうか。
相変わらず時計はチク、タクと時を刻む音は響いていた。
テレビのノイズもパソコン画面にもいたって変化はなく、僕はそれだけですごく安堵した。
そして塩水を口に含もうとした時だった。
――――ギッ
…あれ、今何か音が…。
――――ギッ、ギッ
今 足 音 が 聞 コ エ ナ カ ッ タ カ ?
うそ、嘘だ。
なんで足音がするの?
だって今両親はいないし、メイドさんたちはこの近くに来てないはずだし。
足音に交じってポタ、ポタ、と水がしたたり落ちる音も聞こえる。
どんどんソレはこっちに向かってきているのがすぐに分かった。
嫌だ、来るな。
来るな、来るな、来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るなクルナクルナクルナクルナクルナクルナ…――
気が狂いそうになる。
と、とにかく塩水を口にむくまないと…っ。
……?
足音がやんだ、かな…?
僕はそっと扉を開く。きょろきょろと辺りを見渡して誰もいないのを確かめるとホッとした。
時間を見るともうすでに30分以上たっていた。
急いで風呂場まで行って人形に塩水をかけようとした、けどそこに人形はいなかった。

「…あ、れ…ぬいぐるみ…?あれ…何でないの…?」

そうか、きっとメイドさんが持って行っちゃったんだ、きっと。
僕はもうできないだろうと、塩水を捨てて部屋に戻った。
が、その部屋に入り口にはクマのぬいぐるみがあった。
どうして移動してるの?クマのぬいぐるみにはナイフが刺さっておらず、無造作に引き裂かれていた。
ナイフはどこに消えたの。
怖い、怖い怖い怖い。
部屋に慌てて逃げようとしたけど、部屋がなぜか開かない。

「なんで、なんで開かないの!?」

ガタガタガタとドアを無理に動かしても開かない。
僕が慌ててその場から逃げだした。でもすぐに転んでしまった。
その時に足をすりむいて、膝小僧がとても痛かった。
でも僕は立ち上がろうとした。その時。
――――ギッ、ギッ
…え?
――――ギッ、ギッ
ド ウ シ テ マ ダ 足 音 ガ 聞 コ エ ル ノ ?
――――ギッ、ギッ、ギッ
ド ウ シ テ 近 ヅ イ テ ル ノ?
嫌 だ
来ないで、来ないで来ないで来ないで来ないで来ないで…―――
  来 な  い   で  !!、と大きな声を出した。
僕が頭を抱えてうずくまると、音が聞こえなくなった。
ドクン、ドクン、と自分の心臓がとんでもない音で高鳴ってるのが聞こえるだけ。
僕が顔を上げたとき、目の前にはあの子が居た。

「どう、して…。」

その子は、クマに突き刺したはずのナイフを持っていた。
僕はやっとの思いで言葉を出す。

「なんで、君がここに…――!?」

その子はにやりと笑ってこう言った。




「――――…みーつけた。」



『速報をお伝えします。先ほど、○○財閥の一人息子さん17歳が、自宅で殺害されているのが発見されました。』
『全身に刃物で刺された跡があり、例の○○学園での男子生徒殺害事件の男子ともクラスメイトであったことから警察は同じ容疑者の仕業だと判断し、調査を――…。』




――――あと、24人。





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第二の噂 その一 ( No.11 )
日時: 2013/06/26 08:37
名前: すらむ〈SRM〉 ID:VDsQt8NE

第二の噂『自我評論少女の話、彼女は人に認めてもらいたかっただけ。』




――私はなんなの?

――私は何のために存在しているの?

幼い私はいつもそんなことを思っていた。
お父さんもお母さんも兄弟たちも、頑張ってる私を認めてくれない。
そう思っていた幼い私は思った。
他人に認めてもらうんじゃない、自分で自分を認めればいいのよ。
そうして私は自分を褒め続ける。
今、高等部二年に上がった私のもっぱらの関心は美男美女を観察すること。
私もきれいだけどやっぱり他のみんなもきれい。
綺麗といえば今興味がある都市伝説も美しいと思う。
話の流れが美しい。でもその中でも口裂け女とかはタブー。だって美しくないじゃない?
それに彼女にポマードを三回言ったりとか対処方法までのってるんだもの。スリルもないじゃない?
そんなある日、旧校舎でお昼休みをとっていた時、同じクラスのA夜が言い出した。

「終焉遊戯をやろう。」

終焉遊戯は複雑すぎて私はあまり好きじゃない。
でも多数決で行うことになってしまう。
こっくりさん、をやり始める。
…あ、私の番なのね。それじゃあ今すごく気になってることでも言おうかしら。

「じゃあ…B十くんとD保ちゃんはくっつきますか!?」
「「え!?」」

ふふ、案の定二人は驚いてる。
二人とも両思いなのに二人とも気づいてないんだもの。損過ぎる。
十円玉は『はい』で止まる。
「良かったね!」私が声をかけてあげると二人は顔を真っ赤にして頷いた。
かわいいなぁ、二人とも。
まあこんな感じでどんどん進んでいった。
色々、あってようやく私たちは帰路に着くことができた。
私の家の方角にはD保の家もあり、私たちは一緒に帰ることになった。
でも私たちは何かを話す元気もなかった。あんなことがあったんだもの。

「…C美…ちゃん…あの、ね、もし…。」
「D保…大丈夫よ。アレは失敗。明日からは今日のことを忘れてまた楽しく過ごそう?」
「…は、はい。」

そこで私とD保は別れ、家に帰った。
私は玄関で自分の頬を軽くたたいて、さっきのことを忘れる。
どうせアレは失敗。なんかあるわけじゃない。
そう考えて私は夕飯の支度を始める。

「C美姉ちゃん、お腹すいたぁ。」
「姉ちゃんにべたべたすんなよぉ、男の子のくせに。」
「双子たち喧嘩しちゃだめよ。」

簡単に作った夕飯を双子の弟たちが食べているのを見て私もうれしくなる。
弟たちが寝た後にF子と電話しながらオカルトサイトを見ていた。
ひとりかくれんぼ、赤いクレヨンなどなど。
F子は明日の予定を話していた。明日は水曜日だからどこかに出かけようという話になってた。
彼女も今日もことはあまり気にしていないみたい。
明日の活動はどうなるのか楽しみで仕方なかった。



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第二の噂 その二 ( No.12 )
日時: 2013/06/26 08:39
名前: すらむ〈SRM〉 ID:VDsQt8NE

次の日、事件が起こった。
クラスメイトの男の子が殺されてしまった。
終焉遊戯のルールには、部外者の人がある人に届いた手紙を見てしまったか知ってしまった場合は知ってしまった部外者が消されるというのがある。
まさか、まさか昨日のアレは…?
案の定学園は休校になって、私たちは旧校舎に集まることになった。
どうしてこうなっちゃったの?まだ死にたくないよ。
もし『手紙』の内容を無視したら殺されちゃう。
どんなふうに?あの男子みたいに?それよりももっと残忍で残酷に?

「っ…誰なのよ…あの子に手紙を見せたの。誰よ、裏切り者って!」
「C美、落ち着け。」
「これが落ち着いてられるの!?もしかしたら次に死ぬのは私たちなのよ!?」
「落ち着けって言ってんだ!!」

I良が珍しく怒ったから私は何も言えなくなった。
これが落ち着いていられるの?落ち着けるわけないじゃない。
怒られたからか、死にたくないからなのかは分からないけど涙が出てきた。
泣いてる私をD保が慰めてくれた。その代りI良がF子に怒られてた。ごめん、I良。
そしてH谷が「…とにかく、終焉遊戯は始まってしまったんじゃ。今、手紙を受け取った者…名前は言わんでいい。ワシらには何もできん、手助けすることも叶わぬ。…辛いとは思うが頑張ってくれ。」と言ったのがやけに胸に残ってた。
その後、私たちは解散して警察の人たちから事情聴取をされて家に帰った。
私は家に帰って掛け布団を羽織ったまま部屋から出れそうになかった。
お父さんが心配そうに駆け寄ってきてくれたけど、私は何も言えなかった。だって言ったら今度はお父さんが死ぬかもしれなかったから。
どれくらい経っただろう、突然携帯が鳴った。
吃驚して私は携帯に出ると、F子だった。

『もしもし、C美?』
「…っあ…F子…。」
『…大丈夫かいアンタ。鼻声だよ。まあそれは置いといて明日から学校は一週間臨時休校になったわ。』

一週間臨時休校…。
あの男の子が殺されたからだろうなとはすぐに察しがついた。
わかったわ、と言って電話を切ろうとした時にF子が少し話さない?と言ってきた。
珍しいなと思いながらいいよ、と承知する。
今気づいた。
F子の声が少し震えてる。
やっぱりF子も怖かったんだ。そりゃそうよね、アレは…。

『そういえば、明日の活動はI良の家でやるって。』
「I良の?…私、彼の家知らない…。」
『私とD保が迎えに行ってあげるから待ってなさい。』
「はーい。」

しばらく話した後、通話は終わった。
通話が終ったと同時に何とも言えない恐怖が襲いかかってきた。
私は泣きながら無理に眠りについた。
次の日の朝、みんなの夕飯の支度をするために早く起きた。
あまり寝れなかったからうとうとしがち。お母さんに危ないから寝てなさいと言われちゃった。
然し今更寝れないので、リビングでテレビを見ていた。
ピッ、ピッ、とリモコンを持ちながらチャンネルを変えるとあるニュースが飛び込んできた。

『速報をお伝えします。先ほど、○○財閥の一人息子さん17歳が、自宅で殺害されているのが発見されました。』
『全身に刃物で刺された跡があり、例の○○学園での男子生徒殺害事件の男子ともクラスメイトであったことから警察は同じ容疑者の仕業だと判断し、調査を――…。』

写真が写しだされる。
待ってよ、この子、もしかして…いやもしかしなくても…!
同時に携帯が鳴り、私はそれに出る。相手はF子だった。
どうやら彼女も私の思ってることと同じことを言ってる。
テレビに映ってたのは、B十。昨日まで一緒にいたD保の彼氏の、B十だった。
「なんで、なんでB十が殺されてるの…!?」私がそういうとF子が分からないと言った後彼女は何かを思い出したかのように言う。
D保。コレ、もし見てたら大変だというのはすぐに分かった。
私は携帯通話中にも拘らず家を飛び出し、D保の家に向かった。
D保の家に着くと鍵が開いていて、お邪魔させてもらうと部屋の隅にD保が居た。

「D保…。」
「し、C美ちゃん…!B十くんが…B十くんが死んじゃったぁあ…っ!」
「っ…D保…。」

私に抱き着いて泣き叫ぶD保に私はただ撫でてやることしかできなかった。
しばらくしてF子もやってきた。
今日はD保の両親は夜勤のため帰ってこない。
私はI良に電話して、今から家に行ってもいいかと許可を得て私たちは彼の家に向かった。



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第二の噂 その三 ( No.13 )
日時: 2013/06/26 08:40
名前: すらむ〈SRM〉 ID:VDsQt8NE

I良の家に着くとすでに何人かがそろっていた。
皆B十のニュースを見て駆け付けたらしく、私たちはD保を慰めるので精いっぱいだった。
昼前にはもう全員がそろっていた。
B十が死んだということは手紙の内容を行ったということしか考えられなかった。
家の中で、ぬいぐるみがそばに落ちていた点からして多分、ひとりかくれんぼをしたんだと思う。

「まさか、B十が死ぬなんて…。」
「…俺のせいだ…俺が、終焉遊戯をやろうなんて言い出したから…。」
「そうだ、A夜、手前のせいだ!どう落とし前つけてくれんだよっ。」

V雫がA夜を殴り飛ばした。
W斗とI良が二人の間に入ってV雫を止めに入る。
仲間割れっていうのはこういうことなんだろうな…空しい。
殴られたA夜の唇が切れて血が結構出ていた。そんな彼をI良が手当するからと部屋の奥に消えて行った。
…ここで話すことじゃないけど、I良とA夜、双子の兄弟なんだって。
I良本人から聞いたんだけどね。でもA夜本人はそのことを知らない。養子に出されたんだってさ彼。
二人が出て行ったあと、この後どうするかみんなで考えていた。
しばらくして、二人がようやく戻ってきた。
やっぱり二人そろって並ぶとそっくりだ…身長を覗けば。
V雫はA夜の前に立って殴ったことを謝った。A夜は別に気にしてない、と言った。
みんな集まったところでこれからどうするかを相談していた。

「とにかく、みんなバラバラにいるともっと危ないからみんな一緒にいた方がいいと思う。」
「んじゃ俺ん家にいるか?俺も婆ちゃんも別にかまわないぞ。」
「親に許可取ってからね。」

とりあえず、I良の家でお泊りする形になった。
私も両親に言わないとなぁと言うことで皆とりあえず親に言いに行くためいったん解散した。
家に帰る途中、マスクをした女性に声をかけられた。
道に迷ったらしく、酷い声で道を聞いてきた。
私は丁寧に教えると、挨拶をして帰る。
家に着いて、お母さんにお泊りのことを話すとあっさりいいよと言ってくれた。
準備をしてあらためて家を後にする。家を出るとあの女性が居た。
変だなぁと思いつつ、女性に声をかけてみる。

「あの、どうしたんですか?」
「……。」
「あのー?」

返事がない。
仕方ないので、私は無視してI良に今行くと電話をした。
するとその女性が、私の肩を叩いた。
電話を保留にして女性になんですか?を聞くと女性はまた口を閉ざした。
さすがの私も切れそうになって何もないなら呼び止めないでください、と言って電話の続きをしながらI良の家に向かった。
―――ザワッ
何か嫌な気配が後ろからしてきた。
後ろにはあの女性。まさか、後ろを見たら死んでしまうような気がして。
でも、怖くて後ろを見てしまった。
後ろには、マスクをとった女性が真後ろにいた。
そしてその女性の顔は、顔は…か お、  は ・ ・・




「――…ワタシノカオハキレイ?」








『臨時速報をお伝えします。先ほど、○○市の住宅街で女子生徒の遺体が発見されました。』
『遺体は顔が分からないほどの損傷で、特定が不可能になっておりますが制服からおそらく不可解な男子殺人事件が発生した○○学園の生徒と思われ…――』

第三の噂 その一 ( No.14 )
日時: 2013/06/27 09:09
名前: すらむ〈SRM〉 ID:nqXuiI1A

第三の噂『依存体質な青少年の話、彼は幻覚に堕ちたんだって。』



事の発端はA夜が言い出した終焉遊戯。
僕…いや、俺はその話に乗った。それがいけなかったんだ。
終焉遊戯を行った次の日、つまり昨日、B十に届いた『手紙』の内容を知った男子が死んだ。
そして次の日、つまり今日、B十が死んだ。
ニュースでB十の写真が出たとき、一瞬俺の脳内でフラッシュバックが怒って出てきた憧憬。
アレはなんだったんだろう、俺は血まみれで果物ナイフを振り上げていた。
なんで俺、こんなに冷静なんだろうか。
普通なら焦るだろう?…今、俺の中では怖い感情ではなく怒りの感情があった。
誰がB十と殺した。誰だ、どこの。殺してやる。
分かってる、これが普通の男の子が言う言葉じゃないことも、俺がB十を恋愛的な意味で好きなのも普通じゃない。
俺は、アイツが居なきゃ生きて行けないんだ。
こういうのをA夜曰く、「依存体質」らしい。

「E太っ…!」

どうやって入ったのかはさておき、A夜が真っ青な顔で俺の家の玄関にいた。
まあ多分、B十のことだろうとはすぐに察しが付く。
とりあえず俺は彼を家に上げて落ち着かせる。
無理もない。彼が言い出さなければこんなことにならなかったと自分を攻めたてているんだろうから。
そもそもそれはかきたてた俺たちの責任でもあるんだから、お前のせいじゃないよとも簡単には言えなかった。

「どうしよう、B十が、B十が…っ」

なんか、依存体質って言ってもこう傍から見ればA夜の方が依存してるようにも見えるけど。
とりあえず深呼吸して落ち着け、と俺が言うと彼は言われた通りさっきよりは落ち着いた。
するとインターホン。
今日は朝から来客が多いなとも思いつつ、ドアを開けるとそこにはI良。
おーおー、兄貴の登場だよA夜。
と言ってもA夜はI良が兄とは知らない。たぶん彼だけだよ、二人が双子だっていうの知らないの。
部屋の奥で怯えてるA夜を見て、I良はすぐに彼に駆け寄る。
そういえば昨日の電話でI良の家に集まる的なことを言ってたなぁ。
歩けそうにないA夜を担いでI良は僕の手を引いて、I良の家に向かう。重くないのかなって他の人は思うけど、A夜ってすごく軽いんだよね。
ホントに食べてるの?ってくらい。
…あ、また目がおかしい、や。
なんか、わかんないけ、ど、違う、風景が映ってる。
暗い部屋に中で俺は誰かに果物ナイフを振り上げてる、さっきと同じ風景。でも振り下ろす瞬間でまたブチ切れる。
俺は誰にナイフを突き立てたんだ?
ボーっとしてるとI良が話しかけてきた。

「おい、どうした。」
「あ、ううん。何でもない。」

ようやく、I良の家に着いた。
どうやら僕たちが一番だったようで、彼の家には彼と彼の祖母しかいなかった。
数分後ぐらいになるとW斗たちもやってきた。
一時間後にはもう全員が集まっていた。
あのニュースを見ていまだに泣き続けているD保や、V雫が癇癪を起こしてA夜を殴り飛ばしてたりもういろいろと凄かった。
その中でも俺は自分で驚くほど冷静だ。
なんでだろうか、なんでこんなに冷静なのだろう。
――――お前が裏切り者だ、××に化けるなんて
一瞬声が聞こえた気がした。
でも誰ひとりそんな言葉を言ってないし、その声が自分の声にも聞こえた。
裏切り者…化ける…?
もうわけがわからず、頭を大げさに掻く。
その行為をG真に見られて、彼にどうかしたかと聞かれる。
この子に話してもなあとか思いながらさっきの謎の声や謎の情景を話す。

「うーん…不思議だね。もしかしたら過去の記憶かもね。」
「…は?過去…?」
「そう、あまりにも衝動的すぎたり、自分で忘れたいって言う過去がだんだん思い出すの。もしかしたらだけどね。」

――――最近の記憶かも。
そんなG真の言葉がやけに耳に染み込んでいた。



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番外編のキャラ紹介 ( No.15 )
日時: 2013/06/27 10:21
名前: すらむ〈SRM〉 ID:nqXuiI1A

今から書く子達は今書いてる、終焉遊戯パラノイアの番外編のような話です。
ですが、終焉遊戯パラノイアとは深くかかわっているわけじゃないです。
どちらかと言えばこの番外編の主人公とZ水が少しほど関わってるぐらいで。
この子達は大昔に終焉遊戯を『行った』子達の成り果てです。
妖怪化してますゆえご理解ください。



・太郎(タロウ)
本名は山梨太郎。
100年前に終焉遊戯を行って消えた村人の一人。
今でも自分が妖怪だという事が分かっておらず、村人に怖がられる意味すら分からない。
妖怪化しているときの記憶はない。
妖怪化すると首が取れ、三つ目になりギザッ歯になるのが特徴。
皆からは「タロー」と呼ばれ愛されてる。
末っ子的な存在で、身長も小さく、言葉もどこが幼い。

・優十(ユウト)
本名は笹哭優十。
太郎と同じく、100年前に消えた村人の一人。
彼は自分が妖怪になったことはわかっているため、それを楽しんでる。
太郎がいつまでも自分が妖怪だと分からないのに少々心配を抱いている。
妖怪化すると性格もいっぺん、凶暴になる。
妖怪化すると六本腕になって目つきも恐ろしくなる。

・玲奈(レイナ)
本名は孕石玲奈。
50年前に消えた村人、というより村で見かけた太郎に一目ぼれして後をついていった。
自分から妖怪になったともいえる。
人形の妖怪で、付喪神の一種になった。
普段は甘えん坊なのだが、覚醒すると恐ろしくなる。
太郎にべったり、優十が大嫌い。

・美姫(ミヒメ)
本名は神楽坂美姫。
200年前に生贄に選ばれてささげられた少女。
その後雲外鏡という付喪神の一種の妖怪になって生涯孤独になりかけた。
彼女も太郎に一目ぼれして彼を妖怪に引き入れた。
主犯はもうこの子。
普段はおとなしいお嬢様だが妖怪化すると髪が逆立つ。

・龍之介(リュウノスケ)
本名は名城川龍之介。
美姫と同じく、200年前に生贄に選ばれてささげられた少年。
ボーっとしていてマイペース。
首が取れたまま一向に首を元に戻さない太郎の首を付けてあげる点、世話焼きの性格。
妖怪で、蜘蛛系の子で自分で蜘蛛の子を作って皆を見守ってる子。
なんていうか、皆のお兄さん勝つお母さん的な子。


この五人が主に出てきます。
一応ホラーです。誰がなんて言おうとホラーです。

第三の噂 その二 ( No.16 )
日時: 2013/06/29 17:42
名前: すらむ〈SRM〉 ID:b8y.HJ82

結論的にはみんなバラバラにいたら危ないということになって、I良の家に泊まることになった。
泊まりともなると着替えも必要になるから、いったんみんな家に帰った。
かくいう俺も今は自宅。
泊まりだから着替えくらいでいいだろう、と何日かの着替えを袋に入れる。
その時、あのフラッシュバックが起こった。
映像はB十が床で尻もちをついて怯えている様子だった。
俺の手にはすでに血まみれになっているナイフ。
そのナイフを振り上げ、B十に振り下ろす…―――!
そこで映像は終わった。
どういうことだろうか、まさか本当に俺がB十を殺したとでもいうのだろうか。
分からない、でもあの光景は生々しかった。
血飛沫が自分にかかる感じ、B十の悲鳴、どれも本物みたいだった。

「…B十…。」

どうして死んじゃったんだよ。
お前は危険なことを自ら…身を滅ぼすようなことはしない子だったろ。
どうして『ひとりかくれんぼ』なんてしたんだよ。
…もしかして手紙の内容がそれだったのか?
そう、『手紙』。アレはどういうものなのか。
でも、終焉遊戯はこの地域にしかない都市伝説。ネットに乗っているわけがない。
仕方なく、俺はそのまま家を出た。家を出てすぐにI良の家に到着。
そこにいたのはA夜とW斗とI良。
他の皆はまだのようだ。

「……E太、お帰り。」
「ただいまー。」
「…お前ら、ここ俺ん家ってこと忘れてない?」

W斗と俺のやり取りにI良が突っ込みを入れる。
相変わらずA夜は体育座りでこのやり取りを見ようとせず俯いてる。
話を聞くと、A夜あの解散後家に帰すと危ないということでI良が引き留めたらしい。
着替えは彼が用意するらしいけどね。
5分くらいすると、J葉たちが来た。
そしてF子が来て、まだまだ時間がかかりそうだなっと思った時だった。
D保が慌てた様子で走ってやってきた。
尋常ではないその様子からして何かあったとみんな思って彼女に尋ねる。

「D保、何かあったのかい?」
「た、大変なんです…!C美ちゃんが、C美ちゃんが…っ。」

彼女はC美が、と言うばかりでC美がどうなったことまでは話せない状態だった。
仕方なく俺とW斗がC美の家の方向に向かう。
しかし、その途中の道には野次馬が居た。
野次馬をよけながらその道を見ると俺たちは眼を疑った。
顔が分からないぐらいに血まみれで、さっきまで生きていた人物。
髪縛りが特徴的なあの子は、おそらく。

「…C美…?」

W斗がマフラーで顔が少し隠れてしまってるが眉を八の字にして驚いていた。
まるで「またか。」と絶望しているように。
野次馬をかき分けてやってきたのは警察と救急隊員。
俺らもその人たちに紛れて現場に入ってC美に近づく。
つん、と鼻に着く血の匂いと、フワッと香る彼女がつけていた香水の匂い。
間違いなく『ソレ』はC美本人だった。
しかし、途中で警察に腕をつかまれ野次馬の中に戻されたが。
警察に「知り合い?」と聞かれ俺とW斗は頷く。
少しほど彼女のことを話すと、後でまた詳しく聞くからとその場は解放された。

「…W斗。あのさ…コレ、ヤバいんじゃないの…?」
「……そう、だね。…今は、I良の家に帰ろう。」

それでも冷静に歩き出すW斗に俺はなんだか腹立たしくなった。
だってもう二人死んでるんだぞ?
活動の仲間が、メンバーが、同級生が!
なんで冷静でいられるんだよ、俺なんかもう訳がわからなくて頭がパンクしそうなのに!
ギュッと拳を作って歯を食いしばってると、歩かない俺に気づいたのかW斗が戻ってきた。
彼は俺の拳に目をやってその拳を手に取った。

「…血、出てる。」

言われて拳に入れる力を弱めたがすでに遅し。
俺の手のひらからは爪で傷ついたせいで、血があふれんばかりにこぼれていた。
W斗は何かを考えたかと思えば、マフラーを二つに裂いて俺の手のひらに巻いた。
白くきれいなマフラーに赤い染みがジワリと滲む。
「悪い…。」と俺が顔を上げるとW斗は少し笑って「気にしないで。」と言った。
そういえば、W斗の素顔初めて見た。
結構女顔なんだな…あんなに声低くて無口なのに。

「…オレも、動揺してるんだよ。E太。」

喋った。しかも何気心読まれてる。
確かに俺の手を手当てしてる彼の手は若干小刻みに震えている。
それでも冷静をよそえた彼に俺は、憧憬を抱いた。
マフラーが大きすぎて俺の両手にまるで大きな白い蝶がある感じになった。
何故蝶々結びにしたよオイ。
「行こう。」と俺の手を引いて歩き出すW斗。
今思えば数日前のC美みたいに動揺をぶちまけても何も解決しない。
むしろ冷静に対処した方がいいのかもしれない。
そう俺はW斗に感心しながら、彼に引かれて元来た道を歩いた。





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第三の噂 その三 ( No.17 )
日時: 2013/07/30 12:09
名前: すらむ〈SRM〉 ID:kIf4HPJY

帰るとそこにはすでにみんな勢揃いだった。
一部はどうだったと尋ね、一部は俺の手を気にするというなんとも一体感の無い仲間だ。
まあ一部といってもI良やF子やJ葉たちなんだけどね。
俺ではさすがに説明できなかったため、W斗に任せることにした。
W斗はさっきの状況事細かく説明した。
途中、C美の顔の状態とか言い出しそうになったのを俺が遮る。
D保はそれを聞いて再び泣き崩れる。無理もない、恋人だけじゃなく友達までも失ったんだから。
そんな彼女をF子とO歌が慰める。
一方で、B十とC美のことと次に順番的に行くならばD保に白羽の矢が立てられるのでないかと警戒していた。
然しそれは大きな間違いだった。
それが間違いだと気付いたのは俺、理由はあれから七日たった今、俺の手にあるこの『手紙』。
『手紙』が次の標的は俺だと言わんばかりに下校する俺の靴箱に入ってたのだから。


「…皆に見つかる前に、見ちゃったほうがいいよな…。」


今現在、学校が始まってもなお俺らはI良の家に居候している状態。
その状態で帰って手紙を見る余裕なんてあるはずもない。
人のいない裏校舎の外れに来て、手紙を開いて中身を拝見する。
手紙の中には一枚の紙切れ。
その紙切れには『電話、またはメールにご注意ください』と書かれていた。
電話、で俺はある都市伝説を思い出した。
それが『メリーさん』と言うもの。
「私メリー、今、○○にいるの」から始まり最後には「私メリー、今、貴方の後ろにいるの」へとなる。
後ろを振り返ってしまうとアウト。でも振り返らなくてもアウト。
メリーさんから電話が来たらそれは死を意味する。助からない。


「…まさか、ね。」


俺はその手紙を鞄にしまって校門に向かう。
一人でトボトボと帰っていると公園の前に来た。公園では優雅に遊ぶ小学生の子供たち。
ふと、俺は小さいころのB十と俺をその子らに重ねてみる。
笑ながら水鉄砲を双方に向け、発射してはビショビショに。
そのあと家に帰って親に怒られた記憶も健在だ。なんて思い出し笑いしていると何かを思い出した。
俺がB十を殺すあの光景。
もうこの一週間ですべての場面を見た。でも全然訳が分からない。
その映像には声は入ってないし、俺は何かを叫んでB十を殺した後泣いてる。
一体何だというんだろう。


「…E太ちゃん!」
「うわ、あ、G真か…驚かせないでよ。」
「何その言い方。公園見てにやにやしてた気持ち悪い君に声かけて現実に戻してあげたのにさ。」
「気持ち悪…そうはっきり言わないでよ。思い出し笑いしてたんだから。」


G真は謝る気はないらしくごめんごめんと平謝りだった。
正直ウザい。
俺は会ったから仕方なく一緒にI良の家に帰ることにした。
帰る途中はあの話はせずに今日の学校のことを話しては笑っていた。
その時、俺の携帯が鳴った。
電話相手は非通知。よくわからず電話に出てみるがノイズが多くて聞き取れない。
切りますよ、そういった後に女の子の声が聞こえた。



『私メリー、今、○○駅に居るの。』



ブチ、と言い終わったと同時に通話が切れた。
○○駅はここからかなり遠い。車でも結構かかる。
問題はそこではない、彼女がメリーさんと言ったことだ。
ヤバイ、直感でそう思った。だが隣にいるG真はもちろん相談できるはずもないため今のは間違い電話だと言った。
期限は約一週間、それまでに、裏切り者を見つけなければ。


「ただいまーです。」
「…ただいまです。」
「お帰り二人とも。あ、G真、どっか行くならついでにお醤油買ってきて。」
「えぇーっ。…まあいいけどさ!行ってきまーす。」


G真は荷物を置くとそのまま行ってしまった。
俺は靴を脱いで、自分が泊まらせてもらってる部屋に荷物を置きに行く。
5日以内に裏切り者を見つける?なんて無茶な。
俺はノートにシャーペンの芯を走らせる。
裏切り者はアレに参加してない人物、それは子どもかも大人かもわからない。
俺は裏切り者は参加していた人物じゃないのかと考える。
そうじゃないと、見つけれるはずがない。


「誰だ…一体…。」


『誰なんだ。』と声が聞こえた。
誰かはいってきたのかと思い辺りを見渡すが誰もいない。
今の声、よく聞けばおれ自身の声だった。もう訳が分からない。頭が沸騰しそうだ。
リビングの方からバタバタと慌ただしい音が聞こえ始めた。
そろそろか、と俺がノートを仕舞った刹那。
襖がスパーンと開いて、Q子が無愛想な顔で立ってた。


「ご飯、30秒以内に来い。」


そう言うと彼女は再びスパーンと襖を閉めた。
ちょっと、人様の家の襖壊すぞ。
言われた通り行かないと後が怖いので、急いでリビングへ。
リビングに行くと、すでに全員がそろっており席についていた。
俺も急いで席に着くと、遅いとQ子から制裁を受けた。
いただきます、とみんなで食べ始め、ものの数分で完食。流石思春期の俺ら。
その後風呂までの空き時間はみんなで部屋でバカをやっていた。
俺はそんな気分じゃないけど、ね。




『私メリー、今、赤い月が見える橋の上にいるの。』




携帯から聞こえたわけじゃないのに、俺に聞こえたあの声。
夕方にかかってきた電話の女の子と同じ声。
赤い月?橋の上?
ここの近くの橋と言えば「如月橋」ぐらいだ。
「如月橋」は俺たちが通う学校のほぼ目の前にある普通の石造りの橋だ。
さっきは○○駅…近づいてきている。
俺は慌てて外を見た。
外は少々曇っていたが、月を見るだけならまだいい方だ。
そして月の色。月の色は…紛れもない、赤色だった。


(あと約一週間の猶予もないのかよ!)


俺が歯を食いしばって月を睨んでいると、後ろから声がかかる。
大げさにと言っていいほど、俺は驚いて大きく肩を揺らした。声をかけてきたのはR音。なんでよりによって、執着心がバカ並みに酷い彼女が、俺なんかに声をかけたのか。
ここだけの話、彼女は気づいていないがS茂のことが好きだ。…俺の情報網舐めるなよ?
R音は必要とあらばS茂にべったりで、まあ、彼女の性格があまりにも強引な博愛主義者なんで、S茂はいつも涙目だがな。
そんな彼女は携帯電話を取り出して、ニコッといい笑顔で俺に言った。


「あの電話、驚いた?」
「…はあ?」
「だから。『私メリー、今、○○駅に居るの。』ってやつですわ。」


まさか、犯人こいつかよ。
確かめてみるとやはり、夕方の電話はR音がイタズラで掛けたものだった。このアマ…。
じゃあ、『今、赤い月が見える橋の上にいるの。』もこいつかよ。
その話をしてみると、彼女は首をかしげる。
彼女の言い分によれば、夕方に公衆電話で俺に電話したのは事実だが、それ以降はS茂に注意されてしていないらしい。
おいおいおい、じゃあ、さっきのはなんなんだよ。俺の幻聴とでも言いたいのか?
だが、本当に彼女は知らないみたいだ。



――――じゃあ……あの声は誰?


考えた瞬間、鳥肌が立つ。
待ってよ、え、冗談でしょう?R音も驚いてるんだけど?
じゃあ本当にメリーさんのメッセージだというのか?いやいや、メリーさんは電話今ならツイ○ターとかで知らせてくるはず…。
俺は急いで自分がやっているツイ○ターを見る。
すると、俺とフォローし合っている謎のアカウントがあった。アカウント名は……『メリーさん』……ウソ、だろ?
しかもそこに書かれている『メリーさん』の呟きにはこう書かれていた。



『今、赤い月が見える橋の上にいるの。』
『赤い月を見ているの。』
『あの夜と同じ、真っ赤な色のお月様ね。』
『今、貴方の家の前にいるの。』
『でも留守みたいね。』
『今、ツクヨミ神社の前にいるの。』
『貴方はどこへ行ったのかしら。』
『どこへ消えたのかしら。』
『怖くないわ、いらっしゃいな。』
『どうして無視をするの?悲しいわ。』
『早くおいで、いつでも待ってるわ。』
『あと一日ね、楽しみだわ。』
『逃がさない。』



――――狂気だ


俺はすぐにそう思った。
だって、この呟きは一分事、しかもさっき声が聞こえた時間から一分おきに呟かれてる。
何だよこれ、ただの嫌がらせでしかないじゃないか。
あと一日?俺を探してる?早くおいで?怖い、狂気すぎる。R音もこれを覗いてはやり、目を見開くほどに驚いてる。
俺がこの呟きの中で気になっているのが、『あの夜と同じ月の色』?あの夜っていつのことだよ。
俺、赤い月なんて見るの初めてなんだぞ、さっきので。
もう訳が分からない。
R音は戸惑いながら心配してたけど、明日も学校だし、早く風呂に入って早く寝ることにした。







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第三の噂 その四 ( No.18 )
日時: 2013/07/30 12:11
名前: すらむ〈SRM〉 ID:kIf4HPJY



お前が裏切り者だったんだな


――違う


×××に化けるとはいい度胸じゃないか


―――違うってば


×××は俺のだ、俺が見間違えるはずはないだろう?


――――僕は裏切り者じゃない


まだ法螺をつくのか『キツネ』め


―――――信じてE太、僕は


だが、お前を殺せばゲームは終わるんだ


――――――や、だ、お願い、殺さないで


×××を刺す日が来ようとはな


―――――――E、太


そういえば、お前はかくれんぼをしてたんだったな


――――――――い、いー、た


ならこう言わないとな


―――――――――い、た


……みーつけた






「ッッ……!!」


俺は急いで飛び起きて、自分の手のひらを見る。
しかし、夢のように手のひらは血だらけじゃない、手汗がすごいが普通の両手だ。
夢と言うか、声だけの不思議な夢。
相手は俺を呼んでいた。じゃあ俺は誰に対して言っていた?誰を刺し殺した?
俺は相手に言っていた。「×××に化けるなんて」と。
と言うことは俺の知り合いに化けていたってことか?で、俺はその子を刺し殺した…?


「…思い、出した……。そうだ、俺……あの夜…!」


そうだ、思い出した。
俺だ。俺がB十を殺したんだ。あの夜、B十が心配でアイツの家に行ったんだ。
そしたら、アイツがひとりかくれんぼをしていた。
俺は気づかれないように家の角を使って隠れていた。B十はぬいぐるみを引き裂き、綿を抜き、米を入れ…。
赤い糸でぬいぐるみを縫っていき、なんかものすごい状態のぬいぐるみが完成した。
そしてあいつはぬいぐるみをじっと見つめ、何かを考えていた。
ボソボソと名前、と呟いていたので、おそらくぬいぐるみの名前を決めていたのだろう。
すると次の瞬間、俺は自分の耳を疑った。


『――…名前はE太にしよう。君の名前はE太。』


ぬいぐるみに俺の名前を付けたのだ。
なんで俺?そして彼はぬいぐるみを湯船に着け、自室に戻っていく。
そして十秒ぐらいした後、部屋から出てきてぬいぐるみを、『俺』をナイフで思いっきり、『刺した』。
俺は思った。あいつがひとりかくれんぼのぬいぐるみに俺の名前をつえるはずはない、と。
何故って?アイツには俺が必要だから。
アイツ、昔はお坊ちゃんだったから友達と言う友達はいなかった。だから俺が彼の一番の友達、いや親友になったんだ。俺が居なきゃ、今のアイツはいないと言っても過言ではないだろう?
そんな俺の名前をぬいぐるみにつけて、ましてや思いっきり『刺す』なんてさあ。



B 十 が す る は ず な い だ ろ う ?



キツネはアイツだ、裏切り者は、B十になり済ましている、俺の目線の先にいる『奴』だ。
殺さないと、殺してしまわないと。
俺は持っていた合鍵で、B十の家に侵入…いやお邪魔させてもらう。
そしてお風呂場に行き、ぬいぐるみと、ナイフを手に持って、B十の自室にへと足を進める。
すると暗闇になれた俺の目に映ったのは、自室のドアをガチャガチャと動かしている『B十』の姿をした裏切り者。
ドアに鍵がかかってしまったのだろう、ドジな奴め。
俺は静かに『B十』に近づく。
しかし静かに歩いても、ギッ、ギッ、と軋む音が鳴ってしまう。
音に敏感になっているのか、『B十』は頭を押さえながら小さくぶつぶつと言っていた。
そして大きな声で怒鳴った。


「来ないで!!」


俺は奴の目の前で止まった。
形的には…俺が『B十』を見下ろす形だな。
『B十』は音が聞こえなくなってホッとしたのか、顔を上げた。
…顔までB十にそっくりだ。
するとだんだん『B十』の顔がゆがみ始め、俺を見て怯え始めている。


「どう、して…。」


言葉を出すのがやっとなのだろう。
口元も震え、声も震えている。
お前が『B十』に化けた罰だ、その罪を償うんだ。お前の命で。


「なんで、君がここに…――!?」


彼は最後の力を振り絞って声を出す。
だけどもその声には力は入っておらず、本当に怖いんだなと思わせるぐらいに。
だが俺は惑わされない、乱されない。
何故ならお前は偽物なのだから、俺の知っている『B十』じゃないんだから。
俺は口角をこれでもかと言うぐらいに吊り上げ、笑った。
そしてかくれんぼの鬼の決まり言葉を言い放つ。


「――――…みーつけた。」


そして俺はナイフを『B十』に突き刺した。
何度も、何度も。
彼が死んだとわかっても何度も刺した。許せないから、B十に化けるなんて我慢ならなかった。
でも違ったんだ。
彼は本物だったんだ。俺はB十を殺したんだ、本物の、キツネじゃない奴を。
これはルールに反することだ。
終焉遊戯は、裏切り者を殺さなければならない。だが、参加者を殺していけないのだ。
つまり、俺は遅かれ早かれ死ぬ。
そのお告げがあの、メリーさんからとは。はっ、滑稽な話じゃないの。
俺は学校を休んだ。行ける気がしなかったから。
A夜やD保が過保護なほどに心配してくれた、でもごめんよ、俺はお前らに心配される義務はないんだよ。






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第三の噂 その五 ( No.19 )
日時: 2013/07/30 12:13
名前: すらむ〈SRM〉 ID:kIf4HPJY

皆が帰ってくる前に、俺はI良の家を出た。
おそらく俺は今日死ぬ。それをI良の家で起こしてしまえば、彼らが容疑者扱いされてしまうだろう。
走って走って、俺はツクヨミ神社に来た。
昨日の『メリーさん』はここに来ていたらしい。なら、ここでまてば…!
――ピロリン♪
マナーモードを切っていた携帯が鳴る。
開いて、見てみるとツイ○ターに書き込みがあった。
それは『メリーさん』。


『今、ツクヨミ神社の階段の前にいるの。』


来た、ついに来た。
来れるものなら来てみろ。お前の正体を暴いてやる。
メリーさんは後ろを向かなければ一度はいい。だから俺は後ろを振り向かない。何があろうとも。
――ピロリン♪
俺は間違った。同じ音だから気が付かなかったんだ。
ボタンを押して気づいた、これは着信音なのだ。俺は携帯を耳にあてる。
するとあの時聞こえた声が聞こえてきた。











「私メリー、今、貴方の後ろにいるの。」





















『速報をお伝えします。』
『○○市のツクヨミ神社で、全身刃物で刺されて死亡している少年が発見されました。』
『少年は、一週間前に起こった少年少女殺人事件の知り合いと言うこともあり、
 少年少女殺人事件(れいのじけん)と、同一犯として慎重に捜査を…―――』




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