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[4] 第一回短編コンテスト【終了】
日時: 2011/06/01 00:21
名前: 新短編コンテスト ID:ZhQt.Z6g

今月の管理者:雨野



 こちらは短編コンテスト、作品投稿スレッドです。短編コンテストに参加される方はこちらに作品をご投稿ください。
 まず執筆・投稿される前に、規約・企画説明スレッドと、以下の注意書きをお読みください。
 今月はイベント月ですので、規約・企画説明スレッドの内容とは、以下の点で相違がありますので、ご注意ください。また、以下の注意書き以外の規約に関しては、規約・企画説明スレッドの内容と同様です。

※今回は5月分を6月に延期して開催しております。

【今期だけの規約】
・スケジュール
 今月は一日から始めますので、普段とはスケジュールが異なり、中短編コンテスト準拠となります。ご確認ください。具体的には、

 

 1日〜15日 投稿期間
 16日〜25日 投票期間
 26日 結果発表
 (以下ブロック分けが行われた場合)
 29日 決選投票
 30日 結果発表

 となります。



・テーマ
 今期はテーマの代わりに、同一の書き出しを指定します。以下の文章に続くように、物語を書いてください。文章の物語中での扱いや、言葉の解釈は自由です。読みやすさのために投稿作品の冒頭にコピー・ペーストを行っても構いませんが、行わなくても結構です。また、コピー・ペーストを行った場合、改変は禁止とします。
 ※この文章は制限文字数に含まれません。



――――――以下指定書き出し――――――

 
 例の川端康成が浮かぶほどの、銀世界だった。
 私は曇りかけたドア窓を拭く。拭いても拭いても白には変わりない。そんな、猛烈な吹雪。この電車がきちんと走っていることが不思議だ。
「来てよかったでしょ」
 きみの言葉に私は反射的にうなずく。視線は無数の白から離せない。特に思うところがあるというわけでもないのだけれど。むしろ考えないことを考えている、といった方がいいかもしれない。
 電車が小刻みに減速し始める。揺れに負けないように私はドア窓に額をつけた。冷たい。
 間もなく、大きな揺れと共に電車が止まった。すぐにドアが開く。さようなら、額の冷たさ。こんにちは、冷気。
 私が感傷に浸っている間に、きみはもう、白の世界に踏み出していた。柔らかい白地に黒い足跡がひとつ、ふたつ、みっつ。
「さあ、行こう」
 きみは私に向かって腕を伸ばす。きみの足跡に重ねるようにして、私は新たな一歩を踏み出した。


――――――以下提出作品リスト(敬称略)――――――

>>01 春姫:『氷河期ロマンチスト』(8枚)
>>02 REAL:『雪桜』(11枚)
>>03 peco+:『ホワイトレースフラワーのはなことば』(7枚)
>>04 ▲:『千年の三日』(19枚)
>>05 8823:『雪の足あと』(18枚)
>>06 Top:『地下50メートルの戦い 地底人vs地上人』(17枚)
>>07 荻十八一郎:『荻十八一郎の雪国』(10枚)※文字化けあり。≈ ≅ ≃ ∼
>>08 サキ:『雪の中で 〜記憶をなくした少女〜』(4枚)
>>09 ピクシー:『イッサイガッサイ』(16枚)
>>10 白鳥美李亞:『大切なもの』(14枚)

 以上10作を参加作品として承認します。

>>12 結果発表
>>13- 結果詳細
メンテ

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Re: 第一回短編コンテスト【投票期間】 ( No.19 )
日時: 2011/06/26 00:29
名前: 8823(投票) ID:79rTZTFs

皆さんお疲れ様でした!


 春姫さん:『氷河期ロマンチスト』
 SFめいた世界観はわりと好きで、指定文からの書き出しの繋がりにはセンスを感じます。舞台が凍りついた東京というのには非常にわくわくさせられました。
 ただ、それを生かしきれていたかと言えばそんなことなくて、男女が、その設定も不明瞭なまま死んじゃった、という感じ。ラストの表現にも疑問が残ります。
 アイディアは秀逸だったのに印象に残らなかったという作品でした。残念です。

 REALさん:『雪桜』
 変わることは美徳と彼女は言うけれど、大切な人を失った主人公はそれを認められない。そこで故郷を歩き思い出を懐古する過程で、無情に変わりゆく世界にも、変わらないものがあることを知る、確認する。
 季節は雪解けの時期でしょうか。題名の「桜」には、彼女の言ういつか散ってしまうという無常の美しさと、あるいは冬が終わり春が訪れて桜が咲く、つまり彼女を失って停止していた主人公の時間が新たに進みだしたという意味が込められているのでしょうか。
 決して多くはない枚数で、あっさりと読み終えてしまうのに、不思議と物足りなさみたいなものを感じませんでした。

 peco+さん:『ホワイトレースフラワーのはなことば』
 枚数が足りない。これに尽きると思います。クライマックスの訪れるタイミングが早く、読者の理解が作品に追いついたすぐに来ているという印象。これでは驚きも感動も得られない。
 アイディアだけで書ききったふうで、そこに色々と肉付けをしていく必要があったと思います。
 誤字というか、たまに文の形がおかしいのも少し気にかかりました。

  ▲さん:『千年の三日』
 変質しない彼女と宿に閉じ込められ出られない三日間はとにかく変化せず、永遠、すなわち千年と同じ。その空間においては一日も一年も変わらない。野菜を咀嚼するのは、つまり体の方は死に向かって腐っていくということ。
 だから、この物語には何の展開もない。そしてそんな空間の中にあって異質?な存在である主人公は飲み込まれるように、「変質しない」という変質を行う。来てよかったでしょ。それを主人公が望んでいたのかどうかはともかくとして。
 そのことを除くと、あらゆる変化に欠けているという意味で、この作品には時間の経過というものがない。物語が展開しない。これはけっこう大胆な試みだったんじゃないかなと思います。でもやっぱりこれはちょっと、静かすぎると僕は思う。そういう意味で、この作品は着想の段階から矛盾してたというか間違ってたんじゃないでしょうか。

 (自作):『雪の足あと』
 ありがちな感じの作品ではありますが、個人的にはチャレンジのつもりで書きました。思ってたよりすんなりまとまってよかった。

 Topさん:『地下50メートルの戦い 地底人vs地上人』
 面白かったです。素直に。
 簡潔な文章とストーリーに一気に読ませられました。展開やセリフについての色々な突っ込みどころも、「まじかwww」って感じにギャグという要素として、これは言い過ぎかもしれないけど違和感無く流されていたので問題なし。
 楽しい小説でした。

 荻十八一郎さん:『荻十八一郎の雪国』
 あくまで「短編コンテスト」なのだから、求められるのは小説の体を成した作品なわけで。そして筆者の主張が直接的に表現されたものだけで構成された文章を僕は小説だとは思いません。その主張の内容はともかく。
 
 サキさん:『雪の中で 〜記憶をなくした少女〜』
 ちゃんと一本だった、分かりやすいストーリーでした。物語は作れています。
 文章については書いていくうちに勝手にそれっぽくなっていきますし、これからも頑張ってください。

 ピクシーさん:『イッサイガッサイ』
 「同一の書き出し」という条件はテーマの代わりにあるのだから、これをどう扱うのかという点はけっこう重要だったと思います。そして残念ながらピクシーさんの扱い方は少し乱暴過ぎのように感じました。これが許されるならそもそものお題の意味がなくなっちゃうくないですか。
 自らの価値に疑問を持っていた主人公は、憧れの先輩と関わりを持つことで自信を取り戻せた、という話でしょうか。
 少し物足りなかったように思います。目立って不必要だと思われる個所と言えば見つからないんだけれども。20枚という長さは決して多くはないけれど、もっと色々詰め込めたんじゃないかなあ、という気がします。

 白鳥 美李亞さん:『大切なもの』
 最後まで、ふうん、という感じでした。
 僕自身こういう小説がそんな好きというわけでもないこともあるのでしょうが、とにかく感情移入が出来なかった。説明が足りず、主人公の語りに置いてけぼりにされて、理解が追い付かなかったです。物語の始めで、主人公の語りを多く入れたのがまずかったんだと思います。
 じっくりと読み直している時間はなかったみたいなのでしょうがないですけど、ところどころの文に違和感があるのも気になりました。

 
 
 
 ベスト一位 『雪桜』 
 作品のテーマが一貫して描かれていました。今回では個人的に文句なしの一位です。

 ベスト二位 『千年の三日』
 やっぱり物語の動きを捨てるという選択は僕には納得できないです。

 ベスト三位 『地下50メートルの戦い 地底人vs地上人』
 ギャグが面白かったです。

 ワースト三位 『雪の中で 〜記憶をなくした少女〜』
 純粋に文章の技術の問題。書く意欲は感じられました。
 
 ワースト二位 『イッサイガッサイ』
 理由は先述の通り。少し厳しい気もしますが。
 
 ワースト一位 『荻十八一郎の雪国』
 二位との違いは、そもそも小説であるかそうでないかという問題は非常に根本的な話になってくるという点。もはや評価対象外、ということ。
メンテ
Re: 第一回短編コンテスト【投票期間】 ( No.20 )
日時: 2011/06/26 00:30
名前: 荻十八一郎(投票) ID:79rTZTFs

祝短編コンテスト開催+初のイベント。
 書き出しの扱いに考えさせられました。


・春姫様:『氷河期ロマンチスト』
 終始淡々としていて読みやすくありました。書き出しの雰囲気がそのまま持ちこされていたように思います。
 ただ言ってしまえば雰囲気小説でした。文章はともあれ作品としてひっかかるものがありませんでした。あまりにきれいに解けすぎている。
 主人公も作者も自己完結しているからわざわざ読み手が入り込まずとも読み流せてしまえる。
 もっともそういう作品を好む人間の方が多数派でしょうし、たまたま私の趣向に合わなかったというだけです。

・REAL様:『雪桜』
 雪って喪失と繋げやすいんでしょうか。雪国で育ったのでよくわかりません。
 どストレートな言葉と華美な装飾が海外文庫らしいです。
 読み進めていくほど固定文との差が大きくなっていったのが残念でした。
 原因としては「きみ」という人称をうまく扱えていなかった印象。いくつか噛みづらい通り越して近寄りがたいものがありました。
 日本語ですからそんなに連呼しないでも通じると思うのです。
 良い悪いはともかく読んでいて集中力が途切れがちだったのでご参考までに。

・peco+様:『ホワイトレースフラワーのはなことば』
 また喪失ネタかあというのが第一印象。
 最初に種明かししたからには裏切りが潜んでいるに違いないと読んでいたらやっぱり刺されそうになって安心しました。
 この場合「きみ」が罠の最重要装置なんでしょうけど、やっぱり「きみ」って異常に扱いにくい語だなと思いました。
 罠はよほど気を使わないとうまく読者を引っかけられず、といって騙しが完璧すぎると返しのとき困惑に比重が傾いて爽快感が薄れがちです。
 この作品はこの長さだからこそ光るのだと思います。これ以上長くても短くても良い味がでないことでしょう。

・▲様:『千年の三日』
 どこか非現実な浮ついた言葉を使うとき、自分を隠して作品にうまいこと馴染ませようとするタイプはたぶんいい人なのだと思います。
 この作品はきみきみ連打することで逆に「きみ」を読者の脳にたんまり流し込んで中和しようとする荒業を感じました。だから一貫して呑みこみづらい。あるいは一辺倒。
 時折入る独白にしてもその効果を狙ったものでしょう実に乖離しきった調子はずれの美しさで読みづらくありました。
 でもこんなに面白くなくていいの? とすこし心配にもなったりしました。永遠への侮蔑は、どちらかというと好きな部類なのですが。
 趣味が違うと語る言葉の方向性も異なる、その結果としての齟齬でしょう。
 結局は主人公の最後の言葉に集約されている様子。

・8823様:『雪の足あと』
 読後、面白かったと素直に思える良作でした。わかりやすいのは好きです。
 旅は日常の発展性であって、日々の営みにずっと焦点を当てているのはその強調だと見受けました。
 情景描写やちょっとした台詞のひとつひとつが丁寧で日常らしい。生活感がある。においを孕んでいる。ゆきちゃんの仕草はこうだろうな、と想像できる。
 参加作品のなかで一番はじまりとおわりの境界が曖昧なのも日常性に寄り添い遂げたからでしょう。とても広がりのある作品でした。

・Top様:『地下50メートルの戦い 地底人vs地上人』
 なにこれすごい。
 まったく予想がつかない展開ばかりでちっとも飽きませんでしたしダレませんでした。
 物語としてはD級かもしれませんが面白さはB級以上だったと思います。
 これからもどんどんしゃちほこばった人の尻を蹴っ飛ばしていってください。

・自作
 いろいろ裏切ってやろうと思いました。
 書いてて楽しかったですがそれが作品の出来に反映されるものではないですし、主旨的に邪道なので評価わるそう。

・サキ様:『雪の中で 〜記憶をなくした少女〜』
 なんか面白かったです。
 ためになることは言えないし、おそらく他の方々が充分仰ってくださっているでしょうから、一言。
 クライマックスでスローになって大音量でバラードが流れて泣き顔アップみたいなドラマを好む人もいれば、そうでない人もいます。

・ピクシー様:『イッサイガッサイ』
 このイベントにあたって注目されるのは固定文から展開される文、次いで話が書き出しに合っているかどうかという点なのだと思います。
 なのでそれをもろともしないで自我を放出しきったこのお話、好きです。
 ショウタが最初だめ人間すぎましたが最後もあんまり変わってないかもしれない。
 やさしいだけというのは誰にでもできるし好ましい人にやさしくするのは当然。
 できれば後日談の片隅にでも成長、とまでは言わずとも自信のはしくれでも含ませてほしかったというのはよくばりでしょうかね。

・白鳥美李亞様:『大切なもの』
 母親の記憶がひとつもなくても涙が出るものなんだなあ。人間の神秘。
 それまで読めていたものが終盤にかけて急激に置いてきぼり喰らったのは収束つけようとする表れで、すなわち白鳥さんのきれいにオチつけたい欲求の表れなのでしょう。締めの言葉とか懇切丁寧。
 堅実ではありますが発展性に欠けるかもしれません。書き手は盲導犬ではないし読み手も目隠しされてないので、すこしは放任してやってもなんとかなるものです。
 「きみ」を「君」に変えたのは意図的にでしょうか? もうちょっとわかりやすく自我を出してもいいと思いますよ。


 というわけで以下結果。

○ベスト
 一位:8823様:『雪の足あと』
  読みながら、これしかないなと思わされました。特にひねりや罠がなかろうとこの面白さ。
 二位:▲様:『千年の三日』
 おどろおどろしく滲みだすその気概に惚れて。枚数が倍だったらまた違っていたかも。
 三位:ピクシー様:『イッサイガッサイ』
  川端康成ディスりの第二段。裏切りの度合いはささやかなれど純粋に面白かったので。

●ワースト
 三位:peco+:『ホワイトレースフラワーのはなことば』
  人は他人がどうなろうと結構興味ないです。虚構ならならなおさら。
 二位:白鳥美李亞様:『大切なもの』
  かゆさを感じさせるならばあえてばっさり切り流していただきたいというのが人情。
 一位:サキ様:『雪の中で 〜記憶をなくした少女〜』
  夏休みアニメの総集編ではないのですからおいしいところのみを抽出しようとしても無理があると思います。


 ベストについては個々のレビューをご覧いただければわかると思いますが要は好みの問題です。
 ワーストも同じく好みの問題ですがこの三作は特に感動のためだけに作られたように思え、その度合いが大きいと感じられたものほど上位に位置させていただきました。よって文章がどうこうの問題ではないです。
 感動話で必要なのは涙腺を刺激するか否かということで、それがなければ感動話とは呼べない。当たり前のことですが当たり前すぎて忘れられてるようなので。
 短編で涙ものをやるのはよっぽど技量が必要で、それでも書き手の考えがユニークだとなんとかなっちゃうものですが、なっていないということはどちらも時期尚早だったのだと思います。
 悲哀は練りやすい書きやすい読ませやすいの三拍子ですが滑るときは徹底的に滑るので扱いにはくれぐれもご用心を。

 投票のときもキャラ作ろうかと思いましたが面倒なのでやめました。その分率直にご意見申したつもりです。
 書いてみて読んでみてつくづく「きみ」が曲者すぎました。たった二文字なのに。
 今回いろいろ勉強になりました。提出でも投票でも好き勝手やらせていただきましたが、楽しかったです。
メンテ
Re: 第一回短編コンテスト【投票期間】 ( No.21 )
日時: 2011/06/26 00:31
名前: 白鳥美李亞(投票) ID:79rTZTFs

テスト前だったということをすっかり忘れてて当日になっての投票です。テストなんぞ消えてしまえばいいのに。
以下、投票とコメントです。敬称略、短文レビュー失礼します。
思えば投票なんて初めてだなあ。

1位 8823:「雪の足あと」
これはとても読みやすく、物語も表現も美しくてよかったです。ゆきちゃんの性格、家族の優しさが読んでいる側からも伝わってきて、思わず微笑むような気持ちに駆られてしまったり(笑)帰郷したときはこんな気持ちを覚えるのか。ゆきちゃんの淡い恋も、それを遠くに住んでいる頼りの家族に伝えられずに私を口実にして北海道に帰郷するところも、可愛いなあと思ってたり。

2位 REAL:「雪桜」
これは悲しかったな。愛するものを失う悲しみがひしひしと伝わってきました。そしてそれを美しく表現しているから凄いし、羨ましいと思う。そして、前向きに生きるきみの描写も精密で、これも美しいなあと思いました。人の生死の理をこうも美しく描写することができるのか。終わり方も、個人的にとても好きです。正直、一位と二位つけ難かったなあ。

3位 春姫:「氷河期ロマンチスト」
世界に氷河期が訪れたというところから、面白いなと思いました。救助施設もなく、絶望にも近い世界で過ごしているとしても、愛する者と一緒にいられる時間は代え難いものだなと思い知らされました。窮地に立たされながらも、お互いの温もりを感じあいながら存在を確かめ合う……そんなことも幸せなのではと、読み返してみて改めて思いました。


ワースト1位 サキ:「雪の中で 〜記憶をなくした少女〜」
展開が早いです。物語を理解するのに時間がかかりました。何よりも、美香ちゃんが記憶を失っているのに優斗君の表情や気持ちが分からない。その描写があったら、今よりも分かりやすくなるのかなと思いました。それにしても、奇跡というものは起こるものなのだなあ。雪の中で起こった奇跡というものは、一途に思う人に気持ちを伝えることができるものなのか。

ワースト2位 Top:「地下50メートルの戦い 地底人vs地上人」
読み返しても読みづらく、所々描写が分からないところもありました。擬声語を使用しているのであって、迫力はあるのですが、具体的にどうなっているのかが理解できずに……(私の理解力が乏しいのだと思いますが)
しかし跳べメロスという小説の題名やキャラの性格は好きだなあ。文章が読みやすかったらキャラがもっと輝いて見えると思います。今でも十分輝いて見えますが(苦笑

 ワースト3位 ▲:「千年の三日」
内容が難しかったなあと一言。私の理解力が乏しいせいでもあり、理解できないところが多々ありました。最後まで読んでも、終わりが分からない。「彼女は笑った。来てよかったでしょ」文末に所々出てきているこの文章が、どこか怖いなと思ってしまったり。一度理解力を鍛えなおして▲さんの小説を読み返したら理解できるのかなと思います。多分(お前の頭じゃ無理だ

以上を投票レビューとさせていただきます。次は他の方の作品のレビューです。

peco+:ホワイトレースフラワーのはなことば
幽霊というチョイスが素晴らしく、最後の花言葉の意味を知って泣きそうになりました。ただ、内容が所々不足していたのかなと。特に、宿に泊まった一晩の描写が少なかったのかなと思いました。しかし個人的に最後の部分が好きです。咲ちゃんと菊ちゃんのお互いの気持ちが伝わり、そして最後のホワイトレースフラワーの花束や、その花言葉が物語の締めとなっていて悲しいけど、どこか感動する。そんな作品でした。

荻十八一郎:「荻十八一郎の雪国」
2.の冒頭から思わず笑ってしまいました。こう来るとは思っていなかったんで(笑
文学者のような視点で書かれていて、こちらも読みたい気持ちをそそられました。他の方の作品にない構造で、内容も面白く読みやすかったです。川端康成が書いた雪国と私の書いた雪国とはまた違った面白さがあって素晴らしいと思いました。それにしてもよく冒頭部分を活かしてるなあと驚きました。そんな発想は私にはなかったのでただただ驚く一方、勉強になりました。ありがとうございます(何故

ピクシー:「イッサイガッサイ」
淡いなあ。一度読んでみて、そう思いました。ショウタ君のセンパイに対しての恋心がこう、ぐっと伝わってくる感じがします。そして先が欠けた十字架のネックレスや黒い真珠のようなブレスレットの物語の中での置き方がすごい。最後、二人がネックレスとブレスレットを交換したあとの、思い出を共有したいという一言が頭から離れられません。『センパイからもらったブレスレットはぼくの左手で今も輝いている。』この締めを見て、切ない気持ちになったのは私だけでしょうか? ……私だけだな、うん。

以上を他の方の作品のレビューとさせていただきます。

▼感想じみた雑談を……ほとんど雑談ですが(笑)
今回はどれもレベルが高く、面白い作品ばかりでした。他の方の作品の世界観に感嘆する一方、自分の作品を読み返してみて、所々おかしな描写を見つけてしまいました(苦笑)「きみ」なのに「君」と変換していたのに気付き、直そうとしようとした時はすでに遅かったという(汗)やっぱり駆け込み乗車はだめだな……皆さんも気をつけてくださいね? ね?(やかましい
正直、本当に順位をつけ難い作品が多くて悩みました。もう少し時間と気力と理解力があればいいなと後悔しつつ、今回初めて投票をしていて学ぶことが多くありました。そして投票をしていて学んだこと、それは、
   「投票って、楽しいですね」
どうでもいいです。本当にどうでもいいです。ごめんなさい。
……乱文とレビューより長文になってしまい、申し訳ありません。こんなに長く書くぐらいならレビューの文章書けばいいのに。
それでは失礼しました。管理人様、そして短コンに参加されている皆様、お疲れ様でした。
メンテ
Re: 第一回短編コンテスト【投票期間】 ( No.22 )
日時: 2011/06/26 00:35
名前: 雨野◆7UZLXavaLc ID:vZY3SMtg

 今月の管理者(雨野)による総評です。以下本文。

○春姫(敬称略。以下同様):『氷河期ロマンチスト』
 冒頭の描写を氷河期と解釈されるとは思っていませんでした。まずはその点、意表をつかれました。面白い発想だと思います。内容面では、端的に言うならば、閉鎖された二人だけの世界でしょうか。春姫さんの目指すプラトニックな愛を感じました。有終の美の精神が良いですね。
 反面、物語の起伏が弱すぎます。背景があって、そこに人物を放り込んだだけ、みたいな印象です。換言するならば、起伏がない、あるいは盛り上がりに欠ける、でしょうか。もう少し具体的に言いますと、“私”と“彼”の関係性が物語の最初から最後まで動かないのが一番痛かったと思います。読者側としては、延々と同じシーンを見続けるような気持ちになってしまいます。例えば、ベタベタですが二人の仲に一度亀裂が入るような展開があってもいいかもしれません。あるいはもう少しバックグラウンドを書き込むなど。あと12枚余っていますので十分に可能だったかなと思います。
 春姫さんの良さは十分に伝わってきましたが、見せ方に工夫が必要かなと思いました。

○REAL:『雪桜』
 語り方が上手い作品。私ときみの静かな関係を見事に描き切っています。さりげない描写たちが結末へ向かって上手く一つにまとまっているのが好印象でした。商店街、境界、そして墓地へとつながる過去の描き方は秀逸。構成のうまさが光っています。綺麗、という形容が相応しいですね。文体も書き出しと地続きで、全く違和感がありませんでした。
 ただし、全体的に背景がやや薄かった印象です。例えば私の人格であったり、きみの人格であったり、あまり他人のことは言えませんが、整理され過ぎている気がします。もっと言うなら人間らしくないのです。ただ、その人間らしくなさが全体の雰囲気にプラスの作用を及ぼしている気配はありますが、それでも人間性を追求してほしかったです。抽象的な部分が先行してしまったのではないでしょうか。もう一つだけ言うと、過去の清算としての側面が弱かったかなと思います。日課を見ているようで、清算とはちょっと違うかなと。また、これは個人的な好みですが、空白の行がたくさん入っている文章はあまり好きではありません。
 全体的に文体・構成面における丁寧さに好印象を受けました。素直に上手いです。ただ、枚数制限もあって難しいですが、もうすこし人物や背景に具体性、あるいは現実性を付加した物語が欲しかったです。ものすごく乱暴に言ってしまえば、優しすぎます。この優しさとある種の鋭さの両立が必要だったのではないでしょうか。

○peco+:『ホワイトレースフラワーのはなことば』
 幽霊系ハートフル物語。オチには驚かされました。なるほど読み返してみれば、確かにきちんと言葉も選ばれていて、整合性が取れています。反転によって“私”と“きみ”の関係が劇的になっているのが良いですね。
 ただ、オチありきの物語になってしまったのが残念。オチ以外の部分が薄すぎます。例えば、生前の“私”と“きみ”の関係が見えてきませんでした。可愛らしい、愛していた、と言葉を重ねても記号以上の物はみえにくいです。また、途中で主人公が急に女性だとわかるのも違和感。これはこれで使いどころがありますが、おそらくこれはミスではないかなと思います。あとは、細かい点ですが彼女/きみ/君という人称の不統一が気になりました。さらに肝心の場面での誤字脱字は痛いです。推敲してください。
 オチとその周辺部、あるいは伏線の部分は面白かったのですが、それ以外の書き込みが甘かった印象です。もう一段のレベルアップを期待しています。

○▲:『千年の三日』
 舞台設定と物語の絡み方が秀逸です。普通の小説と見せかけての“私”の呻き、あるいは叫びへ傾いていく展開が良いですね。小道具もなかなか。凍りついた山菜などは非常に味わい深いです。内容は、機械的な繰り返しに対する恐怖の表明として読みました。“私”を無限の時間へと引きずり込む“きみ/彼女”と“私”の苦悩、あるいは戦い。固定されかけた人生に対する死に物狂いの抵抗に気迫を感じました。惰性で生きる事/書く事の欺瞞への憤りとも読めるかもしれません。そういう意味で短い枚数の中で老女や“きみ”を背景に追いやり、“私”だけの物語を志向したのは正しい判断だったのかなと思います。完全に持っていかれた気分です。
 ただ、難癖つけるのならば、ちょっと冗長すぎますね。固定されることへの恐怖、という主題を延々と変奏し続けるだけでは読む側としてはちょっと辛いかなと思います(それ自体が固定であり、その表現、という側面があるのもわかります)。怖いくらいに伝わっては来たのですが、別の味が欲しい気もしました。
 全体としてはよくまとまっており、ものすごい力を感じました。ただやはりどこか冗長な感が拭いきれませんでした。こういった人間の根源的な何かを感じさせる小説はとても好きなのですが、どこか欠けてると思ってしまうのでした。いろいろ言いましたが、面白かったです。脱帽。

○Top:『地下50メートルの戦い 地底人vs地上人』
 失礼かもしれませんが言わせてください。なんじゃこりゃ。最初から最後まで笑いが止まらない。この扱い方は思ってもみませんでした。そういう意味で狙いとしては完全に成功でしょう。まず冒頭文の解釈から面白い。完全に脱構築されました。川端康成と太宰治が共闘するというミスマッチもなかなか。とにかくシュール。シュールです。最高にあほらしくて大好きです。
 ただ小説としてどうかというと、ちょっと首をひねらざるを得ませんね。狙っているのか判別がつきませんが、色々な部分で稚拙な面が見え隠れしています。誤字脱字があったり、ストーリーの運び、まとめ方がちょっと滅茶苦茶です。あとはギャグは全て文壇ネタでまとめて欲しかったかなとも思います。力士だったり地底人だったり空中浮遊だったりにまとまりを感じづらかったです。
 面白いのですが、小説としてはどうかと思うのと、統一感が薄かったな、という印象でした。

○荻十八一郎:『荻十八一郎の雪国』
 二連続びっくり。まさか書き出し文の批評が飛んでくるとは、思いもよりませんでした。正座しながら拝聴している気分になりました。導入に文章解釈の多元性を叩きつけておいて、『雪国』のイメージ論議にもっていくという構成が秀逸。主張が流れるように繋がり、よく理解できました。実際に僕は恥ずかしながら『雪国』は未読であり、その言葉が与えてくるイメージありきでこの書き出し文を書きましたので、すごく当たっています。ぐさぐさと刺さってきました。そういう意味でかなり秀逸です。例えるならばピンポイント爆撃でしょうか。
 ただやはりこれは小説ではない。批評文としてはかなり上手いのだけれど、小説として評価不能、としか言いようがありません。面白いし大好きなのですが、ちょっと違うよなというという気分です。

○サキ:『雪の中で 〜記憶をなくした少女〜』
 書きたいことはわかる。わかるのですが。きっとサキさんのなかに物語はあるのでしょうが、残念ながら、この描写では伝わってきません。例えるならば、度が強すぎる眼鏡をかけているような、そんな気分です。もう少し、小説を読まれて勉強されてはいかがでしょう。あるいはまず身近な方に読んでもらい、感想を聞くのも良いかもしれませんね。あるいはみなさんの批評を読んで学んでください。技術向上を祈っています。

○ピクシー:『イッサイガッサイ』
 憧れの“センパイ”と“ぼく”のささやかな追いかけっこ、でしょうか。綺麗にまとまっていると思います。“僕”からはなんとなくエディプス・コンプレックス的な要素も感じますので、精神分析してみても面白いかもしれませんね。せいいっぱい背伸びする“僕”が“センパイ”に認められていく、というストーリーには暖かいものを感じました。結局は結ばれることがない、というのもどことなく巣立ちを感じさせ、よく考えられた展開で好ましいです。
 ただ、キャラが残念です。“僕”も“センパイ”もどうも物語を進行させるための道具としての性格が強すぎるように思います。“僕”はただの子供に過ぎないし、“センパイ”は単なるあこがれの対象以上の肉付けが薄いです。小さくまとまりすぎという印象です。あとは書き出しの使い方がちょっと乱暴すぎたり、冒頭の“ぼく”の背景説明がなんとなくダサかったりするような気がします。そのあたりのちょっとした丁寧さも必要かなと思いました。
 総じて上手く、なかなか面白かったのですが、どことなく惜しい印象の作品でした。

○白鳥美李亞:『大切なもの』
 伏せられていた過去との直面と、新たな展開と。過去が現在に接続していく展開には心温まりました。父母/君の気遣いが透けて見えるストーリーだったと思います。
 ただ、いかんせん薄すぎます。まずはキャラが配置された駒に成り下がってしまっています。誰もかもが優しすぎてどうも人間らしくない。まるで無菌室に放り込まれたような気分です。言い換えるならば、主人公中心的過ぎるということです。作り物らしさを感じさせない、生の苦悩が欲しかったです。逆に言えば、そのある種の凄まじさがないので凡庸な作品にとどまってしまっている印象を受けました。また、ストーリー自体も決して悪くはないのですが凡庸です。あまりにもありがちすぎる。これはキャラの弱さとも関わってくるかなと思います。
 小説を書くということはできていますが、白鳥さんにしか書けない特別な何かをもっと前面に出しても良かったかなと思います。

・新人賞選評
○8823:『雪の足あと』
 力作。まずキャラクタが素晴らしいです。とにかく向こう見ずで子供っぽい“ゆきちゃん”と、それを温かく見守る“私”。行動一つ一つから人物像がにじみ出ています。あくまでも“ゆきちゃん”の物語に徹したことが生きていますね。無邪気なのだけれど、したたかに生きようと努力する“ゆきちゃん”のキャラクタがとても微笑ましく、生きる力強さを感じました。それからその周囲の暖かい人々。このキャラクタたちがいたからこそ、結末も味わい深くなっています。短い中で上手くキャラクタをまとめきれたのは、8823さんの力量あってのことでしょう。後半部に若干のミスは見受けられたものの、文章も非常に丁寧で好感が持てます。書き出し文を素直に生かしているのも良いですね。タイトルも上手い。正しく“足あと”ですね。
 技術・内容、共に突き抜けていたと思います。新人賞にふさわしい作品でしょう。おめでとうございます。
 (雨野)
 
 読みやすく分かりやすい文章、構成は言うまでもありませんが、何より、温かみ溢れるストーリーが際立って良かったです。短編とは思えない濃密さで、この短い枚数の中で実に見事に完成されたお話を書ききっていらっしゃいました。小道具の使い方も非常に秀逸で、最後のチョコレートと写真には舌を巻きました。強く心を動かされました。すばらしかったです。これしかないという一作でした。
 今回は中コン経験者である8823さんが受賞という結果になりました。コンテスト初参加の方々だけではなく、短コン中コンへの参加回数が少ない方にも、受賞を目指していただければと思います。(もちろん新人賞だけではなく、優勝も目指してくださいね!)一度受賞できなかった方も、チャンスはそれきりではありません。初参加から数回までは新人賞候補とさせていただきたいと思います。今回はたくさん初参加の方に参加していただけました。とても嬉しいです。努力と経験は、重ねただけ力になります。これからもぜひ、積極的にご参加いただければ幸いです。ありがとうございました。
 (葵)

○総評
 突出した作品が複数見受けられ、良い勝負だったと思います。今回順位が悪かった方も、次回以降で花開く可能性は大いに感じさせられました。新人賞だけに限るならば、他の回なら受賞になりそうな方も居ました(今回はとにかく8823さんが強かった)。最も大きく差が現れたのはキャラクタの面でしょうか。ストーリー展開以外でのキャラクタの扱い方を意識されると良いのではないでしょうか。
 最後に特殊なお題に集まって頂いた皆さんに感謝の言葉を。ありがとうございます。正直、自分でもお題を発表した後に、書きづらいだろうなあと思っていましたが、最終的に十もの個性際立った作品が集まり、感謝感激です。次回のコンテストは企画説明の予定通り、7月の後半に開催する予定です。ぜひ参加して頂けると嬉しいです。ではまた次回、お会いしましょう。
メンテ
Re: 第一回短編コンテスト【投票期間】 ( No.23 )
日時: 2011/06/26 00:50
名前: 管理者 ID:vZY3SMtg

○お知らせ
 明日、6月26日(日)20:00よりコンテストチャットにてチャット会を行いたいと思います。参加者・非参加者、誰でも歓迎ですので、ぜひお越しください。
メンテ

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