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[4993] 【2016年度】お題小説スレッド【お題「去る」作品投稿期間】
   
日時: 2016/01/12 23:57
名前: 企画運営委員 ID:7PNV346o



『お題小説スレッド』へようこそ。こちらはあるお題に沿って読みきり小説を書き、その作品をみんなで批評し合う場です。
 初心者も上級者も関係ありません。うまくなりたいとお思いの方であれば、だれでも自由に参加することができます。一生懸命執筆し、一生懸命批評して、小説の技術を高め合いましょう。
 皆様のご参加をお待ちしております。

――――――――――――――――――――

>>002 【ルール説明】:必ず熟読して下さい。(※内容、一言の箇所を訂正しました。ご確認ください)
>>003 【批評のポイント】:批評をする際のポイントをまとめたものです。
>>004 【イベントルール説明】:イベントに関するルールです。必ず熟読してください





▼お題:第32回のお題は「種」です。
 二月に種をまくのか? と思いましたが、調べてみるとじゃがいもは二月にまくそうですね。……さらに調べてみると一年中、なにかしらの種をまいてるみたいです。
 そんなことは置いといて。「種」というお題には「たね」以外にも色々な解釈があると思います。みなさんがどのような作品を投稿してくるのか、楽しみにしております。
※第30回の作品投稿期間は2月1日(土)からです


▼お題:第33回のお題は「姫」です。
 三月なので(笑)
 というのはよくわかりませんが(ひなまつりだから?)「ひめ」というのは可愛らしい語感ですよね。私は緑の黒髪をした和服姿が思い浮かびます。桃色が似合いますよね。桃色……やはりひなまつりでしょうか。それでは、みなさんの作品お待ちしております。
 
※第31回の作品投稿期間は3月1日(土)からです


▼お題:第34回のお題は「嘘」です。
 嘘でした。


▼お題:最終回のお題は「魔法」です。
 奮ってご参加ください。


▼お題:第36回のお題は「友情」です。
 ネタでした。


▼お題:第37回のお題は「音」です。
 奮ってご参加ください。



▼日程(第32回)

1月1日       :お題発表
2月1日〜15日   :作品投稿期間
2月16日〜28日  :批評提出期間


▼日程(第33回) 

2月1日     :お題発表
3月1日〜1月15日 :作品投稿期間
3月16日〜30日 :批評提出期間


▼日程(第35回) 

6月1日     :お題発表
6月1日〜7月31日 :作品投稿期間
8月1日〜   :批評提出期間



▼注意もしくは削除対象となるお書きこみ
・荒らし
・荒らしへの反応
・自分や他人の小説の宣伝
・雑談、チャット化
・ルールに反するもの
・管理人が不適切と判断したもの

――――――――――――――――――――

>目次 >>001


>第32回 お題『種』参加作品(敬称略)

>>404 sakana:シロハの辻褄
>>405 伊達サクット:赤い種、青い種

================================================================================

▼リンク
小説講座/雑談所』(お礼や言い訳等はこちらへ)
旧お題小説スレッド』(前スレはこちらから)
ツイッター』(朔乱のアカウントです。お題の告知などをしています)

管理人:If 空人 朔乱  補佐:伊達サクット
メンテ

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Re: 【九月期のお題は「  」】お題小説スレッド【八月期お題「過去のお題から三つ選ぶ」:作品投稿期間】 ( No.195 )
   
日時: 2012/08/21 03:09
名前: 伊達サクット ID:iivpk/ks

久しぶりの参加です。
長く続いているのにも関わらず、豊作でなによりです。
拙いですが批評させていただきます。的外れなことを書いていたらすみません。
敬称略です。

>>181 十一日:ヨーちゃんとルゥちゃんの終わらない夢

 ストーリーが面白かったです。
 ヨーちゃんとルゥちゃんがアイちゃんを悪夢から目覚めさせようと奮闘するというお話。悪夢の中の、醜い妖精、黒板の文字、スピーカの音など、アイちゃんの苦しみを伝えるための表現がうまいと思いました。
アイちゃんの悪夢の中の存在、ヨーちゃんとルゥちゃんの中に「おが屑」が詰まっているということは明記されているので、彼女達は人形? でも、アイちゃんが目を覚ますと、遠くの建物の上にヨーちゃんとルゥちゃんがいたりと、作者の方で意図的に夢と現実の境界線を壊している(もしかしたらアイちゃんの見た幻かもしれないが、それも明記はされない)あたり、ストーリーを感覚的に捉えてほしいというか、読者それぞれで解釈してくださいということなんでしょうか。自分では書けないタイプの話なので、参考になりました。
 文章も端的で読んでいてとても分かりやすかったです。
 あえて何か言うとしたら、題名でしょうかね。これだと「アイちゃんの終わらない夢」になりそうだなと思いました。

>>182 にゃんて猫:茨姫

 純粋で悲劇的なストーリーや、三つのお題の組み込み方は巧くできていると思いますが、ボリュームの薄さに反して分かり辛い部分、余分そうな部分が目につくのが気になりました。
 セクションごとで、時間が進んでいるのか巻き戻っているのか、時系列を理解しにくかったです。後に一国の王となる傭兵が、少女を探している時にはすでに人々から王と呼ばれていたり(いつ王になったの?)。輪廻(ロンド)形式の話で、ただでさえ男と少女の運命が繰り返されているといった内容なので、もっと文章を肉付けして(掌編→短編)くらいにしちゃってでも、もっと時系列を詳しく書いたり、メイン2人の背景について語ったり、「美し少女だ」→「それはきっと東の森の眠り姫に違いない」といった流れを自然な感じに変えたりしたほうがいいのではないかと思います。
交わることのない愛が生み出す悲劇を書くとしたら、読者に感情移入してもらうというか、話に引き込んで共感させる必要があるので、それにしては少々淡白かな? という印象を持ちました。

>>183 If:ずっと一緒に

 まず最初に、すごく完成度の高い作品だと個人的には思いました。
 Ifさんは過剰に頑張ってしまう人を書くのが上手いです。
 サリサの、どうにもならない自分や家庭の状況からくる焦りと、学費免除の前に立ちふさがるフィデルとアスナ。作中の、劣等感や心情の描写、フィデルとアスナとの開きを見せることで読者に与える絶望感、そういったものの書き方が丁寧で、読んでいるこっちが辛くなるくらいなので凄いです。しかもその二人が親友というのだからたまらない。
 天才に勝つために、自分の時間を全部努力につぎ込んだって、天才が自分と同じ分だけ最大限に努力していればそれはどうあってもひっくり返りません。一位と二位と三位。凄くレベルの高い世界での行き詰まりなんだけど、それだけにサリサの絶望感は半端なかったと思います。主人公の行動の論理付けは勉強させてもらいたい位でした。
 何か指摘するとしたら、教授の「サリサ、君のご両親から学費については前々から相談を受けていた。学院は当面支払いを猶予することを決定している」って、だったら両親なり学院側なり、周囲の大人がすぐサリサ本人に教えず、そのまま悩ませっぱなしだったのは不自然じゃないかということぐらいです。親だって教授だって、サリサが主席になろうとしてやみくもな頑張り方をしちゃってることくらい分かっているでしょうということです。
 読後感もすっきりしました。こんな優秀な能力を持っていて、優しい仲間に恵まれているなんてサリサ羨ましいです。

>>184 菊桜:俺と彼女と、ありがたいけど迷惑な幼なじみ

 ストーリーに関しては、きっちり起承転結を踏まえて王道的に終わっていて、短編としてよくかけていると思いました。しかし、ひっくり返しがなく、可もなく不可もなくといった感じなので、少しパンチが弱いかもしれません。
 指摘する点は、『登場人物の名前がカタカナ』『髪の色や、翼の有無などの異人種的要素』『着物という日本的要素』など、いつの、どこのお話なのか、諸設定、世界観にもう少し説明がほしかったということ。
 あと、会話部分で地の文がなく、キャラの語尾や話し方で誰の台詞か識別させようとしていること。アリーチェが天才と周囲からもてはやされて、どうしてつまらなさそうにしているのか、本人の心情をもう少し突き詰めて書いてほしかったということ(天才って皆から言われたら普通は喜ばしいことなのでは?)。
 以上の点を膨らまして書いていけば、作品の印象が全く変わってくるはずです。
 あと一つだけ、あまり髪の色をカラフルに分け、口調をきっちり分けるなど、属性・特徴付けに力を入れ過ぎたキャラ設定は、読み手の賛否(もっと言っちゃうと好き嫌い)が分かれて、もしかしたらそれで必要以上に損をすることがあるかもしれません。

>>185 空人:レイニー・バスストップ

 主人公にとってはBADだけど、凄く爽やかで、すっきりする、けど少しだけ切ない。この辺の、最後のオチの部分だけではなくて、作品全体の雰囲気を大事にしているデリケートさというか、うまく言えなくて申し訳ないのですが、その辺のさじ加減が素晴らしい。
 ホントに、主人公がやったのは10分雨を止めただけなんですよね。雨女は相変わらず雨女。雨女のままで、彼氏と復縁するという流れもいいと思いました。
「雨」と「魔法」の消化の仕方は巧いのですが、「擬音」が地の文で何カ所か含ませていこう、くらいにしか使われていなかったのが惜しかったです。まあこの展開だと難しかったのだと思いますが。

>>186 自作:多重戦隊サイムレンジャー

 自作なので割愛でーす。次行っちゃいましょう次。

>>187 茶野:背教の子ら

 文章についてはすみません。自分より文章うまいひとの文章を批評はできません。
 構成・内容を見ても、自分には絶対書けないタイプの話で、読んでいて勉強になります。
「神の言葉を伝える」→「聞いた人が神が実在するとは思わない」→「神が物語の中だけの存在になる」=「神の処刑」→お題「剣」という発想が凄かったです。
 文章の中央部分に0章があって、そこから前後に展開していくという構成、また、先程の神の扱い方のアイディアは申し分ありませんが、ストーリーとして見ると、少々説教臭いというか、面白みに欠けているかもしれません。あと、主人公が神を物語としての存在にしてしまったのですが、なぜついでに悪魔も物語になってしまったのか(襲撃がこなかった)、説明がほしかったです。

>>188 鳳:散らない桜

 お題を3つとも、ちゃんと目立つように消化できているのが良かったです。
 最初から最後まで、主人公が傍観者のままなのでもう少し物語に動きがほしかったです。
 例えば、他の人達はこの世界の桜を見て喜んでいるのだから、その中で、主人公がどうして一歩引いた冷めた目線でその様子を見るという価値観を持っているのかなど、そういう背景を考えていくと、主人公が物語に入っていけるような気がしました。

>>189 フロスト:あなたの魂に安らぎあれ

 作品に漂うハードボイルドっぽさ、漢臭さを、ストーリー展開のみならず、風景の描写や、登場人物の仕草、銃・写真などの小道具、使える要素を何でも使って演出できている。「ああ、小説ってこういうことを言うんだ」って感想を持ちました。
 ストーリーの流れが、もう幾千の書き手に書かれてきた様式美というか、お決まりの避けられない物語なので、結末が予想できる中で読んでいるという部分はあるんですが、ストーリーの根幹をなす「魔法」、同僚を変え、敵同士に巡り合わせた「時間」、サヴィエが死ぬシーンの舞台効果としての「雨」、お題の消化の仕方も手堅いです。
 今回の13作品中でも、上位の完成度を持つ作品であると思います。

>>190 sakana:みよんみよん星人

 以前のsakanaさんが書かれた小説と比べると、凄く文章が読みやすいというか、上達されたと思います。つっかえるようなところはほとんどありませんでした。
最後の、宇宙人と交信して彼の孤独を共有する場面の勢いが凄い。泣けます。抽象的で申し訳ないんですが、このシーンは凄く文章から力を感じます。
 文章もボリュームがあって力作だと思うのですが、ボス、赤い人、少年の日記、ヒーローになった少年、これらの要素が、それぞれ別々の方向に顔を向けていて、書きたいことを欲張り過ぎて、少々物語としてのまとまりを損ねている印象がありました。
 ただ、とても、自由に好きなように、それでいて真剣に注力して書いているのが読んでいて伝わるんです。
 sakanaさんの作品をもっと読んでみたいなと思いました。

>>191 brain:壁の中の楽園

 清々しい程の鬱。誰も救われない。少女が愛したのは皮肉にも魔王。魔王は絵だから少女を助けられない。けど、少女が死んだとき、そこには絵から出てきた魔王がいた。爆発の表現の仕方が上手い。
 話のトップで、絵本調のひらがなオンリーのプロローグがあったので、「魔王は三度吠え、愚か者達に剣を振りかざした」後に待ち受ける破滅の結末を、同じようなひらがなオンリーのエピローグで表現したら、「書ききった感」がいい具合に出てくるのではと思いました。個人的な要望になってしまいますが。

>>192 アリス:シーラカンス・エレジー

 このストーリーでお題が「始まり」って哀しすぎる……。
 主人公が、シーラカンスと出会い、話すことで、友人と認識していた人物が、段々と愛する人へと変わって行く過程がとても丁寧でした。少しずつ、無理して友人と思いこんでいた主人公の心情が紐とかれていくようで。読んでいて話しに引き込まれていきました。
 超飛躍解釈すると、シーラカンスって、樹海の中で投影された主人公の心そのものだったんじゃないかとか思ったりして。
 読んでみて、やっぱり、序盤で友人が男なのか女なのか、分かりづらかったのでどこかで説明入れてもよかったと思います。友人の性別を早めに説明してはいけない理由が思い当たらないので。

>>193 朔乱:カニクリームコロッケ戦争

 題名からしてのギャグ話で、個人的には今回すごく好きな作品でした。
 メインキャラの3人から、脇役のゴロツキまで変態っぽい(笑)。最後のミーア王女の収集のつけかたもこの作品らしくて素敵でした。王女のストーカーの扱いの上手さが面白いです。
 最初の方の「朝からバタバタしていた」という表現、地の文に組み込むにしてはちょっと口語的すぎるので、「バタバタ」ですまさず、もう少し鮮明に忙しい様子が伝わってくる言葉で表現した方がよかったと思います。
 あと、「シェフを担いで決めポーズをとりながらロベルトは言う」とありますが。具体的にどんなポーズなのかが書かれていない点が気になりました。
 最後に、3人以上が会話をするときは、台詞の間に地の文を入れ、人物の仕草などを挟んだりすると、誰の台詞なのかより読者に伝わりやすくなると思います。


皆様、お疲れさまでした!
どの作品も楽しく読ませて頂きました。またご一緒したときはよろしくお願いします!
メンテ
Re: 【九月期のお題は「  」】お題小説スレッド【八月期お題「過去のお題から三つ選ぶ」:作品投稿期間】 ( No.196 )
   
日時: 2012/08/24 12:26
名前: 十一日 ID:rqU80Juw

初参加です とても緊張しました
すてきな作品たくさん読ませていただき ありがとうございました
感想など敬称略で書かせていただいてます



>● にゃんて猫/茨姫
 淡々と進むダークな童話のようで、斬新な作品だったと思います。こういった文章は個人的に好きで、文章を追うのが苦手なわたしに読みやすかったです。「男」と「少女」がキーパーソンになっていて、彼らが軸になって進むお話だと思うのですが、少々わかりにくかったです。「◇」によって場面が変えられていきますが、その場面ひとつひとつにまるで繋がりを感じず、この眠り姫とはいったい少女のことでいいのか、などと、かなり迷いました…(読解力がないだけかもしれません、すみません…テーマに「時間」があって、男が以前の時間に戻ったこともあり、時間の経過/移動を表現していたんですよね)これだと、逆に普通の文体にしたほうが、わかりやすかったのかな、とも思います。たとえば、ですます調で児童書のようなかんじだったら、なにか変っていたかも。最後まで救われないようなお話しで、好きです。ある意味ハッピーエンドだったのかもしれませんが。魔女が、少し出てきたのも、いいかんじですね。


>● If/ずっと一緒に
 父や環境のプレッシャーにおされながら頑張ろうと奮闘し、現実を突き付けられ、結局、主人公自身も軽蔑していた「行為」に走るのですが。天才の二人の間にただひとり凡人で、頑張ろうとするもついにイライラしはじめる主人公に、読み手としてもイライラしていました(笑) 結局仲直り〜で、わたしとしてはこれじゃ納得いかない! というかんじだったんですけど、ラストとタイトルをみて納得しました。この終わりだからいいんですね。最終的には「首席」というこだわりを捨てて、ライバルではなく親友の二人をずっと一緒にいられたら、というラスト、素敵です。わたしはひねくれものでした。テーマにとてもそっている作品だと思います。
 登場する「魔法」についてですが、いちいちときめきました。これは短編でなくぜひ長編なんかも見てみたいです。このお話はあくまでも彼女たちの日常の断片だとわたしは思っているので、今後が気になります。ということもあって、わくわくするようなお話でした。文章にいたってはなにもありません。読みやすいし、女の子の一人称として工夫されているようで、素敵です。


>● 菊桜:俺と彼女と、ありがたいけど迷惑な幼なじみ
 タイトルもそんなかんじですが、ライトノベルのような内容だな、と思いました。退屈していた主人公の前に現れたコハク。非現実的な容姿をしていたので、これからこの子となにがあるんだろうなーと思っていました。主人公はいたってノーマルな人間だとてっきり思っていたので、主人公が名乗ったときには驚いたのと、それと、ちょっと残念な気もしました。日常や退屈さを冒頭で語っているので、はじめは現実的な話かと思いそこで突然介入してきた非現実的な少女コハクに魅力を感じていたのですが、ある種、主人公も「同類」だと知ってしまって、魅力が半減してしまったような、そんなかんじがします。あのような出だしで始まっている以上は、もともとがファンタジーの世界観で出来上がっているということに気づかないと思います。
残念だったのは前述したことと、それから、世界観を生かしきれていない、ということです。全員非現実的なファンタジーの世界の住人なのでしょうが、ただの彼らの日常というだけな気がしました。これだと、このキャラクターたちでなくとも物語が成立してしまうような気がします。この世界でも/この人物たちでなくてもいいような話になってしまう、ということです。


>● 空人:レイニー・バスストップ
 「雨」を使っている作品ですね、タイトルも好きです。それぞれの一人称でわかる事実、進められる物語が、印象的でした。クライマティック・ストップでは、伏線が回収され、佐野くんの能力についてわかったりして。手を鳴らすところめちゃくちゃかっこいいですよね、ただ、冒頭で雨にイライラするのなら最初からその能力使っちゃえよ!と相変わらずひねくれたわたしは思ったのですが(笑)それじゃあ物語が進みませんよね。あと、どうでもいいことですがわたしも雨女なので月宮さんにはちょっと共感しました。ショートの三部で構成されているこの物語、好きです。ただ、ファンタジー、というよりはSF(少し不思議)のほうだったのでしょうか。

>>すみません、佐野/天寺/月宮が多分わたしのレビューでごっちゃになってます。今気づいたので、←ということを書き込んでおきます。。申し訳ありませんでした。(8/24追記)



>● 伊達サクット:多重戦隊サイムレンジャー
 タイトルで、もう、やられたのですが。ほんと、うまいですね。ちょっと読んだだけでも、これは絶対に自分が大好きなものだと確信してすごく喜びながら読みました。いちいち楽しませてもらいました。ドゴーンとか、チュドーン星とか、電気ウナギマッチョとか。三人称で進むこういった馬鹿馬鹿しくて楽しいギャグな話が、本当に大好きです。もちろんいい意味で、特に言うことはありません。ギャグなシーンについてはつっこみたいところが、ある意味たくさん、ありましたが(笑) 数ある中でこれはある意味異質でした。読めてよかったです。文章も、読みやすくて、脱帽です。憧れます。
>>「大丈夫、そのときは、国の借金ももっと膨れ上がっているから。それじゃ、行ってきます」
 ちょっと笑いました。いい終わり方でした、いい短編でした。これは、実写のショートドラマとかでも見てみたくなりますね(笑) 好きです、ほんとに。


>● 茶野/背教の子ら
 まず、はじめに、構成はだれにも真似できないような素晴らしいものだったと思います。(構成、というのは「章」の進み方のことです)どこか、神秘的な作品だったと思いました。しかし、「漠然とした」話すぎて、わたしにはあまり理解できませんでした…「神」とかが、苦手なので…しかし頭に残るようなお話しです。ラストでタイトルの意味がわかります。読み手を選ぶようなお話だと思いました。わたしは、選ばれなかったのだと思います。文章については申し分ありません。くどくなくて読みやすかったです。


>● 鳳/散らない桜
 「桜」というテーマを扱っているのにはかなり興味をそそられました。しかし個人的に最初から最後まで文章の意味がよくわかりませんでした。くどかったと思います。わざわざこんな表現をしなくてもいいんじゃないか、という所ばかりでした。雰囲気が出ている、といってしまえばそれで終わりなのですが、この文章のせいでストーリーを失っていると思います。よって、あまり理解できませんでした。このような書き方でも、もう少しわかりやすい書き方ができると思います。
 なぜ、桜は見られることができなくなったのでしょう。そういうことに深く迫っていけばもうちょっとファンタジー/SFとして成立するのではないでしょうか。それがかえって読者の想像をかきたてるのですが…お題についてはしっかり消化していたと思います。


>● フロスト/あなたの魂に安らぎあれ
 とてもかっこいい話でした。ストーリーの展開は少々ありきたりな印象を受けましたが、そんなことをすっかり忘れさせるような濃厚さを持つ作品だったと思います。銃/魔法/男の使い方がかっこいい。文章についてもなにも言うことはありません。読んでいて、楽しかったです。雰囲気が出ていたと思います。お題もじゅうぶん消化していますね。一番かっこよくて燃えるようなそれでいてクールな、そんな作品だったと思います。


>● sakana/みよんみよん星人
 実は以前からsakanaさんの作品が大好きで、今回なんかはとくに、読む前もかなり楽しみにしていました。正直、好き嫌いがはっきり分かれるような作品だと思いますが、わたしは好きです。ただ、群像劇? のような気がしましたが、あくまでも、これはひとりだけの物語でも逆によかったのではないでしょうか。
 擬音が、いかんじです。これも異質な作品でした。不思議なお話で、どこか、切ない話でしたね。最後は悲しく、しかしすっきりさっぱり終わろうとするのですが、この作品らしく、くすっと笑わせるような台詞が入っていて、よかったと思います。Sakanaさんが、本当に楽しんで書いているのだなあと思わせられました。わたしも楽しかったです。


>● brain/壁の中の楽園
 「インフェルノ」にひたすら悲惨な出来事などをはなす主人公であるひとりの少女の様子が印象的です。インフェルノって、地獄、などの意味があると思うのですが、天国とかそういう一見して幸せそうなものではなくインフェルノと少女が名付けた絵画の中の魔王にすがりついているのが感慨深いものでした。天使や女神の像を壊し、魔王が教会の外に出るシーンも、とても強く頭に残っています。
 伊達サクットさんもおっしゃていることで申し訳ないのですが、童話のような語りではじまっているお話なので、ラストもそのようにしめていたら、冒頭の部分も引き立っていて、引き締まっていたと思います。


>● アリス/シーラカンス・エレジー
 実は、前からちらちらとここを見ていたわたしなのですが、アリスさんは、以前よりもとても文章が上手になっているなあと、そう感じました。
 「友人」と「恋しい人」を対極にわかりやすく置きたかったのかもしれませんが、主人公が少女であるので、友人と言われると真っ先にその友人も少女であると勝手に解釈してしまいます、せめて友人にはなにか簡単な名前や呼称があってもいいように思いました。
>>「……実は、死体を探しに来たの」
 ここで死んでいるということを確定されてしまうと、物語の面白みが半減してしまうのではないでしょうか、なぜ、友人なのにも関わらず死んだという前提で話しているのでしょう。ここは疑問で、惜しい点でした。死んだ、と前提し断定するようなストーリーに最初から仕立てるのであれば、もう少し自然な書き方があったと思います。
 静かに進んでいく少女の物語とシーラカンスのいる場はとても寂しく切ないかんじがして、好きです。エレジー=哀歌、挽歌。シーラカンス・エレジー。納得です。


>● 朔乱/カニクリームコロッケ戦争
 ギャグでしたね! 好きです。救いようのない変態たちも好きでした。
 起承転結がはっきりとしていて、最初から最後まで読者を笑わせることを忘れない作品でしたね。わたしにはかなり読みやすくギャグでもありありがたい作品でした(笑)もちろんいい意味で、なにも、言うことは特にありません。うーん、おもしろかったです。好きです。ただ、言うとしたら、語感はよかったのですがあまり「戦争」ではなかったかな…ということだけです。




 感想、とても苦手なので、だいぶ苦戦しました 書いた感想を見てみると 同じことばかり言って、薄っぺらなようで、さいあくです・・・ が、どれもほんとうに素敵で、素晴らしい作品だと思ったのは、伝わればいいなあと思います・・・
 自作についてですが、意味がわかっても、わからなくても、どっちでもいいような作品だと思います(言い方がおかしいですが)あと、女の子っていう主題で書くのが個人的に好きで、裏のテーマがまた「女の子」なのですが、これは魅力があると思っているテーマなので、うまくかけていたならあ・・・と、思うのですが いろんな考察、してくださると嬉しいです あと、ただただ力量不足なのと、普段文章をまったく読まないこともあって、このショートショートでもうまく文章を書けなかったこと、とても反省していますし、後悔しています でも、今回で初参加ということで、みなさまの中で参加できたのは嬉しかったです 投稿するときめっちゃどきどきしました またいつか、ここに投稿できたらなと思います ありがとうございました
メンテ
Re: 【九月期のお題は「  」】お題小説スレッド【八月期お題「過去のお題から三つ選ぶ」:作品投稿期間】 ( No.197 )
   
日時: 2012/08/24 02:45
名前: アリス ID:IHFOy0B.

こんにちは。今回も参加させていただきました。
案の定感想チックになってしまいましたが、少しでも皆さんのお役に立てますように!
よろしくお願いします。大変でしたが楽しかったです。



>>181 十一日:ヨーちゃんとルゥちゃんの終わらない夢


 怖い話だなって思いました。ヨーちゃんとルゥちゃんのキャラクターも映えてて可愛らしいなあと思いながら読んでたんですけど、中盤からのホラーな展開にすごく感心させていただきました。妖精を潰していく夢の住人っていう設定が面白くて、一見メルヘンチックな感触はあるのに怖いっていう、童話や寓話みたいな印象を受けました。地の文の言葉選びもセンスがあるというか文末に一定の特徴があってすごく勉強になりましたし、お話の広げ方もお上手。すごく書き慣れてるというか、文章や言葉に気を遣ってらっしゃる書き方で、読みやすかったです。
 ラストのアイちゃんが目覚めてからの数行が少しだけ残念だったかなって思いました。夢から覚めたら事が済んでいるというのは別に構わないんですが、もうちょっと一捻りというか、そこまでの持っていき方がとても秀逸だったにしてはあっけなく終わった感触が否めませんでした。お腹刺された伏線とかもあったらよかったかなって思います。
 でもすごく面白いお話でした。擬音、すごくよかったです。アイちゃんの悲痛な叫びがスピーカーから聞こえるなんて怖いですね。ごめんなさい、ゆるしてなんて言葉がとても胸に訴えてくるようでした。それと、キュイイというのも怖かったです。ヨーちゃんとルゥちゃんの会話にこの擬音を挟ませてる部分がありましたが、すごくよかったです。読ませていただいてありがとうございました。


>>182 にゃんて猫:茨姫


 簡潔な文章が好きでした。絵本みたいな感じで、すっと入ってくるような文体がよかったですね。
 だけどちょっと簡潔すぎていろいろと難しかった印象が拭えないです。場面が飛んだりするのはとてもドラマチックな手法で良いとは思うのですが、物語として考えるといろいろと物足りなくて消化不良という感じです。時間軸の変化も説明不足で理解が大変でしたし、もっと言葉と文章が必要かなって思いました。私の読解力不足は仕方ないかもしれませんが、もう少し整えたらすごく良くなるのにと歯がゆい感じのするお話でした。眠り姫、騎士、茨といった要素は私自身すごく好きなので、惜しいなってすごく思います。また次回以降も期待してますね。ありがとうございました。


>>183 If:ずっと一緒に


 文字数が多いとあったので躊躇したんですけど、全然そうでもなかったような、それぐらいスムーズに読めて驚きました。すごく読みやすかったです。首席を取らなければいけない理由、というような物語のベースとなる主人公の境遇を最初から一気に語られる形式が私はあまり好きじゃないんですが、このお話は一人称を使ってることや文章も伝わりやすくて、全然苦にならなくてすごいなって感心しました。三人の関係も見てて楽しかったし、主人公の中盤の頑張ってたり葛藤してる所は読んでて胸が痛かったです。それぐらい気持ちも伝わってくるお話だったと思います。
 気になったところはほとんどないんですけど、一つだけ。サリサがフィデルとアスナの二人との差を埋めたい理由です。サリサは首席を取らなきゃいけなくなってから二人との差を明確に意識しだしてるようですけど、好きな人と親友がどちらも天才、というのは三人組というグループでは非常に難しい立ち位置にあるはずで、であれば別に首席云々関係なしにその二人に追いつきたいという感情が芽生えてもおかしくないと思います。だから、もっと以前から、というか普段から二人に対してもっとコンプレックス的なものを抱いていてもよかったんじゃないかと思いました。特に好きな人が天才って、女の子からしたらすごく不安になるというか……自分との差が計り知れなくて自分を見てもらえないんじゃないか、みたいな悩みもあるはずですし。そんな風に、首席を取らなきゃいけないという境遇になってから二人との差に悩み出すところにちょっと違和感があるかなって思いました。
 特によかったのが「そうだね」ですね。会話であんな風にサリサが追い詰められてるところを表現する発想にとても驚きました。魔法の要素も短編を邪魔しない程度に、だけどそれなりに雰囲気の出るファンタジーらしさに上手く効果をなしていてよかったし、やっぱり書き慣れてる感じがすごくあって安心して読めました。読後感もとてもよかったです。読ませて頂いただいてありがとうございました。


>>184 菊桜:【俺と彼女と、ありがたいけど迷惑な幼なじみ】


 恋愛のお話がすごい好きで、すごく面白かったです。アリーチェもコハクも可愛くてニヤニヤしたし、幼馴染たちもいい奴すぎて泣けてきます。最高でした。変に凝らずにハッピーエンドにしたのがとてもよかったですね。幼馴染の一人が実はアリーチェが好きで……みたいなそういうドロドロさせずに、コハクとアリーチェの恋路だけに重点を置いたのはいい選択でした。全体的に上手く纏まっててよかったです。
 気になったのはアリーチェのキャラクターでしょうか。アリーチェはコハクと出会う前はすごく冷たくて、幼馴染の三人ですら怖がるような性格だったんですよね? だとしたら、「担任の愚痴や家族の愚痴を聞かされた」という部分や「やべぇ、可愛い」という感想、無理して宿題を手伝わせるのにいろいろと違和感がありました。それとも怖いとか冷たいとは言いつつも、メリルのいうようにつまらなさそうにしてるだけでそれほど冷たい性格じゃなかったのかなーってアリーチェの性格や人格にいろいろとブレがあるのかなって思いました。
 とは言っても本当に可愛いお話だったなーって思います。心が洗われるというか、やっぱり恋愛のお話っていいなって思わせてくれるお話でした。幼馴染いい人たちすぎてホント微笑ましい。すっごく面白いお話でした。読ませていただいてありがとうございました。


>>185 空人:『レイニー・バスストップ』


 雰囲気が最高でした。雨女って設定もよかったんですけど、『わざとじゃないだろうな?』って思われて悩む展開に思わず唸りました。天候を左右できることが周囲に知られているとそういう風に思われるという可能性を私自身が全然考えていなかったので新鮮味もありましたし、月宮の悩ましい心情と雨の風景が上手くドッキングしてるようにも思えてすごくよかったです。恋のお話に雨が似合うと思ってるのは私だけかもしれませんが、雨にも濡れて涙にも濡れてる主人公の悲しみみたいなのがヒシヒシと伝わってきました。それだけに彼女にとって報われる終わりでよかったです。彼女にとっては、ですけど。
 気になったのは、天寺君の扱いでしょうか。雨を少しだけ止めることができる、という物語の完結のキーパーソンのはずですけど、なんだかあんまり印象に残らなかった気がしました。もちろん短編でキャラを立たせるというのが無理な話かもしれませんが、佐野君と天寺君のキャラクターの雰囲気や口調が被っていることや、最後にはナレーションにすり替わってしまってるのが原因じゃないかと思います。もちろん月宮と佐野君の恋愛なので天寺君はある意味で第三者で、そういう置いてけぼりを受ける切なさみたいなのを立ち位置で表現しようという意図があったのかもしれませんが、もう少し彼を前面に出せたらもっと良くなったかなって思いました。
 ってよく考えると天寺君も全然前面に出てますよね、すいません。最後の一人、雨に打たれて帰る天寺君がとてもしんみりとしてて切なかったです。月宮の涙を引かせようと付き合ってくれと言ったように思えるけど、実際はもっと深いところで月宮のことが好きだったんじゃないかなと思うと胸が痛いです。天寺君→月宮→天寺君という三段構成もお上手で、とても面白かったです。読ませていただいてありがとうございました。


>>186 伊達サクット:多重戦隊サイムレンジャー


 すごく面白かったです。債務金額が減れば減るほど弱くなる戦隊ってなんなんだ! そのような突っ込みが幾度となく飛び出るほどの面白さ。ずっとニコニコしながら読んでました。完全に発想の勝利というか、伊達さんは昔から遊び心満載で楽しいです。と思ったらラストで風刺が利いてたりしてるのもよかった。主人公が無双しまくってたところや敵も味方も皆徹底的に笑わせに掛かってる感じが好きで、全体的に物語としての面白さとギャグテイストとしての面白さで完成されてました。スピード感もあって楽しかったです。何度も読み返してみるとホント面白さの塊でしかないです。サイムレンジャー四人の解説のところ、最高でした。なんというか、気になるところを挙げないと駄目かなと思ったんですけど特に私には見つかりませんでした。とても面白かった。その一言って感じです。読ませていただいてありがとうございました。


>>187 茶野:背教の子ら

 難しいお話だなあって思いました。神の死がテーマなのでしょうか。このお話を読んで最高だと思ったのが、最後の【5】ですね。ここホント最高でした! もう大好きですここ。ものすごく衝撃受けました。神を物語ることが神の処刑。神は物語から逃げられない。いや、ホント素敵でした。よかったしか言えないです。言葉選びが洗礼されてて、不必要なものが何もない。タイトルも最後まで読んで納得できました。
 こういう概念的なお話に何かを突っ込むのは間違いかもしれませんが、もう少し盛り上がりも欲しかったかもしれません。さっと読めてしまいました。心に残るものはあったのに、物語が自己完結しすぎになってるのかなって。それだけいろんな意味合いに広がってて、すらすら読めるけど物語を自分のものにできないという感じが否めませんでした。最初にも言いましたが、難しいお話だと思います。
 とか言って難しいお話と決め込んじゃうのが歯がゆい、だけどとても面白いお話だったと思います。短い時間で書いたみたいですけど、発想が最高です。村の宗教観や余所者の旅人、神というような要素で広がりのある神秘的なファンタジーを書ける表現力っていうのでしょうか。悪魔が火を好む、神の死。神を殺すことは背教といえるかもしれないけど、それでも自分は神の子なんだっていうタイトルに震えました。解釈とか間違ってるかもしれませんが、それだけ多様な見方のできるお話だと思います。読ませていただいてありがとうございました。
 

>>188 鳳: 散らない桜


 この短さでこんなに面白いお話が書けるのかとすごく驚きました。とても巧い書き方で、語彙の量や情景描写に感心させられっぱなしです。これだけ短いのに、桜が見れなくなってしまった近未来のバックボーンやらなんなりが飲み込みやすかったし、余計なものも一切なく、ただ桜を通して近未来の寂しさのようなものを描き出す筆力に脱帽です。主人公は本物の桜を覚えているみたいですけど、それが余計に切なくて。全体的に語り手のもの悲しさみたいなのが伝わってきたすごいなって思いました。気になったところを挙げたいのですが思い当たりません。すいません。とても素敵なお話でした。読ませていただいてありがとうございました。
 

>>189 フロスト:あなたの魂に安らぎあれ


 ドキドキしました。最強のエージェント主人公が協会の依頼で旧友の始末を命じられる。結構ありがちな設定と言えるのかもしれませんが、フロストさんの細かで豊かな筆力も相まって大興奮です。ザヴィエもお酒に逃げたのかなと思ったけど実際はすごい悲しみや想いを背負っていたり、最後までそんなザヴィエのことを考え続けたラハナーもかっこいいです。この二人を主軸に据えたのがよかったですね。ラハナーも今までは無双って感じだったのに、友人が相手だと揺らぐという展開が面白かったです。
 気になったのは、あんまり必要じゃないかなって部分があったところでしょうか。もちろん個人的な意見ですけど、例えば途中のリヴォルバーの装填作業。結構長めに取ってあるんですが読んでる私としてはそこまで重要じゃないというか、その作業工程に意味を見出せませんでした。もう一つは、コートの男がザヴィエを殺すシーン。とても素敵で迫力もあって素晴らしい場面なんですけど、コートの男がラハナーってすぐに気付いちゃいます。今までずっとラハナーとザヴィエの二人で物語が展開していたのに、突然ここでコートの男としてラハナーを登場させる理由も掴めなかったし、やっぱりラハナーとザヴィエが対等に、友人として、顔を出し合って終わらせた方が私としては納得がいったかなって思います。
 二人で話してる場面が特に好きでした。演技で近づいたのにザヴィエとだんだん打ち解けてしまうラハナー。最後の写真を千切るって発想も素晴らしくて、最後はとても感動させていただきました。何よりホントお上手ですね、勉強になりました。読ませていただいてありがとうございました。


>>190 sakana:みよんみよん星人


 みよんみよん星人を取り巻く不思議なお話でしたね。とても面白かったです。手に取るように言葉が伝わってきます。最初は結構みよんみよん星人いい感じに可愛いな、とか思ってたんですけど、後半結構しんみりしてきてなんか不気味なような可愛いような微妙な位置になってきて個人的にすごく好きでしたね。最後の僕が涙するシーンも最高でした。発想を巧く活かせる日記構成もとても好みです。
 ただちょっと登場人物が多いのかな、という印象でした。それぞれ魅力があっていいとは思うのですが、最終的にそれが一点に収束するとか(もちろん登場人物が一同に会している場面はあるとはいえ)、群像劇のように誰かと誰かが知らないところで重なっているような伏線も描写もなく、ただ淡々と別々の人間関係を描いていたような気がしてちょっと残念です。短編という形式であったから残念に思うだけで、もっと登場人物を掘り下げ関係性も巧く整合させて、文量を増やせば全然長編でも成功できるんじゃないか! とさえ思うくらいです。ただ短今回に限っては、もうちょっと中心に誰か一人は二人くらいを据えて進めていった方がより纏まったのではないかなと思いました。
 ちょっとギャグテイストかなと思わせながら切なさや寂しさもあるような展開や描写がとてもよかったです。タイトルにあるように、これはみよんみよん星人の物語なんだなあとすごく納得しました。最初と最後が合致してるのも巧いなあと唸るしかないです。読ませていただいてありがとうございました。


>>191 brain: 壁の中の楽園


 もうやられました。何から何まで最高です。こういうお話が書きたい。失っていくものを絵に描く少女、それを見つめる絵画の中の魔王。戦争、死。とても悲しくて胸の掴まれるお話でした、としか言えない自分のボキャブラリーのなさを嘆くばかりです。お話やストーリー展開も自分好みでやっぱりすごく面白かったし、最後もすごく手に汗握りました。燃えていく教会の情景や戦争で荒れていく世界が伝わってきて、そこに佇む魔王の姿の表現が素晴らしいって思いました。
 ただ言わせていただくと、最初のひらがなの日記でしょうか。すごく素敵な導入で後のジュナのことを考えると改めて意味返したとき悲壮感が漂っていいのかもしれませんが、日記をこれっきりというのがなんだかもったいないのかなって。ラストにもう一度とか、ところどころに挿入していくとジュナの気持ちがもっと伝わったのかもしれないなって思いました。
 もうホントそれくらいというか、気になるところをカバーする作品だと思います。特に好きだったのは「慈悲などと笑わせる、何の役にも立たない天使や女神の像を次々に斬り壊していき」。ここが本当に素晴らしかった。幼い少女にとっては、そんな天使や女神よりも魔王の方が時として縋るべき相手になりうると。そして最後、愚か者たちと人間を呼称してるのにもう感嘆しました。切なくて、素敵な作品でした。読ませていただいてありがとうございました。


>>192 アリス:シーラカンス・エレジー


 どうしようもない。気に入ってるのはタイトルだけ。
 なんだか、とりあえず誰か殺しておけばっていう自分の気持ち悪い創作精神が露骨に出てしまいました。
 もっと自分で書いてて自信が持てるような物語を書きたいと思いました。猛省しかないです。


>>193 朔乱:カニクリームコロッケ戦争


 素晴らしいです。ガチ変態なのに主人公三人が大真面目というのが笑わせます。ところどころに朔乱さんらしさも入っていて、お題の例として提示されていた「カニクリームコロッケ戦争」をここまでのお話に仕立て上げるその技量にもう参りました。とても笑わせていただきました。立場は王女なのに女王様か! と突っ込まずに入られないオチも最高でしたし、ギャグに徹してるかと思いきや政治的な雰囲気やファンタジーらしさもあって本当にお上手。読みやすさやテンポも相まって完成度もすごく高いんじゃないでしょうか。
 ただ惜しいのが、よくよく考えるとロベルトだけ目立った活躍がないこと。それはそれで笑えますし、やっぱり御伽噺風に考えると『三人』というのがベストかもしれませんが、やっぱりアトラス、ユエンが目立ちすぎてロベルトが空気だったのが惜しいなあと思いました。アトラスが美味しいところを持っていくにしても、もう少し平等に出番や活躍があっても良かったんじゃないかなって思いました。ロベルトが決めポーズを決めたぐらいしか思い当たらないのが泣けます。重ねて言いますが、それはそれで笑えますね。
 とても面白い話でした。こういう肩の力の抜けたお話がトリを飾ると、ホッとします。楽しかったです。読ませていただいてありがとうございました。





 今回もたくさんの物語に出会えて幸せでしたー。また参加したいです。
 企画者の皆さん、参加者の皆さんお疲れ様でした。



※敬称略
メンテ
Re: 【九月期のお題は「  」】お題小説スレッド【八月期お題「過去のお題から三つ選ぶ」:作品投稿期間】 ( No.198 )
   
日時: 2012/08/25 15:53
名前: にゃんて猫 ID:8NL3i9Xw

皆様投稿お疲れ様です。今回は夏休みということもあり、たくさんの投稿がありましたね。もっともそのせいで私の批評SAN値がどんどんと(黙
さてさて、それでは毎度恒例の感想タイム(※批評は家出しました)といきましょう! もっとも感想すらまともに書けないので小学生の読書感想文と張り合えないレベルに達しておりますぜ(泣

※敬称略





毒、擬音、あかり:ヨーちゃんとルゥちゃんの終わらない夢 >>181

by 十一日


なんだろう。ちょっと恐いけど、どこか暖かいなぁっていう。結局最初からラストまでを何度読んでも完全に読み解くことができませんでしたが、何となく伝えたかったものが心に届いたように思えます。毒、擬音、あかりっていうどこか噛み合ってないお題のチョイスも中々素敵でしたし、それを不足なく表現できていることも凄い。
ただ、他の文と明らかに違う、「浮いた」文章や不適切に思われる描写が結構あったと思います。狙ってやった感もあると思いますが、私は読むリズムを崩されて多少不快に感じました。例えば最初の『姿は、毛のない鼠と言ってよろしい。』や途中の『その前にまず異変に気づく。』『まだこみあげてくる涙を強引にぬぐいつつも、』等。他の文とあからさまに違っていたり、「まず」「〜しつつ」「も」など、くっつける文字の使い方が適切でないと思いました。『……強引にぬぐいつつ(台詞)と言った。』とかの描写の方が自然だと思います。この場合会話文をある種地の文の一部になるので、地の文で完結していないとおかしいかな、と思いました。
全体としてもまとまりやラストなどは有り体な言い方をすれば普通です。登場人物や入りが分かりにくくて最初読んだ時は意味が分からなかった。二、三回読んでようやく話を掴めた、といった具合です。まぁ私の読解力不足が八割でしょうがね……w
次回も期待しています!



魔法、出会い、宝物:ずっと一緒に >>183

by If


こんな良作を批評しないでおけるかあああああああああああああああああああああああ(爆
ってわけで※は無視して批評なのです! とりあえずカッコいい! 色々カッコいい! もうみんなカッコいいから許し(滅
……では真面目に。お題のチョイスは常識人(ぇ 素敵な組み合わせになってますね。
前半、サリサがアスナとフィデルに授業等で遅れをとり、そのたびに前向きに考えようとしている……といった具合。努力家で、前向きに考える姿は格好いい反面、かなり無理をしているように感じました。(そして予想通り、後々は暴走してます)
決闘(?)後などは、サリサがアスナに抱く感情が妬ましく、淀んだものに変わったというのが一文で伝わってきました。別にサリサとアスナがすごく仲が良い描写があったわけでもないのに、不思議です。
そしてアルガルの暴走。まぁここまで格の違いを見せられたら結果的にそういう手段に落ち着くんでしょうが……呼び出しの台詞の時点で十分予想できたので、少し展開がつまらなかった気もします。でもハッピーエンドってやっぱいいね☆仲良し三人組オチ万歳★
ラストで出てきた教授はホントにツボった。一番カッコいいのこの人じゃね(殴
文とかで気になった点は特にありませんでした。多少展開が読み易かったのが残念だったくらいです。でも、全体としてのまとまりを考えたら実にIfさんらしい作品だったと思います(偉そうに言っていますが)。何より、良くも悪くもカオスな展開は他の方が十分カバーしてくれてますからね……(汗
次回も期待です−。楽しみにしておりますよ!



出会い、時間、魔法:【俺と彼女と、ありがたいけど迷惑な幼なじみ】 >>184

by 菊桜


最初と最後の文量が違うのは私も同じだから何も言えない(黙 意図的に減らしてる部分がある以上、私の方が下手さでは格上(だから黙
お題のチョイスはまたまた幻想的コンビ。何だか今回はファンタジックな作品が多いですね。お題だけならIfさんの作品とかなり被ってる……が、別路線を歩んでいるせいか、そこまで気にはなりませんでした。
何というか、最初普通の学園モノかと思ったらまさかの主人公は悪魔ちゃん。でも、これ悪魔である必要あったのかなっていうのが未だに謎です。私が言うのも何ですが、描写も少し甘く、展開的にも無駄に会話が続いてまどろっこしく感じるところもありました。文をコピって消し忘れてる部分とかもあって、ちゃんと推敲しているのか気になりました。
会話文があまりに長く続きすぎるのもどうかと思います。勿論そういう描写を狙ったのだとは思いますが、もう少し周囲と溶け込んだ描写をしたらいいのでは、と思いました。
恋愛モノにしては波乱らしい波乱もなく、オチも特になし、ストーリーは至極平凡。ただ、描写次第ではまだまだ磨ける玉だと思いました。
次回に期待です。頑張ってください!



雨、擬音、魔法:『レイニー・バスストップ』 >>185

by 空人


ちょっと薄暗いイメージのするお題のチョイス。空人さんだと思って警戒してた分、肩すかしを喰らった気分です。
1、2、3の三つに分けて語られる男と女と男のお話。天寺クン、残念だったな。だか月宮さんは私の(蹴
いい具合にまとめられた短編。テンポ良く読めて、それでいてお題の消化もきちんとできてる(擬音は少し分かりにくかったですが)。中々な秀作だと思います。
たまには雨も悪くない、か。いいことを教えてくれますねぇ(ニヤ...
天寺クンが雨を一定時間止ませる魔法を使えるのには多少違和感を感じました。ちょっと流石にご都合主義過ぎる気がして、結局最後まで悶々としましたw
リア充爆発しろっていうテーマなんですね。大変よく分かりました。
次回もよろしくお願いします−。



剣、時間、魔王:多重戦隊サイムレンジャー >>186

by 伊達サクット


ナ・ン・ジ・ャ・コ・リャ☆って台詞をあっけなく口から吐かせる力量に感嘆します。結局「読ませる」作品だったら何でも勝ちなんですね。身にしみて思いました。
日本の債務危機もこれで安心だネ!お題のチョイスは……まぁ、良くも悪くも王道ですな(汗
何か債務問題がどうでもよくなりますよね……、なんだか伝説的なイメージを抱きましたね。
お題の消化はできてるんですが、魔王の扱いがひどすぎる件についてww何か楽しければそれでいいんだよって気持ちになって和みました。
描写はちょっと少なめですが、下手に増やしたらテンポ悪くするだけなので適切かなぁ、と。(特にこんな内容なら……ね)
次回に期待せざるを得ないですw



剣、出会い、宝物:背教の子ら >>187

by 茶野


先駆者様方の批評を見る限り、これは章単位で数えるんですかね? 私には時間の経過に見えたんですが……。
巻き戻り、そして再び進み出す。でも《時間》がお題に入ってないってことはやっぱり章数えなのかな。剣・出会い・宝物というチョイスが、作品を読んだ後だと何だかすんなり受け入れられる。不思議なものです。剣の消化の仕方が上手く、初見時は「あ、あれ?剣は?」ってなってました。
文章の量を調節していて、それでいて不足も、余すこともない。まさに文豪の鏡です。茶野さんの文章は好きですが、こういう神話っぽい話もかなり効いてきます。読んでてニヤニヤしていたのは内緒……。
次回も楽しみにしてます!



あかり、時間、さくら:散らない桜 >>188

by 鳳


短い……んだよね、これ? っていうくらい密度がありました。重い。それでいて、壮大。かなり推敲されているな、というのが伝わってきました。
これから何かが始まりそうな予感。なのに、文はそこで終わってしまっている。「桜を眺める」という現代日本人にとっては大したことではない。それをここまで幻想的で重みのある捉え方をしているのが凄いです。
主観のお方はこの桜が気に食わなかったようですね。彼は変化を望んでいるのでしょうか。やはり続きがあるのではないか、という気になってしまいます。
他の方とは一風変わった文体。お題のチョイスは自然なのに……。次回も楽しみです!



魔法、時間、雨:あなたの魂に安らぎあれ >>189

by フロスト


映画みたいな独特の雰囲気が序盤がにじみ出ていました。お題のチョイスもそんな感じ。魔法モノではあるけど、話の真髄は別のところにある気がしました。
ラストの『愛おしい誰かと誰か』っていう言葉が胸を突きます。地の文がここまで心に響いたのは久しぶりです。
よくある、と言えばよくある展開。ですがそこに作者の味が出ていて、「ありふれた」では済まない印象を与えてくれる。個人的にかなり気に入りました。
情景描写も心情描写もとっても美しい。でも、二つの兼ね合いが少し不自然な気もしました。場面と心情を結びつける描写がもう少しあれば、と思ってしまいます。(かなり高度な要求ですが)
あと、すごく個人的な話になりますが、葉巻好きです。吸ってるのを見るとこっちまで和んできます。まぁタバコって和むものではないと思いますが。
すごく引き込まれました。次回もよろしくです!



出会い、時間、擬音:みよんみよん星人 >>190

by sakana


さすがsakanaさん。圧倒的文章量。ぐひひ、競い甲斐がありますなぁ(←今回少ない(←無駄な対抗心(←とりあえず黙
チョイスは出会い、時間、擬音。何気に擬音が人気ですね。
宇宙人が可愛いです。可愛いです。だから可愛(黙
男が宇宙人と出会ってもあまり動じていないのは、肝が据わっているからかな とか考えてました。ゲームチックな描写も可愛いです。とりあえず可愛い。
みよんみよん 等の擬音が可愛い。あれ、これで可愛い言うの何回目だっけ。(←可愛いの大好き)
文体などは、特に問題ないように思います。(長いのでどうしても粗読みになっています。ので、読み飛ばしが多分にあるかと思います)
次回も楽しみです。文量はこのままがいいですね、何よりsakanaさんらしいw



宝物、魔王、爆発:壁の中の楽園 >>191

by brain


ジュナとインフェルノの悲しき別れ――――読んでいて思わず悲しい気持ちになりました。
描写もすごくきれいで無駄がなく、美しく仕上がっていました。まさに小説家の鏡。
爆発っていうお題のチョイスも面白かったです。ギャグ方面じゃないってのがもう(←阿呆
心の底に響いてきたような気がします。言う事は特にありません。
次回も楽しみで仕方ありません←




出会い、宝物、始まり:シーラカンス・エレジー >>192

by アリス


最近のシーラカンスは喋るんですね。流行なんですね。そうですか←
そんなわけでお題チョイスは出会い、宝物、始まり。キラキラした感じのものが集まりました。
でも、話はどことなく重いです。アリスさんはよく恋愛物を書きますが、今回はかなり重い印象を受けました。
登場人物はシーラカンスと「私」の二人だけ。シーラカンスは今まで多くの人の死を見てきて、「私」もその一人となるかもしれなかった。
最後の『そして、私の前を歩む者たちに、安らかな眠りの歌を。』は、ずしっと響きました。この言葉が最後にくるのがすごく自然に感じる。流れに乗せられたまま「読まされた」作品です。
改行が多いのが目につきます。普通、多くしすぎるとマンネリ化するんですが、ここでは逆にテンポ良く読める材料になっていて、抜きん出た技量を感じました。
次回も楽しみにしていますよっ!



さくら、ジュース、毒:カニクリームコロッケ戦争 >>193

by 朔乱


カニクリームコロッケって、食べたことないんですよね。どんな味がするのやら。
友人に聞いたところ、値段は少し高いけど一応庶民料理とのことで。食べる機会があったら是非食べてみたく思います(ただし財布の膨らみ具合による)。
何だか勢いで「読まされた」作品が今回多いです。これもですが、お題の回を重ねる度に、どんどん置いて行かれている気がします。
これだけ台詞が多い作品にも関わらず、言い回しがおかしな所が一つもない。相変わらずのハイテンション仕様ですが、決して描写は落とさない。(ただ、いつもに比べるとかなり削ってる気がしました)
次回も楽しみにしています!



時間、出会い、魔法:茨姫 >>182

by自作


何が書きたいのか分からなかっただろう? 安心しろ、俺にも分から(絞殺
とりあえず夏バテを理由に正々堂々サボった感じです。文の容量は空白を含めても前二つの半分以下。空白を除いてしまえば五分の一くらいになりましょうか。
ただ、下手に長い文章ばかり書いていても仕方ない&ちょっとはファンタジーな話を書かないと って感じで書くとこうなりました。
連載並の低テンションだとこんな出来になるってことで(殴
おそらくですが、事の時系列が分かりにくいと思います。そう簡単に理解されたくなかったので複雑にしました。(そもそも小説って自分の世界を外界に発信するものなので『理解されたくない』ってどういうことだよって話なんですが)
ちょっと時系列順に整理して書いておきますね。それでも分かりにくいですが……(汗

※邪魔臭いので空白は除けてます。ノーカットなので長くなりますがお許し下さい。



少女は男と出会った。のちに一国の王となる男である。
少女は一目で恋に落ちた。男も少女に恋をした。二人は深く結ばれた。
ある時、男は傭兵として戦争に行くことになった。花の咲かない荒れ地に。人を殺しに行くのだと。
ある時、少女は花を探しに行くことにした。この世で一輪しかないと言う。茨に咲く幻の花を探しに。
こうして、二人は―――――

「私は花を探しに行きますね」
少女は言った。
「幻の花だ。見つかるわけがない」
男は言った。
「見つけたら、種を植えて増やしましょう。そして、あなたにも与えましょう」
少女は言った。
「花が好きなのか」
男は少女に尋ねた。
「はい」
少女は眼を閉じて言った。
「俺を愛しているか」
男は問うた。
「ええ」
少女は笑った。

「人を探しているんだ」
男は人々に聞いた。
「それは一体どんな人か」
人々は男を王と呼んだ。
「美しい少女だ」
男は人々に教えた。
「それはきっと、東の森の『眠り姫』に違いない」
人々はそうだ、きっとそうに違いない。と口々に言った。
「東の森のどこにいるのだ」
男は問うた。
「森の魔女に聞けば分かるだろう」
人々は答えた。

「眠り姫はどこにいる」
男は探した。
「眠り姫はきれいな花をつけた茨の中にいるよ」
魔女は嗤った。
「ならば茨を薙ぎ倒し、姫を助けよう」
男は広がりのない世界へ足を踏み入れた。

迫り来る茨のつるを斬り伏せ、騎士の甲冑を身につけた男が現れた。
「俺は花が嫌いだ」
毒の花が華美に花開く。それを黄金の剣で斬って捨てた。
「私は花が好きです」
茨の向こうで、冠を抱いた少女が啼いた。

「茨の中に眠る姫君よ」
男は呼んだ。
「いいえ、私は花を植えているだけです」
少女は首を振った。
「その茨の花には人を惑わす毒がある。早くこちらへ」
男が手を差し出した。
「いいえ、私は毒に犯されてなどいません」
少女は首を振った。

「囚われの姫を助けにきた騎士気取りなのでしょう?」
茨姫の少女は言った。
「そうだと言ったら?」
騎士の男は問うた。
「囚われてなどいません。私は花が好きなのです」
茨姫の少女は冠を捨てた。

「花が好きなのか」
男は少女に尋ねた。
「はい」
少女は笑った。
「俺を愛しているか」
男は問うた。
「ええ」
少女は眼を閉じて言った。

「何度花を踏み潰されても、私はまた花を植えるでしょう」
茨に足を取られた少女は言った。
「どうしてお前は花を植えるのだ」
男は問うた。
「それが定めだから」
少女は答えた。

「どうして分かり合えないのかしら」
少女は男に言った。
「どうして分かり合う必要がある」
男は答えた。

少女は花を植えていた。広がりのない世界で。ただ、花が好きだったから。
男は少女を殺した。広がりのない世界で。ただ、花が嫌いだったから。

黄金の剣が少女の体を貫いた。
「ああ、俺は何ということをしてしまったのだ」
男は嘆いた。もう動かないその肢体に顔を埋めて。
「花を」
どこからか声がした。少女の声だった。
「幻の花か。この花が」
男は少女の手から美しい花をそっと取った。
「これが、お前が私に与えると言った花なのか」
男は啼いた。

「その花は一度だけ願いを叶えることができる花だよ。魔法の花だよ」
魔女は嗤った。
「魔法なら、どんな願いでも叶うのだろうか」
男は問うた。
「叶うさ、どんな願いでも」
魔女は嗤った。
「ならば、出会ったあの時まで戻りたい」
花が萎れ、そして世界は巻き戻った。

ああ、そうだろう。何度でも繰り返すのだ。何度でも。

少女は花を植えていた。広がりのない世界で。ただ、花が好きだったから。
男は少女を殺した。広がりのない世界で。ただ、花が嫌いだったから。
そして繰り返すのだろう。何度でも。その真っ直ぐで交わることのない愛を。
永遠に。


fin.



最後の◇〜◇以外は一定の順番で並んでいます。最初の並び方で考えると、端と端が繋がっている……とでも言いましょうか。どっちにしろ分かりにくいですねwもう少し間の描写入れたら良かった。
今思えば「毒」でもいけましたね。まぁファンタジーっぽいチョイスにしようとしたらこうなってたので……。
改善点は皆さんの批評を見て、吸収していきたいです。まだまだ未熟者ですので、どうかよろしくお願いします。



総評するような身分ではありませんが、結構な作品で被りが出た気がします。お題選択性にすると、色々広がるかと思ったら、結構似た作風のものがあって驚いています。
夏休みということもあり、参加者も多くて楽しかったです。ただ批評はorzなので十人未満がい(殴



次回は「    」ですか。打ち間違いじゃないの? って思ったのは私だけでしょうか。
少し路線を変えて書きたいと思っていますが、間に合わなかったら投稿しないつもりです。とか言いつつ今まで散々半端物を投稿しているんですが……w
でわでわ。


メンテ
Re: 【九月期のお題は「  」】お題小説スレッド【八月期お題「過去のお題から三つ選ぶ」:作品投稿期間】 ( No.199 )
   
日時: 2012/08/28 22:20
名前: If◆rf3Ncl3QUs ID:wYtyI.8M

多かったですね今回。賑やかでうれしい。批評は心配だったんですが、間に合ってよかったです。

>>181 十一日さん     :毒、擬音、あかり   :ヨーちゃんとルゥちゃんの終わらない夢
冒頭、すごくいいですね。妖精を潰すところから始まる物語とは。これは興味を引かれずにはいられません。
読むとこれはものすごく重い話だと思うんですけど、それを感じさせないで、夢としてのイメージをずっと守っていたのはすごかったと思います。
ただ、ごめんなさい、なんだかちょっと歯がゆかった。届きそうで答えに届かないような、そんな感じです。私の勝手な妄想では、ヨーちゃんとルゥちゃんはアイちゃんが現実からの逃避を繰り返す中で頭の中に創ってしまった救いのようなもので、だから最後お母さんから解放されたときには必要なくなった……? とかって考えたんですけど、何か違うような気がしています。
文学作品ですから明確な答えを用意する必要はないと思うんですが、もう少し分かりやすい何かを作品の中に組み込んで欲しかったかなと思います。

>>182 にゃんて猫さん   :時間、出会い、魔法  :茨姫
雰囲気で攻めた印象です。確かにとても雰囲気は出ていて、詩的な文章も綺麗だったのですが、もうちょっと押しが欲しかったかなと思います。
みなさん仰ってますが、ちょっと省きすぎちゃったでしょうか。雰囲気を優先するあまり、それを壊さないようにと配慮されてのことだと思うんですが、やっぱりもうちょっと書いて欲しかったです。
物語そのものがほとんどなくなってしまうところまで来ているので、これは本当にもったいない。
どうしても交わらない男と少女の行く末には、いかんともしがたい切なさを感じずにはいられませんでした。

>>183 If        :魔法、出会い、宝物  :ずっと一緒に
最近はとりあえず文章がひどい気がします。展開も安易な方向に走りすぎ。既存の物語に頼りっぱなし。あかんなあ。

>>184 菊桜さん      :出会い、時間、魔法  :【俺と彼女と、ありがたいけど迷惑な幼なじみ】
微笑ましくて素敵な物語なんですが……ごめんなさい、ちょっと内容被ってしまいましたかね。
私にも言えることなので非常に耳が痛いのですが(私は恋愛じゃないんですけど)、良くも悪くも模範的な学園(恋愛)モノになってしまった印象です。
まとまりという点ではものすごくよくできているのですが、どこかで見たような印象を拭えなかったような気がしています。何かこう独特のものを作ってみたらより面白くなったのではないでしょうか。
登場人物は魅力的でものすごく惹かれたんですが、短編にしてはちょっと多かったかなあ。幼馴染たちはもう少し人数絞った方がすっきりしたような気がします。
コハクちゃんが魅力的で、アリーチェとくっついたことにはニヤニヤせずにはいられませんでした。恋愛モノとしてはものすごく成功していると思います。告白シーンかわいかったです。

>>185 空人さん      :雨、擬音、魔法    :『レイニー・バスストップ』
やはり書きなれていらっしゃるのがよく分かる、とてもまとまりのあるお話だったと思います。過不足なく綺麗に短編の中に納まる話を選択されるその力も羨ましい。
途中で視点変わってますが、もしかしたら月宮さんで統一したほうが良かったかもしれません。そうすると天寺君が力を使うところが書きにくくなってしまいますが、それでもです。
基本的に聞き役の天寺君を視点に据えるよりも、バス停で偶然会った不思議なクラスメイトとしてキャラを作ったほうがいっそう魅力的になったんじゃないかなと思ったので。
他は特に言えることはありません。文章も整理されていて読みやすかったです。

>>186 伊達サクットさん  :剣、時間、魔王    :多重戦隊サイムレンジャー
何と言っても、『大丈夫、そのときは、国の借金ももっと膨れ上がっているから』が秀逸です。オチとしてこれを持ってくるのはさすがです。
冒頭もいいですね。全然頼りにならないおじいさんとおばあさんには吹かざるを得ない。いつもながらネーミングも面白い。本当にギャグは敵なしです。
主人公にとても好感が持てました。親の借金を肩代わりさせられておきながら、親を憎まないようにしているところとか本当に健気で。最後の機転もかっこよかった。
よくまとまっていて、特に言うことはないんですが、強いて言うなら全体のバランスを見ると冒頭がちょっと長かったかなと思います。

>>187 茶野さん      :剣、出会い、宝物   :背教の子ら
神の見方が変わったお話でした。まさか神様に同情してしまうなんて、自分でもびっくりです。深い話を書かれるなあ。
語ろうとしたことは伝わってきました。ただ、その語りたいことを伝えるために苦心されてたのも感じられたように思います。
もしかしたらこのような形式を取るより、しっかりと物語を組み立ててその中で語らせたほうが伝えやすかったかもしれません。研ぎ澄ますあまり、こじんまりしすぎちゃったような。
それから語ろうとした内容が少々難しかっただけに、構成はすっきりシンプルにしておいたほうが良かったかもしれないなあ、と思います。
文章はやはり綺麗で、こだわりも感じましたし、すごく丁寧な印象を受けました。

>>188 鳳さん       :あかり、時間、さくら : 散らない桜
文章メインのお話だなあ、と感じました。すごく努力を感じたんですが、読むのは少し体力を使いました。
とても描写は丁寧なんですが、物語が進まなかったのが残念です。散らない桜をモチーフに、何らかの物語を紡いで欲しかったなと思います。
凝った文章ですが、あんまり続くと読者も息切れしてしまうので、必要なところで効果的に使うほうがより映えたのではないかと思います。

>>189 フロストさん    :魔法、時間、雨    :あなたの魂に安らぎあれ
書きなれていらっしゃるのがとてもよく伝わりました。一つの短編として綺麗にまとまっていました。
語りも綺麗に書かれていたんですが、場面が変わった瞬間がちょっと重かったんじゃないかなと思います。
一つ一つとても丁寧に描写してくださってるんですが、読むほうとしてはもう少し数を減らしてくださったほうがとっつきやすくてさらりと読めそうです。
余韻の残る最後が素敵でした。展開としては重いもののはずなのに、こんな風に胸のすく方向にもっていくなんて、書き手の手腕に関心せずにはいられません。

>>190 sakanaさん     :出会い、時間、擬音  :みよんみよん星人
擬音をとても効果的に使われていたなあと思います。かわいいなあ、みよんみよん。
とても気合の入った力作だと思います。面白かった。ですが、皆さん仰っていますが、ちょっと欲張りすぎたかなという印象です。
この物語の肝は、<なりあがりとのなれあいで>だったと思うんです。他の省けるところを省いてそこに集中させたほうが、もっと映えたのではないかなと思います。
その場面は本当に大好きで、こう、ものすごく心が動かされました。一言では言葉にできない、こんな感情を沸き起こさせるストーリーって中々書けないと思います。
sakanaさんの物語はいつも発想が光っていますね。書く前にすごく考えられてから書かれてるんだろうなあ、と思います。

>>191 brainさん      :宝物、魔王、爆発   : 壁の中の楽園
重い話をさらりと書かれますね。もちろんいい意味で、です。この手のお話は作者が多弁に語るより、brainさんがなさったように語りは控えて訴えかけるほうがより重みを増すものだと思います。ずっしり心に響きました。
魔王と呼ばれる者が痛める心を持ち、神や人間たちが痛める心を失っているところには強烈な皮肉を感じました。
あと、演出が良かったです。特に絵に関するものが秀逸だったように思います。風に絵が流されて教会の隅で山となっていくところとか、紫しかなくなったクレヨンとか、埃を被っていくところとか、もう本当にすばらしかったです。
終わりかたも素敵でした。何かいえることがあるとしたら、冒頭。ひらがなで語られているところですが、ここは少し浮いてしまったような気がします。いっそ思い切って省いてしまってもよかったかもしれません。

>>192 アリスさん     :出会い、宝物、始まり :シーラカンス・エレジー
毎回言ってるような気がしますが、やっぱりタイトルが素敵ですね。このセンスは本当にすさまじいです。
シーラカンスがいい味出してますね。喋り出したときには驚いてしまいました。止めるも勧めるもせずに優しく聞くだけ、というのに何か超越者のような雰囲気を感じました。
気づきたくないのに気づいてしまうときの主人公の葛藤は痛いほどに伝わってきました。が、その迷いだけで一つ話を紡ぐのは、少々物足りなさを感じてしまいました。
手紙を読んだ瞬間だったり、映えそうなシーンもあったことですし、ぜひもっと色々書いて欲しかったかなと思います。
終わり方は綺麗でした。サクットさんも仰ってましたが、これで始まりというのも切ないですね。

>>193 朔乱さん      :さくら、ジュース、毒  :カニクリームコロッケ戦争
冒頭でいきなり国名が二つ出てくるのは、ちょっと抵抗ありました。もう少し書き進めてからの方がよかったかもしれません。もしかしたら国名必要なかったかもです。
最初はてっきりシリアスかと思ったんですが、カニアレルギーの辺りから一気に変わりましたね。この転換、面白かったです。
目くるめく変わる場面、展開はとても面白かったです。が、展開上、もっと盛り上げられる場所がまだいくつかあったと思うんです。バレないように潜入するところとか、戦闘とか。先を急ぎすぎていた部分があったんじゃないかなと思います。もったいなかった。
朔乱さんも多彩なお話を書かれますね。まさかギャグを書かれるとは。最後のオチも面白かったです。



駆け足感想もどきの批評でごめんなさい。
来月も参加したいな。皆さんお疲れ様でした!
メンテ

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