Re: 夢舞台〜甲子園にかける思い〜 ( No.6 )
日時: 2010/10/30 13:41
名前: 丘剣 ID:UasI4dG6

 ―Wイニング―

二〇一六年、八月一五日、甲子園第三試合目

皆岡たち、新実高校は今日、野球の練習が休みだ。そして唯のバスケ部も休みだ。
だから今日は、二人でどこかに出かけることにした。岡皆は、ラジオをイヤホンで聞きながら出かける。
ラジオから聞こえるのは、甲子園の実況。そして、今日は双子の弟の洋兵の吉野原高校が、試合をする。
吉野原高校は、徳島県のチームで、毎年優勝候補に挙がっている。

「ねぇ〜、どこ行く?」

唯が問うてくるが岡皆は野球の中継に集中していた。

「ねぇーってばぁ〜」

「あ!えっと〜……」

返答が出てこない。

「じゃ、どこでもいい?」

「あ、ああ……おれは別に……」

そう答えるが2割ほどしか岡皆の耳に唯の声が聞こえていなかった。あとはすべて中継。




二〇一六年、八月十五日、甲子園

「岡皆!お前出るか?」

監督の質問に一度洋平は戸惑った。なぜなら、今出て流れが変わってしまったらという不安からだった。
でも、監督からだったので断りにくかった。

「は、はい!」

不安を押しつぶすかのように思いっきり返事をした。

六回表、ノーアウト

ピッチャー変わりまして、岡皆君

場内アナウンスが流れ、吉野原高校のアルプススタンドからは大歓声が上がった。
少し、マウンドで肩を鳴らし試合が再開された。
深呼吸をし、緊張をほぐすとミットへ向け、ストレートを思いっきり投げた。

バンッ

ストラィーク

一四六キロ

大歓声が上がった。

そのあと、二つ三振を取り、向かえたのは、二アウト。
今までの様にストレートを投げた。力いっぱい……。

キーンッ

レフト前ヒット。

その後にもレフト前ヒットを二つ許し三番、斗世海(とようみ)。
外野手はすべてバックホーム体制で前に出てきている。洋兵はカーブを投げた。

キィィィー――ン!!!

金属音がはじけた。ボールはライト前に落ち、ライトが飛びついたが、目の前でバウンドし上を越して行った。

そのまま、一塁ランナーが戻った。そして、撃ったバッターも足が速く、ホームに戻った。

逆転―――――

その言葉が頭に残る。不安が大きくなる。自分のせいだ。初めて甲子園のマウンドに立ったことで緊張が限界を超えていた。
しかし、監督はそんな洋平を代えず、九回まで投げらした。そして、結果は、三対七だった。
選手は、泣きながら甲子園の砂を集めて球場をさった。


吉 000 120 000 3   H5 E0

夢 000 004 03× 7 H10 E0