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[4993] 【2016年度】お題小説スレッド【お題「去る」作品投稿期間】
   
日時: 2016/01/12 23:57
名前: 企画運営委員 ID:7PNV346o



『お題小説スレッド』へようこそ。こちらはあるお題に沿って読みきり小説を書き、その作品をみんなで批評し合う場です。
 初心者も上級者も関係ありません。うまくなりたいとお思いの方であれば、だれでも自由に参加することができます。一生懸命執筆し、一生懸命批評して、小説の技術を高め合いましょう。
 皆様のご参加をお待ちしております。

――――――――――――――――――――

>>002 【ルール説明】:必ず熟読して下さい。(※内容、一言の箇所を訂正しました。ご確認ください)
>>003 【批評のポイント】:批評をする際のポイントをまとめたものです。
>>004 【イベントルール説明】:イベントに関するルールです。必ず熟読してください





▼お題:第32回のお題は「種」です。
 二月に種をまくのか? と思いましたが、調べてみるとじゃがいもは二月にまくそうですね。……さらに調べてみると一年中、なにかしらの種をまいてるみたいです。
 そんなことは置いといて。「種」というお題には「たね」以外にも色々な解釈があると思います。みなさんがどのような作品を投稿してくるのか、楽しみにしております。
※第30回の作品投稿期間は2月1日(土)からです


▼お題:第33回のお題は「姫」です。
 三月なので(笑)
 というのはよくわかりませんが(ひなまつりだから?)「ひめ」というのは可愛らしい語感ですよね。私は緑の黒髪をした和服姿が思い浮かびます。桃色が似合いますよね。桃色……やはりひなまつりでしょうか。それでは、みなさんの作品お待ちしております。
 
※第31回の作品投稿期間は3月1日(土)からです


▼お題:第34回のお題は「嘘」です。
 嘘でした。


▼お題:最終回のお題は「魔法」です。
 奮ってご参加ください。


▼お題:第36回のお題は「友情」です。
 ネタでした。


▼お題:第37回のお題は「音」です。
 奮ってご参加ください。



▼日程(第32回)

1月1日       :お題発表
2月1日〜15日   :作品投稿期間
2月16日〜28日  :批評提出期間


▼日程(第33回) 

2月1日     :お題発表
3月1日〜1月15日 :作品投稿期間
3月16日〜30日 :批評提出期間


▼日程(第35回) 

6月1日     :お題発表
6月1日〜7月31日 :作品投稿期間
8月1日〜   :批評提出期間



▼注意もしくは削除対象となるお書きこみ
・荒らし
・荒らしへの反応
・自分や他人の小説の宣伝
・雑談、チャット化
・ルールに反するもの
・管理人が不適切と判断したもの

――――――――――――――――――――

>目次 >>001


>第32回 お題『種』参加作品(敬称略)

>>404 sakana:シロハの辻褄
>>405 伊達サクット:赤い種、青い種

================================================================================

▼リンク
小説講座/雑談所』(お礼や言い訳等はこちらへ)
旧お題小説スレッド』(前スレはこちらから)
ツイッター』(朔乱のアカウントです。お題の告知などをしています)

管理人:If 空人 朔乱  補佐:伊達サクット
メンテ

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Re: 【十一月期のお題は「美しい」】お題小説スレッド【十月期お題「ジャンケン」:批評提出期間】 ( No.225 )
   
日時: 2012/10/18 20:48
名前: にゃんて猫 ID:7pYPI/Cg

皆さん投稿お疲れ様でした。
今回は読んでいてとても楽しい作品ばかりでした。半端な作品を出してしまった自分が恥ずかしい……。
まぁ、良くも悪くも私らしいお題の消化ができたので、底々満足はしてるんですけどね
結構自分にしては厳しく批評する予定(批評開始時点未来形)ですが、全て「十二分に面白い」上での駄目出しになります。
決して、決して作品にケチしか付けてないとかそんな訳じゃないので、そこはご留意くださいm(_ _)m

では、参ります。(謎)


(※敬称略)






にたものどうし(太郎、次郎、三郎の汗と涙の結晶)  >>218

チャットで触れ回っていられたので投稿前から期待していましたが、本当に期待通り面白かったです。おかげで今回のお題は批評だけにしようかと思(ry
お題の消化はごく平凡に「じゃん けん ぽん」と、分かりやすい。一言で言うならスタンダードな作品だったと思います。
キャラも中心になっている二人からブレず、真っ直ぐな感じがすごく良かったです。
ただ、いささか真っ直ぐすぎた気がします。お題の消化やストーリー進行もそうですが、ひとつひとつの描写に工夫があまり見られず、技巧面ではまだまだな気がしました。
キャラの心情描写についても、(個人的なものかもしれませんが)疑問が付きまといます。
好きな子のことが頭から離れないということと周りにからかわれるのが恥ずかしいということがありますが、それだけで終わっているのが哀しいです。もっと深く掘り下げて表現して欲しかった。知った様に言いますが、太郎さんならきっとできたと思いますよ。
早く投稿することに随分こだわっていられましたが、他の方の投稿時間を見ていても分かる通り、ギリギリまで推敲をしてから投稿されています(多分)。
せっかく早くに完成しているのですから、もっと時間をかけて表現を変えたりして推敲したら、もっと良い作品になったんじゃないかなーと。だからすごく残念です。
ジャンケンの扱いも平凡で、もう少し凝ってみたら良かったと思います。演出とかも同じくです。
一言でまとめると、「もっと推敲しよう」ってことになりますね。まぁ簡単に言ってますが実際やろうとすると中々できない物なんですけどね……(汗
次回も参加されるのでしょうか? だとしたら、とても楽しみです。







トライ・アングラー(空人)  >>220

三角因果関係とはまさにこのこと……というのは分かったのですが、何だか消化不良な気分。大半は自分の読解力が無い所為d(ry
数字が見えた時点で「あ、これは三段攻撃(?)だな」と分かったので、どういう風にやってくれたのか楽しみでしたが、本当に読んでいて楽しかったです。
短編としても丁度良く、読みやすい長さで親しみが持てました。純粋に面白かったです。
気になるのが語尾。すべて過去の出来事を振り返っているように感じますが、1や2の魚さんはおそらく死んじゃったんでしょう(多分)が、
となると、一体どの時間軸から語っているのでしょうかね?(天国?まさかね……)
魔力という言葉が特に2で出てきましたが、そんなに必要だったのかどうか謎です。3ではギルドやら魔物やらファンタジーな単語が頻発しておりますが、何だかルアーの設定と辻褄合わせるために半ば無理矢理とっつけた様にも感じました(とは言うものの、短い短編の中に自然にファンタジーを取り込んでいる技量には感服です)
話としては「釣りに行ったら変な魚が釣れた」という(まとめ方が酷い件)だけのものですが、それをここまで幻想的かつちょっぴりコメディーなエンドで終わらせる空人さんの腕にはびっくりドンキーな訳です(意味不明)。
が、もう少し凝った話にしてくれたら良かったかなーと、個人的には。ただ、これ以上捻るとかえって訳が分からなくなる可能性もありますので、このくらいが丁度良いのかもしれませんね。
何はともあれ、ジャンケン→三角という「思いつくけどいざ話にしろって言われると難しい(私的)」ものに挑戦し、見事形にした作者様に拍手を。
次回も期待です。







Dead or Kill (文旦) >>221

密度が凄かった。←この一言に尽きる。
そして、一番解釈が難しかった話です。
今回は文旦さんとアリスさんの作品が他のに比べて長めだったのですが、文旦さんのは特に密度が凄かったと思います。
一見薄く感じる詰問シーンにも、ひとつひとつの台詞の裏に込められた思いとかがドバアアアってきてもうヤバいヤバいヤバ(ry
個人的な解釈を先に載せときますね−。
S → P
P → M
M ? S
あれ。トライアングルしない(殴
と言う訳で、お題の消化をどうやったのか分からないまま、批評に移ります。
長いけど、無駄のない作品に仕上がっていたように思います。ただ、詰問シーンとそれ以外のシーンで流れが急に変わるので、そこが少し読み辛いかなーって思いました。
キャラはよく作られているように感じました。それ以上に、それがしっかり話とフィットしているのが心地良かったです。
少し勉強のできない私みたいな学生には「ん?」って表現もあって、語彙力の無さを痛感させられました。雰囲気は出ていたのですが、もう少し読みやすくできた部分もあったのでは、と思います。
最後の結びは、すごくまとまった感じが出ていて良かったのですが、それだけで済ますのはちょっと……という気もしました。
読んでる途中「え、これどうやって終わらせるの?」とか思ってたのですが、中尉の台詞で終わるのは結構予想外だったりしました。何だか納得がいかないんですぅ(あくまで私的な意見です)。
話の構成とかはホントどストライクで、力量の差を痛感しました。いつかこんな話が書けるようになりたいものです(-_-)
次回も参加して欲しいものです……、楽しみにして待ってます。








ポルフィーリのじゃんけん(宮塚)  >>222

文旦さんのを読んだ後だと、すごく分かりやすく感じてしまう不思議(ぇ
後から読み直すと、また違った印象が持てたのが良かったです。ただ、全体的にインパクトは薄かったかな、と。
まず最初の台詞に引っかかりました。あ、これは……って思ったのが終盤見事的中。気づくか気づかないかは五分五分かなぁと思いましたが、もう少し気づかれない工夫をしていたら面白くなったかなと思います。
記者のインタビューを中心に物語が展開していくのはオリキャラの時と似たノリだったので、割とすんなり入り込めました。
じゃんけん請負人など、ユニークな設定がたくさん出てきて非常に面白かったのですが、せっかく記者が語りなわけだし、そこはもう少し詳しく説明してくれても良かったんじゃないかと思いました。面白い語り口だったら尚のことですね。
終わり方があっさりし過ぎた気もします。テクニックという単語が出てきてそのまま流れで取材終了、というのではなく、更に二転三転する話が読みたかったというのが本音です。起承転結で言うところの承止まり。長さ的には丁度良いのですが、もっと先が読みたいと思いました。
舞台設定とか、基本的な部分はとてもしっかりしていたので、私も見習いたいです。
次回も面白い作品をお待ちしています。








遊戯魔女パズル(アリス)  >>223

本日の短編というか中編寄りの短編モノ第二弾(何ジャソリャ
こちらも上手くまとまっていて読みやすかったです。やはり真の物書きは多少長い程度なんのそのと読ませる作品を書かれるのですね(謎)
「オカルトです! 先輩!」の一言で一気に話に引き込まれました。こんな部長がリアルに居たら……(マテ
登場する遊戯がジャンケンに留まらず真剣衰弱やポーカーなど、お題を広い意味で捉えているのも一風変わっていて面白かったです。
ただ、最初のくだりが少し長かった気がします。誤字も少々ありましたし、そういった意味では少し推敲が足りてないかなぁ、と。
中盤の魔女が出てきたあたりからはとてもいい流れで読めたので、前半も同じくらいのリズムで読めるように且つ違和感なく仕上げられたら、きっともっと良くなったのではないかと思います。
推敲が足りないと言いましたが、心情描写だとか細かい動作とかはほとんどパーフェクチでしたので、本当にあとちょっと。といった具合です。
ちなみに、大原ミサキが黒だと思ったのは私だけだったのでしょうかね……(汗
何か、その、少し行動や言動にそういった雰囲気がついて回ってる気がしてしまい、「むむ、こいつがもしや黒幕……」とか勝手に妄想してました(ぉぉ恥ずかしい////
伏線の張り方も上手くて、良い手本になってるなぁと(私にとってです)。
今までがどちらかと言えばリア充めちくしょう!な内容だったのと比べると、ゲームチックでラノベ寄りな気がしました。こういうアリスさんも良いですね。
次回も楽しみにしておりますー。









letter from bad child.(自作)  >>219

今までで一番中途半端に仕上がりました。長さに気を取られ過ぎて、話や描写や推敲や推敲や推敲がおっつかなかった感じです。
自分で書いててこんなに面白くないと思ったのは初めてです。妄想してる時は続きとかもあって結構楽しかったんですが、やっぱり色々と浅かったです。
書いてる途中で設定とか展開とかを変えまくったのも、原因の一つかなと思います。(例:蛍とか幻想世界の伏線回収ができていないetc...)
チャットでみんなが「恋愛モノ書くー」的なノリだったので「じゃあ邪道いってやんよ」って書いたのですが、何か邪道とも違う、というか、曖昧で、何というか、ええい何というかやっぱり中途半端なんですよー(泣)
テストやら何やらに追い回されて安定した執筆が出来ず、「あ、やばいやばい間に合わない」って書いたので節々で語りのテンションがごっちゃごちゃ。
まぁ技量が無いって言われたらそれまでですけどねw上手い人は時間が無くてもちゃんとまとまったものを書きますしお寿司。
色々だらだら申しましたが、精進が足りてないという結論に達しました。もう半年以上書いているというのに情けない……。
前回頑張り過ぎて空回ったので肩の力を抜いたら抜きすぎてあびょーんな出来(?)になったらこの始末です。次回こそは、と言いたいところですがこれからリアルで色々と忙しくなるのでどうなることやら……(汗









総評的な何か

とにかくレベルが高かった。「読ませる」作品が、それも凄く強烈にきてて、読んでてうわぁってなった程です。
もう文芸誌に載せてもいいレベルなのでは? って真剣に思いましたが、どうなんでしょうか。
チャットの会話聞く限りでは恋愛が多い予想でしたが、思いの外ジャンルが結構分かれて、こちらとしても色々な作風のものが読めて楽しかったです。
お話も批評も相変わらずな低レベルですが、ゆっくりまったりレベルアップしていく予定なので、これからもどうかよろしくお願いします。
前述しました通り12月頃までリアルが結構多忙になる予定なので、次回のお題はちょっと参加厳しいかもです。ただ、できたら批評だけでもしたいと思っています。
連載の更新やリレーの会議やらストテラ内でも色々とやり過ぎて中途半端になりがちです。多分今回のお題はそれらがいっしょになって滲み出た結果ではないかと思います。
少し、何かに絞った方がいいのかなと考えています。リアル優先なのは前からですが、ストテラ内でも何かに活動を絞ろうかなと考え中です。。。(でもお題はしたいなぁ、っていう)
何はともあれ、楽しいお題でした。次回は「美しい」ですか。どんなbeautifulな作品が飛び出すのか、オラわくわくすっぞ!(黙
最後に、お題に参加した皆様本当にお疲れ様でした。稚拙な作品ですが、よければご批評くださいな。
でわでわ。

メンテ
Re: 【十一月期のお題は「美しい」】お題小説スレッド【十月期お題「ジャンケン」:批評提出期間】 ( No.226 )
   
日時: 2012/10/18 23:38
名前: 文旦 ID:ZMc9ywf2

 皆様参加おつかれさまです。力作ばかりなのにすらすら読めてしまいました。


>>218 太郎、次郎、三郎の汗と涙の結晶様:にたものどうし
 恋愛というのに不得手なので残念ながら主人公のような心地に陥った経験はないのですが、見てるこちらにも幸せオーラが伝わってきたように思います。緊張を誤魔化すために多弁になる様子が何といいますか、肉感を持って響いてくる辺りリアルです。
 何気に下の名前で呼び捨てにしてる辺りはじめから結構親密な気もしますが、最近は普通に呼び捨てしあうのでしょーか。クラスや学校の特色によっても違うのかしら。
 最初の鋏で手を傷つけられる、ずっとチョキしか出さない透、手を傷つけられた主人公がグーで勝つ、ときちんと消化されているのが見事です。さらに最後にジャンケン以外での勝ち負けを持ってくるのもいいですね。
 やや背伸びした風の『彼女』呼びも、最後の「というよりマジで俺の彼女が」に繋がっていることに、読みながらうまいなあーと唸らされました。
 しかし主人公最初から最後までデレデレですね。透も告白以降はデレにデレてWハイパーデレタイム、こりゃからかうなっていう方が無理だと思います笑 青春だなあ。

 文中何度か「俺の通っている学校は〜」「今更だが蓮とは俺の〜」等、特に前置きしなくてもいいであろう説明口調が目につきました。いささか主人公の自分語りっぽく感じたので、多用は避けた方が見栄えはよくなるかと思います。無論そういう印象がための演出でしたら無視していただいて結構です。


>>219 にゃんて猫様:letter from bad child .
 はじめに「私は目覚めた〜星一つ見えない」とあるのに次段落でも「重い目蓋を〜最初に見えたのは暗い空に浮かんだ海だった」となっているのには少々混乱しました。結局どっちが開目一番見た景色なんだよと。別にわからなくもないのですが…『目覚めた』だけのことをなぜ二回言ったし。大事なことだからでしょうか。強調にしてももっとわかりやすく書けたのではないでしょうか。「ぼんやりとした水面に映った天上に映った月」も二度見させられました。
 しかし後に繋がる「ぼんやりとした、曖昧な、それでいて軽快な足取り」とか「きれいな手だけど〜痛そうだった」等を見るに、女の子の言う通り「ひどくあべこべ」な世界観描写のためあえて矛盾したレトリックを多用しているのでしょうか。だとしたら充分に成功を収めていると言えるでしょう。ジャンケンの意味云々よりも文章そのものに恐怖を覚えました。脳の認識より意図的にズレたものへの違和感と言いますか。最後の手紙の内容も併せて、狂い果てた人間の心境というのがうまく描けていたと思います。

 しかし胸糞の悪い話です。母親がただの冷血な鬼畜じゃなく、許してとかほざいてる辺りが余計腹立たしい。イヤですねこういう自分にも理由があるみたいな被害者面して言い訳ありきの好き放題するくせ、他人に我慢を強いるの前提な甘ったれた奴、実に人間の屑。
 そんな母親共々娘もまた、父親にとっては「遠い過去」程度に過ぎないというのも虚しい話。どっちも後始末怠っただけの身体ばっかり年食ったクソガキなんだなあ…昨今では珍しくもないにしろまったくもって救いがたい。父親がこの手紙をどうするかは、おそらく読者によって見解が分かれることと思いますが私は、すぐどこかに隠して(捨てた方がいいと思いつつもちっぽけな良心が痛むから完全に切り捨てることもできずに)もらったことすら忘れ去るんだろうな、などと思いました。
 「ママはグーで殴るから、私がパーを出したって勝てない」という台詞にすべてが集約されている気がします。絶望的な無力感が否応なく滑り込んでくる、この台詞秀逸です。もちろんこれに続く展開も。


>>220 空人様:トライ・アングラー
 同じ舞台、同じ物体を三者三様の目線で綴られていてもそれぞれ語り口や感じ方や微妙に異なっているので飽きずに、かつ情報の確認が取れているのでわかりにくくもなく、話に集中することができました。
 しかし相変わらず空人様は作中の謎やオチが途中でわかってしまっても、最後まで読者を楽しませるのがうまいですね。引っかけやどんでん返しといった、ある意味ではコケオドシと言える技巧にさほど力量を預けず、純粋に物語としての構成に重きを置いているからと推察します。だから再読にも耐えうる作品となっている。この配分には手慣れた筆力が見受けられますね。
 2の肉食魚には既視感を抱きましたが、そういえば以前進化を題材に似たものをドラゴンでお書きになっていましたね。おそらくお題部屋以外の場所だったと思いますが…。
 進化したいとう意志を持って行動する獣とか3のハンター(?)等、何だかRPGっぽくて親しみやすい世界観であります。空人様の作品のわかりやすさの源がわかったような気がします。

 あえて突っ込むとすれば、髪なき魚が「まるで髪飾りのように」と形容するは何事ぞ。いや宮沢賢治の『やまなし』みたいにどこぞから流れてきたのを目撃した可能性もありますが、謎の物体の使い道が魚目線でわかるっていうのはやはり奇妙です。
 いずれにせよ重箱の隅を突くよーな疑問なのですが、一応。


>>221 自作:Dead or Kill
 実は未完成です。タイトルのやっつけ具合もそのせいです。文字数はクソ長いですが会話文での水増しによるところが大きいので、内容自体はスカスカもいいところかと。
 伏線を随所に配置してはあっても、時間上わかりやすい解答となる経緯を書ききれなかったため、この場を借りて公開させていただきます。
 1.なぜ中尉は最初から能力を使わなかったのか→戦場での右腕損失によるダメージで能力枯渇に陥っている(よって前線を退かされ左遷中だった)
 2.いつ中尉の能力が復活したのか→Pの顕現を受けたショックで取り戻す、その際Pとシンクロし思考や記憶を覗くことで彼の正体に思い至った
 3.なぜ院長は他の職員と違い実験体に同情的なのか→物語開始時点で、彼が手がけてきた患者のうち生き残りはM・P・Sの三者しかおらず、また自らの老いを自覚し、さらに厭戦感も加わって研究職からの引退を考えている
 4.Mの日記は誰が隠したか、なぜ隠し場所がわかったのか→隠したのはP。Mに日記片手に詰め寄られパニックを起こしたPが破ろうとし、Mの激怒に感応して顕現発動、Mの頭半分が陥没。Pは頭が働かないながらも諍いの発端が日記にあると判断し、隠すことで事件そのものをなかったことにしようとした。中尉はPとシンクロした際その記憶も入手済み

 名前の由来は『マグダレーナ・ストーン→ストーン→石』『シーザー・アクロイド→シーザー →シザー →鋏』『パルプス・ノーリッシュ→パルプス→パルプ→紙』という安直なものです。ストーンシザーペーパー。
 なるべく「ジャンケン」って単語を使いたくなかったのですが、読み取れない方もいるかもしれないので急遽院長に解題させました。鼎立って言葉を使いたかったのもあります。
 一発ネタをここまでだらだらと引き延ばすのは見苦しいですが、といって別の場で公開するのもアレなので無理やりに仕上げてしまいました。参加者の方々にはさぞお目汚しだったと存じます。
 ついでに会話文のなかでシリーズという単語がでてますが、正しくは「十八」と「十九」シリーズでした。さらに追記するとSは元二一二号室でMと同シリーズという設定でした。数字にも意味を含ませたのですがどうでもいいので割愛。


>>222 宮塚様:ポルフィーリのじゃんけん
 ロシア語とは何故斯様に日本人に馴染みなき発音をしておるのか。個人的にロシア文学がとっつきにくいのは作中での時間の流れが冷や粥並に停滞してる感覚以上に、この覚えにくい人名のせいというのが多分にあると思っています。それは作者である宮塚様にも同様であったのか、「ヴァランチのボス、セミョーノフだった」から続く展開は一瞬私の頭がおかしくなったのかと思いました。今は修正なされたようですが、てっきり実はポルフィーリは世界変革レベルの魔力を有しておりジャンケンによりガイダールとヴァランチの立場を入れ替えたのかと妙な深読みをしてしまいましたよ。

 ジャンケンを魔力を計るものと位置付けるのは斬新で面白いです。ただ読者にも馴染みの深い遊びであるからには必然「ジャンケンに魔法を通すってどういうこと?」となってしまう。一応「じゃんけんの確立について確認しておこう」とありますが、数学が致命的に苦手な私の脳では何が何だかわかりませんでした。この世界での魔力って確立を捻じ曲げる力、みたいなものなんですかね(たぶん間違ってる)。
 現実世界においてのジャンケン像がすっかり染みついているだけに、比較以前に思考が凝り固まっているような部分があって、どうしても理解できませんでした。要するに私以上に彼らは思考停止してるから「最初はパー!」がマジ最強ってことでしょうか(「最初はグー!」ってのは近代日本特有のものなんですが、まあ置いといて)。最初にグーを出して負けたから次にそれに強い手=パーを出す、という心理はわかります(漫画ハンターハンターでも語られてましたね)が、結局エゴールも心理に操られてるの? じゃあジャンケンが魔力測定ってますます何? そもこの世界においての魔法とは??
 まあ「こまけえこたあいいんだよ!」で流せるものではありますが、それだけに「テクニック」というくだりには当たり前だろと突っ込まざるを得ない。まあ現実世界の住民である自分もモンティ・ホール問題とか理論は知っても納得となると別問題だしなあ。
 …何かを彷彿させると思ったらハリー・ポッターでの魔法使いたちの世界観ですな。どことなくクラシカルな雰囲気が感ぜられるのはそんな印象のせいでしょうか。


>>223 アリス様:遊戯魔女パズル
 部長がいいキャラしてますね。後輩でアクティブな猪突猛進オカルト好き、低身長で友達思い。普段冷静やれやれ系を装っている主人公が命を賭してしまう心持もわからんでもないです。
 オリジナルルールのゲーム展開も、その都度懇切丁寧なまでの説明を交えているおかげもあり特に混乱せず頭に入ってきました。こういうのは得てして理解を面倒がって読み飛ばしてしまいがちになるものですが、それをさせない作りは「楽しければいい」という遊戯魔女の精神が息づいているようです。
 しかし、これは所詮安全な場に坐した傍観者の意見だと重々承知してはおりますが、最初の一手でいきなり嘘を消費した主人公には正直「こいつ馬鹿なんじゃ…」と思いました。散々考えるよう自己暗示し入念にルール確認したにも関わらず『一度だけ嘘をついてもいい』の真意に気付かないとは、序盤で長々と推理考察を垂れてたのも相まって、こいつ肝心なときに何ちゅう醜態だよと。「三回勝負だ。だから」の「だから」の意味がわからん、三回ならなおさら初回様子見が定石だろ常考…。相手の手を読もうとするあまり『相手も自分の手がわからない』事実を失念してたってのもわかるのですが、前述した懇切丁寧な説明のおかげで大抵の読者は「ルールはそのまま切り札である」と思い当るでしょうから、これには歯痒さを越して失望めいたものすら覚えました。
 ゆえに同時に「この後『返し』が待ち構えてるな」とも予測できるので、後の展開が予定調和っぽく映じてしまう。もし返しに注視させたかったのならば、主人公に「勝った!」と油断させてからの失墜、を挟んだ方が読者の気を引けたでしょう。その方が遊戯に負けて勝負に勝った感もよりドラマチックになるかと。

 広大な廃ビル群+あやしい都市伝説となれば若者におあつらえ向きの溜まり場だと思うのですが、完全に無人とは治安の良いところなのですね。十年前まで住民がいたなら地理に覚えがある者らがワイワイやっててもよさそうだけど。やはり年中無休で稼働してるっぽい監視カメラの存在が大きいのでしょうか。一介の高校生が監視カメラ映像を知っておるという奇異な状況も、第四都市に入ろうとする者への見せしめがため公開されていると考えればまあ納得がいくやもしれません。カメラによって行方不明者の都市への侵入が明白であるにも関わらず「閑散として人影もなく」警察が動かぬ様子なども、その裏付けであると説明できないこともないような。
 …随分歯切れの悪い物言いをいたしましたが、「オカルト・ミステリ」とはじめに述べているからには、謎を入れる器にヒビが見えるのは致命的でしょう。ミステリの――ミステリの体裁を真似ただけだとしても、そう装うならば――設定構築は普通のそれよりも緻密であるべきだと私は思います。常識の鎖で舞台ごと読者をがんじがらめにしてこそ思考の袋小路に追いやれるのですから、はじめから枠組が形骸化しているのはよろしくないかと。所謂『何でもアリ』を作者自身が認めているも同然ですので。
 オチにしても疑問が残ります。部長が戦った魔女が大原ミサキ、主人公が戦った魔女が部長、となると最初に大原ミサキが戦った魔女はいずこに? 出入り口すべてに監視カメラがあるならば当然、大原ミサキが囚われた直後に魔女だった人物が街を出る姿が目撃されているのでは? まあそれを、単に主人公たちが得ていない情報であると片付けるのも可能ですが、そういうのは後出しジャンケンより性質が悪いです。

 重ね重ね指摘となってしまいますが、「小さな身長でぬいぐるみのような高校生には見えない」という文には間に読点なり入れないと、「ぬいぐるみのような高校生」と彼女の存在自体がオカルトになってしまいます。その後「には見えない」と否定されてますが、今度は世間一般の高校生は皆「ぬいぐるみのような」なる形容が当たり前の世界になってしまうわけで、やはりおかしくなりますね。「迫真的で真に迫るような」の二重表現も、主人公の動揺の現れと考えるにしても、ちょっと引っかかりました。

 何やら長々しい上やや辛辣な苦言ばかりとなりましたが、ストーリー自体は面白かったので、細部に気を付けさえすればさらに魅力的に見せられると思います。一読者として、今作以上に楽しめるアリス様のミステリを楽しみにお待ちしております。
メンテ
Re: 【十一月期のお題は「美しい」】お題小説スレッド【十月期お題「ジャンケン」:批評提出期間】 ( No.227 )
   
日時: 2012/10/30 02:11
名前: 空人 ID:Hl4uCVVg

技術的なものは自分の努力で勝ち取るものだ、という言い訳をしつつ、批評ですー。(敬称略)


>>218 太郎、次郎、三郎の汗と涙の結晶:にたものどうし

 学生のまだ幼く初々しい恋の物語。
 どこにでもありそうな日常が楽しく可愛らしく描けていたと思います。
 しかしそれに伴って、ストーリーの方もどこにでもありそうなものになってしまっていたのではないでしょうか。現実的に考えたら恋愛の始まりはこんなものなのでしょう。しかしこれは小説です。もっとドラマチックに展開していても良かったのではないでしょうか。
 例えば合唱会。唐突に話題に上がってきて、優勝でもなく終わりでは登場した意味が希薄になってしまいます。主人公が「これに勝ったら告白する!」くらいの気迫でのぞんでも良かったのではないでしょうか。そうすれば、負け→落ち込む主人公を彼女が慰め→ゲームで二人きりに→告白、とスムーズな流れが描けたかもしれないですね。
 重複する言葉も多く、描写を描きすぎている感じもしました。王様ゲームでも友人の仕掛けを主人公自らが囃し立てるのではなく、「友人がにやりと笑った」くらいにして、主人公や読者に気付かせる程度で良かったと思います。
 細部に注意できれば、もっと「読ませる」作品になったのではないでしょうか。



>>219 にゃんて猫:letter from bad child .

 過去からの手紙。勝利のないジャンケン。夢へと消える現実。過ぎ去った平穏。
 そこに残っているのは壊れた日常のみで、少女の願いも母親の嘆きも行き場のないままで。悲しく救いのない話でした。
 ストーリーの流れに無理はなく、心情を語る夢の中とどうしようもない現実との対比は秀逸だったと言えるでしょう。統一された陰鬱な雰囲気が絶妙でした。
 お題の使い方も興味深いものでした。ただ自身の批評で語られていたように、描ききれていない部分があったようなので、もう一つ二つエピソードを追加しても良かったかもしれないですね。



>>221 文旦:Dead or Kill

 重厚な言葉に彩られた物語は、闇に落ちて行くだけだった一つの事件を白日の下へと導いていく。
 まず、その完成度の高さに驚かされます。一人一人個性的な登場人物。綿密に構成された世界観。気の利いた台詞回し。どれをとっても素晴らしい出来だったと思います。
 何より謎解きを絡めたサスペンス風のストーリーに引き込まれてしまいました。
 お題消化に関しても適切だったと思います。M(グー)にS(チョキ)が負ける描写が有るとなお良かったかもしれないですね。
 一つ難癖をつけるとしたら、難しい単語が多用されていたことでしょうか。もちろんこちらの勉強不足は有ると思いますが、いちいち辞書で調べるのは億劫ですし、雰囲気作りとしてはやりすぎだった感もあります。その状況を説明する為に適切な単語なんだろうとは思いますが、読者にわかりやすい言葉で伝えられることこそ、書き手側の技術向上につながるのではないでしょうか。
 


>>222 宮塚:ポルフィーリのじゃんけん

 世界に浸透した法則を打ち破る技術は、今後この世界にどのような影響を及ぼすのか。
 魔法世界でのジャンケンの使われ方が面白いと思います。また、記者によるインタビュー風に書かれた文章も興味深いところでした。
 しかし、心理を読み解き直前の情報などからジャンケンの手を読み解くという方法は、流行りといえど少々興ざめといったところではないでしょうか。それならば、主人公が動体視力を強化する魔法のみ使えて、相手の手を見てから後だししていると言われたほうがまだ納得できます。
 読者にとってジャンケンは馴染み深いもので、その攻略法が心理戦にある事は周知の事実だと思います。そこを説明してドヤ顔されても、どうして良いのかわからないという印象が残りました。
 いっそのこと視点を負けた側に持っていったほうが、今までの概念を打ち破られたその心理は劇的で、面白いものになっていたかもしれませんね。
 最後に一人じゃんけんをする記者の描写が、なんだか寂しい気持ちにさせられてしまいました。



>>223 アリス:遊戯魔女パズル

 街外れにひそみ口伝えのみで語られる都市伝説。古来よりの矜持を持たぬその怪異は、奇跡を望む人から人へ闇を求めて移り棲む。
 キャラクターが生き生きと描かれていたのが印象的でした。先輩と部長のやり取りが微笑ましかったです。
 都市伝説や世界観を説明する前半と、一転して遊戯魔女との決戦が描かれる後半とで雰囲気を変え、読者に飽きさせない工夫がされており長文をストレスなく読むことが出来ました。
 都市伝説のあり方や魔女とのゲームなど、読んでいて楽しかったです。
 ただ、やや説明過多だったような気もします。一人称なので先輩の心情を多く入れるのは良いとして、虚偽ジャンケンの解説は少々やりすぎだったのではないでしょうか。そのせいか、要であったジャンケン勝負での先輩の立ち振る舞いなどは、少々雑になってしまっている印象です。
 止める間も無く勝負が始まり、あわてながらも思考し苦戦する様子を書いたほうがそれらしくなったかもしれないですね。
 他にも、大原ミサキが捜索されているはずの痕跡や、彼女が出会ったはずの魔女の処理もなく、引っ掛かりを感じる部分もありましたが、全体的にはまとまった作りになっていたのではないでしょうか。
 最後に、魔女に向かい勝利を望む部長が素敵でした。



>>220 自作:トライ・アングラー

 ジャンケンで最初に浮かんだのは、そう三角関係でした。
 そこで恋愛ものを考えたのですが上手くまとまらず、某歌のタイトルからアングラー=釣りを思いつき、こんな話になったわけであります。
 実は主人公それぞれにグーチョキパーに因んだ名前も付いていたのですが、一人称で会話する相手も登場せず、必要なくなってしまいました。まぁ、勝ち負けがわかりやすくなる程度の効果でしょうけどね。
 一応、1を恋愛、2は戦闘、3がギャグ(オチ)というくくりで考えていたのですが、あまり変化をつけることが出来ませんでした。
 もっとゆっくり推敲したいです。


そんなわけで「ジャンケン」、皆さんの勝敗はいかがだったでしょうか。
勝利条件は満足できたかです。
見ての通り僕は惨敗なわけですが……。
さて、次回は『美しい』というわけで、はじめての名詞以外のお題で皆さんが趣向を凝らした作品が集まるのかなと期待しております。
期待しておりますよー。
ではー。
メンテ
Re: 【十一月期のお題は「美しい」】お題小説スレッド【十月期お題「ジャンケン」:批評提出期間】 ( No.228 )
   
日時: 2012/10/31 19:54
名前: アリス ID:PsIFP7j6

こんにちは。今回も参加させていただきました。


>>218 太郎、次郎、三郎の汗と涙の結晶さん:にたものどうし

 読んでいるこっちまで胸がキュンキュンするようなお話でした。物語とジャンケンのお題消化の絡ませ方がいい具合でとてもよかったと思います。最初のハサミの貸し借りの部分の、直接言及はされていないけれどジャンケンを暗に示しているのもお上手ですし、後半の二人が恋人同士になってからの会話でのやり取りも前半の部分が活きてきているようで秀逸。やり取りに瑞々しさが感じられるお話だったと思います。気になるのは、ちょっと主人公と遥の二人とも、からかわれることを気にしすぎじゃないかなあという点でしょうか。それだけは気になりました。とはいえとても良いお話で、前回との本気度が全然違うなと感心しました。こういう恋愛系はとても癒されますね。楽しかったです。ありがとうございました。


>>219 にゃんて猫さん:letter from bad child .

 すごいなあというのがまず最初に来ました。綺麗なお話だと思わせたところに挟まれる痛々しい描写が凄まじく、幻想的な雰囲気とのギャップが不気味さと悲痛さに上手く作用してる感じが最高でした。にゃんて猫さんのお話はこちらのお題小説スレで何度も拝見させていただいていますが、不気味さの際立つお話を書くのがすごいお上手な気がします。お題『魔王』の時を彷彿させます。空白や、短くて簡潔な言葉で語っていくのも気味の悪さが際立つ感じがあってよかったし、後半の現実に戻ってからの嫌な気持ちにさせる展開はホント見事としか言いようがないです。もう発想の時点でこんなこと思いつかないですね。逆転する海と空とか、虐待的な意味合いをジャンケンに落とし込むのが本当のすごい。言葉はとても柔らかいのに、その裏にあるのはひどく痛々しい現実。そういうギャップ的な面でのインパクトが一面的でなく全体的に滲み出ているような書き方はそうそうできることじゃないのですが、この物語はそれが綺麗に出来上がっていて素晴らしいなと。ちょっと今回は突っ込むところがあまりなくて、にゃんて猫さんにとってためになるようなことが言えません。めきめきと実力がついているようですごいなと思います。これからも面白いお話読ませていただけたらなと思いました(来月は無理なようですが)。ありがとうございました。


>>220 空人さん:トライ・アングラー

 ここまで至るところまで綺麗に整ったお話はそうないなあと思います。読み終えた後にタイトルの意味に気付いて、ここまで作品を的確に表せるタイトルがあるのかと脱帽です。三つの視点から、それぞれが誰が誰に勝利し誰に敗北、という三つ巴が描かれていたのはもうすごいとしか言えないです。ジャンケンというお題を、ジャンケンそのものではなく別の何かに投影させた上での発想に帰着させるのはすごい難しいと思いますし、それをわかりやすく丁寧に書き進めていく構成力と筆力には驚かされっぱなしでした。1、2、3の書き分けも自然ですし、登場人物(?)たちの真剣さを外側から見つめる読者側としてはなんだか滑稽に見えてきて、そういうコミカルさがいい意味で物語の面白さに繋がってるんじゃないかと思います。最後のオチもとてもよかった。まさかルアーだったとは。最初に整った、と書きましたが、タイトルや展開から何まで隙がないです。綺麗な描写や印象的な台詞で見せようとする気概があるなしに関わらず、こういった文章できちんと物語の面白さを描けるんだなあと模範的な上手さを見せつけられました。とても面白かったです。ありがとうございました。


>>221 文旦さん:Dead or Kill

 こういったお題スレでは短編を要求されるために、設定やら何やら細かいところまできちんと突き詰めて書くということがなかなか難しく、全体に行き届いたような土台がしっかり築かれたお話になかなか出会えるものじゃないのですが、そういった意味での工夫が感じられて感動しました。なかなか難しい言葉(残念ながら私程度では読めない言葉も……)もありましたが、機械的でSFチックな世界観にとてもマッチするものでしたし、なんというか、物語だけでなくとも字面でも硬派な印象が読者に伝わるのがとてもよかったです。会話文が多めですが地の文の固さをいい意味で緩和する作用が働いていて読みやすいですし、どういった経緯なのか、MやPといった登場人物の関係はといった、読者が自然と感じざるを得ない疑問を尋問形式で少しずつ明かしていく構成もとてもお上手だと思います。何より設定が魅力的でした。Pがお墓に辿り着いてからPとSの会話は反則級の切なさ。こういうのに弱いのです。ラスト辺りの院長の言葉も胸を打つものがありました。これで未完成とは恐ろしいですね。長さを感じさせない、面白いお話でした。ありがとうございました。


>>222 宮塚さん:ポルフィーリのじゃんけん

 ポルフィーリとかウラジーミルとか舞台はロシアなのかなとも思いましたが特に関係ないみたいですね。お読みしましたが、こういう完全な勝利といった約束された絶対的な設定に私は魅力を感じてしまう性質なようで、最初の言葉から思いきり心を掴まれました。完全な勝利宣言を前面に押し出す、特に今回のように冒頭からそのような言葉が出されるのですから、この絶対的な「勝利」を覆す何かが存在するんじゃないか、完全な勝利を負かすことのできるトリックや仕掛けが作中で提示されるんじゃないか、と変に期待を持ってしまうのです。それがまさか傀儡だったとは。頭には入っていたのに、街での闘争へと軸が動いたためにすっかり忘れていて、やられたなという感じです。今思えば人間相手であるときちんと宣言していますね。魔法がジャンケンと結びついている設定もいいですし、現在の私たちにとって「テクニックがあれば勝てる」という常識が常識として広まっていない時代にスポットが当てられている舞台設定もいろいろと想像できて楽しいです。実は現代の過去の話ではないかな? みたいな。違ってるかもしれませんが、私たちとは「別次元」「別世界」と思わせて、そこに私たちにとっての常識を突き付けた者が特異であるというミスリードは奇抜で面白いなと思いました。とても楽しかったです。ありがとうございました。


>>223 アリス:遊戯魔女パズル

 ちょっとミステリっぽいのを齧った素人が書いてみました、というにわか臭が気持ち悪い。元々は、やれやれ系の先輩「僕」と後輩の部長の二人が妖怪やらと相まみえる短編連作的なのを考えてまして、また一方で作中に登場する奇妙なルールに乗っ取ったジャンケンも同時に考えており、今回のお題のためにドッキングさせてみようかなと思った次第でした。しかしながらとんでもなく構成が稚拙で緻密さの欠片もなく、なんという恥さらし。誤字も多いし伏線もだらしがないし救いようがありません。一番の問題は、作中のジャンケンに勝利する方法を私が思いつかず、私自身が勝てなかったことでしょうね。パズル要素も特になし、完全にインパクトだけ、という指摘すれば山ほど荒の出るお話だなあと猛省してます。お目汚し失礼いたしました。





今回も力作揃いでとても楽しかったです。
参加者の皆様、企画者様もお疲れ様でした。ありがとうございました。
メンテ
Re: 【十一月期のお題は「美しい」】お題小説スレッド【十月期お題「ジャンケン」:批評提出期間】 ( No.229 )
   
日時: 2012/11/01 00:01
名前: 企画運営委員 ID:oy8XVHeM

【第十七回総評】

 前回までに負けず劣らず、とても力作の多い回となったと思います。なかなかファンタジーと結びつきにくい今回のテーマでしたが、その分皆さんの発想力が試された面白い回でした。どの作品もアイデアが秀逸ではっとさせられ、またいつもよりバリエーションに富んだ作品が見られたのではないかなと思います。
 設定に凝った作品と、ほとんど特殊な設定を用いなかった作品に二分されたんじゃないかなと感じました。前者はオリジナリティに溢れる反面、やはり説明過多になりやすい傾向にあったと思います。いかにすっきりと読者に理解してもらえるかはとても難しい問題ですが、何らかの工夫があればと思うことがありました。また、後者はほとんど説明が必要ない分、少々味気なく感じることもありました。どちらにも長所と難点があって難しいところですが、どちらにしてももう一ひねりあればさらに良いものとなったと思います。
 さて来月のテーマは「美しい」です。初の名詞ではないテーマとなりましたが、その分イメージも膨らませやすいのではないかと思います。たくさんの方の参加をお待ちしております。
メンテ

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