このスレッドは管理者によりロックされています。記事の閲覧のみとなります。
ホームに戻る > スレッド一覧 > 記事閲覧
[5] 第二回短編コンテスト【結果発表】
日時: 2011/07/14 23:39
名前: 新短編コンテスト ID:75c0peHc

●第二回短編コンテスト
 今月の管理者:葵

 こちらは短編コンテスト、作品投稿スレッドです。短編コンテストに参加される方はこのスレッドに作品をご投稿ください。
 執筆・投稿される前に、規約・企画説明スレッドをお読みください。
 今回は通常コンテスト回になりますので、以下に発表されるテーマを取り入れた原稿用紙20枚以内の短編を執筆するようにしてください。
 なお、ご質問等がございましたら、談話室の方にお願いいたします。

 ☆作品提出期間は7月31日までです。余裕を持った投稿をお願いします。



●今回のテーマ 『命』
 単に生命という意味だけではなく、「髪は女の命」というような抽象的な意味も持つこの言葉を、今回のテーマとしたいと思います。ちょうど夏休みとも重なりますので、たくさんの方にご参加いただければ幸いです。

●提出作品(敬称略)
>>1 サキ:『命の輝き』(4枚)
>>3 siromiso:『卒業』(9枚)
>>4 春姫:『かみひこうきサマー』(15枚)
>>5 寧々:『チュンチュン☆ワールド』(20枚)
>>6 ポンチョ:『壊した時計』(10枚)
>>7 鮭:『かぼちゃの赤ワイン煮〜みつばを添えて〜』(8枚)
>>8 ▲:『お盆の杏仁豆腐』(18枚)
>>9 屍:『くたばれ世界』(13枚)
>>10 nom:『雨と唇』(11枚)

以上九作品を参加作品として承認します。

(期間超過)
>>12 じょらん:『あのコはキミを騙している』(11枚)

ペナルティはありませんが、今回投票権を得ることはできません。

>>16 結果発表
>>17- 投票詳細
メンテ

Page: 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 全部表示 スレッド一覧 新規スレッド作成

Re: 第二回短編コンテスト【結果発表】 ( No.20 )
日時: 2011/08/16 00:13
名前: 屍(投票) ID:ABR2PZ72

 ただの屍のようだ。返事はないのでどんどんレビューする。敬称略。

・サキ『命の輝き』
 面白い。残念だけれど違う意味で。小説としてどうかと問われると、非常に残念としか答えようがない。まず描写。これはしっかりしてもらいたい。いくらストーリーがよくても描写がしっかりしていない限り、面白い小説を書くのは難しい。“!”や“?”などの記号、擬音を使わずに書いてみてはどうだろうか。代わりに「○○は驚いた」などと書くだけでもだいぶ違ってくる。記号はある程度上達して、効果がわかってから使ってみればよい。それからストーリーだが、これもあまりにもつらい。不慮の事故、記憶喪失、それから友情。陳腐な上にまるきり前回と同じで、ひねりが感じられない(悲しいかな、陳腐な物語を量産する作家も世の中にはごまんといるのだが)。あなたにしか書けない話を探して欲しい。二回目でもあるし、少しは向上がみられる方が読むほうも楽しいというものである。まずは小説を読んでしっかりと研究してください。話はそれから。

・siromiso『卒業』
 決して届くことのない手紙たち。成長記にすらなるほどの想いの積み重ね。発想はなかなか文学的で良い。とりあえず技術の拙さを度外視すれば、叙述の句点がないのも独特の味があってなかなか。
 しかし、物語自体は残念ながら弱い。この手の物語に当然あるべき過去や厚みというものが完全に欠落している。発想ありき、逆にいえば一発の発想しかないのだ。具体的に指摘するならば、アユミの存在が弱い。なぜタクヤはアユミが好きになったのか。なぜアユミは死んだのか。なぜタクヤはアユミに手紙を出し続けるのか。そこにまた物語があるはずだ。また、主人公の視点が希薄である。換言すれば、主人公の存在意義がわからない。物語が主人公の叙述であるために、タクヤの内面の動きの描写が疎外されているようにも見える。十五年間もの間、届かぬ手紙を出してきた相手である。タクヤの内面はもっとダイナミックでもいいはずだ(そこをクライマックスにできるはず)。
 枚数はまだまだ余っている。発想を練って、練って、膨らませる。それから、これでもかというくらいの書き込みを見せて欲しい。努力次第でいくらでもよくなれる作品だ。

・春姫『かみひこうきサマー』
 出会いがあって、障害があって、解決があって。失礼な言い方かもしれないが、前回作品に比べると物語の動きという点で、だいぶ向上が見られた。起承転結がしっかりしていて、ストーリーがわかりやすく、好感が持てる。主人公に成長があるのが見どころだ。タイトルセンスもなかなかである。
 ただし、見せ方がやや残念。文体が平板すぎて、クライマックスパートと日常パートに差が少ない。特に公園のくだりは回想にしてしまうにはもったいない。もっともっと書き込めるはずだ。部活に関する描写も、原稿用紙二枚くらい使う勢いで描写しても良いと思う。そのくらいやらないと「管を巻いている」という言葉にどうも説得力がない。もう一つだけ指摘すると、好みの問題になってしまうが物語全体がどうも綺麗事に過ぎるようにみえる。生きるということの生々しさが欲しいかなと思った。
 前回よりは向上が見られ、読んで楽しめる作品にはなったと思うが、もう一歩足りないなと思わせる出来である。もっともっと重厚に書いてほしい。

・寧々『チュンチュン☆ワールド』
 文体と語られる内容のミスマッチが面白い。こういうのでくるか、と意表を突かれた。爆笑である。台詞のふざけぐあいと字の文の冷静さ、ギャグ漫画のようなノリが魅力的。技術的な拙さも、全体の雰囲気に対して違和感がなく、それほど気にはならなかった。こういったお馬鹿な挑戦は好きである。
 ただし、物語全体の雑さはやや目につく。復讐を軸とした進行、こじつけ気味の教訓などはどことなく昔話、あるいは少年漫画チックである。特に、終盤で急に小鳥たちとたっくんの間に対話が成立するのはどうにかならなかったものか。ここまでふざけておいて結末が陳腐かつお説教的ではどうも締まらない。最後までふざけ倒さないにしても、なにか普通でないことをしてほしかった。
 ハジけた文体がなかなか魅力的だったが、物語が拙いのが残念な一作であった。

・ポンチョ『壊した時計』
 悪いけれど、これは完全に駄目。登場人物が思想を直接台詞で語るのは白ける。さらにその思想自体もどこかで聞いたような月並みさである。この程度のことを他人が考えていないと思ったら大間違いだ。コンピュータの理解も甘すぎる。もし本気でこれをやりたいのならば、思想も舞台設定もかなり作り込まねばならない(ex.『ツァラトゥストラ』)。これを付け焼き刃でやろうとすると小説とも説教ともつかない酷いものが出来上がってしまうのだ。小説は基本的に暗喩である。直接的に語りたいのであれば、なにも小説でなくても良い。改善案としては、例えば登場人物が作中で語るたとえ話を実際に小説として書いてみてはどうだろうか。ただの語りよりは作中のできごとから迫った方がずっと説得力は増す。
 この手の小説はかなり書いたために手厳しいレビューになってしまったが、言いたいことは一つ。思想で小説を書くのは相当に難しい。小説では何も思想を語る必要はない。適切な方法であれば、思想を示唆するだけでも、疑問を投げかけるだけでも、あるいは思想と全く関係なくても構わないのだ。この路線を続けるにせよ続けないにせよ、この機会に様々な点において根本的に再考してほしい。暗喩の書き方を学ぶにはショートショートを読むのが良いかもしれない。

・鮭『かぼちゃの赤ワイン煮〜みつばを添えて〜』
 どこにでもあるような、ないような話。どこまでもお馬鹿で生活力のないかぼちゃとそれを憎みつつも愛す私の奇妙にねじれた関係が面白い。ピーマンを枯らして泣き声を上げるかぼちゃ。それに対する“私”の呪詛はどことなく自分からは失われてしまった物に対する羨望を窺わせる。その後、真の理由を明かした後の壮絶な夢は捻くれた優しさを象徴していると読んだ。赤ワイン、血、経血という連想の微妙なスパイスも“「てめえは私の血で生きてんだよ!」”という台詞と連動してよく利いている。物語が一つの象徴に向かって収束していく感覚が快い。
 ただひとつ抽象的ながら難点を指摘させてもらうと、少し物語が小さすぎる感がある。中盤に差し掛かったあたりで幕が下りてしまったような気分である。かぼちゃと私の関係性がいかに進展していくのか(あるいは進展していかないのか)といった辺りはもう少し先まで書けたはずだし、その方が面白かった気がする。
 全体的には短いながらよくまとまった作品だ。想像力を刺激された。

・▲『お盆の杏仁豆腐』
 決して軽い文体ではないが、疾走感を覚えた。圧倒的なディティールの書き込みによってかなりのリアリティが生まれている。周囲から放置されてきた竜太が桃さんとのある種の過酷な付き合いによってつながりを取り戻す物語と読めた。淡々と訴えかけるでもなく身の上を話す。そんなある意味で不幸の極致からエンディングのやりとりへ。その間、やっていることといえば労働労働労働なのだけれど、登場人物が生き生きと動くさまには他者と密接に関わっていくことへの強い肯定を感じた。丁稚奉公のような労働の描写もどことなく現代のお手軽さへの批判を思い起こさせて、主題によく合っている。こういった「面倒臭い付き合い方」というのもなかなか面白いと感じさせられた。
 ただこの物語は「命」なのかどうかと問われるとちょっとどうなのかとも思った。お盆、洪水といった直接「命」に関わる出来事自体は主題というには背景化されていると感じた。しかしまあ「生」の物語として「命」と関わっているといえないこともないので、このあたりは難しいところである。あとこれはやはり三人称の語りよりは一人称の方が似合うと思うのだが、どうだろう。

・ nom『雨と唇』
 三人の登場人物たちのとことん下らない痴情のもつれ。望んでいるのかいないのかわからない性交でも胎児はでき、そして死んでいってしまう。命ですらもこれほどまでに簡単に消費されてしまうことに恐ろしさを感じた。醜い橋本が主人公を愛していて、美しい美紀は主人公を愛していないという苦々しい構造も思わせぶりである。人間の自分勝手さ、そして裏切りが主題だろうか。
 ただ、妙に複雑な進行にちょっと混乱した。演出的な効果としてもちょっといまいちな印象。また、小道具の使い方が甘めに見える。煙草、雨などは現状ではただの雰囲気作りだが、もっと意味を持たせられたはずだと思う。
 まあ、なんだかんだで面白い作品である。

・じょらん『あのコはキミを騙している』
 これはやられた感がある。まさに書きたいことを書かれてしまった。仮面を剥ぐと、また仮面。どこまでいっても仮面しか見えない人間の本質をめぐる戦い、あるいは抵抗だろうか。結局のところ自分を信じて、あるいは信じられないからこそ笑うしかないという結末は、この世の不可解さを上手くとらえている。“賢”の愚直なまでの素直さと、“賢”そして“ヒナ”までも裏切ってしまう“葉月ちゃん”の対比が物悲しい。“葉月ちゃん”の本心はどこに、あるいはどこにもないのか、などと考えさせられる。
 投票圏外からのある意味で卑怯な一撃であった。拍手を贈りたい。

・自作解題
 命、命。命ってなんだろうと考えつつ、気付いたら「性(生)」の物語になっていた。おそらく不快に感じた方も多かったと思うが、個人的にはここまで掘り下げていかないと命について語るのは難しいと思う。主題は、生きるってなに? それって性交なの? 性交の為に生きて、性交のために死んで、それでいいの? という問いかけである。まとめてしまうと二行もないシンプルな問いだが、答えるのはなかなか至難の業である。この答えは各自で探して欲しい。
 心残りなのは、後半から最終盤にかけての急ぎ過ぎだろうか。特にラストシーンなどは時間があればもっと書き込みたかった。
 とりあえず、ハイテンションで微エロ微バイオレンスが書けて満足である。なんとなくすっきりした。この作風をこれからも続けるかどうかは不明である。

 以上レビュー。これを総合して順位は以下の通り。非常に迷ったが、やはりこの順番がしっくりくるのではないかと思う。

・ベスト
一位(3pt)  ▲『お盆の杏仁豆腐』
 非常に迷ったがこっち。物語の厚みが素晴らしかった。
二位(2pt)  鮭『かぼちゃの赤ワイン煮〜みつばを添えて〜』
 短い中で小道具をフル活用して上手くまとめた作品。しかし、厚みの点で一位に及ばなかった印象である。ここの順位は入れ替わっても全くおかしくなかった。
三位(1pt)  寧々『チュンチュン☆ワールド』
 これまた悩ましいが、チャレンジ精神に敬意を表して。笑わせてもらった。次回は物語の弱さを克服してほしい。

・ワースト
一位(-3pt) サキ『命の輝き』
 まずは小説の書き方をもう少し学んでほしい。
二位(-2pt) ポンチョ『壊した時計』
 もっと物語を志向してほしい。象徴・メタファーは難しいが、これがなくては小説にならない。
三位(-1pt) siromiso『卒業』
 発想一発では弱い。ディティールが甘かった。
メンテ
Re: 第二回短編コンテスト【結果発表】 ( No.21 )
日時: 2011/08/16 00:14
名前: siromiso(投票) ID:ABR2PZ72

BEST1位 鮭さん『かぼちゃの赤ワイン煮〜みつばを添えて〜』(3pt)
こういうお話大好きです。僕のドツボにハマりました。
同居人との微妙な距離感がすごくいいなぁと思いました。
最初はダークな話かな?と思ったのですが、繰り返し読み進めていくうちにだんだん鮭さんの世界観に引きこまれてました。
最後まで読むと優しいほっこりとした気持ちになります。みつばちゃんのような同居人が欲しいです。

BEST2位 屍さん『くたばれ世界』(2pt)
こういう地下世界的なお話もいいですね。
今回の投稿作品の中では一番登場人物が人間らしいです。
色々と謎が散りばめられていて好きです。
言葉のテンポもよく、読みやすいと思いました。

BEST3位 春姫さん『かみひこうきサマー』(1pt)
投稿された作品の中でも群を抜く爽やかさ、こういう青春したかったです。
読みやすくて流れも分かりやすいと思います。
ドラマチックですね、こういう出会いって。
ただドラマチックすぎてあまり共感できる所が無かったなぁ、と。

WORST3位 nomさん『雨と唇』(-1pt)
正直悩みました。この作品をワーストに入れていいのか、と。
そのくらいいい作品だと思いましたが、すみません。
理由としては、これはただ単に僕の理解力の無さなのですが、何が起こっているのかが理解できませんでした。
ごめんなさい。

WORST2位 サキさん『命の輝き』(-2pt)
いいところまでいっているのに惜しいと思いました。
話の内容自体は良いものだと思います。展開が速かったなぁ、と。
たくさん掘り下げられる個所があったのに…そこを追求していけば丁度いい流れになったと思います。

WORST1位 寧々さん『チュンチュン☆ワールド』(-3pt)
全投稿作品の中で一番の長さを誇るお話でした。
でも長さの割に内容が薄いと感じました。
原因はいろいろあるのですが、まずスズメ3匹の個性の無さです。
口調を変えたり、口癖を変えたりするともっと個性が出ると思います。


みなさんお疲れ様でした。
今回、僕好みのお話が多くてすごく楽しめました。
また参加できたらなぁ、と思います。
ありがとうございました。
メンテ
Re: 第二回短編コンテスト【結果発表】 ( No.22 )
日時: 2011/08/16 00:17
名前: ポンチョ(投票) ID:ABR2PZ72

※管理チームで話し合った結果、ペナルティは課さないこととなりましたが、これからはもう少し言葉の選択にご配慮いただければと思います。(管理者より)


ベスト1位 
▲「お盆の杏仁豆腐」
面白かったです。ていうかシャンフォール被りましたね。
使い方は私のなんかよりお上手でしたが。
「なんか好きだなー」と思いながら読んでいましたがどうやら好みが似ていたようで。
文章も読みますく、また退屈しないようになっており良かったです。
好み、という事が大きいと思いますが良かったです。
ただ最後もう少し上手く締めて欲しいなーと思いました。

ベスト2位
鮭「かぼちゃの赤ワイン煮〜みつばを添えて〜」
なんだかモテナイ女が書いた小説のようだな、と思いました。
こういう作品は共感が全てだと思います。
が、私はモテナイ女では無いので全然共感できませんでした。という嫌い。
飲み屋で愚痴を吐かれて続けているような気分になりました。
文章の丁寧さを感じましたので二位にさせて戴きます。

ベスト3位
春姫「かみひこうきサマー」
登場人物達の行動する理由が弱かったです。
バスケも入院も手術もどれも経験した事が無い上
全然調べもしてないんじゃないか? と思った程です。
そのため話自体も中身が無くスカスカに感じます。
登場人物達にもっと人間臭さを出した方が良いのでは。


ワースト3位
屍「くたばれ世界」
男子高校生がある日突然思いついて書いたような小説ですね。
セックスって言いたいだけちゃうんんかと。
すっごい勝手な事言うと評価書いてもあんまり聞き入れてくれなさそう。
と読みながら思いました。面白くはなかったです。

ワースト2位
寧々「チュンチュン☆ワールド」
これ、感情で切り捨てて良いですよね?
評価書くために読み直すのすら嫌でした。
2ちゃんネタ入れるのは小説では十中八九スベるしとても寒かったです。
合う人には「とても笑いました」なんて評価を頂けるでしょうから
そういう人の意見だけ受け止めておいて下さい。
私はこれっぽっちも笑えないので大嫌いでした。

ワースト1位
サキ「命の輝き」
何が書いてあるのか良く分からないです。
おまけに投票期日まで余裕ありましたよね。
まずは「評価・採点・レビュー」スレで指南を受けてみては如何でしょうか。



siromiso「卒業」
お話としてちゃんと考えられていたようで好感が持てました。
テーマが分かっていたためすぐにオチが読めてしまったのは残念です。
出来ればもう二転、三転した展開が欲しかったかな、と思います。
でも短編だから難しいですかね。
にしても作りが単純過ぎで中だるみしました。
文章が良く言えばラノベぽく悪く言えば安っぽく感じたので順位を少し下げました。


nom「雨と唇」
なんかセックスの話ばっかりですね。テーマが命だからでしょうか。
これもモテナイ女が書いたようだな、と。
感性が合いませんね、文章が気持ち悪いという印象ばかり受けました。
メンテ
Re: 第二回短編コンテスト【結果発表】 ( No.23 )
日時: 2011/08/16 00:19
名前: ▲(投票) ID:ABR2PZ72

 最近映画ばかり見ているので、適切なコメントが出来るかどうか怪しいところ。

〇評価基準
 テーマ・文体・物語・人物・構成・タイトルの六つの軸で評価します。各要素に関してA〜Eの評価を付け、「A/B/D/E/C/C」と表示します。すなわち、この場合ではテーマA、文体B、……といaった意味です。

〇総評
 レズ多すぎ。

〇各作品レビュー

(1)サキさん「命の輝き」(C/E/E/D/D/D)
 物語の作成を意識すればもっと光るものがあると思います。テーマの消化そのものはかなり丁寧に成されているので、まずはそのテーマに至るまでの物語に厚みを加えた上で、「小説ほっぽい」文体の完成を目指してみましょう。視覚的な効果に優れた見せ方は良いと思います。

(2)siromisoさん「卒業」(B/D/C/C/B/D)
 テーマの消化は秀逸だし、「実はそうだったのか」という構成も良いです。気になるのは物語の薄さ、小説そのものとしての面白さでしょうか。これなら漫画でも出来るでしょう、という感が非常に強かった。ひとえにそれは文体の未完成にあるのでしょう。キャラクターとしても「ぼけ」と「つっこみ」の一言で言えてしまう。バックグラウンドの書き込みがあればより立体感を加えられたのではないでしょうか。

(3)春姫さん「かみひこうきサマー」(C/C/E/C/D/B)
 テーマ「命」の消化は凡庸ながら、土橋に生命へのひりつくような希求を感じさせて好きです。心臓も命と結びつきやすいモチーフだし、題材の消化としては上々ではないでしようか。文体もストレートだし、人物にも破綻は無い。タイトルもいい。気になるのはやはり最後でしょうね。ご都合主義が過ぎる。せっかくそこまで築いてきた緊迫感ある哀しさを見事に壊してしまっている。初め幽霊かと思いました。最初の場面で登場させた紙飛行機を最後にもう一度、という構成は良いのに、物語の帰結一つで色んな利点を台無しにしてしまっている。話の色彩としては好きなのに、残念でした。

(4)寧々さん「チュンチュン☆ワールド」(D/B/D/B/C/C)
 物語・構成凡庸かつテーマ消化も今ひとつながら、一方でキャラクターの語法だけで読ませる面白さがありました。部単位もキャラクターもバタ臭いノリなんだけど、随所に挟み込まれる笑いの要素が面白く、個人的には楽しまさせていただきました。のんびり。童話に近いですね。各要素の評価はそう高くはならないのだけど、全編を通して支配的なほっこりとした笑いの空気が素敵で、面白かったです。

(5)ポンチョさん「壊した時計」(C/D/D/E/D/C)
 「命」に直接切り込んでくる議論は好きだし、最後の箴言も物語の核になってはいるんですが、せっかくこれだけのアイデアを思いつけるなら物語の中にねじ込めばいいのにという印象を最後まで抑え切れなかった。一幕を書こうという意識自体は決して悪くないのだけれど、もう少し小説らしい収納方法を模索してほしかったです。タイトルはやや言葉足らずですがアイデアとしては秀逸。壊れたではなく、壊した。そこが肝心でしょうね。

(6)鮭さん「かぼちゃの赤ワイン煮〜みつばを添えて〜」(D/A/B/A/C/C)
 饒舌というより喋りすぎで中身のないポップな文体は予想以上に心地よく、ぐいぐいと読まされました。場面としてはたった二つ(夢の中と外)しかないのですが、時間の厚みがあって良かったです。戯れなんだろうけど、小説として一番正統な面白さがあったのはこれでしょう。レズビアン特有の乾いたようなみつばの感情もなかなか迫力があり、食と性とが混沌と入り混じった空間の現出にも見事の一言。タイトルもふざけているようで物悲しさがあっていい。クロージングも迫力があるなあ。この文体まだなかったので面白かったです。夢という流れに説得力があったのは◎。

(8)屍さん「くたばれ世界」(B/C/B/D/C/B)
 性-交の拒否を書いた小説ってのが成長途上で一作書かれることが非常に多いのは興味深い事実だと思います。キャラが人工的になる癖はもうどうにも抜け切れないので、今回のように文体を調整して物語を形成していくほうが性癖として向いているんじゃなかろうかと思います。性-交に引っ張られ続ける人々を三人四人しっかりと書いているわけで、テーマの消化としても決して悪くないし、一つの物事を見据える態度というのがちゃんと出来ている。あえて言うなら冒頭の「いかにも」な青臭さでしょうか。あれで読む気が失せかけた。全体通して見たらまとまりはあります。書き出し◎。昔の小説読むとこんな具合に「扉を開ける」「階段を上る」「階段を降りる」と、舞台展開と同時に書き出し、というのが多いです。

(9)nomさん「雨と唇」(C/C/A/B/C/C)
 面白かったです。レズビアン含めた三角関係は湿気の多い陰湿で、しかも人間の悪意と感情に嘘くささが無い。昼ドラっぽいと言えばそうなんだけど、情念に質感があるし、物語の展開もしっかりとしている。良い具合にラフなスケッチなので、読んでいて気持ちよかったです。ただ、文体はもう少し整えられるはず。時間をかけて読めよ、と言えばそれで終わるんですが、短編の割には自分語りがちょっと過ぎる。あまり語りに魅力がないのが残念で、情念とエンターテイメントの両方の必要を満たす文体が欲しいところでした。書き出し◎。

(10)じょらんさん「あのコはキミを騙している」(C/B/B/C/D/B)
 構成がやや煩雑。あれ以外の構成が無いのは十二分に解るけれど、そもそも書こうとしている場面に誤りがあるのでは。最適解としての物語を選んでほしかったところ。「村上/ヒナ/葉月」と人間を増やして物語を強引に動かしていく方法は手堅い。文体も軽いようで要素が詰まっていて、下手な飾りがない分一番上手いんじゃないかと思った。これはじょらんさんの問題じゃないけど、でもレズが性-交したら小説になんのかよ、という気もした。今回そういう作品が多い。でもどれも題材として上手く消化しているのは確か。「命」はどこに? あと、冒頭に漫画の引用をしているのは非常にいい。ベストに選ぶなら四位。
.
〇投票

≪ベスト≫
一位 : 屍さん「くたばれ世界」
二位 : nomさん「雨と唇」
 物語を作る、というのを意識したのが一位。そこをすっ飛ばして人間関係で物語を作ろうとしたのが二位。小説を書くうえではたぶん一位のやり方の方が参考にしやすいので、今後の参加者のことを考えてこちら。面白さとしてはほとんど変わらない。どちらかというと二位のほうが技巧はある。
 
三位 : 鮭さん「かぼちゃの赤ワイン煮〜みつばを添えて〜」
 スタンスがふざけてるわりには小説として立ち上がっているので。ただ、ぶらぶら書いているのでやはり構成としてもうちょっと何かあったろう、という印象。全体を通して高次にまとまっている印象。

≪ワースト≫
一位 :ポンチョさん「壊した時計」
 物語がないのはまずい。

二位 :春姫さん「かみひこうきサマー」
 帰結が考えもなしに破綻しているのはまずい。

三位 :siromisoさん「卒業」
 悪くないんだけど物語に乏しい。
メンテ
Re: 第二回短編コンテスト【結果発表】 ( No.24 )
日時: 2011/08/16 00:22
名前: ID:ABR2PZ72

第二回の管理を担当させていただきました、葵です。拙いものながら、全作レビューと総評を投下させていただきます。
たくさんの方に参加していただけて、とても嬉しいです。皆さんお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
今度は私もぜひ参加したいなあとか思っちゃいました。がんばってみようかな。

(総評)
二名の方の投票が間に合わなかったのが残念です。
テーマに対して、すごく真摯に向き合った作品が多かったのがとても嬉しかったです。今回、書きやすいテーマだったら良かったんですが。
短コン、中コン未経験の方に多く参加していただけたことも大変喜ばしいです。
たった二十枚、今回は十枚前後の方も多くいらっしゃいましたが、その中でひとつのお話を組み立てられること自体がまず、すばらしいと思います。
今回は特にそれぞれの個性が出ていて(と思いました)、読むほうとしては非常に楽しんで読むことができました。
個人的な意見になりますが、その反面、もっと書いて欲しいなあと思う作品が多かったように感じます。
もちろん、多く書けば書くほどいいということではありませんが、書いたほうがいい場面や他に書きたいことが残っているなら、ぜひ挑戦して欲しいなあと思います。
参加者の皆さん、ご参加ありがとうございました。そして読者の皆さんもありがとうございます。お疲れ様でした!

(全作レビュー)
>>1 サキさん:『命の輝き』(4枚)
朝香と沙耶の友情といいますか、とても仲良しな二人の関係は、読んでいて微笑ましくて良かったです。
全体的に、もっと読ませて欲しかったなあという印象です。地の文にしてもそうですし、全体の構成を見てもそうでした。
せっかく一生懸命に考えて作られたお話ですから、もっとゆっくりじっくり、文字を重ねて語ってほしかったなあと。
例えば、朝香が交通事故に遭うシーンはこの物語の山場になるかと思いますが、こう、ドキドキさせてほしかったです。
他の文より、緊張感を高めようとする意識は感じられたのですが、まだもう少し。直後、すぐに目を覚ましてしまうのもちょっと急ぎすぎかと思います。
しっかりと語りたいことがあったのに、語りきれていないのがとても残念でした。
ただ、テーマの命を取り込んでお話を書こうという気合といいますか、熱意はすごく感じられたお話でした。

>>3 siromisoさん:『卒業』(9枚)
読んでいて楽しかったです。あのラブレターは反則です。何回笑わされたことやら。『ピラミッドの〜』は特に秀逸でした。真剣に吹きました。
笑わせる展開がずっと続いていただけに、最後は驚きでした。まさかと思わされてしまったので、その点では成功していると思います。
ただ、急すぎました。その事実が判明してからが。もっと心動かす何かが欲しかったなあと思います。
例えば、十五年前の回想を入れてみるだとか……読む側を引き込むものが後少しあれば、さらによくなったのではと思います。まだまだ枚数にも余裕があることですし。
最後ですが、胸のすくような爽やかな終わり方はとても好印象でした。しかし、こちらもちょっとあっさりしすぎてたかなあ。
アユミちゃんが笑うところなどは、もっと大事に書いて欲しかったなあと思います。

>>4 春姫さん:『かみひこうきサマー』(15枚)
最初に、タイトルが素敵です。このセンスはすごいなあ。私には絶対に思いつけないタイトルです。
いいお話でした。綺麗にまとめられていたと思います。文章も前回より良くなっている印象を受けました。
が、ありがちといいますか、お約束のパターンにはまってしまってるのが残念です。
小道具に紙飛行機を使って、というのは面白かったんですが、それから先「ああ、やっぱり」と思わせてしまうのはもったいなかった。
テーマの盛り込み方も少々率直すぎたかなあ、と。全体を通して捻りや工夫がもう少しだけ見られれば、一段階上の作品に仕上がったのではと思います。
しかし、前回の作品と比べて、かなり良くなっていると感じました。途中ちょっと涙腺が緩んだのは内緒の話。

☆新人賞受賞作(選評)
>>5 寧々さん:『チュンチュン☆ワールド』(20枚)
テーマの命の消化の仕方が面白かったのがまず一点。遊び心に溢れながらも、きちんと一筋通していたのはすばらしかったです。
三羽の小鳥たちが協力して復讐をするシーンは、ドキドキしながらも、ワクワクしました。何よりも楽しく読めました。
文章が敬体なのも、童話のような(にしてはいろいろとアレですが)雰囲気でよかったです。
主人公が人以外の生物で、人に報復するというのも面白かったです。全体的に発想がとてもよかった。
ただ、残念だったのは多少勢いで押し切ってしまったような部分があったところ。ノリでいけるといえばそうなのかもしれませんが、伝えたいことはまじめに語っていただけにご都合主義的になっていたのは残念な点ではありました。
しかし、本当に楽しく読ませていただきました。新人賞受賞、おめでとうございます。(葵)

 なにより、面白かった。これに尽きると思います。今回、選考対象となった作品の中で一番面白く、投稿作品全体から見てもその勢いは抜群です。確かに技術的に拙い部分もありますが、おとぼけた雰囲気の敬体による語りや、織り交ぜてくるネタにはそれを補って余りあります。ネタの連続で物語を作り上げてしまう手法はなかなかのものといえるでしょう。誰も挑戦しなかった分野へあえて踏み出していった、という意味で勇気ある作品だったと思われます。
 反面、この手法はその場の勢いでおすだけ、というある種の一発芸的な危うさがあり、二度三度と通用する手法ではないでしょう。実際、今回も推すかどうか非常に迷いました。次回以降はしっかりと自分の作風を見定め、方向性を考えていく必要があります。
 なにはともあれ、面白さで語るなら、かなりアリな作品でした。受賞おめでとうございます。(雨野)

 こうした作風をどう扱えば良いのか、という部分に色々と煮え切らないものは残るのですが、とりあえず読んで面白いというその一点において、やはり他の作品を大きく引き離すものがありました。受賞、おめでとうございます。
 この小説を読んで私の頭に浮かんだのはまず「やる夫スレ」であり、広義に言えば2chのまとめスレッドでありました。あの手の場所ではしばしば参加者同士で暗黙のうちに了解されている共通のネタを引用することで延々と会話がなされる場合があり、「やる夫スレ」ではやる夫というキャラクターを立てそうしたネタの引用を物語的に展開しています。やる夫に与えられるのは基本的なシチュエーション設定のみであって、キャラクターや展開は既存のネタの引用が殆どを占める、それが面白いのは共通のネタを了解すること自体が快楽であり、またそれによって話が展開し完結することが面白いからでしょう。人はお約束を好むものです。しかしここでは引用されるネタがいつどこに来るかについての明確な指標は無い。だから水戸黄門のような見え透いた構造とはまた違い、文章の息の中で期待とそれが満たされる快楽、あるいは時によってはちょっとした裏切りによる意外性の快楽、それがリズミカルに繰り返され最後まで読者を運んでいく。物語としては決してそのお約束を大きく踏み外したりはしませんから、これは非常に心地よくコントロールされたエンターテイメントだと言えます。そういうと独創性がないかのようでもありますが、しかしセンスがなければこうしたことをやっても野暮ったくなってしまうものですから、こうして面白く読めたということは、勿論そのセンスが非常に優れたものだった、ということに他なりません。私はその点については、惜しみなく賞賛を贈りたいと思います。
 ただし、独創性のなさについては、ただ賞賛のみというわけにはいかないと思います。
 言ってしまえば今回の作品は戯れでしかなく、戯れであることを否定するわけではありませんが、戯れである限り、共通のネタにあまり詳しくない人にとって面白さが半減してしまう。それは果たして生産的な戯れといえるのか、ということ。そうした共通のネタが通用しないところから読めば、こうした手法はパロディとしては「中途半端」であり、「突き抜けていない」「どっちつかず」という印象を与えます。なぜか。パロディをやろうとするということは、つまりその引用元が創作であることも、またそれが引用されてしまう場がこの創作の舞台であることにも非常に自覚的であり、ある種のメタ視点を必要とする。そしてそうした視点を持つということは、共通のネタが通用する範囲についても自覚的にならざるを得ない、ということでもあります。パロディとは一般に過激な手法と理解されますが、そうした過激さを生むのがこの自覚の有無なのです。範囲を理解することで、そこにしか通用しない過激さも、その外側に踏み出していく過激さも、初めて選択することができる。この小説はその点について非常に曖昧です。まるで意識していないかのようですらあります。そしてこの選評の最初で私が言った「煮え切らないもの」というのも、そこに感じられてしまうのです。
 例えば後半の物語としてのご都合主義的な幕引きが、過度にご都合主義であるだとか、あるいはそこでぐいと、独自の展開をするだとか、そういうスパイスがあると、さらに次の一手が見えてくるし、もっと楽しめたように思えます。そしてそのためにはなんとなく物語の枠組みを用いてなんとなくネタを盛り込むだけでは、まだ足りない。勿論とても楽しんでやっているのは好印象ですし、その楽しさで以ってネタを知らない層も強引に楽しませる力があったことは確かです。だから本当はこの作品単体で見るならば、殆ど非の打ち所は無い。ただ、新人賞というのは作品というよりは作者に与えられるものであり、そのことを考えると、やはりこの面白さがいつでも通用するとは限らないし、おそらく一部読者はかなり早い時点で飽きてしまうだろう、ということは付け加えておかなければならないかな、と思うのです。二度目は通用しない作風でしょう。
 と、非常に長々と書きましたが、勿論受賞に相応しくない作品であれば該当作なしとしていますし、受賞については会議でも満場一致でありました。これを励みに、次回も参加していただければ、管理チームとしてこれほど嬉しいこともありません。ぜひ、二作目三作目を、また読ませてください。(仁井田)

>>6 ポンチョさん:『壊した時計』(10枚)
こちらの作品も、タイトルが良かったです。どうしたらこんなタイトルを思いつくのだろう。すごいなあ。
語りの内容はとても面白くて、すごく真剣に「命」について考えてくださったんだろうなあという印象を受けました。好印象です。
冒頭は少々力んでいる印象を受けましたが、地の文の文章もおおむね綺麗だったと思います。
しかしながら、思想だけで押し切るのは厳しかったのではと思います。せっかくですからなにかお話を作って、その中で語ったほうがもっと映えたのではないでしょうか。
不気味な結末と、最後の最後でシャンフォールの言葉を持ってくるのは面白かったです。印象深い終わりかたでした。余韻も残ります。

>>7 鮭さん:『かぼちゃの赤ワイン煮〜みつばを添えて〜』(8枚)
すごく鮭さんらしい上手さを感じる作品でした。これ本当に八枚なのかって疑いたくなります。こんなに短くても、作品がひとつ、書けるんですね。
特に最後の上手さにはなんとうか、ある意味絶望しました。これは書けない。まず発想が出てこないです。すごいなあ。
最初のみつばの語りは、あんなに長いのにテンポが良くてすいすい読めてしまいます。かぼちゃの背景もとてもよくできていました。
ただ、ちょっと物足りなかった感じはしたかもしれません。特にみつばが。かぼちゃのことはこの短さでも満足に語られていたんですが。
枚数にも余裕があることですし、あと少しみつばについても書いてあげて欲しかったなあ、というわがままです。いまひとつみつばが掴みきれずに終わってしまったので。

>>8 ▲さん:『お盆の杏仁豆腐』(18枚)
文章はとても読みやすいのですが、冒頭で背景説明がだあっと続くと、少し読むのを負担に感じてしまいます。十二分に読みやすいのですが、話が流れるまで長いと、ちょっと硬くなるといいますか、構えてしまいます。
短編ですので、説明にあそこまで文章を割いてしまうと、後々やりにくかったんじゃないかなあとも思います。
ですが、読み始めるとやはり文章がきれいで、すいすいと読めました。丁寧な描写のおかげで、状況や様子が目に浮かぶようです。
しかしながら、きっと時間と枚数の関係でしょう、ラストがもったいなかった。
せっかくの緻密下準備が活かしきれないままに、物語が終わってしまったのが残念でした。中編か長編でじっくり読ませて欲しかったです。
テーマの絡めかたも少し強引だったでしょうか。やはり、時間と枚数のせいなのでしょう。小道具の扱い方にはさすがの一言です。相変わらず、上手いなあ。

>>9 屍さん:『くたばれ世界』(13枚)
冒頭のテンポのよさが非常に好印象でした。自然と読者を乗せてしまいますね。すばらしいです。
その冒頭だけではなく、終始文章がとても読みやすかったです。先へ先へ読ませる力がとても強かった。センスも抜群です。
そして、話もとても面白かったです。十三枚。信じられない。すごいなあ。
せっちゃんに会ってから最後までの怒涛の展開にすごく引き込まれました。文の量を減らされているのは意図的でしょうか? 上手い。
最後の虚無感は、これまたすごい。タイトルもいいですね。特に言えることがありません。
強いてあげるなら、疑問が疑問のまま投げっぱなしで終わっていたところ……でしょうか。それくらいしか言えることはありません。何度も言うようですが、面白かったです。

>>10 nomさん:『雨と唇』(11枚)
この作品もとても上手かったです。十一枚……これまた信じられない。短い中で綺麗にお話を作っていらっしゃいました。
テーマの取り込み方が素敵です。投げやりになってしまった感じの主人公の最後の語りが、それでもすごく印象的でした。面白かったです。
最後まで来ると途端に分かりやすくなるのですが、それまでがちょっと難しいなと感じてしまいました。もう少し分かりやすい見せかたがあったかもしれません。
私と橋本との間に起こった話はよく分かるのですが、私と彼女との話が少しぼやけてしまったような気もします。こちらは枚数割いてもうちょっと詳しく書いても良かったかな。
一文一文が長いのですが、気にならないくらいに文章は読みやすかったです。目を惹く一文もあちこちにありました。

>>12 じょらんさん:『あのコはキミを騙している』(11枚)
この短さで視点を二つにしてしまったのは、ちょっと難しかったかなあと思います。賢と紗央、どっちつかずになってしまったのが残念でした。
命について語らせている賢のほうがメインになるかと思いますが、彼のことに関してほとんど書かれないままに終わってしまったのが消化不良かなあ。
おそらく時間がなかったこともあるでしょうけれど、移入するには至りませんでした。ですから、人はいつか死ぬ〜から始まるところは、せっかくいい語りをしているのに、入りきれなくて非常にもったいなかったです。
対して紗央の方は丁寧に書かれていて、すごく乗って読めました。心理描写も多く、文章自体もきれいで、とても読みやすかったです。
最後の「笑いが止まらない」はすごく上手いです。たった一文の短い文章なのに、印象的。いろんな感情をかきたてられます。



●チャット会について

少し離れますが、やはり休日の方がご都合のつく方が多いんじゃないかなあということで、

8月21日(日)20:00〜

とさせていただきます。
参加者の方はもちろん、今回参加者されなかった方も、どんどんお集まりいただければと思います。
場所は例に倣って、コンテストチャットで。

それでは、また次回、お会いしましょう。おつかれさまでした。
メンテ

Page: 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 全部表示 スレッド一覧 新規スレッド作成