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[4993] 【2016年度】お題小説スレッド【お題「去る」作品投稿期間】
   
日時: 2016/01/12 23:57
名前: 企画運営委員 ID:7PNV346o



『お題小説スレッド』へようこそ。こちらはあるお題に沿って読みきり小説を書き、その作品をみんなで批評し合う場です。
 初心者も上級者も関係ありません。うまくなりたいとお思いの方であれば、だれでも自由に参加することができます。一生懸命執筆し、一生懸命批評して、小説の技術を高め合いましょう。
 皆様のご参加をお待ちしております。

――――――――――――――――――――

>>002 【ルール説明】:必ず熟読して下さい。(※内容、一言の箇所を訂正しました。ご確認ください)
>>003 【批評のポイント】:批評をする際のポイントをまとめたものです。
>>004 【イベントルール説明】:イベントに関するルールです。必ず熟読してください





▼お題:第32回のお題は「種」です。
 二月に種をまくのか? と思いましたが、調べてみるとじゃがいもは二月にまくそうですね。……さらに調べてみると一年中、なにかしらの種をまいてるみたいです。
 そんなことは置いといて。「種」というお題には「たね」以外にも色々な解釈があると思います。みなさんがどのような作品を投稿してくるのか、楽しみにしております。
※第30回の作品投稿期間は2月1日(土)からです


▼お題:第33回のお題は「姫」です。
 三月なので(笑)
 というのはよくわかりませんが(ひなまつりだから?)「ひめ」というのは可愛らしい語感ですよね。私は緑の黒髪をした和服姿が思い浮かびます。桃色が似合いますよね。桃色……やはりひなまつりでしょうか。それでは、みなさんの作品お待ちしております。
 
※第31回の作品投稿期間は3月1日(土)からです


▼お題:第34回のお題は「嘘」です。
 嘘でした。


▼お題:最終回のお題は「魔法」です。
 奮ってご参加ください。


▼お題:第36回のお題は「友情」です。
 ネタでした。


▼お題:第37回のお題は「音」です。
 奮ってご参加ください。



▼日程(第32回)

1月1日       :お題発表
2月1日〜15日   :作品投稿期間
2月16日〜28日  :批評提出期間


▼日程(第33回) 

2月1日     :お題発表
3月1日〜1月15日 :作品投稿期間
3月16日〜30日 :批評提出期間


▼日程(第35回) 

6月1日     :お題発表
6月1日〜7月31日 :作品投稿期間
8月1日〜   :批評提出期間



▼注意もしくは削除対象となるお書きこみ
・荒らし
・荒らしへの反応
・自分や他人の小説の宣伝
・雑談、チャット化
・ルールに反するもの
・管理人が不適切と判断したもの

――――――――――――――――――――

>目次 >>001


>第32回 お題『種』参加作品(敬称略)

>>404 sakana:シロハの辻褄
>>405 伊達サクット:赤い種、青い種

================================================================================

▼リンク
小説講座/雑談所』(お礼や言い訳等はこちらへ)
旧お題小説スレッド』(前スレはこちらから)
ツイッター』(朔乱のアカウントです。お題の告知などをしています)

管理人:If 空人 朔乱  補佐:伊達サクット
メンテ

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Re: お題小説スレッド【第7回:作品投稿期間】 ( No.30 )
   
日時: 2011/10/01 01:15
名前: 企画運営委員会 ID:nSJ3MzeQ

イベント参加お疲れさまでした。
匿名での投稿という事で、いつもの自分とは違う書き方に挑戦した方もいらっしゃったと思います。
それ故、当てる方も難しかったのではないでしょうか。
それでは、正解を発表したいと思います。(敬称略)

【正解】
>>17 されど光を          ⇒ 伊達サクットLv5
>>18 【魂の灯(ひ)消ゆ時、俺は】 ⇒ 月音
>>19 ドラマチック生命体      ⇒ アリス
>>20 だから僕らは笑ったんだ    ⇒ 空人
>>21 黒箱の刑           ⇒ If
>>22 天の使い           ⇒ かなちゃん王女
>>23 彼らの英雄          ⇒ 茶野
>>24 あ か り          ⇒ すずか
>>25 夜桜月光華          ⇒ 白鳥 美李亜
>>26 恐れられた一面の花々を夢見て ⇒ sakana
・不思議な花園           ⇒ 暁龍

いかがでしょう。
参加者も参加せずにお読みになった方も、自分の考えと一致していたでしょうか?
参加者の中で一番正答数の多い方が、優勝となります。
では、結果発表です。

第一位:茶野(正答数9、当てられなかった回数9)
第二位:アリス(正答数5、当てられなかった回数8)
同第二位:If(正答数5、当てられなかった回数8)
第四位:すずか(正答数4、当てられなかった回数9)
第五位:sakana(正答数4、当てられなかった回数8)
第六位:伊達サクットLv5(正答数2、当てられなかった回数10)
第七位:白鳥 美李亜(正答数2、当てられなかった回数7)
第八位:空人(正答数2、当てられなかった回数6)
同第八位:月音(正答数2、当てられなかった回数6)
第十位:暁龍(正答数1、当てられなかった回数7)
第十一位:かなちゃん王女(正答数1、当てられなかった回数6)

優勝は茶野さんでした。
茶野さんには賞品として、絵師さんから自キャラを描いてもらえる権利を送呈いたします。
後ほど用意するテンプレにご記入ください。
茶野さん、本当におめでとうございます。

寄せられた回答の詳細は次レスからになります。 >>31
メンテ
Re: お題小説スレッド【第7回:作品投稿期間】 ( No.31 )
   
日時: 2011/10/01 00:44
名前: 企画運営委員会 ID:nSJ3MzeQ

【ハンドル名】空人
【解答欄】
>>17 されど光を          ⇒ 白鳥 美李亜 × 
>>18 【魂の灯(ひ)消ゆ時、俺は】 ⇒ 暁龍 ×     
>>19 ドラマチック生命体      ⇒ すずか ×    
>>20 だから僕らは笑ったんだ    ⇒ 空人 ◎
>>21 黒箱の刑           ⇒ 伊達サクット × 
>>22 天の使い           ⇒ かなちゃん ○
>>23 彼らの英雄          ⇒ アリス ×    
>>24 あ か り          ⇒ 月音 ×     
>>25 夜桜月光華          ⇒ If ×
>>26 恐れられた一面の花々を夢見て ⇒ 茶野 ×
・未提出者一名           ⇒ sakana ×

【 今後やってほしいお題 】:がんばって探します
【 よろしければ、感想など 】:わかんねっす。

【 ハンドル名 】:かなちゃん王女
【 解答欄 】:
>>17 されど光を            ⇒空人 ×
>>18 【魂の灯(ひ)消ゆ時、俺は】 ⇒すずか ×
>>19 ドラマチック生命体        ⇒月音 ×
>>20 だから僕らは笑ったんだ    ⇒白鳥 美李亞 ×
>>21 黒箱の刑             ⇒sakana ×
>>22 天の使い             ⇒かなちゃん王女 ◎
>>23 彼らの英雄        ⇒アリス ×
>>24 あ か り            ⇒暁龍 ×
>>25 夜桜月光華           ⇒If ×
>>26 恐れられた一面の花々を夢見て  ⇒茶野 ×
・未提出者一名            ⇒伊達サクット:Lv.5 ×

【 今後やってほしいお題 】:季節もの。12月なら雪とかそんなの。
【 よろしければ、感想など 】:
投票結果を見てみたいです!
みんなが、誰が書いたと推理したのか気になります。

【 ハンドル名 】:アリス
【 解答欄 】:
されど光を          ⇒かなちゃん王女さん ×
【魂の灯(ひ)消ゆ時、俺は】 ⇒月音さん ○
ドラマチック生命体      ⇒アリス ◎
だから僕らは笑ったんだ    ⇒空人さん ○
黒箱の刑           ⇒sakanaさん ×
天の使い           ⇒茶野さん ×
彼らの英雄          ⇒Ifさん ×
あ か り          ⇒伊達サクット:Lv.5さん ×
夜桜月光華          ⇒白鳥 美李亞さん ○
恐れられた一面の花々を夢見て ⇒すずかさん ×
未提出者一名         ⇒暁龍さん ○

【 今後やってほしいお題 】:
【 よろしければ、感想など 】:
難しかったですね。でも楽しかったです。違う作風になったかは別として、いつもとは違う自分を出してみるぞって頑張るのは勉強になったなあって思いました。あと、参加者さんの過去の作品や連載作品も見れたのはちょっとした出会いというか、いいきっかけにも繋がりそうですね。いい企画でした。
本当に、Ifさん、空人さん、朔乱さん、お疲れ様です。本当に楽しかったです。こういうお題スレとはまた違った感じの趣向のイベント、またやってほしいなって思いました。

【 ハンドル名 】:すずか
【 解答欄 】:
>>17 されど光を          ⇒ かなちゃん王女 ×
>>18 【魂の灯(ひ)消ゆ時、俺は】 ⇒ 月音 ○
>>19 ドラマチック生命体      ⇒ 伊達サクット ×
>>20 だから僕らは笑ったんだ    ⇒ 空人 ○
>>21 黒箱の刑           ⇒ アリス ×
>>22 天の使い           ⇒ If ×
>>23 彼らの英雄          ⇒ 暁龍 ×
>>24 あ か り          ⇒ すずか ◎
>>25 夜桜月光華          ⇒ 白鳥美李亞 ○
>>26 恐れられた一面の花々を夢見て ⇒ 茶野 ×
・未提出者一名           ⇒ sakana ×

【 今後やってほしいお題 】:りんご 刀 算盤 十字架 キャベツ
【 よろしければ、感想など 】:
めっちゃ楽しかった!

【 ハンドル名 】:月音
【 解答欄 】:
>>17 されど光を          ⇒ ifさん ×
>>18 【魂の灯(ひ)消ゆ時、俺は】 ⇒ 月音 ◎
>>19 ドラマチック生命体      ⇒ sakanaさん ×
>>20 だから僕らは笑ったんだ    ⇒ 暁龍さん ×
>>21 黒箱の刑           ⇒ 伊達サクットさん ×
>>22 天の使い           ⇒ アリスさん ×
>>23 彼らの英雄          ⇒ 白鳥美李亞さん ×
>>24 あ か り          ⇒ すずかさん ○
>>25 夜桜月光華          ⇒ 茶野さん ×
>>26 恐れられた一面の花々を夢見て ⇒ 空人さん ×
・未提出者             ⇒ 無回答 ×

【 今後やってほしいお題 】:
【 よろしければ、感想など 】:
多く正解してますようにっ……!><

【 ハンドル名 】:暁龍
【 解答欄 】:
されど光を          → 白鳥 美李亞さん ×
【魂の灯(ひ)消ゆ時、俺は】 → アリスさん ×
ドラマチック生命体      → 空人さん ×
だから僕らは笑ったんだ    → 茶野さん ×
黒箱の刑           → 伊達サクット:Lv.5さん ×
天の使い           → sakanaさん ×
彼らの英雄          → 月音さん ×
あ か り          → かなちゃん王女さん ×
夜桜月光華          → すずかさん ×
恐れられた一面の花々夢見て  → Ifさん ×
不思議な花園         → 暁龍 ◎

【 今後やってほしいお題 】:特になし
【 よろしければ、感想など 】:
ごめんなさい。
提出期間に間に合いませんでした。
本当にごめんなさい。
解答、自信ない……。なんか全然わかりませんでした。だからほぼ勘みたいなものです。

【 ハンドル名 】:白鳥 美李亞
【 解答欄 】:
敬称略失礼。

されど光を          ⇒ かなちゃん王女 ×
【魂の灯(ひ)消ゆ時、俺は】 ⇒ 暁龍 ×
ドラマチック生命体      ⇒ 空人 ×
だから僕らは笑ったんだ    ⇒ 月音 ×
黒箱の刑           ⇒ If ○
天の使い           ⇒ すずか ×
彼らの英雄          ⇒ アリス ×
あ か り          ⇒ 伊達サクット ×
夜桜月光華          ⇒ \ / ◎
恐れられた一面の花々を夢見て ⇒ 茶野 ×
不思議な花園         ⇒ sakana ×

【 今後やってほしいお題 】:季節に関係するもの
【 よろしければ、感想など 】:
 結論:難しすぎわろた。

 これ思ってた以上に難しいよ。でも楽しめた楽しめたよかったよかった。
 今回お題自体参加するのは初めてで緊張気味でしたが、いろんな方の作品が読めたこと、そしてその作者を当てることといろんな点で楽しむことができました。実は当日やっぱ書き直そうと思って三時間でお題小説を書き上げたんですけど、私だってもろ分かりそうで恐ろしかったです^ω^
 でも勉強になりました。
 それでは短いですがこれで失礼します。皆様お疲れ様でした。

【 ハンドル名 】:sakana
【 解答欄 】:
※敬称略   


>>17 されど光を          ⇒ if ×
>>18 【魂の灯(ひ)消ゆ時、俺は】 ⇒ 白鳥 美李亞 ×
>>19 ドラマチック生命体      ⇒ アリス ○
>>20 だから僕らは笑ったんだ    ⇒ 空人 ○
>>21 黒箱の刑           ⇒ 茶野 ×
>>22 天の使い           ⇒ かなちゃん王女 ○
>>23 彼らの英雄          ⇒ 暁龍 ×
>>24 あ か り          ⇒ 伊達サクット:Lv.5 ×
>>25 夜桜月光華          ⇒ 月音 ×
>>26 恐れられた一面の花々を夢見て ⇒ sakana ◎
   不思議な花園(期限超過)   ⇒ すずか ×

【 今後やってほしいお題 】:
【 よろしければ、感想など 】:
以上が私の予想です。
……ダメだ。自分の書いたものしか、当たらない自信がある。
そんな残念な回答かもしれませんが。空人さん、集計お願いします。

【 ハンドル名 】:If
【 解答欄 】:
解答いきますよー。目標半分以上! 優勝したい!

>>17 されど光を          ⇒ 空人さん ×
(理由)
あんまり自信ありません。すごい迷ったんですが、投稿時期とタイトルから空人さんかなあと推測しました。
あとは文章もなんとなく空人さんらしかった。話のまとめ方もです。この綺麗に収める感じはすごく、らしい。
ただ気になるのは、いつもの空人さんの話のパターンとは違ったこと。こういう系統のお話は初めてな気がしたので……自信がない。
他にはアリスさんかもーとは思いました。あとは内容的に美李亞さんも怪しかった。ただ美李亞さんがこの時期に投稿するかなーと思いまして。アリスさんは後でもっとアリスさんらしさを感じたものがありましたので、そちらに。

>>18 【魂の灯(ひ)消ゆ時、俺は】 ⇒ 月音さん ○
(理由)
すごい自信あります。タイトル見ただけで予想できましたし、読んで確信しました。投稿時期も、らしいです。こんだけ言って外してたら恥ずかしいなあ。

>>19 ドラマチック生命体      ⇒ 白鳥 美李亞さん ×
(理由)
難しかったです。自信皆無。タイトルセンス的にはsakanaさんとかアリスさんの印象を受けたんですが、中身は美李亞さんや空人さんぽかった。すずかさんもちょっと怪しい。
最終的に美李亞さんにしたのは、最後。でもこれも空人さんらしくもあるんだよなあ。今これ書きながらも迷います。
でも神様の口調がいかにも美李亞さんぽい。「さ」が特に。
それから文章が美李亞さんと空人さんでなら、美李亞さんに近い気がした。これが決め手でしょうか。

>>20 だから僕らは笑ったんだ    ⇒ 茶野さん ×
(理由)
時期的にないかなあと思ったんですが、このまとまりは茶野さんかなあと思います。文芸誌のを最近読んでいたので、それとちょっと雰囲気が近かったのも理由のひとつかなあ。自信はありません。sakanaさんと迷いました。今も悩んでます。

>>21 黒箱の刑           ⇒ If ◎
 私でしたー。特に文体とか変えてないけど、話の流れがいつもとはちょっと違ったかも。何人に当てられてしまうやら。

>>22 天の使い           ⇒ かなちゃん王女さん ○
(理由)
この女の子らしさはかなさんかなあと思いました。あと、地味に「?!」も大きかった。こっちの並びで使う方は今回の参加者の中ではかなさんだけかなあと。

>>23 彼らの英雄          ⇒ アリスさん ×
(理由)
このひっくり返し方は、アリスさんかすずかさんだろうなあと思っていました。すんごい悩んだんですが、最後の一文がなんとなくアリスさんぽかったので、アリスさんに。ここは難しい……。

>>24 あ か り          ⇒ 伊達サクットさん ×
(理由)
悩みませんでした。このノリはサクットさんかなあと思います。うわー、間違ってたらどうしよう。

>>25 夜桜月光華          ⇒ すずかさん ×
(理由)
最初は美李亞さんかなあと思ったんですが、美李亞さんは『ドラマチック生命体』に置いちゃったので……悩みました。
この作品、一番難しかったです。投稿時期と、後は文章からすずかさんかなあと思ったんですが……たぶん外れてるんじゃないかなあと思います。難しすぎる……。

>>26 恐れられた一面の花々を夢見て ⇒ sakanaさん ○
(理由)
この凝り方はsakanaさんだろうなあと思いました。あんまり悩まなかったです。文章の丁寧さもsakanaさんらしかった。あと、「…」とか「―」の使い方も。ただ、茶野さんとも悩みました。うーん、難しい。

   不思議な花園(期限超過)   ⇒ 暁龍さん ○


【 今後やってほしいお題 】:約束、とかやりやすいかな?
【 よろしければ、感想など 】:
改めてF板のレベルを実感しました。みんながみんな上手くて、レベルに目だった差がないので……誰が誰だか分からない!
でも面白かったです。できればまたやりたいなーって思います。たまにはこういう企画もいいですよね!
「全部あててやる!」って自信満々だったのに、なんだか恥ずかしい^q^ だけど、本当に楽しかった。ありがとうございました。


【 ハンドル名 】:茶野
【 解答欄 】:
>>17 されど光を          ⇒ すずか ×
>>18 【魂の灯(ひ)消ゆ時、俺は】 ⇒ 月音 ○
>>19 ドラマチック生命体      ⇒ アリス ○
>>20 だから僕らは笑ったんだ    ⇒ 空人 ○
>>21 黒箱の刑           ⇒ If ○
>>22 天の使い           ⇒ かなちゃん王女 ○
>>23 彼らの英雄          ⇒ 茶野 ◎
>>24 あ か り          ⇒ 伊達サクット ×
>>25 夜桜月光華          ⇒ 白鳥 ○
>>26 恐れられた一面の花々を夢見て ⇒ sakana ○
・未提出者一名           ⇒ 暁龍 ○

【 今後やってほしいお題 】:
【 よろしければ、感想など 】:
ギリギリになってしまいもうしわけございませんでした。
全然わからなかったです! むずかしかったです。へたしたら一人も合っていない可能性が…!
企画運営おつかれさまでした。ありがとうございました!


【 ハンドル名 】:伊達サクット:Lv5
【 解答欄 】:
されど光を⇒伊達サクット:Lv.5 ◎
【魂の灯(ひ)消ゆ時、俺は】⇒かなちゃん王女 ×
ドラマチック生命体⇒白鳥 美李亞 ×
だから僕らは笑ったんだ⇒sakana ×
黒箱の刑⇒すずか ×
天の使い⇒空人 ×
彼らの英雄⇒茶野 ○
あ か り⇒暁龍 ×
夜桜月光華⇒月音 × 
恐れられた一面の花々を夢見て⇒If × 
不思議な花園(期限超過)⇒アリス ×

【 今後やってほしいお題 】:「報酬」「正義」「傷」
【 よろしければ、感想など 】:
遅くなってすいませんでした!


【 ハンドル名 】:緋色のレーゲン
【 解答欄 】:
if → されど光を ×
アリス → 魂の灯消ゆ時、俺は ×
かなちゃん王女 → ドラマチック生命体 ×
すずか → だから僕らは笑ったんだ ×
茶野 → 黒箱の刑 ×
空人 → 天の使い ×
白鳥 美李亜 → 彼らの英雄 ×
伊達サクット:Lv,5 → あ か り ×
月音 → 夜桜月光華 ×
sakana → 恐れられた一面の花々を夢見て ○
暁龍 → 未提出 ○

【 今後やってほしいお題 】:
【 よろしければ、感想など 】:
いつもと違う書き方をしている人もいたのかな、参考の小説を読んでもほぼ分かりませんでした。
一個もあってないかも。というかあってない。うん。
批評……俺に批評なんて、そげんこつできるわけねぇべや。とか言ってもしょうがないので何か言ってみます。
と、言っても何か目に付いたものはありませんでした。
あえて言うならばいつも書いてるのと人称を変えられると相当分かりにくくなるわけですが、まぁ
それを当てるのがイベントですよね!
てなわけで乱文を突っ込んでしまい申し訳ないです。答え合わせの空人さん、お疲れ様です。
では。


寄せられた回答をそのまま掲載させていただきました。
参加してくれた全ての方に、ここまでお付き合いいただいて、本当にありがとうございました。
そして、お疲れさまでした。   企画運営委員会
メンテ
タイムパラドクスとミドルネームの関係性についての考察 ( No.32 )
   
日時: 2011/10/02 01:03
名前: 空人 ID:zWYIgw9U

 かのアインシュタイン博士が立証した特殊相対性理論を打ち破る、光速を越える物質が発見されて既に十年が経過しようとしている。その後、時空間理論は空間圧縮論や物質の電子化に関する考察などの手助けを借りて、僕たちの生活に役立つ技術へと展開した。もちろん宇宙開発にも成果を残し始めているらしいが、僕達が宇宙旅行を気軽に出来るようになるにはもう少し時間がかかりそうだ。そしてもちろん、人類の夢とされてきたその技術も確かな進歩を見せているわけで。
 だから、突如として現れた彼女の言い分があながち間違っていると否定はできない僕が居るわけです。

「つまり、君は未来から来たって事なのかな? えっと、小林さん」
「はい、その通りです長谷川博士博士。あ、私の事は直美=コバヤシテクノコーポレーションセタガヤシブインフォメーションマエエントランス=小林とお呼び下さい」

 漢字で書かれるとわかり難いかもしれないが、『博士(ヒロシ)』が僕の名前で、『博士(ハカセ)』は彼女が僕に付けている呼称である。つまり未来では僕は博士の称号を貰っているというのが彼女の言葉なのだが。そんな事よりも突っ込まなくてはならないところがある事は御覧の通りである。

「えーと、その長ったらしいのは君のミドルネームっていう事で良いのかな?」
「はい、長谷川博士博士。あ、お気軽に直美=コバヤシテクノコーポレーションセタガヤシブインフォメーションマエエントランス=小林と呼んで下さいね、長谷川博士博士」

 無用と思えるほどのフルネームの連呼は彼女のポリシーか何かなのだろうか。一先ずそこの改善が終わらないと話が長引いて仕方ない。そう判断した事は、間違っては居ないと思いたかった。

「僕の事は博士で良いよ。名前で呼んでくれてかまわない。そっちの方が気楽で良いよ」
「なるほど、わかりました長谷川博士博士。これからは長谷川博士博士の事は名前で呼ぶ事にします。それが長谷川博士博士の意向ならばいたしかたありません」

 本当にわかっているのだろうかと疑いたくなるような返しである。いや、言っていることは合っているのだが。

「本当にわかってるんだよな?」
「もちろんわかってますよ。えっと……博士くん」

 それは不意打ちでした。
 しかし、特筆すべきなのはこういう状況に誘導したのが自分であるという事です。少し戸惑ったように上目遣いで申しわけ無さそうにこちらの反応をうかがってる彼女は何とも言えず、こう、アレなわけで。つまり僕は今、自分を褒めてあげたいというわけです。

「あ、あの。教科書に載るくらい有名な研究者である貴方にくん付けは失礼なのかもとは思ったのですが、この時間軸での貴方は私より年下な訳で、かと言って呼び捨てにする訳にもいかず、こうお呼びするのが妥当ではないかと判断したのですが……ダメだったでしょうか?」
「へぇ、教科書に載るんだ。でも、うん、まあそれで良いよ。くん付けで」
「そうですか、良かった! ありがとうございます。私の事はどうぞ、直美=コバヤシテクノコーポレーションセタガヤシブインフォメーションマエエントランス=小林とお呼び下さいね」

 困ったときはおろおろと、嬉しい時は笑顔で、とても素直な反応を示す彼女はとても心地よく、好ましいと思わざるを得ない。しかし、執拗に自分のフルネームをを繰り返す彼女にどう対処したものか、考える必要があるようだ。

「その……ミドルネーム? のコバヤシコーポレーションって会社の名前だよね?」
「はい、コバヤシテクノコーポレーションは時空間理論を研究して私たちの暮らしに役立つ商品の開発を承っている会社です。恥ずかしながら会社の所有は私の名義になっているのですが、実際は父から受け継いだだけのものでして、経営に関しても未だに父の教えを受けながらという形をとっておりました。今回のような特例が無い限り私はお飾りの代表としてあったわけで、働いてくださっている社員の皆様には申し訳ない思いです。はい」

 どうやらおしゃべりなのが彼女の仕様であるようだが、今回のは何か胸につかえていたものを吐き出すかのような言い方だった。社長でありながら中間管理職的な自分の立場について普段は言えない思うところが有るのだろう。
 それは良いとして。

「えっと、セタガヤシブとかインフォメーションマエとかいうのは? 住所のようだけど?」
「はい、住所です。ミドルネームは自分で考えてつけても良いという制度が出来まして。それは自分の親から貰った名前が気に入らなくて改名する人が増えた事と、法の改正を良しとしないお偉いさんや名前の改正を非情だ不健全だと言い張る団体が現れた事でちょっとした論争になりまして、折衷案として誕生したものなのですが、私自身にはネーミングセンスというものが欠如している節がありまして、それならば何かの役に立つ物にしようと思いついたのがこのミドルネームなのです」
「役に立つ?」
「あ、その。迷子になったときとか……」
「えっ? つまりこれ君の住んでいる場所の住所なの?」
「はいっ!」

 元気な笑顔で二つ返事を返すわけですよ。
 自分が死んだ後の法律なんかに興味はないが、この国の未来は間違いなく不安である。個人情報保護法はどこに行ったんだよ。

「あの、エントランスって玄関口だよね?」
「はい。あ、玄関に住んでいるという訳ではなくて、会社自体に住んではいるのですが、入り口に近い方が便利だろうとエントランス近くに自室を作りましてですね」
「そこで生活してるんだ」
「はい、おかしいでしょうか?」

 度重なる質問でさすがに不安になったのか、こちらをうかがうような質問をしてきた。考え方や習慣が大分未来へ向いている事は仕方のないことなのだろうか。

「うん、いや。おかしいかどうかは、君の時代の人間に聞くと良い。この時代とはズレがあるかもしれないし。とにかく、君の名前については了解したよ」
「本当ですか、良かったです」
「うん、でも、良かったら君の事は小林さんって呼びたいんだけど、ダメかな?」
「え……そんな、それは少しよそよそしくないですか? これから一緒に暮らすのに」
「いや、普通だと思う……て、ちょっと待て。今聞き漏らすには衝撃的過ぎる事を言ったぞ。小林さん」
「直美=コバヤシテクノコーポレーションセタガヤシブインフォメーションマエエントランス=小林って呼んでほしいんですが」
「フルネームで呼ぶのはよそよそしくないのか? ってそうじゃなくて、一緒に暮らすってなんだよ」
「はい、ここで一緒に。私はそのために未来から来たんですからっ」

 今日一番の笑顔を浮かべながら、今日一番わけのわからない事を言い始めた彼女をそれでも可愛いと思ってしまうという、もう末期的な症状を自覚しながら、僕はそれを聞き返さなければならなかった。

「そういえば、君がここに来た理由をまだ聞いてなかったっけ。僕に何かを届けに来たんだと勝手に解釈してたんだけど?」
「すごいです。その通りですよ博士くん。私は貴方に時空転移装置ひらたく言うとタイムマシーンの作り方を伝える為に未来から来たのですよ」
「作り方って……タイムマシーンを作ったのが僕って事!?」
「はい。その功績を称えられて、貴方は教科書に載るほどの有名人になるのですから!」
「……それって、つまり君が教えてくれるからタイムマシーンが出来るって事だよね? 未来から来た君が教えてくれなければそれは完成しない、と?」
「そう、そうなんです。さすがです。飲み込みが早すぎてビックリですよ。あ、ちなみにこれは正史に残っている事実なので、時空間航行法には抵触しません。安心してください」

 どうりで。過去の存在である自分に関わっているにしては彼女は積極的すぎると思ったんだ。つまりこれは歴史に残る行為で、未来の使者である彼女の教えで僕がタイムマシーンを作り上げる事は彼女の居た未来では教科書に載るほど有名な出来事である、というわけか。
 まてよ、それって僕の功績か?

「なんか……僕じゃなくても良いような気がするんだけど?」
「いいえ! 貴方に会って、お話を聞いて確信しましたっ! 貴方ほどこの異常な事態に異常な速さで適応してやや冷静すぎて引くくらいの対応を見せる人物なんて、この時代の地球上をいくら探しても滅多に見つからないですよっ!」

 なんだか褒められている気がしない。むしろ馬鹿にされてる?

「まぁ、いろいろ置いといて。君の言い分はだいたいわかったよ。でも、それならタイムマシーンの制作に関する情報だけ置いて帰っても良いんじゃないかな? わざわざ君がこの時代に残る必要性を感じないのだが?」
「そんな事ありません。だいだい、帰る方法も有りません!」
「え? けして広くは無いうちの庭を今も占領している、君が乗ってきたあの無用に幅をとる球体はタイムマシーンじゃないのか?」
「はい、あれはただの時間移動用のカプセルです。時空転移装置本体は我社の専用転移室に備え付けられていますので。時空転移装置は電荷によって大きな負荷をかけるため、固定式で無ければならないのですよ。その超電荷でカプセルを光速以上の速さで打ち出し、一気に特異点を越える事で時間移動を可能にしているのです。あれはそれらの衝撃から内部のものを保護するためのカプセルなんです」

 うん、説明を聞いても良くは理解できない。こうなると、自分が本当にタイムマシーンの開発者になるという話も、俄かには信じがたくなってきたな。

「えーと、本当に僕が開発者なんだろうか?」
「はい、間違いありません。今はわからなくても、これから私がみっちりと教えますので、大丈夫ですよ!」
「え、君が教えてくれるの? 何かに情報を保存してあってそこから取り出すとか、脳に直接チップを埋め込むとかじゃなくて?」
「はい、情報は私の電子脳に保存してありますので私がお教えします。私の時代では電子脳同士で情報を通信する事も可能ですが……博士くんはまだ電子脳を持っていませんよね?」
「あ、ああ。電子脳っていうのも初耳だけど、なんとなくわかるよ。似たような物が出てくるSF作品を読んだ事があるから。その電子脳は今は使えないんだよね? 専用のネットワーク自体が無いし」
「いえ、簡易的なものならこの時代のインターネット? でしたっけ。それを利用して情報のやり取りをする事は可能です。だけど、ノイズが混じる可能性があるし、文字化けしたものを電子脳に保存したくないので、使用は極力避けたいです」
「な、なるほど」

 これで、彼女がここへ来た経緯は大体わかった。信じがたい話だが、彼女の乗ったカプセルが突然目の前に現れたのをしっかりと目撃してしまった以上、この話を信頼するしかない。
 僕はこれから未来人である彼女の教えを受けてタイムマシンの雛形となるものを制作する事になるのだろう。なんだか『ニワトリと卵』みたいな話だが、その論争すら古代から受け継がれてきたものならば、この世界の真理など所詮はそんなものなのではないだろうか。

「あれ? じゃあ、君は自分の時代に帰れないんじゃないか?」
「はい、そう、ですね。博士くんが時間転移装置を完成させるまで帰還は不可能です」
「ちなみに、タイムマシーンの完成までにはどのくらいの時間がかかるんだろうか?」
「史実では、二十年後です。一・二年なら誤差として認められると思いますが……」

 目蓋を伏せて、それでも笑って見せる彼女に胸が熱くなる。だけど僕はこんな時でさえ、来てくれたのが彼女で良かったなどと、自分勝手なことを考えていたのだ。

「しかしそうなると、あのミドルネームは意味がないね」

 しんみりとする空気を何とか改善しようと放った言葉は、話を振り出しに戻すように思えたけど、この状態を打破する適切な台詞など浮かんでくるはずもなかった。
 しかし、それは思いのほか効果を発揮したようで、彼女は憂鬱に染まる表情を全て洗い流したような、そんな様子で固まるのだった。

「ど、どうしましょう博士くん! とりあえずミドルネームをここの住所に変えるべきでしょうか!? ああ、ダメですそれは許可されないんでしたっ!」
「いや、落ち着いてよ。変えるにしたって、君の戸籍はこの時代には無いし。ミドルネームを付ける文化もまだ無いんだ」
「戸籍ならありますよ! 会社で偽造しましたから。ああ、でも名前が『直美=コバヤシテクノコーポレーションセタガヤシブインフォメーションマエエントランス=小林』になってますっ! この時代にはコバヤシテクノコーポレーションもセタガヤも無いのにっ!」
「だから落ち着けってば。あと、世田谷はあるから! ていうか偽造したのかよ、犯罪だろ!?」
「何言ってるんですか! 未来で作ったものなんですからもう時効です!」
「そ、そういうものなのか? でも戸籍まで用意していたなんて……」
「あ、当たり前じゃないですか。これが無きゃ結婚も出来ませんよ?」
「えっ!? あ、ああそ、そうだよね。うん。えっと、誰と? ってそういう意味じゃないよな、うんゴメン。ちょっとなんか混乱してきたんだけど。一般論としてだよね? うんうん。あ、小林直美で良いんじゃないかな、名前」
「……それじゃあダメなんですよ」

 どうやら落ち着かなければならなかったのは自分の方だったようで、小林さんは俺の様子をジッと見つめた後、なぜかむくれたようにそっぽを向いてだんまりを決めてしまった。今日のところは時空間理論の勉強も時空転移装置の仕組みについての説明もおしまいのようだ。
 そういえば、彼女の名前も伝える側として教科書に載るのかも知れない。それ故に長いミドルネームにあれほどこだわったのだと仮定するなら、彼女の反応もフルネームを連呼していた事にも納得ができるな。うん。
 彼女が一緒に暮らす事は、両親もなぜだかすんなりと受け入れてしまい、彼女が未来から持ち込んだ、簡単な記憶を操作する装置も出番を与えられる事は無かった。僕はそんな物騒な物がある事を後から知らされた訳なのだが。
 とにかく、楽しくも奇妙な僕と彼女との共同生活は、こうして幕を開けたのです。



<終幕>
メンテ
境に佇む彼は ( No.33 )
   
日時: 2011/10/10 12:47
名前: sakana◆092jpOU0d. ID:g0F./loU

「門番さん、こんにちは。今戻りました。見てください、この荷物。ハムにりんごにキャベツ……あと、香辛料も少々。見てください! 八百屋のお兄さんが、りんごを一つおまけしてくれたんです! 良かったら、どうですか? 真っ赤で、美味しそうですよ。ええ、ええ。是非もらってください。……すみません、渡したりんごを無言で差し出すのは止めてくれませんか? そういう行為は、素直に受け取るものですよ! いつもいつもこの小さな町の門でのお仕事ご苦労様です、っていう労りの気持ちが込められてるのだからね。あっ、それで、りんごのお話は置いておいて。今日は街に買い物に行ったんです。お母さんの付き添いなしでは、始めてなんです! もう、どきどきでした。お母さんったら、心配性なので《男の人に声を掛けられても、無視するのよ》って言うんですけど、やっぱり人を無視することはできませんよね。流石に紙袋を持って、よっこらよっこら通りを歩いているときに声を掛けられたときは驚愕しましたけれど、ボディーガードとしてそこまで送ってくれたんですよ。金髪のお兄さん二人が……って、あれ。先ほどまで、私の後ろにいたのですが、いつの間にかいなくなってしまってます。そういえば、あれが町の門番さんなんですよーと貴方を紹介したとたん、目の色を変えて荷物を返してもらいましたし。一体、どうしたんでしょうね。あ、いけない。早く家に帰って、お母さんに返ったよーって声を掛けないと。では、門番さん。また明日」


「おお、門番さんじゃないっスか! いつもいつもご苦労様ですーということで、俺の愚痴聞いてくれませんか? まったく、もう傍迷惑な話ですよ! この町の――まあ、田舎の村と言ってしまっても差し支えないようなとろこッスけどね――看板娘のあの子! え、知らない? そんなことないっスよ。知っているはずだってば! ほら、この前門番さんにりんごを渡したあの子っスよ! あの流れるような黒髪に、見ていると本当に癒されて此方まで溶かされそうになるあの笑顔。――もう、やばいっスよね! もうむちゃくちゃ可愛いっスよね! そう、それで。今日あの子に会ったんですよ。い、いや! 家の前で出てくるのを待っていたとかじゃなくてっ、ただ純粋に彼女の家の門の真向かいにある大きな石の上に座って、彼女が外に洗濯物を干す姿を眺めていただけっスよ! ……え、な、何っスか。そのジト目は……! 嫌な意味じゃないっスよ! 純粋な真心っス! で、続き話すんで聞いてくださいよ! 昨夜から、俺に追い討ちをかけるような凍える風に耐えながら、ずっと見守っていたというのに。今朝、あの子の母親が出てきて俺をぶん殴ったんっスよ!? まあ、俺も彼女の姿を見た後だったから、気が緩んでいてだらしがなかったというのもあるかもしれないんっスけど、いきなりですよ!? 信じられませんよ! そして囃し立てるんっス。《あの子に何をした! この外道め! ストーカーめ! この町から出て行け! この××野郎!》って。他にもボロクソ言われたんっスよ……。流石の俺もそれには堪えたんスよ。だから、色々その母親に言い返してやったんです。そうしたら、訴えるぞ! とまた言われて……殴られ蹴られした姿も彼女に目撃されて……俺、どうしたらいいんですかね。…………え? その人から、俺を町から追い出せと依頼された? そ、それはないっスよ! …………え? 町長もその判断を下して、正式に依頼された? え、え、え、えええええ!? も、門番さんっ! きょ、今日も寡黙でステキっスね! ほら、ステキ! だから、やめてください! ごめんなさい、門から外に押しやらないでくださ――」


「おや、門番さん。こんにちは。え、そんな。町長なんて呼ばないでください。ここは、外壁に守られている町といっても、本当に小規模で。私としても、村長と呼ばれる方が親しみがあるんですから。今日は、街に行ってきたのですよ。ほら、おみやげ。竜のヒゲですよ、ほらヒゲ。何に使うのか、店の人に聞いたのですが、忘れてしまいました。もう私も年ですしね。そういえば、聞きましたか? 今、街近隣では魔獣が出没するそうですよ。まあ、少し離れているため此処までは来ないと思いますが……いざとなったら、お願いします。一匹や二匹ほどでしたら、私もまだまだ心の方は若いので蹴散らすことぐらい……! え? 大丈夫ですよ、できます、追い払えますってば。だから、私を呼んでくれても構いませんよ。ですが、本当にいつも助かっています。私はこの街で五十年ほど村長をしていますが、気がついたら門番さんは此処に棲み着いていましたね。私は貴方がこの場から離れたところを見たことがありません。町から国に申請して、貴方を雇った訳ではありませんが。そのように門番さんは忠実ですし……一体どこからきたんですか? おおっと、そういえばそのような詮索はしないように、と初めにおっしゃっていましたね。では、止めます。そして、次の話題をっと……。そう、もう一度、魔獣の話に戻りますが。この町は、やはり村のように少人数の方々しか住んでいません。この町を囲う外壁も、中の様子と比例してぼろぼろに過疎っているような状況です。もし、万が一にも大量の魔獣が襲ってきたということがあれば、この場を離れても良いですよ。というか、門番さんが心配です。離れてください。町の人々は直ぐに避難させるので大丈夫です。ここら辺に出没する魔獣は、飛べないヤツばかりですしね。ああ、そして。
……門番さん。もし、私がいなくなっても、この町をよろしくお願いします。」


「まーったく、物騒な話だよな。門番さん聞いてくれよ。……お、酒を持ってきたんだがイケる口か? ――ぷはっ! この満月の夜にはやっぱり酒だ! 酒! なければ今頃俺は娯楽がなくて、ぽっくり逝ってるはずさァーね! うぃーっく! そうそう、でさァ! 隣り国が戦争を始めたっていう話を持ってきたのだァー! おっかねえなァ……ぐすっ、死にたくねえよ。そういや、町長が死んだって話は知ってるか? あの人ももう七十にはなってたからなあ……。気だての良くて、ノリの良いじいさんだった。町長の嫁はもちろん、息子もその嫁もなくなってるって言うし、孫の坊やにとって本当に嘆かわしいことだろうな……。いけねいけね、こんな辛気くさい話してたんじゃ、せっかくの酒が不味くなっちまう。しかも酔いも醒めてきたしなー。うん? 門番さん、もしかして全部覚えてるのか? この町に人が少ないっていう理由と、彼等が出ていったときの姿を。……全て。いやはや、すげえなあ! 一体門番さんは幾つだよ。あのときは、この町も戦争の荒波に揉まれ、男共は戦場に連れていかれ……俺のオヤジも帰ってこなかったよ。俺ァ、あんときは豆粒ほどのガキだったけどよ、鮮明に覚えてるぜ。こんな夜にオヤジは酒を飲んで笑ってた。俺がひっそりと、物陰からその様子を見ていたら、オヤジはそれに気づいて、俺にも酒をくれたんだ。というか、無理矢理飲まされたな。そのあと、二人で酔い醒ましに外へ出たが……本当に、綺麗な月だった。今日のものよりは格段と輝いていた。オヤジの笑顔も、質が高かった。たかが、おっさんの顔だけどな、俺には特別なものだったんだ。それにしても、ん? ん? 俺さえ、そのときはガキだったんだけど、おめェさんは姿形、何も変わっちゃいねえなァ! はっはっは! っはっはっはっはっは――!」


「あー! 門番さん、ただいま、こんにちは! ねねっ、聞いて聞いて! 今日は私、誕生日なんだあ! そして、今日お母さんに、このワンピース! 今私が着てるヤツ、買ってもらったの! 花柄のワンピース、可愛いでしょっ。そしてね、村長のお孫さんのキイチくんとも遊んだの! もう、こんな時間になっちゃったから、早く帰らないとお父さんとお母さんに怒られちゃうかもしれないけど、今本当に楽しいの! 今日あったことはもちろん、門番さんとお話しできて、私幸せなの! あっ、幸せと言えば四葉のクローバーだね。この前、キイチくんのおうちのお庭で見つけたから、今度持ってくる。是非、受け取って! 門番さんはこれで幸せになるよ絶対! というか、私の幸せを分けてあげる! えへへっ。門番さん、だーいすきっ!」 


「…………ああ、この町の門番さんですか。初めまして、私はしがない旅人その一です。で、私の隣りに佇んでいるチビが、その二。まったく、嫌な世の中になりましたね。とうとうこの国にも、戦争がもたらされたんですよ。私たちは、この町に何日か留まった後、この国を抜けようと思っています。……すみません、いきなりこんな話をされても困りますね。ですが、特にやることのない私たちの暇つぶしに、少し付き合ってください。ここ二三年、隣り国との戦争が始まり、日に日に人々の暮らしがひどくなっていくのも、人々の数が減っていっているのを見てきました。けれども、この町は……未だに、そのどんよりとした時代の空気に感染されていない。人の数は少ないものの、生き生きとその時を生きている人が多いですね。といっても、この門から中を眺めただけの感想ですが。この外壁もツタが張って随分古い。けれども、時代を感じます。人の温かみが感じます。本当に、この町は良いものなのですね。滞在時間は短いのですが、楽しみです。それに、何だか不思議です。門番さん、貴方を目の前にしていると何らかの話がしたくなってくる。ですが、今日はここまでにしておきましょう。話を聞いてくれてありがとうございました。では、また」


「門番さん、こんにちは。私たちは今日出発します」



 町は戦火に巻き込まれ、人の姿だって。鎧甲の騎士ぐらいしか目にすることはない。それも、敵国の騎士。人々は手当たり次第虐殺され、生きているのはほんの僅か。様々な所に隠れ住み、難を逃れるしか生き残る統べはない。もう、その町は。外壁があるということだけを取り柄として、敵国に占領されていたのだ。
「町の守りだけではなく、町の中も。もう、どうしようもなく、ずたぼろとなって、しまいましたね」
 男たちの笑い声が聞こえる。門番にとっても、この少女にとっても知らない声ばかり。
「門番さん、今まで。ありがとうございました。私、何年か前の誕生日に四葉のクローバーを見つけて。本当に幸せだったんです。ずっとは続かなかった。けれども、あの瞬間は。本当に、最高だった」
 あどけない面影のある少女は、そう言って過去に思いを馳せた。門番は静かに聞いていた。
 泥まみれの、裾の短くなった花柄のワンピースを身につけ、少女は門番を見る。彼がその場にいながら何故殺されなかったのか、そんなことを疑問に思うこともしない。ただ彼女は地面にうずくまり、浅い呼吸を繰り返す。
「ほんとうに、しあわせでしたよ」
 そうして、血まみれの手を門番に伸ばした。だが、途中で息絶えた身体は重力に逆らえない。
 そして門番は。
 もう何十年も前から外壁と同化した――埋もれた――身体を動かすことは出来ずに、静かにその少女を見守るだけ。
メンテ
時守人:第二章一話 ( No.34 )
   
日時: 2011/10/10 19:46
名前: If◆TeVp8.soUc ID:bTS/adwA

 これは絶対、百年は遡った。もしかすると数百年かもしれない。とにかく記録更新は確実だろう。喜ぶべきこと、なのだけれども。
「うっぷ……」
 見事に酔った。喉元までせり上がってきたものを、すんでのところでどうにか胃に戻す。ああ、だめだ、まだ吐きそう。何回やってもあの奇妙な空間には慣れない。時の狭間なんて洒落た名前がついているけれど、あれは地獄そのものだ。訳の分からない音ががんがん鳴っているし、空気はどんより重くて息が苦しいし、何より真っ逆さまに落ちていくようなあの感覚がひどい。臓器が全部もぎ取られたみたいな、いや、それからさらにかき回されたみたいな、とりあえず気持ち悪いなんてレベルじゃない。死ぬ。その前に吐く。
「お嬢さん、平気?」
 誰かの声が、すぐ傍でした。ここは一体どこ、というより、何年? 聞きたいけれども、声は出てこない。口を開いたら、先に他のものが飛び出してきそうだ。予感は正しかった。青々とした瑞々しい草々の上に、女の子が絶対に人前でぶちまけてはいけないものをぶちまけてしまう。吐瀉物というやつだ。それはもう豪快に、ざばーっと。
「あちゃー」
 よく聞けば、殿方の声だ。本当、あちゃーだ。いっそすがすがしいなと思うと同時、身体が勝手に傾いた。このままじゃ吐瀉物まみれになってしまう。身体を捻ろうとしたが少しも動かない。目が眩んできたそのとき、誰かの腕に優しく受け止められた。
 意識を失う寸前、小さな布袋が揺れるのを見た。故郷の村に伝わるお守り。遠いところで、懐かしいなと思った。

 ◇

「ときもりびと?」
「そうです。時守人」
「さあ、聞いたことないな」
「じゃあ、この時代にはまだ誰も来てないんだわ」
「へー」
 目が覚めたら、木陰に寝かされていた。隣にいたのはちょうど同い年くらいの男の人で、名はラッセというらしい。控えめだがまとまった顔はなかなかのもので、私はさっき目の前で吐いてしまったことを猛烈に後悔していた。恋の見込みがなくなっても、相手は恩人だ、もちろんちゃんと礼は言った。ついでに身の上話をしてみたが、信じてもらえなかったらしい。一応愛想笑いらしきものはしているが、目は口ほどになんとやら、「頭は大丈夫か」と聞いている。
「まあ、質問には答えとくよ。一、今年はセルテェン暦一〇一二年。二、ここはオリタル王国テーム町付近。三、おれはただの――」
「一〇一二年? すっごい、三百二十九年も遡った!」
 話の途中だったが、思わず歓声を上げてしまった。これまでの最高記録は八十一年。つまり、一度に二百四十八年も記録を更新したのだ。我ながらすごい。これでかなり始まりの者に近づいた。小躍りしたい気分だ。少しばかり残っていた吐き気も吹き飛ぶ。
「お喜びのところ悪いんだけどさ、あんたが聞いたんじゃないの?」
 呆れ顔だ。ばつが悪くなって、頭を掻く。
「あ、ごめんごめん、舞い上がっちゃって。構わず続けてください」
「はいはい。三、おれはただの旅人。四、どこかで聞いた気がする」
「聞いたことある? ほんとに? どこで?」
「どこで聞いたんだっけなあ」
 言葉とは反して思い出す努力は一切見せず、ラッセは立ち上がった。
「レーレアって名前だけなら知ってる。何をしたのかは知らないし、どんなやつなのかも知らないけど。どこかで通りがかりに聞いたのかもしれないし、たまたま何かの本で名前を見つけたのかもしれない。要するにそいつについて知りたいんなら、他を当たれってことさ。あんたもう平気? おれ、日暮れまでに町まで行きたいんだけど」
 ラッセは言うだけ言うと、返事を待たずさっさと歩き出してしまった。慌てて腕をつかみ取る。
「待って待って。ようやく見つけた手がかりなのよ。もっとよく思い出してみて。私、その人を見つけるために時間遡上してるの」
「さっきも聞いた」
「うん。必死なの。お願い」
「って言われてもなあ。思い出せないものは思い出せないし」
「そこをなんとか」
「それこそあんたが言う魔法使ってみたら? 数年遡って、おれを見つけてずっとつけてればいい」
「そういうことはできないから頼んでるのよ」
 時間遡上の魔法は、行き先の時代を指定することはできない。面倒そうな顔をして、ラッセはため息を落とした。
「ついてきたいなら好きにすればいいよ。おれはおれのやりたいようにしてるから」
「町に行くんでしょ? 私も情報収集したいから、一緒に行く」
「はいはい」
 気のない応答が返ってきたが、気にしないことにして、先に歩き始めたラッセの背中を追いかけた。

 ◇

 始まりの者、レーレア。時間遡上の魔法は、ずっと昔、彼女が――性別は分かっていないが、名前からしてきっと女性だ――編み出したらしいが、どんな歴史書をあたってみても彼女に関する記述はない。おそらく、生涯の全てをその魔法の研究に捧げたのだろう。しかし、彼女は自らが生み出した魔法の孕む危険をよく理解していた。彼女は研究を封印、そのため近年まで遡上魔法の存在は知られていなかった。だが、封印とて魔法、いつかは解ける。運が悪いことに、彼女の研究文書を最初に見つけたのは、魔法にも通じている歴史学者だった。聡明な彼がその危険性を理解していなかったことはなかろう。だが、歴史の真偽を確かめたいという強い知的好奇心に突き動かされて、彼は遡上魔法の存在を公にし、最初の会得者、そして行使者となった。以来、その魔法はすっかり皆の知るところとなり、多くの会得者と行使者を生んでしまった。過去へ行った彼らは、知らずか故意か、世界の行く末を変えてしまう。誰もが時の破壊者となりうるのだ。そしてセルテェン暦一七三一年、ついに世界は崩壊した。持つべきものを失い、持たないはずのものを手に入れた世界は、本来あるべき姿を見失ったのだ。
 壊れた世界を、元に戻そうと立ち上がった者たち、それが時守人。時守人の目的は、時を遡り、始まりの者レーレアを見つけ出して、彼女に研究を放棄させること。そして世界に平穏を取り戻すこと。
「だから、レーレアに関する情報はどんな些細なものでもほしいの。思い出したら、お願い、教えて」
 さっきよりも熱をこめて数倍丁寧に説明したのに、ラッセは私に一瞥をくれることすらしなかった。大きな欠伸を零して、返してきたのは上の空の「はいはい」
「私、一生懸命説明したんだけど」
「あんたが勝手に話し始めただけだろ」
「ちょっとくらい耳傾けてくれたっていいじゃない」
「おれはおれのやりたいようにしてるからって、言った気がするけど?」
「そーでしたねー」
 確かに言っていたが。ふう、と息をつく。せっかく見つけた手がかりだが、仕方がない。これ以上やっていても埒が明かない。前方に、町らしきものが見えてきた。あそこに行けばたくさん人がいるのだろう。
「じゃあ、私は先に行くわ。助けてくれたのと、案内、ありがとうございました。また、どこかで会えれば」
 急に別れを告げても、やっぱり返事は、抑揚のない「はいはい」だった。

 ◇

「待て」
 町の門をくぐろうとしたら、物々しい格好をした男たちに呼び止められた。鎧に兜、手には武器。衛兵なのだろう。門もよく見ればずいぶんといかめしい。厳戒体制だ。
「おまえはどこから何の目的でこの町へ来た」
「はい?」
 厳しい顔と声で問われて、思わず首を傾げた。
「まずは通行証を見せろ」
「は?」
 どうして町へ入るのに通行証がいるの。言おうと開いた口を、後ろから誰かに塞がれた。
「すいません、こいつ、おれの連れです。通行証ならここに」
 ラッセの声だった。衛兵は差し出された紙を端々まで眺めて、ひとつ、頷く。
「確かに。だが、おまえ一人の通行しか許可されていないぞ」
「なら、これで」
 まだ口を塞がれていて、自由に顔を動かせない。耳の横から視界に入ってきたラッセの指は、銀貨を一枚挟んでいた。
「銀貨一枚か」
「じゃ、もう一枚」
 手品のように、銀貨が二枚に増える。衛兵はそれをじっと見た後、無表情で頷いた。
「よかろう。おい、門を開けろ」
 なおも口を塞がれたまま、私はラッセに開かれた門の向こうへ引っ張っていかれた。

 ◇

「ありがとう」
 自由になってからすぐに、私は頭を下げた。
「どーいたしまして」
 どうでもいいとでも言いたげな口調だ。意識して、気にしないようにする。
「そう言えば、一〇一二年って、戦時中だったわね。相手はトレム帝国だったかしら? だからこんなに厳しいんだ?」
「数年前から戦況が悪化して、通行証がないとどこにも行けなくなった。あんたたちの時代にはこの戦争も終わってるんだな。ま、三百年以上も後から来たなら当然か」
「別の戦争が勃発したりしてるけどね。それで……お金、どうしよう。三百年後のものなら少し持ってるんだけど」
「いいよ銀貨二枚くらい。じゃ、おれはこれで」
 予想していたから、行ってしまう前に腕をつかんで止める。ぎこちなく振り返ったラッセの顔は、戸惑っているように見えた。
「なに?」
「お礼。さっきのもそうだし、気を失ったときも助けてくれた。何かお礼させて。私、魔法なら自信あるわ。何か壊れたもの直してほしいとか、あと欲しいものあったら作れるかも」
 素っ気ないふりをしているけど、ラッセは優しい。一回目は私を助けた上に目が覚めるまで傍にいてくれたし、二回目も放っておけばいいのにお金を払ってまで門番から救ってくれた。なんだかんだで、普通の人が聞いたら当然嘘にしか聞こえないような話を信じてくれてもいるらしい。いい人だ。
「いいって」
「いいから」
「再生魔法も製造魔法も、おれ、使えるし」
「え、あなたも魔法使うの?」
「ちょっとかじってる」
「かじってるくらいじゃ、再生魔法も製造魔法も会得できないわよ……」
 考えてみれば、町まで移動魔法で移動した私に、ラッセは息を切らさず追いついて見せた。彼も移動魔法を使ったのだろう。
「ま、そういうわけで」
「待ってってば」
 離すものかと逃げかけた腕を両腕で抱きしめるようにしてつかみ直す。ラッセは困りきった顔をして、それから息をついた。
「そしたら、ひとつ、頼みがある」
「なに?」
 しばらく視線をさまよわせながら悩んで、冷たい顔を作った。
「これ以上おれに話しかけるな、以上」
 強い力で、腕は振りほどかれる。
「は? あ、ちょっと、待ってよ!」

 ◇

 町中を駆け回って、宿街でようやくラッセの姿を見つけたとき、日は暮れかけていた。
「やっと見つけた。魔法使ってまで逃げるなんて。かじってるだけとかやっぱり大嘘じゃない。高等魔法ばっかり使っちゃって。おかげで苦労したわ。疲れた」
 撒いたと思ったのにと言ってから、ラッセはまたどうしたらいいか途方にくれるような顔をした。
「話しかけるなって言ったけど?」
 冷たい言葉だけど、冷たくなりきれてない。そうすることに躊躇うような部分があって、私は肩を竦めた。
「気になってたんだけど、あなた、どうして旅なんてしてるの?」
「は?」
「あなたの故郷、ノマ村でしょ」
「なんで知って?」
「一回目に助けてもらったときに見えたの。あなたの剣の鞘についてる布袋。ほら、私も同じの持ってる。ノマ村だけに伝わるお守りらしいわね」
 大事にポケットに入れていたお守りを取り出して、見せる。旅立つときに妹が作って渡してくれたものだ。よく握り締めるせいで少し形が崩れて汚れていたが、私の宝物だ。ラッセは渋々確認してから、顔を上げた。
「だから?」
「家族は? 友達は? 会いたくならないの?」
「なんでそんなこと聞くんだよ」
 答えることに、一瞬迷う。でも。またお守りを握り締めた。意を決して、顔を上げた。大丈夫、もう泣かずに話せる。
「時間遡上の魔法はね、時間を遡ることはできても、戻ることはできないの。私はもう二度と故郷にも帰れないし、家族にも友達にも会えない。だから」
 少しばかり、気まずい沈黙があった。ラッセが身じろいで、ようやく言う。
「……へえ」
「あんまり親不孝してないで、たまには故郷にも帰んなさいよ」
「あんたに言われる筋合いはない」
「まあ、そうなんだけど」
「それで?」
 口調が、ちょっとだけ、しかし確かに柔らかくなった。
「ん?」
「なんか用があっておれを探してたんじゃないの?」
 きょとんとする。特に用なんてなかったことを思い出した。
「ううん、別に。なんか逃げられると追いたくなるの。そういうもんでしょ?」
「なんだそれ」
 そう言って、ラッセは、初めて笑った。

 ◇

 翌日、宿から出てきたラッセに笑顔で手を振って見せると、なんとも言えない変な顔をされた。
「いつまでつきまとうつもりだよ」
「昨日の晩ね、色んな人あたってみたんだけど、何か知ってそうなのは結局あなたしかいなかったのよ。思い出してくれるまでつきまとうことにするわ」
「迷惑なんだけど?」
 つれない言葉は変わらなかったが、いくらか拒絶の響きは薄れていた。
「そう言わずに。だってこの時代で初めて会ったのがあなたで、あなたは何か知ってそうで、それから同郷出身だなんて何か運命じみたものを感じるじゃない」
「つき合わされるこっちの身にもなってくれ」
「ごめんごめん」
 言うだけ無駄だと観念したのか、歩き出したラッセを追っても、ため息をついたきり何も言わなかった。
「あんたの魔法ってさ」
 しばらく歩いてから、唐突に切り出されて、驚く。ラッセから何かを話しかけてくるなんて初めてだ。
「どの魔法?」
「時間遡上の魔法? 行き先指定はできない?」
「どうして?」
「行きたい時代があるんだけど」
 少しむっとして応じる。
「あなた、私の話聞いてた? 歴史を変えることは」
「変えたいわけじゃない。知りたいことというか、思い出したいことがあるんだ」
 妙に思いつめたような顔が引っ掛かって、喉元まで出てきた厳しい言葉は引っ込んだ。新しい言葉を探す。
「……破壊者になってしまう者たちも、最初は皆そう言うの。それで、いつに行きたいの?」
「十五年前」
「十五年前? あなたもう生まれてるんじゃ」
「思い出したいことって言ったろ。おれ、十五歳以下に見える?」
「見えないわよ」
「十五年前――」
 深刻な顔で話し始めかけたラッセを、慌てて止める。
「待って。言っておくけど、時間遡上の魔法は行き先指定はできない」
 緊張していた顔が、緩んで、それから落胆に変わった。
「先に言えよ」
「でも、あなた、思い出したいことって言ったわよね? あなたの目の前で昔起こったことを確認したいだけなら、ひとつ、方法がある。はっきりといつのことか覚えてるならね」
「どんな?」
 魔法のことならどんと来い。伊達に時守人はやってない。
「過去共有の魔法っていうのが、一三一三年に完成されたの。過去に目の前で起きた出来事を映像として再生することができる。それを使えば」
 いつの間にか、ラッセには緊張が戻っていた。喉元が上下する。
「あんたが言ってた『お礼』っての、まだ有効?」
「もちろん」
「なら、頼みがあるんだけど」
 よし来た。笑む。
「任せといて。十五年前のいつ?」
「春の月五十六日、夕刻」
「おっけー!」
 答えたときには既に、私は過去共有の魔法陣を広げていた。それからここが大通りのど真ん中であったのに気付くが、細かいことは気にしちゃいけない。しばらく通行の邪魔をしますがあしからず。
 魔法陣から溢れ出る光は、周囲の景色を残らず飲み込んで、新しい景色を生み出した。

 ◇

「昔も今――というか未来も、そんなに変わらないのね」
 過去共有の魔法は、過去を現在に呼び起こすだけだから、時の狭間は通らなくていい。楽なものだ。目の前に広がったのは、懐かしい山間の小村。山の緑がぼんやり橙に霞んで、夕暮れ時は特に綺麗だ。田舎なのは昔からのようで、でも、それはそれなりに情緒がある。父と、母と、妹と、友達と。みんなの顔が眼裏を駆けていった。ポケットの中のお守りを、また握る。本当に、懐かしい。
 世界が揺れる。ラッセの記憶を共有しているのだ、過去に彼が見たものそのままが再現されている。今は走っているのだろう。視界が低い。十五年前ということは、まだ十にはなっていない頃の年だろう。五歳くらいかもしれない。
 小さな木造の建物が近づいてきた。家だろう。走って、走って、その前までたどり着くと、「ただいま!」と言いながら背伸びをして――ちょっと視線が上がったから、たぶんそうだ――小さいラッセは扉を開けて、中に入る。
「かわいい声ねー」
「うるさい。頼むからちょっと黙っててくれ」
 横目で見たラッセの顔は、本格的に緊張していた。これから何が起こるというのか。家の中では若くて優しそうな両親が待っていた。いたって平和な――いや、十五年前といえば九九七年だ。ならば、トレム帝国との戦争は既に始まっていたはずだ。ノマ村は、ちょうどトレム帝国との国境付近にある。そして、確か……トレム帝国との戦に破れたオリタル王国は、ノマ村を含む国の北東の一部の領土を賠償として明け渡すはず。それから二百年後に再び起こった戦争に勝って取り戻すまで、ノマ村はトレム帝国の支配下に――いや、待てよ、戦争が終わるのは一〇一九年だ、これは関係ない。一〇〇〇年ごろまではオリタル王国が優勢だった。それでも普通の民家であろうラッセの家に長槍やら斧やらの武器が平然と鎮座しているのは、きっと戦争の影響なのだろう。
 父親が帰ってきたラッセを笑顔で抱え上げようとした、そのときだった。母親がさっき夕食を並べたばかりのテーブルの上に、突如、浮かび上がった魔法陣。私はラッセと一緒に息を呑む。中央の基本陣に東西南北の副陣を組み合わせたあの複雑な魔法陣は、紛れもなく時間遡上の魔法陣。
 音がした。落ちた食器が割れて、美味しそうな食事が床にばら撒かれて、テーブルの木が割かれる音が。魔法陣の光が消えて、中から現れたひとりの青年の姿に、私はまた、息を呑む。
「デュッセル」
 同時代出身で、同郷出身の時守人だった。昔から何でもできた彼は、私よりはるかに優秀な時守人になって――だから、私が三百年以上遡っても、追いつけないくらい先へ遡っていた。
「て、敵襲か?」
 ラッセの父親は、急いで武器のところに駆け寄り、長槍を手に取った。母親がラッセを背中に庇いながら、金切り声を上げる。
「ま、待ってください。僕は、ただ」
 そう。デュッセルはトレム帝国の兵士でも、悪人でもない。私が知る限り、誠実で、優秀で、真面目な時守人だ。ただ、時間遡上の魔法は時代と同じく出現する場所も選べない。だから、そう、運が悪かっただけ。悪意なんてない。
「す、すみません。人の家の中に出現するなんて。ごめんなさい。お願いです、武器を、お願いです」
 予想外の出来事に焦ったのは、ラッセの一家だけではなくて、デュッセルもだった。冷静なら、魔法で眠ってもらうなり、すぐに移動するなり、彼ならなんだってできた。でも、運が悪すぎた。ラッセの父親は、悲しいかな、勇敢だった。妻と息子を守るために、真っ先に侵入者に挑んでいった。武器を手にして、デュッセルを殺す気で。
 時守人は、自己防衛のための戦闘訓練を受けている。その分野においても、デュッセルは優秀だった。彼自身が冷静を欠いていても、身に染みついた訓練は、勝手に彼の身体を動かす。反射的に放たれた氷の刃の魔法は、過たず、ラッセの父親の腹を刺し貫いた。
「あ……あ……」
 浴びた返り血に、ますますデュッセルは自分を失った。
「あの、あの……生きてますか……」
 返事はない。父親は事切れていた。その事実がさらに彼を苛む。
「あなた! あなたっ! ひ、人殺し! 人殺し!」
 母親が、父親に駆け寄り、泣き叫ぶ。
「お願いです……静かに……お願い……」
 デュッセルがゆらゆら、母親に近づく。母親の声はそのたび大きくなる。
「お願いします……静かに」
 口を塞ごうと、デュッセルが持ち上げた手を振り払って、母親は手にしていた包丁を振り上げた。
「こ、来ないで!」
「違うんです……僕は、僕は……僕はただ、レーレアという女性を……」
「来ないでえ!」
 二度目も、やはり、彼の身体は勝手に反応した。呼び出した無数の蔓は、母親の身体をあっけなく絡めとり、締め上げた。彼女が動かなくなるまで、ずっと。
「あ……違う……違うんだ……なんで、なんでこんな」
 デュッセルはうわ言のように言う。小さいラッセは、泣くことも、喚くこともしないで、じっと両親の仇を見ていた。細かく揺れる世界が、彼が震えていることを示している。ゆっくりゆっくり歩いて、母親の取り落とした包丁を持ち上げた。
「あああ」
 それは、とても小さな男の子の声だった。
「ああああああああっ!」
 絶叫しながら、デュッセルに駆けていく。でも、小さい子供の身長では、デュッセルの大腿に届くのがやっとだった。力も足りない。包丁はほんの少しだけ、デュッセルの足を傷つけただけだった。しかし、デュッセルは、痛みで我に返った。目の前の惨状を見、返り血に染まった自分の姿を見、そして小さいラッセを見て。
「僕は……僕は、なんてことを」
「ああああ! あああああああっ!」
 小さいラッセはずっと、言葉にならない何かを叫び続けている。視界が曇って、それで彼が泣いているのが分かる。デュッセルも、泣いていた。泣き続けながら、贖罪の言葉を、口にした。
「ごめん。ごめんなさい……ごめんなさい……」
 その瞬間床に浮かび上がった魔法陣に、背筋が冷える。駄目。止めようと延ばした手は、無論、映像だけの彼には届かない。
「償います」
 デュッセルが使ったのは、自分を跡形なく消し去る、完全自爆の魔法だった。

 ◇

 テーム町の景色と喧騒が戻ってくる。何を言ったらいいのか。ラッセを見た。青ざめた顔。目が合う。
「なんで、あんたが泣いてるんだよ」
 おかしいなと思っていた。過去共有の魔法が終わっても、視界が曇ったままだったので。泣いていたのは、小さなラッセではなくて、私のほうだったらしい。
「ごめんなさい。あなたの方が辛いのに」
「おれはさ」
 ラッセは、泣いても、怒ってもいなかった。信じられないくらい穏やかな声音で言う。
「両親はずっと……おれが殺したと思ってたんだ。あの日のこと、綺麗に忘れてて。村人たちも、あの光景見たら、おれがやったって思ったんだろうな。追い出されたよ。殺されなかっただけましだけど。それが旅の理由。行くところがないだけなんだ」
「ごめんなさい」
 謝ることしかできなかった。そうする以外、どうしたらいいのか、分からなかった。
「なんであんたが謝る?」
「何も知らないで、たまには帰れなんて言った。それに……あの時守人、私の知り合いなの。友達だった。ごめんなさい」
 やっぱり、ラッセは穏やかに答える。
「友達だからって、あんたが謝る必要はないだろ」
「でも」
「正直言って、どんな事情があろうと、あんたの友達のことは許せない。だけど、死んじまったもの、今さら恨んだってどうにもできない。おれは、あんたのお陰で自分がやったんじゃなかったって知れた。感謝こそすれ、恨んだりしないよ」
 こんなときでも、ラッセは優しかった。
「だけど」
「昨日から、あんたしつこい」
「だって……」
 少しの沈黙のあと、ラッセは何かを思いついたらしく、私の前へ回ってきた。正面から泣き顔を見られる。恥ずかしくなって、顔を俯けた。
「なら、頼みがあるんだけど」
「なに?」
「時間遡上の魔法、教えてくれ」
 信じられない言葉を聞いた。
「え? どうして?」
「さっきも言った。行くところがない。やることもない。だったらおれも、あんたの言うレーレアってやつ、探してみようと思って」
「いや、でも」
「元はといえば、そいつのせいなんだろ。そいつが変な魔法作らなければ、あんたの友達がおれの両親を殺すこともなかった」
 正論。だから、反論はできない。
「そうかもしれないけど」
「はい、決まり」
「え、いや……あっ、そう、時間遡上の魔法ってすごく難易度高いの。魔法かじってるだけの人にはちょっと」
 どうにか諦めてもらおうと頭を捻ったが、相手の方が一枚上手だった。
「移動魔法でおれに追いつけないあんたでも使えるんだろ?」
「すっごい嫌な言いかたね。仮にも教えてもらうんだから」
 言ってしまってから、「教える」と宣言してしまったことに気付く。もう遅い。
「よろしくお願いします。えーと、何先生?」
「名前?」
「そう」
 女に二言はない。観念して、答えた。
「アンヌ」
「よろしく、アンヌ先生」
 そうしてラッセは、二度目に笑った。それで私は三度目に救われる。涙はもう、止まっていた。

 それからラッセはたった三日で時間遡上の魔法を会得してみせ、私を驚かせたのは、また別の話。
メンテ

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