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[3727] Almega fao グーちゃん
   
日時: 2017/05/11 21:17
名前: 夜業 ID:nnlKIBXg

 
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Re: Almega fao グーちゃん ( No.2 )
   
日時: 2013/11/21 23:07
名前: yakou ID:d4cMmIXM

 私は昔から魔法というものに心を奪われ、将来は魔法少女を夢見るような純粋にして、一点の曇りのないアホの娘である。みんなが幸せになるような素敵な魔法。そんなものを模索するために私は微塵も疑いを持つことなく多大な魔法書を読みあさり、難しい本をたくさん読んで、日々どうしたら魔法使いになれるのか、どんな魔法を作ろうかと夢を膨らませていった。しかし現実と言う鋭利な刃が容赦なく私を襲った。
 私は容姿は良いものの、普段から分厚い訳の分からぬ本を読みあさり、女の子らしさを微塵も発揮せず、人とのコミュニケーションに精を出さなかったのは言うまでもない。一様腐れ縁の友達が一人いるのでそこは別にそこまで狼狽えるような問題ではない。むしろ問題なのは私のアホっぽさによるものである。普段から常に意味の分からぬ本しか読んでいないので、私の頭の中の情報は偏り、勉学に関係ない情報ばかりが集約し、およそ微塵も役に立たぬような知識のみが脳内を埋め尽くしていた。おかげで成績は低空飛行。そして成績が悪ければ、魔法の世界にどんどんのめり込んで行く始末。まさに負のサイクルに相応しい体たらくぶりである。
 なぜ今更になってこのようなことを悶々と反芻しているのか。
理由は実に明解にして非常な存在が私の目と鼻の先に姿を現したのだ。

  ^ ^
(=│ω│)「とっと起きんか、キサマ」

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Re: Almega fao グーちゃん ( No.3 )
   
日時: 2013/11/23 23:40
名前: yakou ID:H2OwzsBw


  1.魔法使いの朝

うとうととした眠気の中、私の目の前に灰色の猫がズイと顔を寄せてきた。だだの灰色の猫だ。ぷっくりとした体に関節があるのかないのか分からないほど短い手足がついていて、妙に縦長な目で可愛いい容姿をしているこのマスコットのような生き物が力強いおっさんの声を発し、二本の足で直立していること以外は普通の猫だ。

「早く起きろ。そして火を出せ」

ここ最近は火を起こすことが朝の日課となりつつあるのには大して深い理由はない。ただ私が魔法使いであるということだけの話であって、殊更に火を起こす意味はない。

「うなぁあー」

眠気で回らない頭を必死に酷使しながら、火についての概念を搾り出し、抽出してみる。
仄かに指先が熱を帯び始めると、今度は形を連想し、そこに抽出した概念を押し込めるように具現化させた。

プス

魔法として形にした瞬間に火はその形を維持できず、沈下すると、黒い煙が一掴みほど上がっただけで、ふっと指から何もかもがうざむざと消えていった。

「なんだ今のは、誰が煙を出せといった火を出せ。火を」

「そんな寝起きからできないよぉー」

「アホに寝ているも起きているのも関係なかろう」

「アホじゃない。てか、今何時なの?」

「もうとっくに予定起床時間を過ぎて一時間と二十六分になる」

「え?えっ、それ完璧寝坊してるよね」

 「だから早う起きろと言っただろ」

 先程の眠気が一気に吹っ飛ぶと頭の回転よりも早く体が動いた。急いでパジャマを無造作に脱ぎ捨てると、すぐさま制服を身に纏う。もはや必要性を問いたくなるような手さげカバンを掴むと扉を乱暴に開き、階段を駆け下りた。
 下のリビングではお母さんが実にゆったりとコーヒーを啜っていた。

 「あらミっちゃん、おはよう」

 「お母さん、お弁当ちょうだい。遅刻するー」

 「はい、朝ごはんの分も入れておいたからね」

 「いってきます!」

 いってらっしゃいという母親の声を聞く暇も、身なりを整える暇もなく、蹴破るぐらいの勢いで玄関を踏み出し、登校を急いだ。
そこには私が望んだ魔法使いの朝とは到底似ても似つかぬ光景が広がっていた。


 「あらグーちゃん、おはよう」

 「バットモーニングだ。ミセス」

 グーちゃんと呼ばれているネコは呆れながら言うと、カップに注がれた牛乳を啜った。

 「ところでグーちゃん」

 ミセスは実に興味深そうにこちらを見ながらまるでウブな稚児のように尋ねた。

 「あなた指がないけど、どうやってカップを片手で持ってるのかしら?」

 「魔法だ」

  これが魔法使いの朝なのである。







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Re: Almega fao グーちゃん ( No.4 )
   
日時: 2013/11/25 00:17
名前: yakou ID:uhh.WRO6


魔法使いの朝、否魔法使い見習いであるミっちゃんことミッシィ・アシュランリールの起床は遅い。そのせいで登校の際には走ることが常となっている。17になった今でも寝坊は多々あり、胸はほとんどまな板、頭はおろそかでお世辞にもいいとは言えない。おおよそ褒めるべき点が、整った顔立ちと髪以外にないといえよう。

「いたーい」

当然の如く遅刻し、その罰としてもらったMs.フラン・ド=ヤコヤホフ修道女の聖書チョップをもらったミッシィはくにゃりとだらしなくたれたアホ毛を気にしつつ、頭をさすっていた。すると、ミっちゃんと呼ぶ声が後ろから響いた。

「おはようぜふ、シノちゃん」

「おはよー」

ゆったりと間延びした特徴的な喋り方をするこのゆったり、温厚、平和主義の三拍子揃った聖母マリア見習いのような邪険の欠片すら感じさせぬ子は私の唯一の友達にして親友というべき存在である。名前をアマクサ シノと言う生粋のジャパニーズである。柔く包み込むボブカットにゆるいアーチ状にニンマリとした目が特徴であり、私よりも胸がポヨポヨしている。要するところ彼女構成するもの全てがなんだかフワフワしていて柔らいものだけで出来ているのではないかと思うほどポワポワしている。

「ミっちゃん?どこ見てるの」

「いや、ほんの少しこの世の無情を垣間見ていた」

シノちゃんはぽぇー、とした様子が何かよくわかっていないようである。

「ところでミっちゃん」

「ん?」

「最近あの難しい本読んでいないけど、どうかしたの」

「ああぁー……ちょちょっとね。まぁ色々」

ふぅーん、と特に殊更これと言って興味がないと言った感じで彼女はそれ以上何かを言及してくることなく、じゃあねーとだけ言って自分の席に引っ込んでいった。
シノちゃんは私に負けず、劣らず、バカっぽく見えるが異様に感が鋭いところがある。実際シノちゃんは留学生だし、ちょっと気の抜けているところが目立つが、めっちゃ頭いい。よく私が生きてこれたのは半分はシノちゃんのおかげである。
ここ二週間で私の生活は劇的に変化したわけではない。しかしながらとても大事なものを失ってしまったような気がする。それも全てはあのネコのせいである。ことのてん末を語りたくもあるが、それよりも……

 ズピーズピー

 今は眠たい。

 ※

「ミっちゃん見てみて、ネコちゃんだよーあったかいよー」

抱えたネコをギュと抱きしめるとネコが山に埋めれていく。

「そのネコを放しなさい」

「えーミっちゃんも触りたいでしょー」ポヨンポヨン

「うわぁーはなせぇー」

  ^ ^
(=・ω・)ニャオ


 ミッシィ・アシュランリール
 ♀ 17歳 162cm 49kg
 腰まで伸ばしたライトブルーの髪とアホっぽさを引き立たせているアホ毛を持った基本アホな少女。
 魔法という概念に執着しすぎるあまり多くのものを犠牲にしてきたせいで、知能指数は低く、友達が少ない上に将来の夢が魔法少女という脳内お花畑な残念な子。
 先天的に魔法の才能を持っていたが、勉強嫌いで、自意識がなく、向上心が低いために思うように伸びしろが見いだせないでいる。
 好きなものはイモ。嫌いなものは否、敵は巨乳。


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Re: Almega fao グーちゃん ( No.5 )
   
日時: 2013/11/30 17:02
名前: yakou ID:36t8AO6s



 2.魔法とはなんぞや

  二瞬間前まで私にとって魔法とは人智を超えた奇跡を故意に起こすことのできるような万能にして超汎用的なとても曖昧でフワフワしているようなものと思い込んでいた。そうちょうどシノちゃんみたいな。しかし魔法とはそんな可愛らしい絵日記のようなものではない。そういうことを身をもって私は痛感した。
  魔法とは何ぞや?
 これはもはや数式に等しい。

 「さっぱり分からん」

 机に顎をつきながら、目の前に置かれたロウソクの上を揺らぐ火を恨めしく睨んだ。人は元来火を日常的に使用しているが、その火についてよく知らないことが多い。突き詰めてしまえば、知る必要性がない。火のつけ方、消し方さえ知っていれば、それはもはや火を扱えるだけの資格を持っているに等しい。だが、魔法使いはそうもいかない。
 グーちゃんが来て以来、私の朝は発火から始まり、学校から帰宅の後なぜか魔法ではなく理科の勉強をさせられた。グーちゃん曰く、魔法は原理、物理、生理のみっつを根源に形成されるものらしいが……

 「さっぱりわからん」

 そう無意識のうちに声を漏らしていた。

 「何がわからんというのだ。貴様の使っている教材の一年の分野だぞ。それが分からん時点では魔法使い以前に人として脳が足らんぞ」

 私のベットの上でおやつのシュークリームを咀嚼しながら、一人チェスに講じている猫の何とも辛辣な発言に私はぐぅの音も出ずうなだれるしかなかった。あ、私の分が……

「うわぁーからんわぁー」

 ぱっつんぱつんに張り詰めていた堪忍袋が弾け飛び、理性のたがが外れると、飢えた獣の如くベットに飛び込み、チェス盤が転げ落ちるのお構いなしにグーちゃんを引っ捕えた。

 「キサマ何をする」

 「嫌だ。つまらん。お話して!」

 矢継ぎ早に飛び出したわがままに尽きる発言にグーちゃんは哀れみを込めたような溜息を吐いた。

 「全く仕方ないアホだな。いいだろう。歴史もろくに学ばず、見聞を微塵に広めようともしない貴様に外の話をしてやろう」

 外の話。ピクリとアホ毛が跳ね、ドキドキと脈が早くなる。
 外の話。それは私にとってとても胸が踊るような話である。大きくなくとも……
 なぜならここは子どもにとって【鳥籠の国】だから……



 グーちゃん
 白に近い灰色の毛並みに背中に黒い模様の3本線を持ち、縦目が特徴的で可愛らしい顔に似合わず、力強いおっさんのような声を発するネコ。
 基本直立状態で移動の際は浮遊する。たいてい何でもできる。一ヶ月以上昔の記憶がなく、なぜネコなのか、元々ネコなのかは不明。(おそらくネコではない)一様、魔法使いミッシィの使い魔という話になっている。
 好きなことは闘争
 嫌いな組織団体はGroreal


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