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[2] ペナルティ消化スレッド
日時: 2011/05/23 10:01
名前: 新短編コンテスト ID:mDAGAny6

ペナルティの消化は、こちらのスレッドにお願いいたします。

○投票未提出によるペナルティ
 過去の投票未提出回数分、参加不可とします。こちらに所属ブロック全作レビューの提出が認められれば、取り消しとします。
 (例1)第一回投票未提出→第二回参加不可→さらに第三回投票未提出→第四回、五回参加不可。
 (例2)第一回投票未提出→第二回作品提出期限までに第一回ブロック全作レビューを提出→第二回参加可能。
 (例3)第一回投票未提出→第二回参加不可→さらに第三回投票未提出→第一回の全作レビューを提出→第四回参加不可→第五回参加可能

※HNは当時のものか、分かるように記載してください。

>>1 ペナルティ保持者一覧

【消化済みペナルティ(新着順)】
>>6 鮭さん(第二回)
>>4 サキさん(第一回)
>>8 Raiseさん(第五回)
>>10 オムさん(第五回)
メンテ

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第二回前作レビュー ( No.6 )
日時: 2011/08/17 13:06
名前: ID:WI8Ur7RM

投票遅れてしまいすみません。
全作レビューです。


サキ:『命の輝き』
書きたいことはなんとなく理解できましたが、書いてあることはあまり理解できませんでした。
たぶん、漫画の最低限の動きと台詞部分だけ抜き出したような感じだからかと思います。
読者の事をもっと意識してほしいな、とも思いました。
でも小説に対する慣れとして書き続けてればなんとかなると思うので、今後も書き続けていって欲しいです。
「そうではない。自分の心と体、自分に光るものすべてを守るもの。」
ここの表現むちゃくちゃ好きです。
第二回の作品のなかで、いちばん。


siromiso:『卒業』
某ボカロ曲から発想などいろいろいただいたのだと思いますが、なにせ主軸など色々もらいすぎてるので「うーん」って感じです。
コンテストですので、siromisoさん自身の物語が見たかったなと思います。
三人の関係性がつかみづらかったです。
アユミと仲が良くなかった?→でも最後に写真撮ってるぐらいの仲→しかし年齢が幼い→そんな子を死んだからって15年も手紙を送るほど愛し続けるか?→つーか最初の手紙22歳が書いてるのか?
原曲に引きずられすぎたのかな、と思いました。
それでいてこれは小説ですので、裏に何があったのか分かると良かったです。
でも蛇足になるのかな、難しいですね。


春姫:『かみひこうきサマー』
誤字なさそうだな、とよくわかんない気持ちでいたら、意外と誤字が多かったです。
あと丁寧そうで丁寧でもなかったです。
それも早く話を進めたいからと、文章と物語がおざなりになりがちな気がしました。
ちょっとした親切心でもっと読みやすくわかりやすくなるんじゃないかと思います。
オチがぬおってなりました、悪い意味で。
そこは書いておこうよ的な。


寧々:『チュンチュン☆ワールド』
ギャグ小説、かと思いきや児童文学!って感じでした。
ぱっとみギャグ小説かと思い、そういうのは地の文がおざなりになる印象があるのですが、これはすごく綺麗で安定しててびっくりしました。
笑える、というか単純に面白かったです。
ときおりある2chネタはなくてもいいぐらいですが、あってもストーリーにちゃんと起因したものなので読んでいると気にならず。
すとてらでも珍しい感じの小説で、読んでいてすごく楽しかったです。


ポンチョ:『壊した時計』
「ッターン(ドヤ?)」って感じでした。
そもそも設定のせいか作者のせいか私のせいか分かりませんが、話に厚みがまるでないように感じました。
二人ともコンピュータにも科学にも詳しくないのに、そういうことを語るからでしょうか。
しかしそういう意味ではリアリティあるかもしれませんね。
そんなだから上手くいかず自殺選んだ感が。
とりあえず妻と娘いるなら離婚してから死ねよ! 借金回っちゃうだろ! と思いました。
そういう細かいところ?も気を使って欲しかったです。


▲:『お盆の杏仁豆腐』
うわあもうこれ一位でしょー→あ、そうでもないです。
そんな感じでした。
本の話に入る直前までは、これ以上にない適度さ。
すぎず、なさすぎず。
でも本の話から急にテンポが変わったような気がして、ん、ん、とあわせてるうちに話が終わってしまいました。
二十枚に収める為なのかわかりませんが。
収束というか、きりのいいところでとりあえず第一章終わらせるぞ、という感じ。
あくまでこの話はきっかけで、竜太も成長する為の第一歩を踏み出す準備ができました、というところ。
長編でぜひ読みたい作品でした。


屍:『くたばれ世界』
ラブホのバイトを経験したことがないし、話も聞いたことがない、という感じはぷんぷんしました。
理性の壁を越えきれなかった感があります。
書きたいけど、いやでも、みたいな。
それでも楽しそうに書けてればいいなと思ったんですが、まあほどほどかな、みたいに感じ。
それで前述のラブホのバイトも話も経験にないんだろうなっていうのがあるから、面白くなかったです。
ラブホバイト体験記とかは、コンビニで売ってる四コマ雑誌を買うと面白いですよー。


nom:『雨と唇』
よくもわるくも雰囲気に満ちていました。
最初から最後までの一貫した湿った空気感は、好きと言い切りたいのを迷わせる。
やっぱりそれは物語として不完全に感じるのと、でもこの不完全さがないと成り立たないものなのかなあ、と思い悩みます。
むずかしいなあ。


じょらん:『あのコはキミを騙している』
主軸が真ん中にあるとして、その周りをぐるぐると描いている感じがした。
それが意識的なのか無意識なのかわかりませんが…。
面白くはなかったです。
軽い文体ゆえなのか、かといって衝撃的なことがあるわけでもないのではい、とそのまま受け流してしまいそう。
時間がなかったのでしょうか。
もうちょっとなにかあってほしかったです。


鮭:『かぼちゃの赤ワイン煮〜みつばを添えて〜』
やりたいことと、途中のテンションが食い違ってぐちゃぐちゃですね。
最後の放り投げ感がやばいと思います。
でも書いていて楽しかったです。

>>しかしこの小説ではもう少し音が欲しかった。雑音のような音が。
ぬう、難しいですね。たしかに一人語りが騒がしいだけかも。かといって料理するシーンすら無音ぽいですね。雑音かー。今後意識してみます。

>>少し物語が小さすぎる感がある。中盤に差し掛かったあたりで幕が下りてしまったような気分である。
話自体はこんなもんしょーはありますが、途中書きたかった話を時間ゆえに割いたりしたせいでしょうか。しかし物語長く書くのほんと苦手なので、今後慣らしていきたいですね…。

>>なんだかモテナイ女が書いた小説のようだな、と思いました。
お、おう。
モテル女が書いた小説読みたいですし書きたいですね。

>>ぶらぶら書いているのでやはり構成としてもうちょっと何かあったろう、という印象。
考えながら書くの卒業しなきゃですね…。

>>枚数にも余裕があることですし、あと少しみつばについても書いてあげて欲しかったなあ、というわがままです。
たしかにみつばもっと書いてあげたかったです。そうしたら小説ももうちょっと安定したかもわかりませんね。
メンテ
Re: ペナルティ消化スレッド ( No.7 )
日時: 2011/08/27 17:41
名前: 琉璃◆7.uwki1uEg ID:EaRQ2cS.

どうも、元サキです
批評をさせていただきます。

siromiso:卒業
タクヤくんが、アユミちゃんに、とても深い想いを寄せているのだな、小さいころから長く思っているんだな、と、感じました。アユミちゃんが亡くなったのに、まだ思い続けていて、感動する作品でした。でも最後に元のアユミの家に手紙を出して、天国のアユミに届くといいなとか、言っていたら、もっと感動するのかなぁ、と思いました。

春姫:かみひこうきサマー
一見恋愛かなと思って、よんでいくと、中盤で、病気に襲われて三年間病院にいるということを知った子百合ちゃんがどういう行動をとるのかなと、ワクワクしました。子百合ちゃんの恋愛ストーリーは幻想的かつ空想的な感じの世界、不思議の国の子百合ちゃんみたいな感じで面白かったです。最後の恋愛の結末はどうなったのかな?二人とも両想いだったのかと気になりました。

寧々:チュンチュン☆ワールド
鳥たちの生活という感じの、豊かで面白い表現はいいなぁと思いました。結構小鳥たちの表現、気持ちの表し方は、とってもいいなぁと思いました。読み進めていくと、たっくんという、生き物を殺しても関係ないみたいな男の子が出てきました。そのこに殺されちゃわないかなとソワソワしましたがたっくんが命の大切さをしってくれたみたいで、感動しました。

鮭:かぼちゃの赤ワイン煮〜みつばをそえて〜
かぼちゃのワイン煮が、心をつないだのかなと思います、最後「味が染み込んでいておいしかった」というところで、ぐーっと押されるように感動する作品でした。すこし、不足なのは、話の構成はバッチリなのですが、話の中で空白の行があまりないので、読んでいると飽きて来るなぁという人もいるかもしれません。そのほか問題がない作品でした。

▲:お盆の杏仁豆腐
もうちょっと長めに読みたかったです。長編のほうが楽しめますね。二十枚におさめて、きりのいいところで終わったので、続きも見てみたいと思いました。最後の杏仁キャラメルを食うかといわれたところでいいっすといって二人で帰るのも、心がつながっているのだと感じて、感動する作品でした。

屍:くたばれ世界
最後のさて、これからどう生きよう?というところがじーんときました。やっぱり、この中で、一番じーんときた一文だと思います。文の構成はできていますし、いいたいこともわかるので、感動するなあと思いながら、読み進めていました。いつの間にか最後にいって、中盤話がよめないところがありました。

nom:雨と唇
外の、雨を最後に吸うようにしたところがとても感動的に思えました。最初、「考えてみると私は彼女とキスしすぎているかもしれない」というところがえっ?と思いましたが、だんだん内容が読めてきて、4番にはいったところですが「だから」という一文で、すっきり収めてしまうというのがビックリしました。4番は、重要な一文だったんだなと、読みながら実感しました。
メンテ
焼き土下座 ( No.8 )
日時: 2012/02/11 02:19
名前: Raise ID:npHnU4hc

 ほんとにごめんなさい。

【投票】
〇ベスト一位:オムさん「三キロメートルの無」
 物語を洗い直す術そのものは全然目新しくないんだけど、物語でもエッセイでも詩でもない立ち位置の確保が上手かった。小説を書いているんだけど、同時に小説を突き放していて、また立ちかえるような動きの楽しさがある。確かに虚構の遊戯がある。良かったです。

〇ベスト二位:かにさん「召喚術士アラベス」
 物語のアクションの速さが異常レベル。物語に破綻がない。ただ、旅立ちの動機に×は付くかな。そこの動機が弱すぎるので、前後の繋がりが悪くなってしまった。アクションが早いので、時間速度の異様な速さもかなり自然と受け入れられる。上手し。

〇ベスト三位:春姫さん「フォンドネスドール」
 基礎に忠実。ベタベタなんだけどしっかりとギミックの機能を発揮させていたり、語りの構成に何層かあったりかで個人的にはとても好感の持てる作品でしたので。

≪雑感≫
 期間を伸ばしてもギリギリにならないと作品数は増えないので、あまり意味はないのかも。あと、毎回微妙に変わるスケジュールを把握するのが(当然の義務なんだけど)微妙に面倒なので、参加しやすさという点では以前の一か月で終わらせるスケジュールのほうがいいかも。投票遅れて本当すみません。

〇宮塚さん「ファンタジア」
 物語というコンセプトそのものを洗い直そうという概念そのものが洗い直されるべき。その洗い直しの手段がたとえば無意識ならシュールレアリズムの作品に敗北してしまうし、たとえば性ならばポルノ小説に敗北してしまうし、とにかく概念そのものの古さが、新しさを武器にするはずのこの作品から決定的に生命を奪ってしまっている。簡明なタイトルは好きなんだけれど、性的な汚辱を武器にやるのはもういくらなんでも古すぎる。その古さへの自覚が、甘いかな。

〇オムさん「三キロメートルの無」
 同じような洗い直し、語り直しの物語なんだけれど、こちらのほうが格段に上手い。路線としては似ているんだけれど、響きが全く違う。東欧映画みたいな土臭い生臭さがあって、個人的にすごく好き。V字型で物語は生まれる、転落と再生の里程と言いながら、全く持ってフラットに、むしろ川型なぐらいに展開させていく態度は、好き。V字型を付け加える必要があったかどうかは、不明瞭。コントラストはよく解るので、入れて◎だったと思うけれど、もう少し物語に組み込めなかったか。V字型ではなくフラットに言葉を展開させていくことで、物語というファンタジーを決定的に終焉させる。そこには転落も再生も谷間もなく、ただ羅列がある。でも、それって別に小説ってことじゃないよね、という反論は、尿意という肉体的感覚で決定的に許さない。エッセイだよね、という指摘を、言葉そのもののファンタジーで決定的に拒む。すげえ。この手の好きじゃないんだけど、すごく当たり前に溜息をついた。タイトル素敵。あと、「後藤明生。古井由吉。黒井千次。後藤明生。小島信夫。野坂昭如」なのは明らかに笑わせにかかってると思う。

〇かにさん「召喚術師アラベス」
 滅茶苦茶上手い。物語の組み立て方には何のケチもつけられないのに、提示順が悪い。短編だから仕方ないのか。たとえばオカリナと音楽愛好者のくだりを、もう少し前に提示して何らかの響きを与えることは出来なかったのか。何を言うにしても「この枚数だったら、しょうがないよなあ」という感想が自分の中に既にあるので、何ひとつ言えそうにもない。話そのものには何ら問題がないので、やはり20枚で読ませるということは困難極まりないのだ、という結論に陥る。あと、真っ向から「ファンタジー」を描く心意気、好きでたまりません。物語の機動力の高さ、アクションのスピードに関しては本当に見習いたい。ただ、この文体で100枚200枚書くのって、可能なのかという疑問はあるけれども。

〇春姫さん「フォンドネスドール」
 これもいい。20枚という領域は、やっぱ一場面をなるたけ綿密に書いたほうがいいのかなあ。仕事という語のバリエーションとか、死ぬ前に他者に化粧をするとか(普通死に化粧って自分じゃない)、微妙な転換が上手い。そして化粧をしたのはその他者(メルディ)と自分が等価で結ばれるからというのもいい。姿見はあまりにベタなギミックだけれどもね。これを一場面として、ある程度の中編が書ければいいなあ、と思う。昔話をさらりと挿入するタイミングが上手い。現在に響き渡る瞬間に主人公の手を止める、というのも良し。基礎に忠実。別に主人公、見つかっても死なないんだ、という肩すかし感はあった。あと、タイトルが解らない。

〇鈴一さん「王語り」
 まさか名前がジャンヌでジャンヌ=ダルクとは言いますまいな。文章そのものはエンタメの基本に忠実で引っかかるところはないし、「けれど」「だから」接続詞と語り手の精神の転換とのシンクロなんかは素敵。ただ、あまりに物語が無さすぎた。個人の昔語りが中核を占める春姫さんの作品とは対照的に、「王」の精神に関する今昔の物語だから、そこの部分が補完されていないのは絶対におかしい。なのでジャンヌの語る信条もてんでピンと来ない。設計ミス。冒頭で毒見をさせると死ぬ、というところは余裕で解るんだけど、体液が強酸になるアイデアは好き。むしろこちらを膨らませるべきだった。

〇自作品「幽霊たまご」
 ほらあの……中身も意味もないファンタジーてきな……まぼろし的なアレで……。
 差し替え前「ポップ・レクイエム」は青山七恵「すみれ」を20枚にまとめるとどうなるかっていう話でしたが自意識がぼろぼろに出てて死にたくなったので差し替えましたがどっちがまともかっていうかどっちが失礼じゃないかっていうと、ちょっと反省したくなる感じです、すみません。
 あと、短編難過ぎ。もうだめぽ。
 ほんとなんかごめんなさい。
メンテ
Re: ペナルティ消化スレッド ( No.9 )
日時: 2012/02/11 02:27
名前: 管理人 ID:EhNjvu1E

●第五回短編コンテストによるペナルティ

Raiseさん(※)、オムさん、鈴一さん(投票未提出)
※消化済み

このスレッドに全作レビューを提出しなければ、第六回のコンテストへの参加が禁止になります。
メンテ
gomenasai ( No.10 )
日時: 2012/02/11 05:21
名前: オムさん ID:l6af4kJQ

 ふええ、遅刻しちゃったようー><
 差し替えはそろそろ規約で禁止すべきだと思った今回のコンテストでした。

全作レビュー

○Raiseさん「幽霊たまご」
 物語の圧縮度が高すぎて、20枚という枚数にはどうしても収まっていない、というのが第一印象。でもそれっぽい言葉が配置されてたらそれっぽい展開は上下数行に渡ってさせられるから、言葉ってこわいなって思います。
 ダイジェストみたいにすら読めるこの作品を、なんとか短編として収束させているものがあるとすれば、節操無くクライマックスの雰囲気を呼びこもうとしている言葉の使い方でしょうか。その辺は確かに周到。言い切りによって感情と足並みを揃えてみたり、何気ない場面に「でも」というように遅延を盛り込んで意味を感じさせてみたり。しかし雰囲気は醸しだすことができても、結局キャラは立っていないし、物語が順を追って展開するというのとは程遠い。フラグメントはフラグメントとしてバラバラのまま、この小説で処理される必然性を感じさせる最小限の統合がなされもせずに、ただ放り出されている。
 読ませる力としての要素に寄り掛かっても、正直書けてしまう。それなりにわかりやすくもある。ただ、私はこれは非常に性質の悪い、わかりやすさのと戯れであるように思います。それこそクライマックスのシーンを切り貼りしただけでも、これは書けてしまうんじゃないか。最初から息切れしているような、印象の悪い作品でした。

*Raiseさん「ポップ・レクイエム」
 投稿された以上言及されるのも逃れられないということで。
 差し替え後の作品よりも、全体と細部との連関がよくできていました。20枚で大丈夫なの? といういつもの語りで、しかしきっちり収束した。さすがの技術力。信頼のRaise節。ただ、物語を追っていく線の動きが、ちょっとバリエーションに乏しくて、「当たり前のことを」「何の衒いもなく」「誰にでも分かる言葉で」「まっとうなやり方で」「小奇麗に」「しっかりと」「無難に」まとめる、そういういやらしさを感じたのも事実。それ自体がいやらしいのではなく、過度に意識的であるのが、いやらしいのです。
 あとはポップ音楽って大衆音楽全般を指すわけだしその使い方は無内容に等しくね? それが話の根幹を握っているのはちょっと物足りなくね? とも思った。許容範囲だけれども、目線の取り方が不安定に思えます。不満でした。

○鈴一さん「王語り」
 語り、といってもタイトルの語りじゃないけれど、文章のスタイルとしての語りはよくできている。これは今まで通り。非常に直線的に見えるけれど、直列されることで見えてくるイメージの繋がりみたいなものが、個人的には好きです。そしてそのつなぎかたが無理やりではない、自在に入れ替わる語りのように感じさせる辺り、これは一つの技法だと思っているんですが、それが活きることが少ないのがつらいところ。今回もそうでした。
 結局、悪い意味で手抜きに見えてしまうのは、結ばれるに値する強固なイメージを提出できていないからで、何一つ重量がない。重量がないのに、そこで語られることは、歴史的に重量が与えられてなければならない。背景がなさすぎます。それぞれのイメージがつーっと目を滑っていく。決め台詞でさえも。そうであれば、さらさらとした文体も、ただ内容を流していくだけで、ピンぼけしたまますべての要素が右から左へ消えて行ってしまった、そういう印象を受けました。
 書き込まれるべきところは、どんなスタイルでも書き込まれているべきです。それを欠いてしまった結果、何も引っかからずに終わる、ただ書いただけのものになってしまったのでは。もうちょっと丁寧に用意して欲しかった。

○春姫さん「フォンドネスドール」
 6枚。そうは思えないぐらい、圧縮度が高く、しかもそれがそんなに不自然ではなかった。まずは凄いと思いました。それから、語りの形式が、ちょっとひねってあって、それも好き。微妙にぶれる語り方なんだけど、なかなか独特の雰囲気を出せていたと思います。
 となれば、あとは中身か。
 人形のように扱われる女の子と、その侍女のメルディ。だけど、そうでありたくないと願う女の子。その解放。人形である、ということを死守することで、メルディを解放する。メルディを逃がすことで、人形であることからも解放される。物語としては綺麗にまとまっていて、前後ぶち切れの話で且つその広がりを感じさせるわけではないのに、部分はちゃんと書けている。なら高評価かというと、これは微妙なところ。少し、ごちゃごちゃした印象があります。どこへ向かって書かれているのか、がそれほど複雑ではないのに、はっきりとしていないから、どうしても要素も並べられていくだけのように感じられる。点と点の繋がりがちょっと弱い。
 この部分、主人公の二人を書く流れがもうちょっと長めに取られていれば、読みやすさは上がったように思います。掘り下げが欲しかった。場面はすごく上手だし、この枚数でいいのだけど、場面を飲み込ませるためのステップがもうちょっとあると、ぐっと良くなると思います。そうすれば、内容も一つの流れの中でもっと整理されるでしょう。

○かにさん「召喚術師アラベス」
 終わりが上手くいっていないように思います。尺の問題で。シベックが登場する辺りから、原稿用紙一枚もないでしょうか。そこだけ性急。あとは、時間の省略は手法の範囲内に収まるでしょうし、30分のオリジナルアニメを見たような、清々しい読了感。非常にわかりやすくまとまっていて、上手いなーと思いました。言葉の誤用が少し多くて、気になりましたが。
 完成された世界観に読者を没入させなきゃいけないというとき、すっとキャッチフレーズみたいに一言出して、そこから一気に話の展開されている最中に放り込むというのは20枚という制約を考えると巧みとしか言いようがないですし、この短い枚数でキャラクターがまるで無駄にならないというのは(若干過程が飛ばされすぎてて強引ではあっても)これもまた物語を構築するという点で高い腕前を披露されている、と思いました。一つ一つの要素も無理なく展開されているし、書き切れないなら書き切れないなりに、背後を意識させるのが特に上手いと思います。これは、今回提出された作品の中で一番です。細部に置かれた重みが、ちゃんと消化されているからでしょう。ぼやかすのではなく、しっかりと重量を感じさせる作品でした。
 シベックの扱いがかわいそうです。実の父親であるのだから、ここにもう一つ展開が欲しかった。細部の重量はあるけれども、人間関係はちょっと表面的、記号的かな。あくまで要素としてしか機能していない感じ。もちろん、枚数制限を考えればこれ以上の完成形は難しいと思いますが。よくできてるけれど、長編で読んでみたいと思わせもします。それをマイナスに評価するかどうか、といったところでしょうか。私は「これはこれで一つの完成形」と思います。文句なしの一位です。

○宮塚さん「ファンタジア」
 最初に提示された「意味無いですよ」という言葉が、形式と響いていない故に、ただバラバラに分解されてしまった印象。ユーモアのあり方も語りも実際「こういうもの」として完成されている先行作品をなぞっているだけのような空々しさを感じてしまって、一体意味を消し去りたかったのか、そういうポーズを取りたかっただけなのか、と判断に困ってしまいました。中盤のテンポはまあまあ優れているだけに、余計に。かっこつけとしての、ポーズとしての前衛は、正直寒い。性に対しても、本当に前衛を語る作品は、性に対して異様にクローズアップして、その記述に耽溺して行ったりと、小説に対する姿勢そのものによって形式を解体してしまったりするわけで、そうしたエネルギーがここには感じられない。小説をこんなにも信用しきっているのに、「意味無いですよ」とはどういうことなのか。ストーリーテラーに徹した方が良かったのではないか。
 返す返すも、整合性のなさです。『逃げろ。』に代表される中盤のシーンは、どうしようもないぐらい物語として起動してしまっている。そのポイント一つ一つが解体されて然るべきなのに、結局最初と最後が取ってつけたような感じになってしまって、これは単に投げの口実と取られても仕方が無いものがあります。
 で、ちゃんと書いたらどうなるのか、というとやっぱりなかなか読ませる文章なわけです。指摘した中盤も、それだけ独立させたふくらませた話なら、結構楽しめそうに思えるわけです。それをこういう風に持っていった、宮塚さんをそういう風に駆り立てたものがなんだったのかは私にはわかりませんけど、踏みとどまって欲しかったなあと思います。別に、まじめにやるのが悪いことでは全然ないのだし。

○自作
 オムさんというハンドルネームは「意味のないものを書きます」という表明みたいなもので、前回の続きとなりました。「意味のないものを書きます」と表明した以上は、小説の形式を耐えず攻撃しなければならない。にも関わらず小説として成り立ってしまうのだ、という説得力を与えるために、今回は語りのレベルを交錯させることにしました。書き手がどういう態勢で小説に関わっているのかを混乱させる手法。「私」は確かに物語の中の「私」でもあるようなのに、同時に書き手としての「私」の存在をやけに強調してくる。「ファンタジーじゃないよね」「小説じゃないよね」という問いが虚構性によって撥ね付けられると同時に、その虚構性自体も俎上に上げる。メタフィクションとしてはそんなに新しい技法ではないけれど、楽しかった。
 焦点の定まらないすっとぼけた文体が前のめりに続いていく感覚に少しでも笑ってもらえたら、多分それで試みのほとんどは成功したと思っています。V字を説きまくってるくせにこの小説で使われてるV字って車乗って事故っただけじゃん、的なくだらなさがある意味すべてです。
 あとこれ、半私小説です。書かれている内容は虚構だけども。ちょっとそういうのに浮気してみたかったのです。

投票
1 かにさん
 やっぱりまっとうに勝負してまっとうに面白かったのはこれ。
2 春姫さん
 まっとうに勝負してまっとうに面白かったけど実力ではこの位置。
3 Raiseさん
 差し替え

 投票遅れて本当にごめんなさい。でも差し替えはそろそろ禁止すべきだと思います。でもごめんなさい。
メンテ

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